クラウドストレージを運用する5つのコツを解説!リスク回避のための4つの対策も紹介

2024年10月17日(木) オンラインストレージ

テレワークの普及とともに、仕事上のデータ管理にクラウドストレージを導入する会社も増えてきました。クラウドストレージを活用すれば、時間や場所を問わず、ファイルへのアクセスが可能です。しかし、導入するときには自社のクラウドストレージをどのように運用すべきか悩む企業の担当者も多いのではないでしょうか。

本記事では、クラウドストレージを運用する5つのコツとリスク回避のためのセキュリティ対策を紹介します。

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クラウドストレージとは?運用法を決めるための基礎知識

クラウドストレージの運用法を決めるために、基礎知識を以下の2つに分けて解説していきます。

  • クラウドストレージとは
  • ファイルサーバーとの違いは

1つずつ、見ていきましょう。

クラウドストレージとは

クラウドストレージとはインターネットを活用し、さまざまなデータを格納するインターネット上に設置されたスペースです。クラウドストレージを使えば、データの容量を気にすることなく、インターネット上で共有できます。インターネットを利用できる環境であれば、どこからでも保管先のURLにアクセスでき、データの閲覧・編集・追加が可能です。

クラウドストレージを利用すれば、ファイルサーバーやNASの設置は必要ありません。社内のファイルサーバーを使う場合、セキュリティ対策やデータを保管するための容量を確保するなど、環境を整える必要があります。また、データの保管容量には限りがあり、新たなサーバーを導入するケースもあるでしょう。クラウドストレージを利用した場合、容量不足やセキュリティの問題に柔軟に対応でき、業務の効率化が図れます。

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ファイルサーバーとの違いは

ファイルサーバーとクラウドストレージの違いは、データの保管・共有をする場所が異なることです。例えば、ファイルサーバーを利用している場合、社内の専用LANにアクセスする必要があります。また、データセンターを利用して構築する場合でも、専用の回線やVPN回線を経由するなど、あくまでも社内で使用する範囲でのアクセスを基本としています。

一方、クラウドストレージを利用するとインターネットに接続できる環境・場所であれば、どこからでもアクセス可能です。ただし、権限を持っていない場合はストレージ内にはアクセスできません。基本的には、社内・社外を問わずにファイルのデータを閲覧でき、編集や追加などの操作も行えます。


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クラウドストレージを運用する5つのコツ

クラウドストレージを運用するためには、以下の5つのコツが必要です。

・情報を見つけやすくする
・データをフォルダに分類して管理する
・ルールの文書化をする
・複雑なルールは策定しない
・運用方法は定期的に改訂する

1つずつ、見ていきましょう。

情報を見つけやすくする

クラウドストレージを運用する1つ目のコツは、情報を見つけやすくすることです。例えば、検索機能が優れているツールの場合、ファイル名の作成方法を決めることで、データを探す際の時間短縮が図れます。また、タグを利用すれば、情報を細分化して検索することも可能です。情報が見つけやすい環境を整えることで、利用者は自らに必要な情報へと、正確かつ効率的にアクセスできるでしょう。
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データをフォルダに分類して管理する

クラウドストレージを運用する2つ目のコツは、データをフォルダに分類して管理することです。各フォルダにデータを分類することで、どこにどのファイルがあるのかがわかりやすく、必要なデータを検索する手間が省けます。

例えば、各フォルダにデータを整理して置いておけば、素早く必要な情報にアクセスできます。また、個々のデータの関連性も把握しやすくなるでしょう。一方、各ファイルにデータを分類していない場合、必要なデータを使用するたびに探さなければならず、業務の足かせとなってしまいます。さらに、重複するデータや不要なデータが増加し、容量を圧迫する恐れが出てくるでしょう。作業の効率化を図るためにも、データは各フォルダに分類して保存しましょう。

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ルールの文書化をする

クラウドストレージを運用する3つ目のコツは、ルールの文書化をすることです。ルールの文書化は、利用者全員にルールを周知して円滑な利用へと促すために行います。文書化することで設定したルールを見返すこともでき、利用者全員が同じ認識を持ちやすくなります。

また、ルールがあることで誤りや不明点を洗い出すことができ、業務改善にも繋がるでしょう。クラウドストレージの運用を開始する前に、ルールの説明会や個別の問い合わせを受けるなどしておくと、社内周知が進み、早期に定着する可能性が高まります。

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複雑なルールは策定しない

クラウドストレージを運用する4つ目のコツは、複雑なルールを策定しないことです。オンラインストレージを社員全員が使用する場合、ITリテラシーの低い社員でも対応できなければ導入の効果が半減してしまいます。

また、複雑すぎる手順のルール化は、社員の労力を費やし、非効率になる恐れがあります。策定する際は、実際に利用する社員の意見も取り入れ、シンプルで作業しやすいルールにすることをおすすめします。実際にサービスを利用する機会が多い社員の要望に沿った形式にすることで、活用率も高まり効率的に作業を進められるでしょう。

運用方法は定期的に改訂する

クラウドストレージを運用する5つ目のコツは、運用方法を定期的に改訂することです。実際に運用が始まると、使用中にルールの改善点が見つかることも少なくありません。また、実務を行う社員が不便に感じている部分を改善していくことで、作業の効率化が図れます。

例えば、作業の工程で不要な部分を省くことで、さらに利用しやすい環境を作ることができます。不便さが改善されれば、多くの社員が積極的にサービスを利用するようになるでしょう。運用方法は定期的に改訂し、利用環境の改善に繋げることが大切です。

クラウドストレージの運用中に起こりうるリスク

クラウドストレージの運用中に起こりうるリスクは、以下の5つです。

・利用できる容量の不足
・情報漏えいのリスク
・サイバー攻撃のリスク
・機器障害などによるデータ紛失
・アカウントの漏えいによる侵入

1つずつ、見ていきましょう。

利用できる容量の不足

クラウドストレージの運用中に起こりうる1つ目のリスクは、利用できる容量が不足することです。サービスを利用する場合、契約時の容量を超えてしまう恐れがあります。

例えば、クラウドストレージで社内の全てのデータを保存している場合、不要なデータを整理しなければ容量が不足してしまいます。仮にデータが不足してしまえば、容量を増やすために追加費用がかかるケースも少なくありません。サービスを利用する際は、容量や追加コストなどの契約内容についても充分に把握しておくことをおすすめします。

情報漏えいのリスク

クラウドストレージの運用中に起こりうる2つ目のリスクは、情報漏えいの恐れがあることです。クラウドストレージはインターネットを介して利用するため、データ流出が起こる可能性もゼロではありません。

例えば、会社の情報を保存したファイルのURLを、何かしらの理由で外部に流出してしまった場合、第三者がアクセスしてしまう可能性があります。また、無料のオンラインストレージを利用したためにセキュリティの脆弱性に気づかなかったというケースもあるでしょう。クラウドストレージを利用する際には、万全なセキュリティ対策がなされているかを確認しましょう。

サイバー攻撃のリスク

クラウドストレージの運用中に起こりうる3つ目のリスクは、サイバー攻撃の恐れがあることです。サービスの提供元にセキュリティホールがある場合、不正アクセスを受けて情報が流出する可能性があります。

例えば、第三者からサイバー攻撃を受けた場合、クラウド上に保存している情報が漏えいするリスクが高まるでしょう。サイバー攻撃としては、標的型メールやランサムウェアなどが挙げられます。クラウドストレージを使用する場合は、マルウェア対策や通信の暗号化など、サイバー攻撃対策が行われているかを確認しておきましょう。

機器障害などによるデータ紛失

クラウドストレージの運用中に起こりうる4つ目のリスクは、機器障害などによってデータが紛失することです。データセンターの機器が故障や災害などにより、停止する恐れがあります。例えば、サービスの提供元である企業のサーバーがあるデータセンターで火災があった場合、機械が故障し、使用できなくなる可能性もあります。

また、機器の不具合によりアクセスができないことも起こり得るでしょう。状況によってはデータの破損や紛失が起こってしまうかもしれません。サービスを利用する前に、機器障害等によるデータの紛失やアクセス不通になる可能性があることを把握しておきましょう。

アカウントの漏えいによる侵入

クラウドストレージの運用中に起こりうる5つ目のリスクは、アカウントの漏えいにより侵入されることです。サービスの提供元のセキュリティが脆弱である場合、使用しているアカウントを盗まれ、悪用される恐れがあります。第三者にアカウントを盗まれてしまうと、自社のデータが漏えいし、深刻な損害が起こる恐れがあります。自社以外にアクセスされないようパスワードを強固にする、アカウント情報を厳格に管理するなどの適切な対応を撮る必要があります。


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クラウドストレージを安全に運用するためのセキュリティ対策

クラウドストレージを安全に運用するためのセキュリティ対策には、以下の4つがあります。

・パスワード認証を厳重化する
・データのバックアップをとる
・セキュリティが強固なサービスを選ぶ
・公共Wifiや共有端末からアクセスしない

1つずつ、見ていきましょう。

パスワード認証を厳重化する

クラウドストレージを安全に運用するためのセキュリティ対策の1つ目は、パスワード認証を厳重化することです。例えば、IDやパスワードのみでの認証は、それらが流出すると簡単にアクセスを許してしまいます。

複数の認証方法を採用することで、利用範囲が指定でき、データへの侵入を防ぐことができます。また、シングルサインオンを採用すると、安全かつ効率的に利用しやすくなります。ソフトウェアVPNの利用や二段階認証を採用し、認証手段を厳重化することをおすすめします。

データのバックアップをとる

クラウドストレージを安全に運用するためのセキュリティ対策の2つ目は、データのバックアップをとることです。万が一に備えることで、業務に必要なデータの紛失を免れることができます。例えば、自社内のサーバーや外付けのハードディスクにデータを保管した場合、クラウドストレージ内のデータが失われたとしても情報の復元が可能です。セキュリティを強化する対策を取っている場合でも、機器等のトラブルによりアクセス不通の状態が続いたり、紛失したりする恐れがあるため、バックアップをとっておくことは大切です。

セキュリティが強固なサービスを選ぶ

クラウドストレージを安全に運用するためのセキュリティ対策の3つ目は、セキュリティが強固なサービスを選ぶことです。不正アクセス等を防ぐためには、必要な措置であるためです。例えば、通信を暗号化する機能があるサービスの場合、データを傍受されるリスクを防げます。また、強固なセキュリティのサービスであれば、安全にデータを保管できるでしょう。

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公共Wifiや共有端末からアクセスしない

クラウドストレージを安全に運用するためのセキュリティ対策の4つ目は、公共のWifiや共有端末からアクセスしないことです。ブラウザーの閲覧記録などから、第三者にアクセスされる恐れがあるためです。

通信が暗号化されていない公共のWifiに接続した場合、ストレージに侵入されてしまう可能性があります。共有端末を利用すると、不正アクセスされる可能性が高まります。クラウドストレージを使用する際は、社員がネットカフェや公共の場所などでアクセスしないよう、ルールに盛り込んでおくべきでしょう。

まとめ

本記事では、クラウドストレージを運用する5つのコツとリスク回避のためのセキュリティ対策を紹介しました。クラウドストレージはファイルサーバーと異なり、インターネットの環境が整っている場所からアクセス可能です。

サービスを利用する場合は、データを分類して管理し、運用ルールの策定などをしておくことをおすすめします。また、情報漏えいのリスクを避けるために、セキュリティの強化対策を行いましょう。本記事を参考に、自社にあったクラウドストレージの運用方法を見つけてみてください。

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