【導入事例】検索時間が4割削減!急成長SaaSが実践するナレッジ共有を浸透させるための取り組みとは – 株式会社ラクス

2024年10月30日(水) 導入事例

ほしい情報がすぐに見つかる!検索性に優れたナレッジ共有ツール「NotePM」
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会社名 事業 NotePMの利用人数
株式会社ラクス 「楽楽精算」「楽楽明細」「楽楽販売」などのクラウドサービス提供 178名

IT技術を活用し、業務効率化や管理コスト削減、売上やサービス向上サポート等の企業活動支援サービスを展開している、株式会社ラクス。急成長を遂げ採用にも力を入れている同社のカスタマーサクセス部門では、ナレッジシェア文化を浸透させるためNotePMを導入。ツール導入の背景や決め手、導入後の効果などを聞きました。
https://www.rakus.co.jp/

目次

ダイジェスト

導入部門
  • 「楽楽販売」のカスタマーサクセス部門
導入目的
  • ナレッジ蓄積・共有
課題
  • 手順書やナレッジが社内に散在し、新入社員がどこを見れば良いかわからない状態が発生していた
  • 情報が古くなった手順書・マニュアルがメンテナンスされずそのままになっていた
  • 「この情報(マニュアル)はないだろう」と思った人たちが各々で新たな記事を作っていたため情報が重複し、正しい情報かわからなくなっていた
  • マニュアル自体は存在していたが、時々発生するようなイレギュラー処理の情報まで、カスタマーサクセス部門全体で残していこうという意識が低かった
効果
  • 情報が検索できるようになり、情報を探す時間・手間が減った
  • 引き継ぎコストが50%削減した
  • 手順書を集約できるようになったことで、ナレッジが浸透しやすくなった
  • マニュアルを共有する文化ができた
使い方
  • 新入社員のオンボーディング資料、顧客オンボーディングの業務マニュアルとして活用
  • 営業部門とのナレッジ共有

※今回はオンラインWeb会議で、カスタマーサクセス部門の小城様、久保田様、井浦様にインタビューさせていただきました。

働くすべての人を「楽」にする急成長Saas企業

―事業概要を教えてください。

小城:弊社は、「ITサービスで企業の成長を継続的に支援します」をミッションに掲げ、経費精算、電子請求書発行、販売管理などのバックオフィス業務や、マーケティング業務を支援するサービスを複数展開しています。

NotePMは、「楽楽販売」というクラウド型販売管理システムのカスタマーサクセス部門を中心に導入しており、最近では、営業部門と製品企画部門でも一部使い始めています。

―カスタマーサクセス部門では具体的にどんなことをされているのでしょうか。

小城:契約をいただいたお客様に対し、初期設定から運用定着までの支援までを行っています。また、弊社のカスタマーサクセス部門はカスタマーサポートも兼務しているので、既存契約の更新・解約なども担当しています。

急成長組織に生じたナレッジマネジメントの課題

—NotePM導入前にはどんな課題があったのでしょうか。

小城:一番は、組織の人数が増えるなか、ナレッジが決まった場所に集約されていなかったことです。現在は約50名の組織に成長しましたが、久保田と私が入社した頃は6名程度のこぢんまりとした組織でした。当時は少数精鋭で各々がプロフェッショナルとして仕事をしていたので、ナレッジ共有そのものが課題にあがることもなく「みんなが知っている」前提でコミュニケーションがとれていました。

しかし、ここ数年の急成長で新入社員が増え、誰もが同じ成果を出せるように業務を標準化させる必要がでてきました。一方で、社内には手順書やナレッジ、各種契約書類などが所々に散在し、新しく入社した人たちがどこを見ていいかわからない状態が発生していました。

—情報が散在しているとのことですが、具体的にどこに格納されていたのでしょうか。

小城:ファイルサーバーの各種フォルダや、個々人のローカルフォルダ、あとは「楽楽販売」のなかにも情報を蓄積できるデータベースがあるので、そこにも情報が蓄積されていていました。

— 情報共有において課題に感じていたことがあれば教えてください。

久保田:弊社では、マニュアルや手順書は主にExcelファイルで作成していました。その場合、記事内に画像を多様したり、画像に注釈を入れたりすることが難しく、どうしてもテキスト中心の説明になってしまうため、ナレッジが浸透しづらいと感じていました。

またファイル管理の場合、キーワード検索ができないので、1つ1つのファイルを開いて中身を見る必要があります。手間も時間もかかりますし、そもそも欲しい情報がすぐに見つからないという不便さがありました。

さらに情報が探せないことで、「マニュアルが無い」と思った人たちが次々と新たな記事を作っていき、情報が重複し、結局どれが正しいのかわからなくなる、という事象も発生していました。過去に、新入社員がある手順書を見つけてそれ通りにやったけれど、結局それは古いバージョンだったということがありましたね。

小城:そうですね。情報の更新・メンテナンスも難しいので、古い情報のまま残り続けているものも散見されていました。

そもそも全社でマニュアルを残していこうという意識も少なかったと思います。

利用者・管理者双方に有益なナレッジツールを探して

—さまざま社内wikiツールがあるなかで、どのようにNotePMに決めていったのでしょうか?

小城:まずは目的・要件を整理するために情報を書き出し、それに沿ってツールを選定していきました。

利用者目線からは、検索性が高く簡単に使うことができること、管理(メンテナンス)者目線からは、すぐに記事・マニュアルの修正ができること、この2つを特に重視していました。

マニュアルや手順書では、図やイメージによる視覚情報がないと理解しづらかったり、伝わりづらかったりします。そのため、画像や図を用いた伝え方が簡単にできるか、という点も見ていました。他にも、外部リンクが簡単に貼りつけやすいか、安価なクラウドツールであるか、なども考慮していました。

とにかく、Excelファイルで手順書を作るのをやめたかったですね。
これらのすべてを満たすツールを探していたところ、NotePMにたどり着きました。

マニュアルを刷新するための準備資料:

—NotePM導入から展開までの流れを教えてください。

小城:NotePMの契約後、ツール選定者に2〜3名を加えた導入プロジェクトチームを発足しました。既にあるマニュアルや手順書のうち、どれを移行するか選定し、実際の移行作業までを行いました

3段階の浸透・運用施策を実施:

—浸透にあたり、工夫していたことがあれば教えてください。

小城:各チームに向けたNotePM導入前説明会を実施しました。また、NotePMに移行したExcelファイルには「使用禁止」「NotePMに移行」というファイル名をつけ使用を禁止するなど、ある程度の強制力をもってプロジェクトを推進していきました。NotePMを使わざるを得ない状況を部門全体で作れたことが、普及・定着に成功した大きな要因だったと思います。

導入時の説明資料:

小城:浸透活動により全員がNotePMを使う文化ができたので、現在は次のステップとして、ルールの見直し・再定義に力を入れています。

見直した内容は、「NotePMの使い方・利用ルール」にまとめている:


久保田:まさに各種ルールを決めている最中ですが、スプレッドシートに各ノート・フォルダの定義を記載しているので、投稿者はこのシートを見て自分で作成した記事を該当フォルダに格納する流れになっています。

ノート・フォルダの定義がまとめられたスプレッドシート:

—全員がNotePMを使用する文化ができているとのことですが、社員の積極的な記事投稿を推進するための工夫があれば教えてください。

小城:個人的に、NotePMへの記事投稿・更新を業務として位置づけることは大事だと感じています。
最初から自主的に記事を作成したり更新したりすることはハードルがやや高いので、業務の中で依頼を出してあげると、コツをつかんで取り組んでくれるメンバーは多いですね。

また以下のような内容が嬉しくて、取り組んでいるメンバーも多いと思います。

  • 記事をチャットで共有した際に、みんなからイイねをもらえる
  • 記事内にリアクションをもらえる
  • 記事について質問がくる
  • 記事を投稿するとメールが全体に届く(貢献している感)
  • 記事を更新すると、トップ画面に更新履歴が載る(貢献している感)
  • 記事を見て役に立ったと言われる

引き継ぎコストが50%削減!

—導入後の効果を教えてください。

小城:情報を探す手間が圧倒的に減りました。体感として、検索時間が以前の6〜7割の時間で済むようになったと思います。

引き継ぎコストも50%削減しました。「NotePMにまとめておいたので、見ておいてね」と言える組織文化ができたのは、大きな収穫でした。

久保田: NotePM導入前は、個々人が引き継ぎ資料を作っていたので情報が点在していました。新入社員は不明点があればその都度上長に質問し、「それであればここを見れば良いよ」と教えてもらいながら、人力で情報収集をしていました。

現在は自分で情報を検索できるようになったので、新入社員に「ここにあるよ」すら言わなくてよくなりました。

小城:NotePMのおかげで情報はマニュアルにまとめるという意識が生まれ、業務属人化解消の一助になっています。 テキストだけでなく、図や画像を使いながらしっかりとマニュアルや手順書を作成・周知できる点も、社員に受け入れられた要因だったと思います。

—NotePMを導入してよかった点を教えてください。

小城:利用者側の目線では、自分が作った記事を見られていると単純に嬉しいですし、検索で欲しい情報にすぐにリーチできる点もとても便利です。

管理者側の視点からは、自発的に記事が投稿されるようになったり、各々が自発的に記事を更新・追加したりする習慣ができあがったことです。「自分の時に困ったから、みんなが困らないようにしよう」というメンバーの想いを実現させる場としての役割も担っていて、導入して本当によかったと思います。

記事の閲覧者数を見ることができる:

小城:また、現在、営業部門と連携した情報共有施策も展開しているところで、活躍の幅がさらに広がりそうです。サービスの仕様やシステム的なことなど、両部門で情報を共有することで、組織全体の生産性もあげていけると思っています。

久保田:そうですね。過去にカスタマーサクセス向けに公開した記事で、営業部門の人にも頻繁に見られていたものがありました。当時、営業部門側でも同じような情報を必要としていたそうで、その時に役立てていたそうです。

小城:これまで、カスタマーサクセスと営業とで必要な情報が同一だとしても、情報の管理を分けていたので、お互いの動向が見えない部分がありました。それがNotePMで情報を一元管理することで、営業側にカスタマーサクセスの情報が役に立つことがあったり、その逆もあったりと、部門間連携ができつつあります

マニュアルの活用でカスタマーサクセスの業務を効率化

—NotePMの実際の使われ方を教えてください。

小城:現在は、主に業務マニュアルで使用しています。

顧客オンボーディングの業務マニュアルの冒頭には「オンボーディングの進め方」という記事を用意しています。どういう意図でマニュアルが作成されたのか、読んでほしい人(ターゲット)は誰なのか、などのマニュアルの前提となる部分も記載することで理解をより深めてもらう工夫をしています。

カスタマーサクセス部門のオンボーディングのノート:

オンボーディングの進め方について記載したドキュメント:

テキストで記載できない内容はパワーポイントなどの資料を掲載:

四半期ごとに記事メンテナンスを実施

—運用にあたって工夫している点があれば教えてください。

井浦:四半期に1回、投稿された記事のメンテナンスをしています。私を含めて5〜6名で集まり、会議の前半では、担当記事を割り振り、個々人で記事を消す・残すのチェックをします。会議の後半では、個々人では判断がつかなかったものについて議論していきます。

久保田:記事は、一年以上更新がないもの、というふるいにかけてピックアップしています。削除するかどうかの観点だけでなく情報が最新かどうかもチェックし、情報が古ければ訂正作業も同時にやっています。

このプロジェクトを始めたころは、みんなで1記事ずつチェックしていましたが、それだと効率が悪いので、現在は記事ごとに担当を割り振りするスタイルに変更しています。個人で判断できないものだけ、みんなで更新する仕組みです。

—NotePMで気に入っている機能を教えてください。

小城:アコーディオン(折りたたみ記述ができる)機能です。あれ、好きなんですよね。最初の頃は全く使いこなせなくて……誰かが使っているのを見てめちゃくちゃ悔しい思いをしたので、使いこなせるようになった時の喜びはひとしおでした。

井浦:アラート表記ですね。強調したいメッセージを目立たせることができるので便利です。また、画像編集機能も便利でよく利用しています。別ツールで画像を編集をする必要がなく、NotePMだけで完結できるのは便利だなと思っています。

久保田:そんな機能があるんですね!以前は、毎回別のツールで画像編集を使用していたので、便利ですね。

私は、プレビュー画面をよく利用します。見やすさを細部まで気にするタイプなので、ページ投稿する前に、プレビューを見ながら微調整できるのはありがたいです。

—最後に、どんな企業にNotePMをおすすめしたいですか。

久保田:そうですね。成長過程で社員数が増えていて、教育に手がまわっていない企業におすすめしたいです。

井浦:社員教育に苦労している企業におすすめしたいです。ナレッジを集約することで業務効率があがり、組織の成果につながると思います。

—お忙しい中、インタビューにご協力いただきありがとうございました。