こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。
現代のビジネス環境では、画像や動画を含む大量のデータが複数のストレージ上にあるという企業が多いのではないでしょうか。日々、増え続けていくデータを一元管理するには、ストレージの仮想化がおすすめです。
そこで本記事では、ストレージ仮想化ソフトの機能・導入メリット・デメリットを詳しく解説します。また、おすすめのストレージ仮想化ソフト4つも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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目次
ストレージ仮想化ソフトとは?
ストレージ仮想化ソフトとは、企業内の複数のストレージを1つの大きなストレージとして統合し、仮想的に使用するシステムのことです。仮想化により統合されたストレージは1つの内蔵ディスクのように扱えるため、システム全体のパフォーマンスを向上させることができます。また、物理的なストレージ容量に依存せず、サーバーに必要な仮想ボリューム容量を柔軟に割り当てられるのも大きな魅力です。
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ストレージ仮想化ソフトの機能
ストレージ仮想化ソフトの機能は、主に以下の3つに分けられます。
- ボリューム容量の仮想化
- ファイルストレージの仮想化
- ストレージ階層の仮想化
それぞれ、詳しく解説します。
ボリューム容量の仮想化
ストレージ仮想化ソフトの機能の1つ目は、ボリューム容量の仮想化です。複数の物理ストレージデバイスにまたがるストレージ容量を仮想化し、統合する機能です。複数のハードディスクやSSDなどの物理ストレージが1つの大きなストレージプールとして扱われ、必要に応じて容量を割り当てたり変更したりできます。
ファイルストレージの仮想化
ストレージ仮想化ソフトの機能の2つ目は、ファイルストレージの仮想化です。異なる物理ストレージデバイス上にあるファイルシステムを一元管理し、単一のファイルシステムのように扱う技術です。異なるサーバーやストレージに分散しているファイルデータを、仮想的に1つの巨大なファイルシステムとして操作できます。
ストレージ階層の仮想化
ストレージ仮想化ソフトの機能の3つ目は、ストレージ階層の仮想化です。異なる種類や性能のストレージデバイスを階層化し、データのアクセス頻度に応じて最適なストレージ層に自動的にデータを振り分ける技術です。例えば、データを複数のストレージ層に分散し、冗長化することでデータの安全性を高めていきます。バックアップも自動で行えるため、システム障害が発生した場合にもデータの喪失リスクを低減できます。
ストレージ仮想化ソフトの導入メリット
ストレージ仮想化ソフトの導入メリットには、以下の3つがあります。
- 記憶の効率化
- 管理の簡略化
- コスト削減
それぞれ、詳しく解説します。
記憶の効率化
ストレージ仮想化ソフトの導入メリットの1つ目は、記憶の効率化です。ストレージ仮想化ソフトウェアの導入によりデータの記憶が大幅に効率化され、物理的なストレージ装置の限界を超えてデータをより効率的に管理できます。例えば、よく使われるデータを高速なストレージに、あまり使われないデータを低コストのストレージに自動的に移動させることなどが可能です。データの読み書き速度が向上するため、全体的なシステムパフォーマンスの改善につながるでしょう。また、データのバックアップや復旧も、迅速かつ効果的に行えるようになります。
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管理の簡略化
ストレージ仮想化ソフトの導入メリットの2つ目は、管理の簡略化です。複数の物理ストレージを1つの仮想ストレージとして扱うことで、管理にかかる手間や工数の軽減につながります。異なる種類やメーカーのストレージ装置でも一元管理できるため、システム管理者の負担の軽減につながります。ストレージを一元管理することで、ストレージ容量の割り当てや調整、監視などが容易になり、管理作業の時間と労力を減らすことが可能です。新しいストレージ装置の追加や既存装置のアップグレードも、システムへの影響を最小限に抑えながら容易に行えるため、システムの拡張性と柔軟性が向上するでしょう。
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コスト削減
ストレージ仮想化ソフトの導入メリットの3つ目は、コスト削減です。ストレージを仮想化することで物理ストレージの未使用領域を減らし、必要に応じて容量を割り当てることで、無駄なストレージの削減が可能です。また、高価な高性能ストレージとコスト効率の良い低性能ストレージのバランスを最適化することで、全体的なコストパフォーマンスを改善していきます。長期的には、新規でストレージを購入する必要がなくなるため、メンテナンスコストの削減にもつながるでしょう。
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ストレージ仮想化ソフトの導入デメリット
ストレージ仮想化ソフトの導入デメリットには、以下の3つがあります。
- 管理が複雑になる
- コストがかかる
- システムのパフォーマンスに影響が出る
それぞれ、詳しく解説していきます。
管理が複雑になる
ストレージ仮想化ソフトの導入デメリットの1つ目は、管理が複雑になることです。一般的に、仮想化環境の設定やメンテナンスは、通常の物理ストレージ環境よりも高度なスキルが求められます。また、仮想ストレージ環境のトラブルシューティングは物理環境と比べて複雑で、問題解決に時間がかかることもあります。社内に技術者がいない場合は、IT管理者のトレーニングや教育を行う必要があるでしょう。
コストがかかる
ストレージ仮想化ソフトの導入デメリットの2つ目は、コストがかかることです。導入時には、仮想化ソフトウェアのライセンス費用、ハードウェアの購入、導入に伴うシステム設計や構築のコストなど初期費用がかかります。また、既存のストレージインフラとの互換性を確保するための追加投資が必要な場合もあります。仮想化環境を適切に管理・維持するためには、環境の整備と運用にコストがかかることを理解しておきましょう。
システムのパフォーマンスに影響が出る
ストレージ仮想化ソフトの導入デメリットの3つ目は、システムのパフォーマンスに影響が出ることです。ユーザーは仮想化レイヤーを介してストレージにアクセスするため、物理的なアクセスに比べて遅延が発生することがあります。また、仮想化環境の設定やリソースの割り当てが最適化されていない場合、ストレージの応答時間が低下し、全体的なシステムパフォーマンスに悪影響を与えることがあります。負荷の高いアプリやデータベースを運用する環境ではパフォーマンスの問題が業務に影響を及ぼす可能性もあるため、適切な設計と構築をする必要があるでしょう。
ストレージ仮想化ソフトの選び方
ストレージ仮想化ソフトを選ぶときには、以下の3つのポイントがあります。
- 対応するハードウェア・ソフトウェア
- 費用対効果
- 実績
それぞれについて、詳しく解説します。
対応するハードウェア・ソフトウェア
ストレージ仮想化ソフトの選び方の1つ目は、対応するハードウェア・ソフトウェアです。仮想化システムを導入するときには、ハードウェアとソフトウェアの要件を、どちらも満たすものを選びましょう。特に大規模な仮想化を行う場合、ハードウェアには十分なリソースがなければ構築できません。ソフトウェアの面では、すべてのOSで仮想化ソフトウェアが動作するわけではないため、社内で使用しているOSと互換性があるかを確認しましょう。仮想化を行う前に、ソフトウェアのインストールが必要になることもあるため、事前にOSに対応しているかを確認する必要があります。
費用対効果
ストレージ仮想化ソフトの選び方の2つ目は、費用対効果です。仮想化システムを導入することで、運用コストの削減やサーバーの集約によるコストの効率化が見込めます。しかし、仮想化が必ずしも費用の削減に効果があるわけではありません。例えば、少数のアプリのみを稼働させているサーバーを仮想化した場合、大きなコスト削減効果は実感できないかもしれません。ストレージ仮想化ソフトウェアを選ぶときには、費用対効果を見極めて、自社のニーズや運用状況に合わせた選択をすることが大切です。
実績
ストレージ仮想化ソフトの選び方の3つ目は、実績です。仮想化システムを導入するときには、仮想化の専門知識と豊富な実績を持つSI事業者に相談することをおすすめします。サーバー仮想化だけでなく、ストレージ仮想化やデスクトップ仮想化の経験があるかどうかを事前に確認しましょう。ストレージ仮想化やデスクトップ仮想化にも対応できる事業者であれば、さまざまな仮想化ニーズに応じて適切なソリューションを提供してくれる可能性が高いでしょう。
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ストレージ仮想化ソフトのおすすめ4選を比較
ここでは、ストレージ仮想化ソフトのおすすめ4選を紹介します。
- VMware vSAN
- SANsymphony-V
- CLOUDIAN HYPERSTORE
- VVAULT
それぞれの特徴を、詳しく解説していきます。
VMware vSAN
VMware vSANは、サーバーに内蔵されたディスクを活用して仮想ストレージを構築するシステムです。専門的なストレージ知識がなくても簡単に拡張性に優れたインフラ環境を構築できます。高価な専用ストレージの代わりに既存のサーバーHDDを共有化するSDSを用い、柔軟な仮想ストレージを構築します。仮想ストレージも仮想マシンも1つの画面内で一元管理できるため、管理作業を効率化したい企業にもおすすめです。
VMware vSANの特徴
- 専用ストレージは不要で構築コストを抑えられる
- vCenterを使用した一元管理で操作がシンプル
- 異なるハードウェアオプションで柔軟に調整が可能
URL: https://www.fsi.co.jp/solution/vmware/
SANsymphony-V
SANsymphony-Vは、データの増加やサーバの仮想化に伴う企業のIT環境変化に柔軟に対応するストレージ仮想化ソフトです。異なるハードウェアやベンダーのストレージを統合し、一元的に管理することでリソースを無駄なく活用していきます。ストレージの自動階層化も行えるため、システムのパフォーマンス向上も期待できます。
SANsymphony-Vの特徴
- 多様なストレージを統合し一元管理
- 必要な時に必要なリソースを提供
- システム停止なしでメンテナンスが可能
URL: https://www.scsk.jp/product/common/datacore/index.html
CLOUDIAN HYPERSTORE
CLOUDIAN HYPERSTOREは、容量無制限でデータを保存・管理できるオブジェクトストレージ製品です。広域にわたる複数拠点を統合し、ワンクリックでデータの管理を行えます。オンプレミス・プライベートクラウド・ハイブリッドクラウド・マルチクラウドなど、多様なストレージに対応しているため、複数のデータ拠点を持つ企業にも向いています。広範囲に分散して配置されたデータを一元管理し、運用を効率化させたいときに便利に使えるでしょう。
CLOUDIAN HYPERSTOREの特徴
- 容量無制限で拡張可能
- 大手クラウドサービスとのシームレスな連携
- 複数拠点のデータをシンプルに管理
VVAULT
VVAULTは、Windows OSで認識可能なあらゆるストレージ(内蔵SSD・HDD・外付けHDD・NAS)を仮想化し、統合するソフトです。専用の筐体を必要とせず、既存のストレージを手軽かつコスト効率良く活用できます。また、ファイルレベルでの仮想化が行え、一つのストレージで発生した障害が他のストレージに影響しない安全な設計になっているのも特徴です。マスタドライブのデータをバックアップドライブに複製するため、リカバリ機能を使いたいときにも役立つでしょう。
VVAULTの特徴
- 既存のストレージを簡単に統合
- 物理容量を超えた仮想容量設定が可能
- 障害からデータを守る冗長化設計
URL: https://vvault.jp/product/vvault/virtual-integration.html
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まとめ
ストレージ仮想化ソフトは、単にデータの保存方法を変えるだけではなく、ストレージの効率化が行え、管理コストや物理ストレージのコスト削減にもつながります。しかし、導入には環境構築をする必要があり、システムのパフォーマンスにも影響が出る可能性もあるため、企業規模によっては向かない可能性もあります。ストレージ仮想化ソフトを選ぶときには、自社のビジネスニーズやIT環境に最適なソフトを選ぶことが重要です。費用対効果や対応するハードウェア・ソフトウェアを考慮し、自社にあったストレージ仮想化ソフトを選びましょう。
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