業務改善とは?得られる効果から実行ステップや実行手段までまとめて解説

2021年07月07日(水) 業務効率化

多くの企業では、多かれ少なかれ業務に無駄が生じていることに課題を感じています。その無駄をなくすべく、業務改善に取り組んでいる会社は多数存在します。しかし、「そもそも業務改善とは何か?」、「どのようなステップで業務改善を進めていけばいいか」を理解していないと、業務改善の効果は上がりません。

この記事では、以下の内容について解説していきます。

  • 業務改善とは
  • 業務改善によって得られる4つの効果
  • 業務改善を進めるための5つのステップ
  • 業務改善を進める6つの方法

業務改善とは

「業務」と「改善」の意味は、以下の表に示すとおりです。それを踏まえた上で業務改善を定義するとしたら、「業務の目的やフロー全体の見直しを行うことで、業務の中で様々な無駄をなくし、 効率的に商品やサービスが生み出せるようにすること」と言えます。

業務 人材・モノ・知識・お金などを投じてリソースを商品化・サービス化する作業のこと
改善 課題を見つけ出して、今までよりも効率的でスムーズな流れを創り出すこと

業務改善と似たような言葉に、経費削減があります。経費削減はあくまでもコストのみが対象で、実行する項目が決まったらあとは具体的な対策を実行に移せます。一方、業務改善はヒト・モノ・カネと企業の全てが対象にして行っていくことが、経費削減との違いです。QCD(Quality(品質)、Cost(予算)、Delivery(納期))を最終的に満たして向上させることをゴールに業務改善を行っていくことで、より具体的で効果的な改善策を打ち出せることでしょう。

業務改善によって得られる4つの効果

業務改善には様々な効果が期待できます。しかし、業務改善によって具体的にどのような目的を達成したいか明確にしておかないと、その効果は半減してしまいます。ここでは、業務改善によって得られる効果のうち、以下の4つについて解説していきます。

  • 業務効率化
  • 生産性向上
  • 労働条件改善
  • コスト削減

業務効率化

業務改善の一環として業務の作業工程を見直すことで、業務効率化を期待できます。現場で行われる作業には、「昔からのやり方」も少なくありません。しかし、それが現時点で一番「ムダ」のない効率的な方法であるとは限りません。作業工程を見直して、「昔からのやり方」に潜む「ムダ」をなくすことができれば、それだけで作業効率がアップします。その分、労働意欲・人件費・時間など多くのリソースを節約できます。これが業務効率化です。

生産性向上

業務改善を正しく行えれば、生産性の向上にもつながります。企業の生産性は、投入した経営資源に対して、どれだけの成果を出せたかで示されます。投入した経営資源が同じであれば、より大きな成果が出せているほど生産性が高いといえます。生産性が高いと、コスト削減や業務品質向上が見込めます。生産性の向上を業務改善の目的とする場合は、業務にかかる時間も含めて考えるようにしましょう。業務時間を短縮できれば、別の作業を行える分企業全体の生産性がさらに向上します。

労働条件改善

業務改善は、長時間労働の是正や柔軟な働き方への対応など、労働条件改善にも寄与します。例えば、日々の業務で社員に「ムリ」が生じている箇所や業務に「ムラ」が生じている箇所はないでしょうか?業務改善の過程でそれらを特定できれば、それらを改善することで社員への負担を軽減できます。また、特定の社員への過度の負担をなくすことで、長時間労働を是正できます。さらに、業務改善によりテレワークなど柔軟な働き方が可能になれば、その点でも労働条件が改善され、離職率低下などの効果が期待できます。

コスト削減

業務改善により、コスト削減効果も期待できます。単純に企業全体のコストを削減するだけであれば、業務にかける経費や業務そのものを削減するだけでも可能です。しかし、無闇にこれらを削減すると、サービスの品質低下や他社との競争力低下を招く原因にもなりかねません。その点、業務改善で業務の「ムリ」、「ムダ」、「ムラ」をなくしていけば、サービスの品質低下や他社との競争力低下を起こすことなく、コストの削減だけを果たせます。

業務改善を進めるための5つのステップ

ここでは、業務改善を進めるための5つのステップについて解説していきます。これらの5つのステップを1サイクルとして繰り返し業務改善を行っていくことで、徐々にその効果が発揮されていくことでしょう。

可視化

現状を把握せずいきなり業務改善に取り組んでも、効果は上がりません。そこで必要なのが、既存の業務プロセスを整理して、その問題点を洗い出していく作業です。そして、それらを業務フロー図などによって可視化します。こうすることで、自社の現状や解決すべき問題点が明らかになり、メンバー同士で共有できます。その結果、業務改善の効果が増加します。この時、ある業務を変更した際に影響が及ぶ範囲などを特定できるとベターです。

定量化

既存の業務プロセスやその課題を可視化したら、それぞれの問題点ごとに優先順位をつけます。その優先順位に従って、改善すべき課題を決めていきます。その後、業務改善の目的と目標を明確にする作業に取り組みます。これらを明確にしておくことでプロセスの無駄を減らすことができ、業務改善の効果や達成スピードが上がります。また、業務改善の効果があったか検証することも容易になるため、業務改善に失敗しても次の施策に生かしやすくなります。

課題整理

業務改善の目的と目標を明確にできたら、次はそれらを実現するためには具体的にどのようなタスクを行えばいいか整理します。タスクを設定する際には、評価方法も決めておきます。それにより、後に業務改善の効果を検証できます。また、最初は小規模かつ成果が比較的早く出やすいタスクから始めることがおすすめです。そのようなタスクの方が、明確な成果を示せるために周りの協力を得やすい上に、担当者のモチベーションアップにもつなげやすいためです。

実践

業務改善を達成するためのタスクを設定したら、いよいよそのタスクを実践します。ただ単にタスクを実践するだけではなく、それぞれのタスクを段階ごとに評価しながら行っていきましょう。タスクを評価する際には、以下の3点に注目するとよいでしょう。

  • どれほど効率化できたか
  • リスクマネジメントはできているか
  • そのタスクには再現性がそれほどあるか

また、タスクの評価はKPI(重要業績評価指標)を用いて定量的に行いましょう。これにより、最終的な目標と現状との差がわかりやすくなります。

定着

業務改善のためのタスクが完了して、当初期待していた業務改善効果が得られたと判断された場合には、具体的にはどのような効果が現れたか評価します。その中でも特に効果が高いと判断されたものについては、現場に定着させるための施策を進めます。反対に、当初期待していた業務改善効果が得られなかったと判断された場合には、再度業務改善を実施します。ただ、業務改善プロセスは適宜細かい変更を行いながら進めることが普通で、一度でKPIの目標値を達成できなくて当たり前です。根気強く業務改善を続けていきましょう。

業務改善を進める6つの方法

一口に業務改善といっても、様々な方法が考えられます。それぞれの業務において最適な方法は変わってきますが、ここでは業務改善を進める方法として以下の6つを紹介します。

  1. やめる
  2. 簡素化
  3. 集中化
  4. 標準化
  5. 移管
  6. システム化

やめる

そもそも、今行っている業務がなぜ必要なのか、企業活動にどれほど必要なものか、一度検討してみましょう。かつては必要な業務だったものの、現在はすでに必要性がほとんどなくなっている業務も存在するかもしれません。これらの観点が抜け落ちていて、現状では企業活動に全く必要がない業務が存在する場合は、その業務自体を辞めてしまうことが最大の業務改善です。業務自体をやめてしまえば、それ以上業務改善を考える必要がありません。

簡素化

業務自体を完全にやめることは不可能でも、現状よりも時間や労力をかけなくとも企業活動にはさほど支障がない業務も存在するかもしれません。そのような場合、業務の簡素化を検討しましょう。例えば、ペーパレス化で紙の使用量を減らせば、紙の使用量が減ってその分コストカットできます。他にも、以下のようなことができれば、業務全体の手間や工数を減らして業務改善ができることでしょう。

  • 頻度を減らしてもさほど業務全体への影響がない業務を見つけ、その頻度を減らす
  • 業務フローの中で、さほど必要性がない作業だけをなくす

集中化

多くの企業では、分業制を採用しています。そのような企業では、部門ごとに業務内容を精査すると共通点の多い業務が別々の部門で実施されていることも少なくありません。その場合、集中化により業務改善が達成できる可能性があります。集中化とは、共通点の多い業務や似たような処理が必要な業務を、1カ所にまとめることです。これにより、企業全体で見ると業務の無駄を減らすことができ、結果的に業務の効率化・品質の向上が期待できます。

標準化

企業の業務には、属人化されている業務も少なくありません。属人化された業務は、特定の人物しか十分に行えないため、その人物が不在、もしくは退職した場合に、業務効率が大幅に低下します。これは、企業活動にとっては好ましくないことです。そこで、属人化されている業務を標準化することも、業務改善の方法の一つと言えます。例えば、書類の書式を統一することで、書類作成の手間や労力を省けます。このように業務を標準化することで、社員であれば誰でも一定以上の業務を遂行できるため、生産性低下を防げます。

移管

企業活動において、全ての工程の作業を自社の正社員のみで行う必要性は、必ずしもありません。程度の差はあるものの、多くの会社では企業の本業やコア業務以外において、アウトソーシングや正社員以外のスタッフによる作業を実施しています。これがここで言う「移管」の意味です。移管を実施する前には、業務配分の見直しや業務量の偏りを把握します。そして、どこまで移管するか、反対にどの部分は自社の正社員以外には任せられないか十分に検討した上で、移管を実施します。

システム化

業務をITツールでシステム化することも、業務改善の有効な手段の一つです。これまで手作業で行ってきた作業を適切にシステムに置き換えることで、今までよりもその作業を早く正確に実行できることが期待されます。業務改善に役立つツールやシステムは多数存在しますので、改善したい業務内容や社員のレベルなどを考慮して、最適なツールを選びましょう。また、システム化やシステムの使用については、社内でノウハウを蓄積していく必要があります。それには、社内SNSの活用が有効です。

まとめ

この記事では、業務改善について解説してきました。業務改善には様々な効果が期待できますが、目的を明確にして正しいステップと方法で行わないと、十分な効果が得られません。また、一度業務改善に取り組んだだけで大きな成果を上げられることは稀です。根気強くPDCAサイクルを回しながら業務改善に取り組んでいくことが大切です。あなたの会社でも、この記事を参考にして業務改善に取り組んでみてください。

おすすめの情報共有ツール

NotePM(ノートピーエム) は、ナレッジ共有に特化した社内版ウィキペディアです。検索に強く、情報を整理しやすいのが特徴です。3,000社以上に導入され、とくに『使いやすいさ・導入しやすさ』の点で高く評価されています。「ほしい情報を探すのが大変」「社内のナレッジ共有が上手くいっていない」とお悩みの方は、NotePMの無料トライアル をお試しください。

NotePMの資料請求はこちら