クラウドストレージのメリット・デメリットとは?選び方も解説

2025年12月22日(月) オンラインストレージ

ファイルサーバーの保守管理に手間とコストがかかり、リモートワークでのアクセスにも課題を感じている企業は少なくありません。こうした背景から、クラウドストレージへの移行を検討する企業が増えています。

クラウドストレージの主なメリットは、以下の4点です。

  • 場所を問わずアクセスできる柔軟性
  • 自動バックアップによるデータ保全
  • 物理サーバーの管理が不要になることによるコスト削減
  • リアルタイムでのファイル共有と共同編集

一方で、インターネット環境への依存やセキュリティリスク、カスタマイズ性の制約といったデメリットも存在します。導入を成功させるには、自社の課題とクラウドストレージの特性を正しく理解した上で、適切なサービスを選定することが重要です。

この記事では、クラウドストレージの基本的な仕組みからメリット・デメリット、ファイルサーバーからの移行時に考慮すべきポイント、そして法人向けサービスの選び方まで、導入検討に必要な情報を網羅的に解説します。情報共有やナレッジ管理の効率化まで視野に入れることで、より効果的なクラウド活用が実現できます。

クラウドストレージとは

クラウドストレージとは、インターネット上のサーバーにデータを保存し、必要なときにどこからでもアクセスできるサービスです。従来の社内ファイルサーバーのように物理的な機器を自社で管理する必要がなく、サービス提供会社が運営するサーバーを利用する形態を指します。

オンラインストレージと呼ばれることもありますが、これはクラウドストレージと同じ意味です。どちらもインターネット経由でファイルを保存・共有する仕組みを指しており、呼び方が異なるだけで本質的な違いはありません。

企業での利用が増えている背景には、リモートワークの普及やデータ量の増加、そして災害対策としてのデータ保全ニーズの高まりがあります。ファイルサーバーの老朽化や保守負担の増加に直面している企業にとって、クラウドストレージへの移行は現実的な選択肢となっています。

クラウドストレージの基本的な仕組み

クラウドストレージは、サービス提供会社が運営するデータセンター内のサーバーに、インターネットを通じてファイルを保存します。利用者は専用のアプリケーションやWebブラウザを使ってファイルをアップロードし、必要なときにダウンロードや閲覧を行います。

データはサービス提供会社のサーバーに保管されるため、利用者側で物理的なサーバー機器を購入したり、設置場所を確保したりする必要がありません。また、多くのサービスでは複数のデータセンターにデータを分散して保存することで、災害時や障害時にもデータが失われないよう対策されています。

アクセス権限の設定により、特定のユーザーやグループだけがファイルを閲覧・編集できるように制御することも可能です。これにより、社内の部署ごとに異なるフォルダを管理したり、外部の協力会社と一部のファイルだけを共有したりといった柔軟な運用ができます。

ファイルサーバーとの違い

ファイルサーバーとクラウドストレージの最も大きな違いは、データを保管する場所と管理の主体です。ファイルサーバーは自社内に物理的なサーバー機器を設置し、自社で運用・管理を行います。一方、クラウドストレージはサービス提供会社のサーバーを利用し、運用・管理も提供会社が担います。

この違いは、初期コストと運用負荷に大きく影響します。ファイルサーバーの場合、サーバー機器の購入費用や設置工事費用が初期投資として必要になり、その後も定期的なメンテナンスやバックアップ作業、障害対応といった運用業務が発生します。対してクラウドストレージは、初期費用を抑えて月額料金で利用でき、サーバーの保守管理はサービス提供会社が行うため、社内の運用負荷を軽減できます。

アクセス性の面でも違いがあります。ファイルサーバーは基本的に社内ネットワークからのアクセスを前提としており、外部からアクセスするにはVPN接続などの追加設定が必要です。クラウドストレージはインターネット接続があればどこからでもアクセスできるため、リモートワークや外出先での業務に適しています。

クラウドストレージの種類

クラウドストレージは、個人向けと法人向けに大きく分けられます。個人向けサービスは写真や動画などの個人ファイルを保存する用途を想定しており、操作の手軽さや無料プランの充実が特徴です。法人向けサービスは企業での利用を前提に、詳細なアクセス権限設定や監査ログ、管理者機能といったビジネスに必要な機能を備えています。

無料版と有料版の違いも理解しておく必要があります。無料版は容量が限られており、多くの場合は数GBから十数GB程度です。個人利用や小規模なチームでの試用には十分ですが、企業で本格的に利用するには容量不足になります。有料版では容量が大幅に増えるだけでなく、セキュリティ機能の強化や優先的なサポート対応、バージョン履歴の長期保存といった追加機能が利用できます。

法人向けサービスの中でも、ファイル保存に特化したものと、グループウェアやオフィスソフトとの連携を重視したものがあります。自社の業務環境や既存のITツールとの相性を考慮して選ぶことが重要です。

クラウドストレージのメリット

クラウドストレージの導入は、企業の業務効率化とコスト削減の両面で効果を発揮します。ここでは、利用ユーザー側と導入企業側の両面から、主要なメリットを解説します。

特にファイルサーバーからの移行を検討している企業にとって、運用負荷の軽減とアクセス性の向上は大きな魅力です。それぞれのメリットを具体的に見ていきましょう。

場所を問わずアクセスできる

クラウドストレージの最大の利点は、インターネット接続があればどこからでもファイルにアクセスできることです。オフィスのデスクだけでなく、自宅や外出先、移動中のカフェからでも、必要なファイルを閲覧・編集できます。

リモートワークが一般的になった現在、この柔軟性は業務の継続性を保つ上で欠かせません。急な在宅勤務への切り替えや、出張先での資料確認といった状況でも、VPN接続などの複雑な設定なしにファイルへアクセスできます。

社外の人とのデータ共有も容易になります。取引先や協力会社に資料を渡す際、従来はメール添付やUSBメモリでの受け渡しが必要でしたが、クラウドストレージでは共有リンクを発行するだけで済みます。相手がクラウドストレージのアカウントを持っていなくても、リンクにアクセスすればファイルを閲覧・ダウンロードできるため、スムーズな情報共有が実現します。

データのバックアップと災害対策

クラウドストレージでは、ファイルを保存すると自動的にバックアップが作成されます。手動でバックアップ作業を行う必要がなく、人的ミスによるバックアップ漏れのリスクも回避できます。

多くのサービスでは、複数のデータセンターにデータを分散して保管しています。これにより、一つのデータセンターで障害が発生しても、別のデータセンターからデータを復旧できる仕組みになっています。地震や火災といった災害が発生した場合でも、データが失われる可能性を大幅に低減できます。

BCP(事業継続計画)の観点でも有効です。オフィスが使えなくなる事態が発生しても、クラウドストレージ上のデータには別の場所からアクセスできるため、業務を継続できます。ファイルサーバーの場合、サーバー機器が被災するとデータ復旧に時間がかかりますが、クラウドストレージではそうした心配がありません。

保守管理コストの削減

ファイルサーバーを自社で運用する場合、サーバー機器の購入費用に加えて、設置場所の確保や電気代、空調費用といったランニングコストが発生します。さらに、定期的なメンテナンスやソフトウェアのアップデート作業、障害発生時の対応といった運用業務にも人的リソースが必要です。

クラウドストレージでは、これらの保守管理をサービス提供会社が担います。初期費用を抑えて月額料金で利用でき、サーバー機器の故障や老朽化による買い替えの心配もありません。社内のIT担当者は、サーバー管理から解放され、より戦略的な業務に時間を割けるようになります。

ソフトウェアのアップデートも自動的に適用されるため、常に最新の機能とセキュリティ対策が利用できます。ファイルサーバーの場合、OSやソフトウェアのアップデート作業は計画的に実施する必要があり、場合によってはサービス停止時間も発生しますが、クラウドストレージではそうした手間がかかりません。

ファイル共有と共同編集の効率化

クラウドストレージでは、ファイルを保存すると同時に、指定したメンバーとリアルタイムで共有できます。メールでファイルを送る手間がなくなり、常に最新版のファイルをチーム全体で参照できるため、バージョン管理の混乱を防げます。

多くのサービスでは、複数人が同時に同じファイルを編集できる共同編集機能を備えています。例えば、企画書を作成する際に、複数のメンバーが同時に異なる箇所を編集し、リアルタイムで変更内容が反映されます。これにより、ファイルのやり取りにかかる時間が削減され、プロジェクトの進行がスムーズになります。

ただし、ファイルを共有しても、必要な情報をすぐに見つけられなければ意味がありません。ファイル名を覚えていない場合や、大量のファイルの中から目的の情報を探す場合、検索機能の充実度が業務効率を左右します。

こうした課題を解決する選択肢として、NotePMのようなナレッジ管理に特化したサービスがあります。NotePMは、Word・Excel・PDF・PowerPointなどの添付ファイルの中身のテキストも全文検索の対象とする「ファイルの中まで全文検索」機能を備えており、ファイル名を覚えていなくても内容から素早く目的の情報を見つけられます。また、Slack、Microsoft Teams、Chatworkなど主要なチャットツールと連携し、更新情報を自動通知することで、情報共有の漏れを防ぐこともできます。

クラウドストレージでファイルを保存するだけでなく、保存した情報を効率的に活用したい企業にとって、こうした検索機能やチャット連携機能は重要な検討ポイントとなります。

クラウドストレージのデメリット・注意点

クラウドストレージには多くのメリットがある一方で、導入前に理解しておくべきデメリットや注意点も存在します。これらを把握した上で、自社に適したサービスを選定し、適切な対策を講じることが重要です。

ここでは、主要なデメリットとそれぞれの対策方法を解説します。

インターネット環境への依存

クラウドストレージは、インターネット接続がなければ利用できません。オフィスや自宅のネットワークが不安定な場合、ファイルのアップロードやダウンロードに時間がかかったり、作業中に接続が切れたりする可能性があります。

特に大容量のファイルを扱う場合、通信速度が遅いと業務効率が低下します。動画ファイルや高解像度の画像データを頻繁にやり取りする業務では、この点が大きな課題となることがあります。

対策としては、安定したインターネット回線を確保することが基本です。また、一部のクラウドストレージサービスでは、オフラインでもファイルを閲覧・編集できる機能を提供しています。事前に必要なファイルをローカルに同期しておけば、インターネット接続がない環境でも作業を継続でき、接続が復旧した時点で変更内容が自動的に同期されます。

セキュリティリスク

クラウドストレージでは、データをサービス提供会社のサーバーに預けるため、情報漏洩や不正アクセスのリスクをゼロにすることはできません。サービス提供会社のセキュリティ対策が不十分だった場合、データが外部に流出する可能性があります。

また、サーバーダウンやシステム障害が発生すると、一時的にファイルにアクセスできなくなることもあります。過去には、大手クラウドストレージサービスでも数時間にわたる障害が発生した事例があり、その間は業務に支障が出ました。

対策としては、セキュリティ機能が充実したサービスを選ぶことが重要です。具体的には、通信の暗号化、二段階認証、アクセス権限の詳細な設定、監査ログの記録といった機能を備えているかを確認しましょう。また、重要なデータについては、クラウドストレージとは別に社内でもバックアップを取っておくことで、万が一の事態に備えることができます。

カスタマイズ性の制約

クラウドストレージは、サービス提供会社が用意した機能の範囲内で利用する形態のため、自社の業務に合わせた細かなカスタマイズが難しい場合があります。ファイルサーバーであれば、独自のフォルダ構造やアクセス権限設定を自由に構築できますが、クラウドストレージでは提供されている機能に制約されます。

例えば、特定の業務フローに合わせた承認プロセスを組み込みたい場合や、既存の業務システムと密に連携させたい場合、クラウドストレージの標準機能だけでは対応できないことがあります。

対策としては、導入前に自社の業務要件を明確にし、それを満たせるサービスを選ぶことが重要です。無料トライアルを活用して実際に使ってみることで、自社の業務に適合するかを確認できます。また、API連携やサードパーティアプリとの連携機能が充実しているサービスを選ぶことで、カスタマイズ性の制約をある程度補うことができます。

ランニングコストの発生

クラウドストレージは初期費用を抑えられる一方で、継続的な利用料金が発生します。月額料金はユーザー数や容量に応じて変動するため、事業拡大に伴ってコストが増加していく点に注意が必要です。

ファイルサーバーの場合、初期投資は大きいものの、数年間は追加費用なしで使い続けられます。対してクラウドストレージは、毎月または毎年の支払いが続くため、長期的に見るとファイルサーバーよりもコストが高くなる可能性があります。

対策としては、導入前に長期的なコスト試算を行うことが重要です。現在のファイルサーバーの運用コスト(保守費用、電気代、人件費など)と、クラウドストレージの利用料金を比較し、どちらが自社にとって有利かを判断しましょう。また、利用するユーザー数や容量を定期的に見直し、不要なプランやライセンスを削減することで、コストを最適化できます。

ファイルサーバーからの移行で考慮すべきポイント

ファイルサーバーからクラウドストレージへの移行を検討する際、コストと運用負荷の変化を正しく理解することが重要です。ここでは、移行判断の材料となる具体的なポイントを解説します。

コスト比較のポイント

ファイルサーバーとクラウドストレージのコストを比較する際は、初期費用と運用費用の両面から検討する必要があります。ファイルサーバーは、サーバー機器の購入費用、ネットワーク機器の導入費用、設置工事費用といった初期投資が必要です。一方、クラウドストレージは初期費用がほとんどかからず、月額料金で利用を開始できます。

運用費用については、ファイルサーバーの保守管理コスト(メンテナンス費用、電気代、空調費用、担当者の人件費)と、クラウドストレージの月額利用料金を比較します。ファイルサーバーの場合、数年ごとにサーバー機器の更新が必要になり、その都度まとまった費用が発生します。クラウドストレージは毎月一定の支払いが続きますが、機器更新の費用は不要です。

長期的なコスト試算を行う際は、少なくとも5年間の総コストを計算し、どちらが自社にとって有利かを判断しましょう。また、事業拡大に伴うユーザー数や容量の増加も考慮に入れることが重要です。

運用負荷の変化

ファイルサーバーからクラウドストレージへ移行する最大のメリットの一つは、物理サーバーの管理から解放されることです。サーバー機器の故障対応、ソフトウェアのアップデート作業、バックアップの実施といった定期的な運用業務が不要になり、IT担当者の負担が大幅に軽減されます。

アクセス権限管理の柔軟性も向上します。クラウドストレージでは、Web管理画面から簡単にユーザーの追加・削除やアクセス権限の変更ができます。ファイルサーバーの場合、Active Directoryなどのディレクトリサービスと連携した権限管理が必要で、設定変更に手間がかかることがありますが、クラウドストレージではより直感的な操作で管理できます。

バックアップ作業の自動化も大きなメリットです。ファイルサーバーでは、定期的にバックアップを取る作業が必要で、バックアップ漏れや失敗のリスクもありました。クラウドストレージでは自動的にバックアップが作成されるため、こうした運用負荷とリスクから解放されます。

移行時の注意点

データ移行は計画的に進める必要があります。ファイルサーバーに蓄積された大量のデータを一度に移行しようとすると、ネットワーク帯域を圧迫したり、移行に予想以上の時間がかかったりする可能性があります。まずは重要度の高いデータから段階的に移行し、並行運用期間を設けることで、トラブル発生時のリスクを軽減できます。

既存のフォルダ構造を見直す機会でもあります。ファイルサーバーで長年運用してきたフォルダ構造は、部署の変更や業務の変化により、整理されていないことが多いものです。クラウドストレージへの移行を機に、現在の業務に合わせたフォルダ構造を再設計することで、移行後の運用効率を高められます。

ユーザー教育とトレーニングも重要です。ファイルサーバーとクラウドストレージでは操作方法が異なるため、従業員が戸惑わないよう、事前に使い方を説明する機会を設けましょう。特に、ファイルの共有方法やアクセス権限の考え方は、従来と異なる場合があるため、丁寧な説明が必要です。

法人向けクラウドストレージの選び方

クラウドストレージのメリット・デメリットを理解した上で、次は自社に適したサービスを選定する段階です。ここでは、選定時の比較ポイントと主要サービスの特徴を解説します。

選定時の比較ポイント

法人向けクラウドストレージを選ぶ際は、複数の観点から総合的に比較することが重要です。料金の安さだけで判断するのではなく、自社の業務要件を満たせるかどうかを確認しましょう。

ここでは、選定時に確認すべき主要なポイントを解説します。

容量と料金プラン

必要な容量を見積もることから始めましょう。現在ファイルサーバーで使用している容量を確認し、今後の増加も考慮して余裕を持ったプランを選ぶことが重要です。また、料金体系がユーザー課金型か容量課金型かによって、コストが大きく変わります。

ユーザー課金型は、利用するユーザー数に応じて料金が決まります。ユーザーごとに一定の容量が割り当てられるため、少人数で大容量のデータを扱う場合に適しています。容量課金型は、組織全体で使用する容量に応じて料金が決まり、ユーザー数が多い場合にコストを抑えられる傾向があります。

無料トライアル期間を活用して、実際の使用量を確認した上で、最適なプランを選定することをおすすめします。

セキュリティ対策

法人利用において、セキュリティ機能は最も重視すべきポイントです。通信の暗号化は基本ですが、保存されているデータ自体も暗号化されているかを確認しましょう。万が一サーバーが不正アクセスを受けた場合でも、データが暗号化されていれば情報漏洩のリスクを低減できます。

アクセス権限管理の柔軟性も重要です。フォルダやファイルごとに、誰が閲覧・編集できるかを細かく設定できるサービスを選びましょう。また、外部共有時にパスワードや有効期限を設定できる機能があると、より安全にファイルを共有できます。

二段階認証やシングルサインオン(SSO)といった認証機能も確認が必要です。これらの機能により、不正ログインのリスクを大幅に低減できます。監査ログ機能があれば、誰がいつどのファイルにアクセスしたかを記録でき、万が一のトラブル時に原因を特定しやすくなります。

操作性と機能

直感的に使えるインターフェースかどうかは、社内での定着率に大きく影響します。操作が複雑だと、従業員が使わなくなり、結果としてシャドーIT(非公式なツールの利用)を誘発する可能性があります。無料トライアルで実際に使ってみて、自社の従業員が無理なく使えるかを確認しましょう。

検索機能の充実度も重要なポイントです。ファイル名だけでなく、ファイルの中身まで検索できる全文検索機能があれば、必要な情報を素早く見つけられます。特に大量のファイルを扱う企業では、検索機能の性能が業務効率を大きく左右します。

共同編集機能の有無も確認しましょう。複数人が同時に同じファイルを編集できれば、プロジェクトの進行がスムーズになります。ただし、サービスによって対応しているファイル形式が異なるため、自社でよく使うファイル形式に対応しているかを確認することが重要です。

【コラム】検索機能で業務効率が変わる

一般的なクラウドストレージは、ファイル名での検索が中心です。しかし、ファイル名を覚えていない場合や、「あの会議で話題になった内容」といった曖昧な記憶から情報を探す場合、ファイル名だけの検索では限界があります。添付ファイルの中身まで全文検索できるサービスを選ぶことで、情報へのアクセス性が大きく向上します。

サポート体制

導入後のサポート体制は、特にIT担当者が少ない中小企業にとって重要です。日本語でのサポートが受けられるか、電話やメールでの問い合わせに対応しているかを確認しましょう。海外製のサービスの場合、日本語サポートが不十分なケースもあるため、注意が必要です。

導入支援の充実度も確認ポイントです。データ移行の支援や初期設定のサポート、従業員向けのトレーニング提供など、導入をスムーズに進めるための支援があると安心です。

トラブル時の対応体制も重要です。障害が発生した際に、どの程度の時間で復旧できるか、サポート窓口の対応時間はどうなっているかを確認しましょう。SLA(サービスレベルアグリーメント)で稼働率が保証されているサービスを選ぶことで、安定した運用が期待できます。

主要サービスの比較表

法人向けクラウドストレージの選定では、料金体系、ストレージ容量、セキュリティ機能、管理機能、連携可能な外部ツール、操作性、サポート体制、対応デバイスなどを総合的に比較することが重要です。

以下の表では、主要な法人向けクラウドストレージサービスの特徴を比較しています。

サービス名 料金プラン 主要機能 特徴
Google Drive 月額680円/ユーザー〜 共同編集、高度な検索、AI提案 Googleサービスとの連携が強力
Dropbox 月額1,250円/ユーザー〜 高速同期、柔軟な共有、シンプルUI 直感的な操作性と安定した同期
OneDrive 月額540円/ユーザー〜 Office連携、SharePoint連携 Microsoft環境との親和性が高い
Box 月額1,800円/ユーザー〜 7段階権限設定、容量無制限、1500+連携 セキュリティと管理機能に特化
DirectCloud 月額36,000円〜 承認ワークフロー、国内DC、ユーザー無制限 国産サービスで手厚いサポート
セキュアSAMBA 月額15,000円〜 エクスプローラー操作、ユーザー無制限 中小企業向けで低コスト

各サービスの特徴

ここでは、主要な法人向けクラウドストレージサービスの特徴を個別に解説します。それぞれのサービスが持つ強みを理解し、自社の業務要件に合ったものを選びましょう。

Google Drive

Google Drive(Google Workspace)は世界的に高いシェアを誇り、GmailやカレンダーなどGoogleの各種サービスとの連携が強力です。特にドキュメントやスプレッドシートのリアルタイム共同編集機能は多くの企業で評価されており、複数人での資料作成を効率化できます。

高度な検索機能により、ファイル形式や更新日時、共有相手など様々な条件でファイルを素早く見つけられます。AIを活用した「優先アイテム」機能で関連性の高いファイルを自動的に提案してくれるため、必要な情報へのアクセスがスムーズです。

料金プランは月額680円/ユーザー〜(Business Starterプラン)から利用可能で、既にGoogleサービスを利用している企業であれば、導入のハードルが低いのも魅力です。

Dropbox

Dropbox Businessはクラウドストレージのパイオニア的存在で、シンプルで直感的な操作性と高速で安定した同期技術に定評があります。特にクリエイティブ業界など大容量ファイルの扱いや、社外とのファイル共有が多いニーズに応えます。

高速かつ信頼性の高いファイル同期技術「ブロックレベル同期」を採用しており、ファイルの変更部分のみを同期するため、大容量ファイルでも短時間でアップロードできます。共有リンクのパスワード設定や有効期限設定など、柔軟なファイル共有機能も備えています。

料金プランは月額1,250円/ユーザー〜(Standardプラン、3ユーザー以上)で、シンプルな操作性を重視する企業に適しています。

OneDrive

OneDrive for BusinessはMicrosoft 365に含まれるサービスであり、多くの企業で導入済みのWord、ExcelなどのOfficeアプリとの親和性が非常に高いです。Windows OSとの統合もされており、使い慣れた操作感で利用できます。

SharePoint Onlineとの連携による高度な文書管理と社内ポータル構築が可能で、Windowsのエクスプローラー上でクラウド上のファイルを直接操作できる高い利便性を提供します。既にMicrosoft製品を中心に業務を行っている企業であれば、追加の学習コストなく導入できる点が大きなメリットです。

料金プランは月額540円/ユーザー〜(Plan 1)で、Microsoft環境を活用している企業に最適な選択肢です。

Box

Boxは「コンテンツクラウド」として、高度なセキュリティと詳細な管理機能に強みを持ち、大企業や政府機関での導入実績が豊富です。コンプライアンスやガバナンスを重視する企業のニーズに応えます。

7段階のアクセス権限設定や電子透かしなど、きめ細やかで強力なセキュリティ機能を備えています。法人向けプランではストレージ容量が無制限で、1,500以上のアプリケーションと連携可能なため、業務の中心としてコンテンツを一元管理できます。

料金プランは月額1,800円/ユーザー〜(Businessプラン)で、セキュリティと管理機能を重視する企業に適しています。

DirectCloud

DirectCloudは国産サービスならではの手厚いサポートと、日本企業のニーズに合わせた細やかな機能が特徴です。ユーザー数無制限の料金プランがあり、コストパフォーマンスを重視する企業や、社内外での安全なファイル共有を求める企業に適しています。

誤送信防止に役立つファイル共有の承認ワークフロー機能を備え、国内データセンターでデータを保管し、充実した日本語サポートを提供します。日本の商習慣に合わせた機能設計がされているため、海外製サービスでは対応しきれない細かなニーズにも応えられます。

料金プランは月額36,000円〜(スタンダードプラン、500GB)で、国産サービスの安心感と手厚いサポートを求める企業に最適です。

セキュアSAMBA

セキュアSAMBAは中小企業向けに特化し、低コストで導入できる手軽さと、直感的な操作性が魅力です。国産サービスとしての安心感と、ファイルサーバーのような使い勝手をクラウドで実現したいニーズに応えます。

ユーザー数無制限の料金プランがあり、コストパフォーマンスに優れています。エクスプローラーのような使い慣れた操作感で、導入教育コストを削減でき、国内データセンターでの運用とIPアドレス制限や二段階認証などのセキュリティ機能を備えています。

料金プランは月額15,000円〜(ライトプラン、300GB)で、中小企業が初めてクラウドストレージを導入する際の選択肢として適しています。

NotePM

NotePMはナレッジマネジメントツール・社内wikiとして、マニュアル作成、ナレッジ共有、社内wikiを一元管理できるクラウドサービスです。強力な検索機能とAI支援により情報の属人化を解消し、社内の知りたい情報をすぐに見つけられる環境を提供します。

Word・Excel・PDF・PowerPointなど添付ファイルの中身のテキストも全文検索の対象となる「ファイルの中まで全文検索」機能により、ファイル名を覚えていなくても内容から素早く目的の情報を見つけられます。これは、一般的なクラウドストレージがファイル名での検索に留まるのに対し、大きな差別化ポイントとなっています。

ワンクリックで文章の要約、多言語翻訳(英語・中国語・日本語)、誤字脱字や言い回しの校正を行うAI機能を標準搭載しており、Slack、Microsoft Teams、Chatworkなど主要なチャットツールと連携して更新情報を自動通知できます。これにより、情報共有の漏れを防ぎ、チーム全体で最新情報を把握できます。

ITツールが苦手な人でも使える操作性と、閲覧ユーザー(ゲスト)の実質無料枠により、コストを抑えながら全社展開が可能です。NotePMは単なるファイル保存場所ではなく、保存した情報を活用する(検索性、AI機能、チャット連携)ことに価値を置く企業に適しており、ファイルの蓄積だけでなく活用までを支援するツールとして、他のクラウドストレージとは異なる価値を提供します。

情報共有とナレッジ管理を効率化したいならNotePMがおすすめ

クラウドストレージは、場所を問わないアクセス性、自動バックアップによるデータ保全、保守管理コストの削減、そしてファイル共有の効率化という4つの大きなメリットを提供します。一方で、インターネット環境への依存やセキュリティリスク、カスタマイズ性の制約といったデメリットも存在するため、自社の業務要件と照らし合わせて慎重に選定することが重要です。

ファイルサーバーからの移行を検討する際は、初期費用と運用費用の長期的な比較、運用負荷の変化、そしてデータ移行の計画を丁寧に進めることで、スムーズな導入が可能になります。

法人向けクラウドストレージの選定では、容量と料金プラン、セキュリティ対策、操作性と機能、サポート体制といった複数の観点から総合的に比較しましょう。Google Drive、Dropbox、OneDrive、Boxといった主要サービスは、それぞれ異なる強みを持っているため、自社の業務環境や既存ツールとの連携を考慮することが大切です。

ファイルを保存するだけでなく、保存した情報を効率的に活用したい企業には、NotePMの導入がおすすめです。NotePMは添付ファイルの中身まで全文検索でき、AI機能やチャット連携により、情報共有とナレッジ管理を大幅に効率化します。まずは無料トライアルで実際の使い勝手を確認し、自社の業務に合うかを試してみてください。