ナレッジ共有の事例を業界別に7つ紹介!失敗パターンや成功するコツも解説

2024年11月21日(木) ナレッジ共有

 

ナレッジ共有の適切な方法は、業界・職種・企業規模などによって変わってきます。自社に似た企業の事例からナレッジ共有方法を学ぶことで、社内でのナレッジ共有の浸透に成功しやすくなるでしょう。

この記事では、ナレッジ共有に成功した7社の事例を紹介します。IT業界、金融業界、人材業界、コンサル業界、サービス業界、医療福祉業界、製造業界とさまざまな業界の事例を取り上げていますので、自社に近い業態の事例を参考に、ナレッジ共有に取り組んでみてください。

関連記事:2024年版】ナレッジ共有ツール タイプ別おすすめ 10 – NotePM

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ナレッジ共有とは

ナレッジ共有とは、社員個人がもっているノウハウ・知識を全社に共有することを指す言葉です。「ナレッジシェアリング」「ナレッジマネジメント」とも呼ばれていて、2000年代以降に多くの企業で取り組まれるようになりました。

ナレッジ共有のメリット

ナレッジ共有の主なメリットは、次の3つが挙げられます。

1.属人化防止
業務の成果を出すためのノウハウを、優秀な社員のみで抱えるのではなく、会社全体の財産として共有できます。業務のブラックボックス化を防げますし、社員のスキルを底上げするのにも効果的です。

2.業務効率化
ナレッジ共有によって、社内ナレッジに関する問い合わせ件数を削減できます。問い合わせがあるたびに業務の手が止まるような状況が改善できるうえ、わからないことがあったときもスピーディーに解決できるでしょう。

3.教育コストの削減
明文化したナレッジを活用して、新人教育用のマニュアルを簡単に作成できます。わかりやすいマニュアルがあれば座学やOJTで教える時間を最小限にできるため、社員教育にかかる手間やコストの削減にも効果的です。

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ナレッジ共有の成功事例7選

社内wikiツール「NotePM」を活用したナレッジ共有の成功事例を7つ紹介します。IT業界、金融業界、人材業界、コンサル業界、サービス業界、医療福祉業界、製造業界の事例を取り上げていますので、自社に近い業界や企業規模の事例を参考にしてみてください。

【IT業界】ラクス

「楽楽精算」などのクラウドサービスを提供するSaaS企業のラクスでは、社員数が数年間で6名から約50名まで増加しました。社員数が少なかったころは、1人ひとりが別の業務に取り組んでいたそうです。しかし、企業規模が拡大し、同じ業務を複数人で分業するようになったことで、ナレッジ共有の必要性が生じるようになりました。

もともとマニュアルはExcelで作成していましたが、あちこちにファイルが分散していて、どこに何があるのかわからない状況だったそうです。そこでナレッジ共有の仕組みを見直し、社内wikiツール「NotePM」を導入してナレッジを一箇所に集約しました。NotePM導入後はナレッジを探すのにかかる時間が体感6〜7割まで抑えられ、引き継ぎコストを50%削減することに成功しました。

関連記事:【導入事例】検索時間が4割削減!急成長SaaSが実践するナレッジ共有を浸透させるための取り組みとは – 株式会社ラクス

【金融業界】住信SBIネット銀行

デジタルバンクを運営する住信SBIネット銀行では、もともと複数のツールを使って情報共有を実施していて、ナレッジが分散している状況でした。ナレッジを蓄積する仕組みを見直したのは、新入社員の提案がきっかけです。ナレッジを一元化するためのツールとして社内wikiを導入することになり、セキュリティ性と検索性に定評がある「NotePM」を選びました。

NotePM導入後はナレッジが整備されたため、「わからないことがあればNotePMで検索すれば見つかる」という状態になりました。また、探しているナレッジがすぐ見つかる状態になったことで、現在は社員各自が「ナレッジが見つからない」という状況に危機意識が持てるようになったそうです。

関連記事:【導入事例】最高のデジタルバンクになるために。組織変革を支える社内wikiツール – 住信SBIネット銀行株式会社

【人材業界】パソナ・パナソニック ビジネスサービス

パソナ・パナソニック ビジネスサービスは、パナソニックグループ内で総務部門のBPOサービスを提供する会社です。現在約1,700名・平均年齢51歳の従業員が働いています。以前は情報共有にポータルサイトを使用していましたが、「探している情報が見つけにくい」「出張時にスマホから確認できない」といった課題が浮上しました。

そこで、PCが苦手でも使いやすく、閲覧専用アカウントを無料で作成できる「NotePM」にリプレイスしました。計画段階では8ヶ月かけてデータの移行や啓蒙活動を行う予定でしたが、各部門主導で導入説明・相談を行ったことで予定よりも早く移行作業が進んだそうです。NotePMの導入によって、情報発信にかかる手間を大幅に削減することに成功しました。企業規模が大きい同社ではナレッジの情報量も多いため、NotePM内にサイトマップを作成していて、目的の情報を探しやすいよう工夫しているそうです。

関連記事:【導入事例】社員1700人。社内wikiを活用して、業務効率や従業員満足度が大幅向上! – パソナ・パナソニック ビジネスサービス株式会社

【コンサル業界】スタートアップ税理士法人

スタートアップ税理士法人では5年で従業員数が4人から60人まで急成長し、事業も税務・会計だけでなく社会保険労務・司法書士業務などに拡大しました。事業拡大により初の支店を設立したタイミングで、経営陣と現場とのコミュニケーション不足が課題として浮上したそうです。その結果、ナレッジ共有の方法を見直すためにツールを導入することになりました。

ナレッジ共有ツールを選ぶポイントには、文章共有だけでなくファイル添付ができること、情報の公開範囲が管理しやすいこと、情報のアップデート履歴が残せることなどを挙げていました。さらに、導入時の初期設定のしやすさも決め手となって、社内wikiツールの「NotePM」を導入したそうです。

導入後は、基本的に部署ごとでナレッジ共有に取り組んでいます。あらゆる情報をNotePMで作成するルールを作ったことで、どのような情報でもNotePMを探したら見つかるようになりました。新人教育のコストを大幅に削減でき、新人から「教えてもらっていません」という声が上がることも減ったそうです。

関連記事:【導入事例】組織拡大・多店舗展開による情報共有問題を解決。100人組織への成長を支えるナレッジ共有ツール – スタートアップ税理士法人

【サービス業界】相鉄ホテルマネジメント

相鉄ホテルマネジメントは国内外で5ブランドのホテルを運営する会社で、直営ホテルだけでなくパートナーホテルも運営しています。しかし、パートナーホテルにホテルの運営ノウハウを提供するにあたって、担当するスーパーバイザーによって知識・情報量に差が出てしまっていることが課題でした。グループ内で同じ品質のサービスを提供するためには、どのホテルでも共通のノウハウを共有する必要があります。

そこで、社内wikiツール「NotePM」を活用したナレッジ共有の仕組みを取り入れました。NotePM上では本部から全社に向けて、マニュアルや成功事例・失敗事例を共有しています。さらに、本部が発信したナレッジを見た現場スタッフからも、自発的に情報提供してもらえるようになったそうです。その結果、ナレッジ共有の文化が広がりました。

関連記事:【導入事例】ナレッジ共有で新たなサポート体制を構築 – 株式会社相鉄ホテルマネジメント

【医療福祉業界】歯科タケダクリニック

12施設の歯科医院を運営する歯科タケダクリニックでは、治療に関するナレッジをマニュアル本としてまとめ、新人に共有していました。しかし、必要なときにすぐ確認できず、情報を探すのにも時間がかかるので、あまり活用されていない状況だったそうです。

そこで、ナレッジをいつでもどこでもすぐ探せるように電子化する方法として、社内wikiツール「NotePM」を導入しました。NotePMは検索性が高く、添付したPDFやWordファイルの中身に含まれるキーワードまで拾い上げられるツールです。そのため、患者さんへの応対中にわからないことがあっても、検索すればすぐに目当てのナレッジが見つかり、その場で回答できるようになりました。

関連記事:【導入事例】歯科医師・衛生士・受付助手・医療事務を繋ぐナレッジベースとして活用!専門ノウハウをすぐ探せるようになった – 歯科タケダクリニック

【製造業界】明電舎

明電舎は、発電機・変圧器・モーターなどを手掛ける老舗企業です。同社ではアジャイル開発の手法を取り入れるために、DX化に取り組んでいました。なかでもとくに重視したのが、情報共有方法です。それまではオープンソースの社内wikiを活用していましたが、スピード感のある開発には不十分だと感じていたそうです。

そこで、クラウド型の社内wiki「NotePM」へと移行しました。NotePMでは検索したら欲しい情報がすぐにヒットするため、最初にしっかりフォルダ構造を整えなくても、使いながら階層を設計できました。また、ファイルの添付もでき、draw.ioを使った図表もそのまま埋め込み表示できるため、マニュアル用にJPEGなどの形式に保存しなおす必要がない点も魅力だといいます。添付した画像もNotePM上で文字を入れたりマーカーを引いたりなどができるので、情報を視覚的に伝えやすくなりました。

関連記事:【導入事例】アジャイル型開発をサポートする社内ナレッジツール – 株式会社明電舎

よくあるナレッジ共有の失敗パターン

ここまで成功事例を見てきましたが、実際にはナレッジ共有に難航している企業も数多くあります。ナレッジ共有の推進を成功させるためにも、失敗しやすいポイントも把握しておきましょう。

関連記事:ナレッジ共有が難しい理由は?成功に導くポイントや事例も紹介 – NotePM

社員にナレッジ共有の習慣が根づかない

ナレッジ共有ツールを導入してみても、社内にナレッジ共有が浸透しないケースも珍しくありません。そもそも社員がナレッジ共有の必要性を認識していなかったり、共有すべきナレッジの範囲を理解していなかったりすることで、ナレッジ共有が進まないままの状態です。

ナレッジを探すのに時間がかかる

目当てのナレッジを探すのに時間がかかってしまい、ナレッジが活用されない状態になってしまうこともあります。ナレッジが分散していたり、検索しにくい方法で共有したりしていることが原因となるケースが多いようです。

古いナレッジが残っている

バージョン管理が行き届かず、古いナレッジがそのまま残ってしまうこともあります。古い情報と新しい情報が混在していると、どの情報が正しいのか判断しづらくなり、間違ったナレッジを覚えてしまうリスクがあるため要注意です。

ナレッジ共有の目的が明確になっていない

ナレッジは共有するだけでなく、活用されてはじめて意味があります。ナレッジ共有には手間がかかるため、社員に目的を共有できていないことで後回しにされてしまうリスクがあるでしょう。

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ナレッジ共有を成功させるコツ

ナレッジ共有を成功に導いた企業に共通するポイントは次の2つです。

暗黙知を形式知に変換(SECIモデル)

ナレッジには形式知と暗黙知の2種類あり、暗黙知を形式知に変換することがナレッジ共有のポイントです。暗黙知の変換に使われるフレームワークに「SECIモデル」があります。SECIモデルについては以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

関連記事:ナレッジ共有の天敵「暗黙知」その正体と形式知への転換法

1つのツールに形式知を集約

ナレッジが分散していると探しにくいため、1つのツールに集約することがナレッジ共有のポイントです。しかし、情報共有に使うツールは、メールソフトやチャットなど複数あるケースが多いでしょう。そうしたコミュニケーションツールと連携できるナレッジ共有ツールを選ぶことで、自動でナレッジを一元化できるため便利です。

関連記事:社内の情報整理はどう進めるべき?流れやポイント、便利なツールを紹介

まとめ

ナレッジの種類は業界によって異なるものの、共有する手間が抑えられる方法を選ぶことで、ナレッジ共有のハードルを抑えられます。また、ナレッジの共有方法によっては、古い情報が残ったままになっていたり、情報を探すのに時間がかかって活用されなくなったりしてしまうリスクがあります。社内でナレッジ共有を習慣化させるためにも、暗黙知を形式知に変換したうえで1つのツールに集約するなど、ナレッジを活用しやすい仕組みづくりに取り組んでみてください。

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