急速なテレワークの普及でファイル共有を余儀なくされるシーンが増えています。情報漏えいをはじめとした、様々なリスクを考えていく必要が出てきている企業も多いのではないでしょうか。企業での対策だけではなく個人でもセキュリティリスクを確認し対策を講じなければ、機密情報が漏えい・消失といったことになりかねません。そこで本記事では、ファイル共有のリスクに関して、ファイルの保存、保管、共有と3つのプロセスに沿って解説していきます。
目次
ファイル共有とセキュリティリスクは背中合わせ
ファイルを社内外で共有する方法として、クラウドサービスを利用したファイル共有が主流になっています。このクラウドサービスを利用したファイル共有は、インターネットを介することからセキュリティの脆弱性がどうしても課題として上がってきます。ファイルを共有する人数が多くなれば、ウイルス感染だけではなく、人為的なミスによる情報漏えいが起きるリスクもあるでしょう。ファイル共有とセキュリティリスクは背中合わせにあるということを、ファイル共有をする社員は認識をした上で使用すべきと言えます。
関連記事:
ファイル共有を社内で行う最適な方法とは?おすすめツール7選も比較解説
【2024年版】ファイル管理とは何か?おすすめツール10選を徹底比較!ポイントも詳しく紹介
マニュアル作成・ファイル共有が簡単できるサービス「NotePM」
NotePMのPDF資料をダウンロード ⇒ こちらから
ファイル共有のプロセスである保存・保管時のリスク
ここでは、ファイル共有のプロセスである保存・保管時のリスクを解説します。
- ファイル共有
- ファイル保管
それでは、1つずつ解説していきます。
ファイル保存
ファイルの保存には以下の人為的なミスによる情報漏えい・消失のリスクがあります。
- 操作ミスによるファイルの破損・消失
- ファイルの上書きミス・保存漏れ
- 保存場所の設定ミスによる情報漏えい
- 私用端末やUSBメモリへの機密情報の保存
1つずつ詳しく見ていきましょう。
操作ミスによるファイルの破損・消失
ファイル保存の1つ目のリスクは、操作ミスによるファイルの破損・消失です。PCの操作ミスにより起こり得ることです。対策としてはファイルのバックアップやアクセス権限の設定が挙げられます。
ファイルの上書きミス・保存漏れ
ファイル保存の2つ目のリスクは、ファイルの上書きミス・保存漏れです。PCの操作をしているときに上書き保存することを忘れてしまったり、上書き保存前のファイルをメールに添付してしまったりすることで、正しく情報共有されないことがあります。よく起こりやすい人為的なミスですが、こちらもファイルのバックアップやクラウドストレージの利用、リアルタイム保存をすることでリスク回避が可能です。
保存場所の設定ミスによる情報漏えい
ファイル保存の3つ目のリスクは、保存場所の設定ミスによる情報漏えいです。クラウドストレージ上でも起こることで、ファイルを間違った場所に保存してしまい、本来見てはいけない第三者が確認してしまうことがあります。保存場所の設定ミスが起きないように、フォルダーごとのアクセス権限を細かく設定するなどして対応していくべきでしょう。
関連記事:ストレージとは?4つの種類と容量不足時のリスクと容量を増やす方法を解説
私用端末やUSBメモリへの機密情報の保存
ファイル保存の4つ目のリスクは、仕様端末やUSBメモリへの機密情報の保存です。従業員が社外に持ち運ぶ中で、紛失して情報漏えいに至るケースがあるためリスクがあります。そのため、USBメモリなどの外部ストレージ自体の使用禁止や、操作ログの管理などを徹底し、従業員に対しても機密情報の持ち出しについて教育研修を行うとよいでしょう。
ファイル保管
セキュリティリスクの2つ目は、ファイルの保管です。ファイルの保管には以下の人為的なミスによる情報漏えいのリスクがあります。
- 内部不正に伴う書き換えリスク
- アクセス権限の不備による機密情報の漏えい
- ファイルサーバーのマルウェア感染
- アカウントの認証情報の漏えいによる不正アクセス
- 端末や機器の盗難・紛失
1つずつ詳しく見ていきましょう。
内部不正に伴う書き換えリスク
ファイル保管の1つ目のリスクは、内部不正に伴う書き換えです。従業員によって不正にファイルを改ざんされてしまう可能性もゼロではありません。重要な機密情報を守るためにも、アクセス権限の設定とファイルのバックアップが必要です。従業員に対して研修を行い、不正な改ざんを防止することも大切です。
アクセス権限の不備による機密情報の漏えい
ファイル保管の2つ目のリスクは、アクセス権限の不備による機密情報の漏えいです。ファイルやフォルダーのアクセス権限の設定不備により、第三者から機密情報が漏えいする場合があります。対策としてはアクセス権限のルールの整備・周知徹底をし、仮に不正なアクセスがあっても検知し、アラートが鳴るような仕組みを設けるとよいでしょう。また、異動・退職者のアクセス権限の変更を忘れずに対応することも必要です。
ファイルサーバーのマルウェア感染
ファイル保管の3つ目のリスクは、ファイルサーバーのマルウェア感染です。従業員のPCがマルウェアに感染してしまうと、その従業員がアクセスできるファイルサーバー自体もマルウェアに感染するリスクがあります。従業員のPC、ファイルサーバにはウイルス対策ソフトを入れ、外部のPCを社内ネットワークにつなぐ場合は、適切な管理体制になっている必要があります。
アカウントの認証情報の漏えいによる不正アクセス
ファイル保管の4つ目のリスクは、アカウントの認証情報の漏えいによる不正アクセスです。パスワードの使いまわしや、パスワードが簡易なものであると不正にアクセスされる可能性が高まります。パスワードの使いまわしを避け、二段階認証などを取り入れるなど、必要な対策を講じることが重要です。
端末や機器の盗難・紛失
ファイル保管の5つ目のリスクは、端末や機器の盗難・紛失です。リモートワークが増えることで社用PCの盗難・紛失が起こるリスクも高まる懸念があります。仮に社用PCが盗難・紛失にあっても、ロックがかかっている状態や、リモートワイプ機能で遠隔操作により重要な情報を削除できる状態にしておくとよいでしょう。
関連記事:【2024年版】ファイル管理とは何か?おすすめツール10選を徹底比較!ポイントも詳しく紹介
ファイル共有時に発生しやすいリスク
ここでは、ファイル共有時に発生しやすいリスクについて解説します。
・情報漏えいのリスク
・セキュリティリスク
・受信の傍受のリスク
それでは、1つずつ解説します。
情報漏えいのリスク
ファイル共有時に発生しやすいリスクの1つ目は、情報漏えいのリスクです。メールでオートフィル機能を使って、似たような名前の方に誤送信をしてしまうことも考えられるでしょう。また、クラウドストレージ上で共有設定先を間違えてしまうのも情報漏えいのリスクだと言えます。リモートワークが増えたことによって従業員個人で契約しているITツールを使った情報共有をされてしまうと、管理監督できないことが懸念されます。そのため企業側で、社外に情報共有するITツールの整備をする必要があります。
セキュリティリスク
ファイル共有時に発生しやすいリスクの2つ目は、セキュリティリスクです。メール添付で送付されたファイルにマルウェアが紛れ込んでいるケースがあり、それを開封してしまうと機密情報の改ざん、漏えいにつながります。ウイルスチェックが可能なセキュリティソフトを導入しつつ、不審なメールを開かないようにしましょう。また、暗号化されたZIPファイルはセキュリティソフトで対策できない場合もありますので、ストレージ機能でファイル共有をするといった対応も必要です。
関連記事:【2024年版】セキュリティに強いオンラインストレージ9選を徹底解説!必要な対策・理由・よくある事故・選ぶポイントまで紹介
受信の傍受のリスク
ファイル共有時に発生しやすいリスクの3つ目は、受信の傍受のリスクです。例えば、社外で仕事をする際に、カフェなどの公衆のWi-Fiを利用することがあります。この公衆Wi-Fiを利用する場合、データを盗聴される可能性がありますので、VPNを利用して通信内容を暗号化し、盗聴リスクを軽減する必要があります。ただし、無料で提供されているVPNサービスの場合は、提供元から情報漏えいが起きる可能性もあるため、VPNサービスは慎重に選定するのが好ましいでしょう。
ファイル共有のリスクへの対策
ここでは、ファイル共有のリスクへの対策を解説します。
- セキュリティの強化
- ファイル共有ツールの活用
それでは、1つずつ解説します。
セキュリティの強化
対策の1つ目は、セキュリティの強化です。ファイルを共有できるクラウドサービスは、無料・有料があり、セキュリティが高いものを選定することで情報漏えいのリスクに対応することが可能です。ユーザー認証で2段階認証を採用していたり、フォルダーだけではなくファイル・案件ごとの細かいアクセス権限の設定・ログの管理・情報の暗号化機能など、セキュリティを強化できる機能があるかチェックする必要があります。内部で不正にファイルが改ざんされることを予防するのであれば、ダウンロードのみしかできないといった個別設定ができるようにしておくとよいでしょう。
関連記事:リモートワークで実施すべきセキュリティ対策とは?具体的なトラブル事例も紹介
ファイル共有ツールの活用
対策の2つ目は、ファイル共有ツールの活用です。メールなどでファイルを誤送信してしまうと、取り消しができない場合があります。そうしたときに、ファイル共有ツールを使うことで、間違って送付してしまった場合にファイル自体を削除できます。そのため情報漏えいのリスクを回避することも場合によっては可能です。また、ダウンロード不可で閲覧のみにすることで誤送信の予防ができる点も、ファイル共有ツールのメリットと言えます。
関連記事:【2024年版】クラウドファイル共有サービス おすすめ11選を徹底比較!(無料あり)
マニュアル作成・ファイル共有が簡単できるサービス「NotePM」
NotePMのPDF資料をダウンロード ⇒ こちらから
まとめ
本記事では、ファイル共有のリスクに関して、ファイルの保存・保管・共有と3つのプロセスに沿って解説しました。ファイルの上書きミスやメールでの誤送信などの人為的なミスによる情報漏えいや機密情報の消失をはじめ、ウイルス感染によるリスクなど大小様々なリスクが存在します。こうした中で、ITツールやソフトウェアを活用することでリスクをゼロにできないにしても、ファイル共有で起こりえる情報漏えいなどのリスクを、大幅に抑えられるとご理解いただけたかと思います。
もちろん、社員に対しての社内研修によってセキュリティ意識を高めるといったことも必要といえます。現在の環境に応じた適切な対応をとるようにしていきましょう。
NotePM(ノートピーエム) は、Webで簡単にマニュアル作成できて、強力な検索機能でほしい情報をすぐに見つけられるサービスです。さまざまな業界業種に導入されている人気サービスで、大手IT製品レビューサイトでは、とくに『使いやすいさ・導入しやすさ』を高く評価されています。
NotePMの特徴
- マニュアル作成、バージョン管理、社外メンバー共有
- 強力な検索機能。PDFやExcelの中身も全文検索
- 社内FAQ・質問箱・社内ポータルとしても活用できる
- 銀行、大学も導入している高度なセキュリティ。安全に情報共有できる
URL: https://notepm.jp/