文書管理の見直しが必要?企業が実施するための手順とポイントを解説

2024年02月02日(金) 文書管理

こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。

文書管理を適切に行うことで、業務効率化やリスクマネジメントなど、様々なメリットが期待できます。しかし、法改定や社会情勢の変化により、かつて定めた文書管理が現況にそぐわなくなることは珍しくありません。そのため、定期的に文書管理の見直しを行うことで、現況に則して効率的に文書管理を行える上に、より文書管理のメリットを享受できるはずです。本記事では、文書管理の見直しが必要な理由を解説した上で、見直し手順やそのポイントなどを解説します。

関連記事:文書管理はなぜ必要か?その目的とビジネスにおけるメリットを解説

 

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文書管理の見直しが必要な3つの理由

ここでは、文書管理の見直しが必要な理由として、以下の3つを解説します。

  • 文書のペーパレス化促進
  • 働き方の変化
  • 現況とのかい離

それでは、1つずつ解説します。

文書のペーパレス化促進

理由の1つ目は、文書のペーパレス化促進です。近年、多くの企業でペーパーレス化が促進されています。それに伴い、業務で電子文書が使われる割合も増えてきました。また、これまで紙文書だった文書の電子化も進められています。ただ、昔に作られた文書管理規程では、電子文書に関する記載が不十分なものも少なくありません。そのため、電子文書に関する記載を充実させることで、文書のペーパーレス化促進が期待できます。

関連記事:ペーパレス化とは?メリット・デメリット・進め方とともに解説

働き方の変化

理由の2つ目は、働き方の変化です。昨今では、テレワークなど新しい働き方を導入する企業が増えています。ただ、文書管理規程中に、新しい働き方の実情に即していない記載が存在することも珍しくありません。また、新しい働き方には情報セキュリティに関するリスクが少なくありません。そのため、文書管理規程の中でセキュリティに関する記述を十分に行っていなければ、見直しの中でセキュリティに関するルールを明確化することも重要なポイントです。

関連記事:リモートワークで実施すべきセキュリティ対策とは?具体的なトラブル事例も紹介

現況とのかい離

理由の3つ目は、現況とのかい離です。社会情勢の変化や法律の改定に伴い、現況に即していない文書管理規程が残っていることも考えられます。その場合、文書管理を見直すことで、現況に即してより運用しやすいものにすることが大切です。

文書管理の見直し手順

ここでは、文書管理の見直し手順を解説します。

1.見直し目的の確認

2.現行の文書管理規定における問題点洗い出し

3.改訂文書管理規定原案の作成

4.社内調整

5.社内調整時の指摘事項を原案に反映(4.、5.が繰り返されることも)

6.改訂文書管理規定が完成したら社内周知
  

文書管理規程を見直して改訂を行った場合、周辺規程にも影響が出る可能性があります。そのため、周辺規程との関連性や棲み分けも確認しておきましょう。

関連記事:いまさら聞けない!文書管理の基本事項と押さえておくべきポイント

文書管理の見直しを行う際の3つのポイント

ここでは、文書管理の見直しを行う際のポイントとして、以下の3つを解説します。

  • 見直し目的の明確化
  • 電子文書への対応
  • 保存年限の見直し

それでは、1つずつ解説します。

関連記事:絶対押さえておくべき!文書管理に必要なルール策定のポイント

見直し目的の明確化

ポイントの1つ目は、見直し目的の明確化です。文書管理を見直す目的は、大きく分けて以下の2つです。

  • 外向けに整備された、文書化された最新のルールを整備したい
  • 業務効率化や生産性向上を視野に入れ、ルール策定だけでなく業務改善にもつなげたい

前者であれば、文書管理規程のみ見直せばよいでしょう。ただ、後者であればガイドラインやマニュアルの見直しも必要になります。もちろん後者が理想ですが、時間やコストの制約もあるため、前者が一概に悪いわけではありません。

電子文書への対応

ポイントの2つ目は、電子文書への対応です。文書管理ルールが長い間更新されていない場合、電子文章への対応に関する記述がほとんどないケースが多いことに気をつけなければなりません。そのため、ルールを見直す際には、電子文書への対応方法についても確認しましょう。ただ、電子文書に関する技術は進歩が早いため、更新手続きや時間がかかる文書については、あまり具体的な記述はしない方がいいでしょう。ただ具体的な記載が存在しないとルールとしては分かりづらいので、より具体的に記述したガイドラインやマニュアルを別途作成することをおすすめします。

保存年限の見直し

ポイントの3つ目は、保存年限の見直しです。文書管理規程では文書保存年限が定められていることが多いのですが、その見直しがされていないと保管スペースが手狭になったり、法改正に対応できなくなることも考えられます。そのため、文書管理規程を見直す際には、保存年限も見直しておくとよいでしょう。保存年限を設定する際に着目したい切り口は、大きく分けて以下の2点です。

会社ルール   会社独自に設定する保存期。以下の観点から決定

 ・業務的価値:業務での必要性から保存期間を設定

 ・訴訟リスク:訴訟でエビデンスになりうる文書は、訴訟の心配がなくなるまで保存

 ・歴史的価値:企業イメージや社員教育に活用できる歴史的価値のある文書は長期保存
  
法定保存 ・各省庁の法律、規則に沿った文書保存期間

・保存方法が紙か電子かも要確認
  

文書管理の見直しに役立つISO9001

文書管理の見直しに役立つ代表的な規格の1つが、ISO9001です。ここでは、ISO9001に関する基礎知識として、以下の2つを解説します。

  • ISO9001の意味
  • ISO9001のメリット

それでは、1つずつ解説します。

関連記事:ISO9001で規定された文書管理の役割と要求事項を分かりやすく解説!

ISO9001の意味

1つ目は、ISO9001の意味です。ISO9001は、ISO(International Organization for Standardization:国際標準化機構)が定めた規格の1つで、「よりよい製品やサービスを持続的に提供するための仕組みを評価するガイドライン」のことです。品質マネジメントシステムとも呼ばれます。ISO9001には、品質マネジメントシステムに関する規格が定められており、品質やサービスの品質を改善させて顧客満足度を高めることを目的にしています。

ISO9001の認証を取得するには、規格に沿った適切な文書管理が欠かせません。これは、ISO9001の評価ポイントとして、以下に記載する2つの観点が品質管理マニュアルや社内規定の文書管理についても言及されているからです。

正式な文書が必要な場所で間違いなく使えるようにすること。そして文書の発行、配布、受取・使用のいずれの段階でも間違いのない行動ができること
  • 必要な文書の種類と作成方法を制定
  • 文書管理方法の制定と遵守

ISO9001のメリット

2つ目は、ISO9001のメリットです。ここでは、以下の4つを解説します。

  • 信頼性向上
  • 顧客満足度向上
  • ナレッジ共有促進
  • 部署を超えたコミュニケーション促進

それでは、1つずつ解説します。

信頼性向上

メリットの1つ目は、信頼性向上です。ISO9001を取得することで、文書管理体制が整備されていることを社外にアピールできます。高品質な製品サービスを提供する体制が整備されていることを社外にアピールできれば、信頼性向上につながるでしょう。また、品質が低いことに起因するクレームを減少させることにもつながります。

顧客満足度向上

メリットの2つ目は、顧客満足度向上です。文書管理を適切に行うことで、業務フローのマニュアル化や正確な情報の記録などが実現できます。これにより、今までよりも迅速かつ正確に顧客対応ができるようになります。その結果、顧客満足度を向上できるのです。

ナレッジ共有促進

メリットの3つ目は、ナレッジ共有促進です。社員個人が有するノウハウやナレッジは、簡単に共有できないものです。しかし、文章の形で残しておくことで、ノウハウの共有や継承が容易になります。これによって、ナレッジの属人化防止や後進の育成に活用できるのです。

関連記事:組織パフォーマンスを向上させる「ナレッジ共有」のメリットからツールの選び方を紹介

部署を超えたコミュニケーション促進

メリットの4つ目は、部署を超えたコミュニケーション促進です。ISO9001で文書管理を適切に行うことで、部署を超えて文書を共有することが容易になります。その結果、他部署同士の業務を相互理解することを促進できる上、部門間での協力体制を構築できます。その結果、部署を超えたコミュニケーションを促進できるのです。

まとめ

本記事では、文書管理の見直しが必要な理由を解説した上で、見直し手順やそのポイントなどを解説しました。文書のペーパレス化やテレワークなどは、今や多くの会社で導入されています。しかし、文書管理のルールでそれらの事情を反映させていないと、実情の運用にそぐわなくなります。そのため、本記事を参考にして正しい手順やポイントを把握した上で、文書管理を見直すことをおすすめします。また、文書管理の見直しに役立つ規格の1つがISO9001です。メリットが多いので、取得を検討してはいかがでしょうか。

 

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