ペーパレス化とは?メリット・デメリット・進め方とともに解説

2024年02月02日(金) 文書管理

こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。

電子書籍や電車のICカードなど、日常生活で紙を使わない(ペーパレス)ことが当たり前になっています。企業活動においても、国をあげてペーパレスが推進されています。ただ、いまだに大量の紙資料を使用する業界は少なくなく、必ずしもペーパレスが浸透しているとは限りません。また、ペーパレスにはメリットだけでなくデメリットも多く、両方を理解した上で推進することが必要です。この記事では、ペーパレスの意味、ペーパレスのメリット・デメリット、ペーパレス化の進め方について解説してきます。

ペーパレスとは

ペーパレスとは、「紙(ペーパー)の利用を減らし、パソコン等で電子化ファイルとして閲覧できるようにする」ことです。紙の文書の代わりに、PDF文書やクラウドなどを使って電子データを保存します。また、電子書籍やWeb会議の活用、勤怠管理のシステム化などもペーパレスに係る取り組みと言えます。現在、「e-文書法」、「電子帳簿保存法」など、ペーパレスに関する法整備が進んでおり、国をあげて推進されている取り組みです。

注目されている背景は、以下の3つがあります。正しく実施すれば、ペーパレスは以下の3ついずれに対しても有効な手段となります。
・テレワークの拡大
・働き方改革による業務効率化推進
・環境問題(SDGs)

 

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ペーパレスのメリット

パーパレスには、様々なメリットがあります。ここでは、そのうち以下の6つのメリットを紹介します。
・業務効率化
・コスト削減
・BCP対策
・セキュリティ強化
・情報管理簡素化
・情報共有が容易になる

業務効率化

ペーパレス化により、書類作成の手間を大幅に削減できます。例えば、紙資料により申請書を作成する場合、以下のステップが必要になります。
1.ドキュメントソフトで書類作成
2.紙に印刷
3.上司や関係者、決裁者より押印
4.押印が終わった書類をスキャン
5.保管のため文書管理システムに保存
6.紙原本をキャビネットに保存

その点、ペーパレス化すれば、以下のステップだけで問題ありません。

  1. 書類作成
  2. 承認者に書類送付
  3. 決裁取れたらシステム登録

ステップが削減される上に、決済が取れたデータの検索も容易になります。

コスト削減

ペーパレス化によって、コスト削減が期待できます。例えば、紙を使わない分紙代やトナー代など、印刷に関わるコストを削減できます。また、紙資料や印刷資機材のために必要だったスペースがペーパレス化によって必要なくなれば、より手狭なオフィスに引っ越すことでオフィス代の削減も可能です。もちろん、用紙管理に必要な人件費も削減できます。さらに、機密文書を削除するためのシュレッダーや、紙資料を郵送するための郵便代など、紙資料を使用するために発生するコストは軒並み削減できます。

BCP対策

ペーパレスであれば、BCP(事業継続計画)対策が容易になります。例えば、事務所で火災や地震が発生した場合、紙の文書しか保存していなければ損失する危険性が大いにあります。しかし、電子データであればクラウドやサーバー上に保存することで、端末が破壊されても別の端末を用意してデータを閲覧できるようになります。また、災害や疫病の発生により通勤が困難になったとしても、ペーパレスにして自宅などからデータにアクセスできるようにしておけば、テレワークで事業を継続できます。

関連記事:非常事態の影響を最小限で食い止める「BCP」とは?策定の流れを4つのステップで解説

セキュリティ強化

紙の文書では、紛失により情報が流出するリスクがあります。特に、テレワークや営業のため紙資料を持ち出す場面で、そのリスクが高まります。社内でも、シュレッダーをかけ忘れていたために、紙の文書が流出する可能性もあるでしょう。その点、ペーパレスにしてオンライン上で電子文書を管理すれば、直接データを持ち出す必要がなくなります。また、システム上に保存してパスワードを設定するなどすれば、改ざんや不正閲覧の対策にもなります。

情報管理簡素化

ペーパレスの文書には、情報管理が簡素化できるメリットもあります。紙の文書で必要な情報を探したい時には、まずどの本棚やキャビネットに必要な文書があるか探す必要があります。文書を見つけても、索引があっても最後は1枚1枚紙をめくって情報を探すのは手間がかかります。しかし、ペーパレスであればファイル名や属性などの情報を整理して、検索しやすくできます。これにより、必要な情報をすぐに取り出せます。

情報共有が容易になる

情報共有が容易になることも、ペーパレスのメリットです。紙の文書を使って社内で情報共有を行う場合、コピーや作り直しなどに手間がかかってきました。しかし、ペーパレスであれば、電子文書をそのままメールやチャットなどに添付するだけで情報共有が可能です。特定の人物にしか見せたくない文書があっても、添付ファイルにパスワードを設定して、特定の人物にのみパスワードを通知すれば問題ありません。

ペーパレスのデメリット

先ほどペーパレスのメリットを説明してました。ペーパレスには多くのメリットがありますが、デメリットも少なくありません。デメリットを理解しないで安易にペーパレスを導入すると、かえってデメリットの方が目立ってしまう結果に終わるかもしれません。ここでは、ペーパレスのデメリットについて、4つ解説します。

  • 導入コストが必要
  • 視認性低下
  • 機器やシステムの故障により利用できなくなる
  • 利用者にITリテラシーが必要

導入コストが必要

ペーパレスを導入するに当たっては、電子化された資料を読むための端末やネットワークが必須です。既存の端末やネットワーク回線で不十分であれば、追加で導入するコストがかかります。また、多くのデータを保存する必要があるため、場合によっては新たに大容量のクラウドやサーバーを契約する必要もあるかもしれません。そうなると、定期的に使用料がかかってきます。さらに、紙資料が大量に存在する場合は、それらを電子化する手間も大きなコストになりかねません。

視認性低下

どのような資料もペーパレスにすべきとは限りません。電子化したデータは、拡大して閲覧できるものの全体像を把握することが難しいことが難点です。特に、大きな図面や字の細かい書類には電子化は向いていません。このような資料を読む際には、拡大比率を大きくするほど画面表示できる範囲が狭まります。また、手元に端末が一つしかない場合は、複数の資料を見比べたい時にも不便です。それが原因で作業効率が落ちる可能性もあります。

機器やシステムの故障により利用できなくなる

電子化したデータが劣化や破損を起こすことはありません。しかし、データを保存しているサーバーやシステム障害が発生した場合には閲覧できなくなります。場合によっては、データが消失する可能性も否定できません。こうなると、業務に大きな支障を生じます。このような事態が発生しても業務を継続できるよう、頻繁なバックアップや複数の場所へのデータ保存など、日頃から対策を講じておくことが必要です。

利用者にITリテラシーが必要

電子化したデータを十分活用するには、それを活用する従業員にそれ相応のITリテラシーが必要です。ITリテラシーが低く、端末操作などをまともにできない従業員には、電子化したデータはかえって不便と思われてしまいます。また、ITリテラシーが低い従業員が電子化した機密データを取り扱うことで、セキュリティリスクなどが増大することも問題です。それを防ぐためには、端末の使い方やセキュリティ対策など、ITリテラシーを高める取り組みが必要です。

関連記事:ペーパーレスは意味がない? 電子化を不便に感じる理由と対処方法を紹介

ペーパレス化の進め方

ここでは、ペーパレス化の進め方について、以下の4つのステップに分けて解説していきます。

  • ペーパレス化の目的や意義を設定
  • 対象範囲を設定
  • 紙の使用量を調査
  • 目的に合わせたツールを導入

ペーパレス化の目的や意義を設定

まずは、ペーパレス化の目的や意義を設定することから始めましょう。ペーパーレス化には、以下に示すように様々なメリットがあります。詳細は過去の記事もご覧ください。

  • 業務の効率化
  • 維持管理等のコスト削減
  • BCP対策
  • セキュリティ強化
  • 情報管理の簡素化
  • オンラインでの共有が可能

関連記事:テレワークで進むペーパーレス化!メリット・進め方・おすすめツールを解説

しかし、その中でも特にどのメリットを享受したいのか、言い換えれば目的や意義を正しく設定しないと、効率的にペーパレス化を推進できす、その効果は限定的なものになるでしょう。それどころか、ペーパレス化のデメリットが際立ってしまう結果にもなりかねません。そのため、社内の問題などと照らし合わせて、ペーパレス化の全段で目的や意義を設定していくことが必要です。

対象範囲を設定

ペーパレス化を行う際に注意すべきポイントの一つは、いきなり全ての資料を電子化しようとしないことです。理由は二つあります。一つは、ペーパレス化に伴う作業量が多くなりすぎるからです。従業員はペーパレス化以外にも様々な業務を抱えているため、他の業務に悪影響が出ます。もう一つは、今まで紙の資料を使って行っていた業務をいきなり全てペーパレスにすると、不信感や不慣れにより従業員に大きなストレスを与えるからです。これにより作業効率が低下しては意味がありません。

業務の中でも、すぐに電子化すべき、もしくは電子化してもさほど影響が出ないと思われる部分から優先的にペーパレス化を進めていき、段階的にペーパレス化していくことをすすめます。

紙の使用量を調査

ペーパレス化の対象範囲を設定したら、紙の使用量を調査します。調査を通じて、「現状どれだけの量を紙を使用しているか」、「紙の使用によりどれほどのコストがかかっているか」を可視化します。それにより紙使用に関する現状を把握でき、ペーパレス化への意識を高めて、社内でペーパレス化を推進する機運を高めることができます。また、現状を把握することで、具体的な削減目標を設定することも可能となります。削減目標が明確にんされば、ペーパレス化に向けた取り組みも実行しやすくなるはずです。

目的に合わせたツールを導入

ペーパレス化に役立つツールは多数存在します。しかし、目的ごとに適したツールは異なります。そのため、ペーパレス化の具体的な目的に合わせたツールを導入することが必要です。また、現在の従業員が使いやすいツールを選択することも大切です。いくら高機能なツールでも、従業員が使いこなせなければ意味がありません。さらに、ペーパレスを導入するに当たっては、周囲の理解を得ることは必須です。そのためにも、今後日常的にそのツールを使うことになる従業員にとって使いやすいツールを選択することが必要です。

関連記事:【2024年版】文書管理システムおすすめ10選を徹底比較(フリーあり)

まとめ

この記事では、ペーパレスの意味、ペーパレスのメリット・デメリット、ペーパレス化の進め方について解説してきました。ペーパレスにはメリットもデメリットもあります。正しいステップで無理なくペーパレスを推進していくことで、ペーパレスの効果がより大きくなるはずです。電子化をすすめるには、まずは導入のハードルが低いツールから始めることがおすすめです。その一つが社内wiki です。

 

このような方におすすめです

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