ナレッジとは?スキル・ノウハウとの違いやおすすめのツールも解説

2024年04月26日(金) ナレッジ共有

こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。

ナレッジ(knowledge)は、直訳すると「知識」という意味の英語です。ビジネスシーンでは、「ナレッジ共有」、「ナレッジベース」、「ナレッジマネジメント」など、ナレッジとつく単語はよく使われます。しかし、ナレッジの正確な意味を聞かれても、すぐに答えられない人は案外多いのではないでしょうか。

この記事では、まずナレッジの意味について解説します。次に、似たような言葉であるスキル・ノウハウとの違いや関係性について解説します。さらに、ナレッジを共有・蓄積するメリットや、ナレッジマネジメントについて解説します。最後に、ナレッジを活用するためにおすすめのツールを紹介していきます。

関連記事:「ナレッジ化」とは?企業を成長させるその取り組みについて、基礎知識から解説

 

このような方におすすめです

• 属人化を解消したい
• ベテラン社員のノウハウを継承したい
• バラバラな業務品質を標準化したい
• ナレッジマネジメントの進め方を知りたい


ナレッジとは?スキル・ノウハウとの違いと関係性も解説

冒頭で、ナレッジを直訳すると「知識」であると書きました。ただ、ビジネスシーンにおける正確な意味を理解するには、その直訳だけでは不十分です。また、ナレッジと似た言葉に、スキル・ノウハウがあります。ここでは、まずナレッジの意味を解説してから、ナレッジ・スキル・ノウハウの違いと関係性について説明します。

ナレッジの意味を解説

ナレッジを一口に言えば「知識」です。より正確に説明すると、「本や新聞など文章から得られる知識」と言えます。可視化されているため、大勢の人に伝えやすい形の「知識」とも言えます。ビジネスでは、「有益な情報」、「付加価値のある体験」、「ビジネスに恩恵をもたらす知識・情報」という意味合いになります。また、情報分野では、「目的の解決に役立つ知見」、「実践的な方法を形式知化(言語などで可視化)したもの」という意味合いになります。

なお、ナレッジをデータベースのようにまとめて管理し、必要な時に社員が参照できるようにしたデータベースを「ナレッジベース」と言います。

関連記事:古いナレッジマネジメントを刷新するには?歴史や最新の手法との違いも紹介

ナレッジ・スキル・ノウハウの違いと関係性

先ほどナレッジの意味を説明しましたが、ナレッジと似たような言葉にスキルとノウハウがあります。しかし、ナレッジ・スキル・ノウハウにはそれぞれ意味が違います。とはいえ、それぞれ密接に関係していることも事実です。以下に、それぞれ意味の違いと関係について表にまとめました。

ナレッジ ・ビジネスでは「有益な情報」などの意味
・情報分野では「目的の解決に役立つ知見」などの意味
・本や新聞など文章から得られる
・スキルやノウハウと違い、可視化されているため大勢の人に伝えやすい
・スキルやノウハウをナレッジに昇華して形式知化することで、社内に受け継ぎやすくなる
スキル ・訓練や実体験から身につけた能力
・ノウハウよりも、深い理解に基づいた専門的知識・能力という意味合いが強い
・多くのスキルは、特殊な能力であるが一定の努力で後天的に身につけられる
・スキルは、ナレッジと組み合わせて大きな効果を発揮する
ノウハウ ・試行錯誤して身につけた、業務上必要な知識や技術
・ナレッジよりも、具体的なものの形式知化は難しいという意味合いが強い
・「知的財産の一種」という意味で使われることもある。
・スキルよりも抽象度が高いため、別の業務に応用しやすい
・ノウハウは、社員がもつさまざまなスキルやノウハウから産まれる

このように、ナレッジ・スキル・ノウハウはそれぞれ意味に違いがあるものの、それぞれ密接に関係しています。図のように、ナレッジ・スキル・ノウハウのループを回すことで、それぞれが進化していきます。


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ナレッジを共有・蓄積する5つのメリット

ナレッジを適切に共有・蓄積できれば、ビジネスに有効活用してスキルの向上や業務効率化など、さまざまなメリットを得られます。ここでは、ナレッジを共有・蓄積するメリットとして、以下の5つを紹介します。

  • 業務効率化
  • スキルアップ
  • 暗黙知の形式知化
  • 集合知でより良い解決策が生まれる
  • 積み重ねによる改善

業務効率化

ナレッジを共有することで、業務の無駄を減らして業務効率化が可能です。例えば、社内のある部署で優れたチェックリストを作成して、それにより業務上のミスが大幅に減少したとします。このチェックリストを全社で共有すれば、他の部署でもチェックリストを活用してミスを減らせるかもしれません。また、別の部署でトラブルが発生した場合、その事例や対応方法、原因を共有しましょう。そうすることで、同じようなトラブルが発生した場合、より迅速に対応できます。

スキルアップ

ナレッジを共有することで、社員や会社のスキルアップも期待できます。例えば、これまで案件を受注したことがなかった地域の案件を受注した事例がある場合、そこで得たナレッジは、以下の場面で役立つでしょう。

  • その地域で新たな案件を受注
  • 案件を受注したことがない、別の地域で案件を受注

この事例を社員に共有することで、社員の学びにもなります。また、人材教育・育成自体のノウハウも共有・蓄積していけば、より確実に人材育成を行えるはずです。

暗黙知の形式知化

暗黙知とは、「なんとなく」で伝えられる、言語化が難しいナレッジのことです。例えば、営業において一瞬で相手の購買意欲を推し量る方法を連想してください。その方法は、ある程度までは言語化できるかもしれませんが、完全に言語化することは困難ではないでしょうか。このような暗黙知は、他の従業員に引き継ぐのは困難なため、業務のクオリティが社員に依存する(属人化)ことにつながる恐れがあります。

しかし、暗黙知も社内で共有すれば、SECIモデルで形式知化することが可能です。形式知化できれば、社内ナレッジとして共有することがさらに容易になります。なお、暗黙知やSECIモデルについては、こちらもご覧ください。

関連記事:ナレッジ共有の天敵「暗黙知」その正体と形式知への転換法

集合知でより良い解決策が生まれる

ナレッジの蓄積にもメリットがあります。その一つが、集合知でより良い解決策が生まれることです。集合知とは、多くのナレッジ・ノウハウを蓄積していくことで、それらを組み合わせて産み出した新しいナレッジ・ノウハウのことです。集合知は企業の貴重な財産となり、生産性の向上や業務効率化に寄与します。また、他部署のナレッジを組み合わせて、自分の部署でも活用できる集合知が誕生する可能性も少なくありません。その点でも、ナレッジを一元管理して蓄積していくことが重要なのです。

積み重ねによる改善

ナレッジの蓄積には、これまで蓄積してきたナレッジなノウハウを積み重ねによって改善できるメリットもあります。例えば、今まであまり活用されてこなかったナレッジも、積み重ねで改善することで役立つナレッジになるかもしれません。また、法律や時代の変化によって役立たなくなったナレッジも、そのまま捨てるのは早いかもしれません。そのようなナレッジも、今の法律や時代に合わせてチューニングすれば、十分業務に活用できる可能性があるのです。

ナレッジマネジメントの概要と背景・目的

ビジネスシーンでナレッジを有効活用するために重要な概念が、「ナレッジマネジメント」です。既存のナレッジを活用することだけでなく、新たなナレッジを産み出すためにも、ナレッジマネジメントは重要です。ここでは、ナレッジマネジメントの概要と背景・目的について解説します。なお、ナレッジマネジメントについては、こちらの記事もご覧ください。

関連記事:【完全版】ナレッジマネジメントを総まとめ!導入から運用までおすすめツールも解説

ナレッジマネジメントとは

ナレッジマネジメントとは、社内のさまざまな部署に蓄積されてきた知識や情報を、社内で一元管理して共有・活用するものです。ナレッジマネジメントを導入するメリットとして、以下の3つがあげられます。

  • 情報共有の効率化
  • コストの削減
  • 顧客満足度向上

ナレッジマネジメントによって、社内のナレッジを一元管理することが重要なのは、散らばった状態の情報は活用が困難だからです。ビジネス活動を通じて、顧客情報や購買履歴などさまざまな情報を得られます。しかし、そのような情報を散らばった状態で蓄積していては、必要な時に見つけて活用できません。特に、別の部署で蓄積されたナレッジの活用は困難です。そして、それは会社にとっては大きな損失なのです。

注目される背景

実は、ナレッジマネジメントという概念自体はそこまで新しい概念ではありません。日本企業でも多数採用事例が存在しており、古くは高度経済成長期にまでさかのぼります。ただ、当時はトップダウンで長年勤め上げてきた人間がナレッジを生かして組織を動かしていくものでした。当時は、時間をかけて「先輩の背中を見て学ぶ」「技術を目で見て盗む」ことで、長年の経験を受け継いでいくことは難しくありませんでした。

しかし、終身雇用の崩壊や社会の変化が早くなっていること、さらには社会構造が複雑になってきていることから、そのような方法は通用しなくなってきています。そのため、新たな形のナレッジマネジメントが必要とされてきています。

企業が取り入れる目的

終身雇用が崩壊し、一つの会社に長く勤め上げることが当たり前ではなくなってきました。また、働き方が多様化しています。そのため、今までは時間をかけて受け継ぐことができた暗黙知も、形式知に変換して受け継ぎやすくすることがますます重要になっています。あるナレッジを形式知化せずに暗黙知のままにしておくと、そのナレッジが必要な業務は属人化します。これでは、そのナレッジを有する社員が転職などでいなくなると、業務の効率が大幅に低下します。

そのため、暗黙知を形式知化した上で、会社全体で可視化し共有していくことや、知識や経験を共有して業務の効率化を進めることが重要になります。そして、それにはナレッジマネジメントが欠かせないのです。


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関連記事:ナレッジ共有の事例を業界別に7つ紹介!失敗パターンや成功するコツも解説

ナレッジをより活用するためにおすすめツール

NotePM

NotePM

NotePM(ノートピーエム) は、ナレッジ共有に特化した「社内版ウィキペディア」です。検索に強く、情報を整理しやすいのが特徴です。Web社内報ツールとしても、多くの企業に利用されています。

NotePMの特徴

  • マニュアル作成、バージョン管理、ファイル共有機能
  • 強力な検索機能。PDFやExcelの中身も全文検索
  • 社内FAQ / 質問箱、社内ポータルとしても活用できる
  • 銀行、大学も導入している高度なセキュリティ。安全に情報共有できる

URL: https://notepm.jp/

関連記事: 【2024年版】社内wikiツール おすすめ15選(有料・無料)

まとめ

この記事では、ナレッジの意味や、スキル・ノウハウとの違いや関係性について解説しました。また、ナレッジを共有・蓄積するメリットや、ナレッジマネジメントについても解説します。さらに、ナレッジを活用するためにおすすめのツールも紹介していきました。昔から、ナレッジの活用は重要でしたが、その重要性は今後ますます増えていきます。また、社内wikiをはじめとしてナレッジの活用に役立つツールは多数存在しています。

 

このような方におすすめです

• 属人化を解消したい
• ベテラン社員のノウハウを継承したい
• バラバラな業務品質を標準化したい
• ナレッジマネジメントの進め方を知りたい