ヘルプデスクの運用とは?業務の負担を減らす方法や便利なツールを解説

2024年10月24日(木) カスタマーサクセス

ヘルプデスク業務は、社内外の技術的な問い合わせや製品の使い方・トラブルに関する問い合わせに対応してくれます。これにより、会社の生産性や顧客満足度の向上に貢献してくれます。

しかし、運用方法を的確に行わないと、担当者の負担が増えて業務の品質にも影響が出るでしょう。本記事では、ヘルプデスクの運用業務について解説した後、ヘルプデスクを担当する社員が負担に感じやすい部分や、運用を楽にする方法について解説します。

ヘルプデスクの運用業務について解説

ここでは、ヘルプデスクの運用業務に関する基礎知識として、以下の2つを解説します。

  • ヘルプデスクの意味
  • ヘルプデスクの運用について3つの側面から解説

それでは、1つずつ解説します。

ヘルプデスクの意味

基礎知識の1つ目は、ヘルプデスクの意味です。ヘルプデスクとは、技術的な問い合わせや製品の使い方、トラブルに関する問合わせに対応する仕事のことです。社内ヘルプデスクは、自社の社員からの問い合わせに対応を行います。

一方、社外ヘルプデスクは、社外からの問い合わせやトラブルに対応します。なお、運用と似た言葉に、保守があります。運用は、業務遂行のサポートとトラブルの予防を行うものです。一方保守は、トラブルが起こったときに速やかに対応することを意味します。

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ヘルプデスクの運用について3つの側面から解説

基礎知識の2つ目は、ヘルプデスクの運用についてです。ここでは、以下の3つの側面から解説します。

  • 運用設計
  • 運用体制
  • 運用管理

それでは、1つずつ解説します。

運用設計

1つ目の側面は、運用設計です。ヘルプデスクの運用設計を行ってシステムを正常に稼働させ、システムがあるべき機能やサービスの提供し続けるられるようにします。また、具体的に「システムを正常に稼働している状態とはどのような状態か」正確に理解し、そのための指針を徹底してその運用体制を構築することが目的です。ヘルプデスクの運用設計をする際には、3W1Hを強く意識しましょう。

  • When:いつ運用設計するか
  • Who:誰が運用設計するか
  • What:どんな運用項目を設計すべきか
  • How:どんな体制で運用するか

運用体制

2つ目の側面は、運用体制です。ヘルプデスクの運用体制は、24時間365日稼働しなければならないとは限りません。システムに何事もなければ監視だけを行って、問い合わせがあったときにだけ対応する体制でも、問題がないケースもあるでしょう。

また、平常時だけでなく、障害や災害等が発生した場合の体制や、トラブルが起きたときの再発防止体制なども運用体制で考えないといけません。

運用管理

3つ目の側面は、運用管理です。ヘルプデスクは、顧客や社員に対して、機器の操作の説明やクレーム対応などを行ってくれます。最近では、ヘルプデスクの側から積極的に情報発信して、システムの適切な利用の啓蒙や、トラブルを未然に防ぐ活動を行っています。それらの業務の運用管理を行うことが、ここで述べる運用管理です。

ヘルプデスクの運用において社員が負担に感じやすい部分

ここでは、ヘルプデスクの運用において社員が負担に感じやすい部分として、以下の3つを解説します。

  • 対応範囲の広さ
  • 時間的制約
  • 相手への説明の難しさ

それでは、1つずつ解説します。

対応範囲の広さ

社員が負担に感じやすい部分の1つ目は、対応範囲の広さです。例えば、社内ヘルプデスクの対応範囲の例を以下に示します。

  • 基幹システム(勤怠管理など)
  • 業務システム(販売管理など)
  • 業務支援システム(情報共有システムなど)

これらは対応範囲の一部に過ぎず、会社の規模が大きくなると、その分扱うシステムの種類も多くなります。また、社外ヘルプデスクであっても、会社が取り扱う商品やサービスが多くなるほど、対応範囲が広くなります。

そのため、あらゆる問い合わせにすぐ答えられるよう、常に最新の知識を習得する必要があります。それだけでなく、急に発生するトラブルにも柔軟に対応することも必要です。その点でも、対応範囲が広いと言えるでしょう。

時間的制約

社員が負担に感じやすい部分の2つ目は、時間的制約です。問い合わせ内容によっては、早急に解決しないと企業活動に大きな影響を与える恐れがあります。場合によっては、深夜や休日問い合わせが来ることもあり、責任感の大きさから負担を感じることも少なくないでしょう。また、複数の部署にまたがる業務を行う必要がある場合、双方の状況を把握した上で日程を調整する必要が出てきます。

相手への説明の難しさ

社員が負担に感じやすい部分の3つ目は、相手への説明の難しさです。問い合わせをしてくる相手の中には、IT知識がほとんどない人もいます。その場合、質問者が解決したい問題を正確に伝えられないこともあります。

そのため、ヘルプデスク担当者は、どういう問題が発生しているか汲み取る力が必要です。その上で、相手が理解しやすい言葉で、わかりやすく説明することも必要でしょう。また、離れた場所で画面共有もできない場合、音声のみで操作方法などを説明する必要があります。この場合、一層説明が難しいと感じるでしょう。

ヘルプデスクの運用を楽にする方法

ここでは、ヘルプデスクの運用を楽にする方法として、以下の3つを解説します。

  • 対応範囲の明確化
  • ヘルプデスク運用マニュアルの整備
  • 社内FAQの作成

それでは、1つずつ解説します。

対応範囲の明確化

楽にする方法の1つ目は、対応範囲の明確化です。ヘルプデスクの業務では、対応範囲があいまいになりがちです。しかし、この場合以下の問題が発生する恐れがあります。これらの問題を発生させないよう、事前に対応範囲の明確化を行っておくことが必要です。

  • 特定の担当者が業務過多になる
  • 問い合わせがあることはわかっていても、誰も対応していなかった

ヘルプデスク運用マニュアルの整備

楽にする方法の2つ目は、ヘルプデスク運用マニュアルの整備です。ヘルプデスク運用マニアルを整理しておくことで、ヘルプデスクの担当者全員が共通認識を持って業務に携われます。また、問い合わせへの対応を標準化できるため、業務品質の確保が可能になります。

関連記事:ヘルプデスクの課題をマニュアルにより解決!?マニュアル作成のメリットや手順・便利なツールなどをまとめて解説(343_ヘルプデスク マニュアル)

社内FAQの作成

楽にする方法の3つ目は、社内FAQの作成です。社内FAQを使うことで、問い合わせ内容の回答をある程度自動化できます。よくある質問をまとめてポータルサイトやSNSなどに掲載しておくことで、ヘルプデスクに問い合わせずとも問題解決できる可能性が高まります。

そのため、ヘルプデスク担当者は、何度も同じ質問に対応する手間を削減できます。また、ヘルプデスクの担当者も、よくある質問の回答をすぐに検索できるので、より早く正確に問い合わせに回答できる可能性が高まるでしょう。

関連記事:FAQアプリを企業が社内導入する効果や選定のポイントを解説!おすすめサービスも紹介

ヘルプデスクを運用する際に便利なツール

ここでは、ヘルプデスクを運用する際に便利なツールとして、以下の5つを解説します。

  • FAQシステム
  • チャットボット
  • お問い合わせ管理システム
  • 社内ポータル
  • メール共有ツール

それでは、1つずつ解説します。

関連記事:【2024年版】ヘルプデスクツール・サービス おすすめ10選を徹底比較(無料あり)

FAQシステム

便利なツール、1つ目はFAQシステムです。FAQシステムを用いると、よくある質問とその回答をまとめて、すぐ検索できるようにできます。これにより、ユーザーはよくある疑問や問題を自分で解決できるでしょう。FAQシステムごとに導入目的が異なるので、導入する目的に合わせてシステムを選びましょう。なお、以下の3種類に大きく分けられるので、参考にしてみてください。

  • 社内向けFAQ
  • 社外向けFAQ
  • コールセンターのFAQ

関連記事:【2024年版】FAQシステムおすすめ11選を徹底比較!(ツール導入でナレッジ検索を効率化)

チャットボット

便利なツール、2つ目はチャットボットです。チャットボットとは、メッセージを発信する「チャット」と、タスクの処理を自動化するプログラムである「ボット」を合わせた造語です。具体的には、自動的に利用者と会話をするプログラムのことです。ユーザーがポップアップのチャットに内容を入力することで、求める情報を案内してくれます。近年、AIの発展により、チャットボットサービスが普及してきています。

関連記事:チャットボットによるナレッジ共有のメリットやデメリット・導入のポイントを徹底解説

お問い合わせ管理システム

便利なツール、3つ目はお問い合わせ管理システムです。お問い合わせ管理システムとは、過去の顧客対応情報を管理して社員間で共有するシステムです。顧客対応を参照することで、問い合わせに対し迅速かつ的確に対応できます。また、顧客情報や対応記録を一元管理できるため、対応の優先順位決定にも活用できます。さらに、ツールによっては、不正アクセスや対応漏れを防止する機能を有しています。

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社内ポータル

便利なツール、4つ目は社内ポータルです。ポータルとは、英語で入り口と言う意味の単語です。そのため、社内ポータルとは、自社の情報にアクセスする入り口のサイトを意味します。社内ポータルの主な機能を、以下に3つ表にまとめます。これらの機能により、社内の情報共有等を円滑にしてくれます。

社内wiki機能 ・社内情報をストックして、社内の情報共有に寄与

・マニュアルなどの文書管理に最適
掲示板機能 ・共有したい情報を素早く社員間で共有

・部署をまたいだ情報共有も容易
ストレージ機能  ・メールやチャットに添付できない大容量のファイルを送付できる

・共同編集機能を使えるツールもある

関連記事:社内ポータルサイトとは?メリット・主な機能・作成ポイント・おすすめサービスを解説

メール共有ツール

便利なツール、5つ目はメール共有ツールです。メール共有システムとは、複数人で行っているメール対応を一元化して効率化してくれるツールです。返信状況を把握できるため、メールへの重複対応や抜け漏れを防止してくれます。これにより、業務効率化だけでなく、メールの品質維持にも寄与します。その結果、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。

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まとめ

本記事では、ヘルプデスクの運用業務について解説した後、ヘルプデスクを担当する社員が負担に感じやすい部分や、運用を楽にする方法について解説しました。ヘルプデスクの対応範囲を明確にしておくことで、担当者の負担を減らすことができます。

また、時間的な制約がある中で、IT知識の少ない相手に確実に説明することは容易ではありません。しかし、マニュアルを整備して、便利なツールも使いこなすことで、よりヘルプデスクの運用を楽にできるでしょう。本記事を参考にして、あなたの会社でもヘルプデスクの運用を成功させてください。

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