デジタルトランスフォーメーション(DX)とは?課題や進め方をわかりやすく解説

2023年01月07日(土) DX
デジタルトランスフォーメーション(DX)

こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。

近年、話題に登ることが多い「デジタルトランスフォーメーション」ですが、DXと略され、IT技術によって人々の生活をより良く変革させるという概念や施策の総称を指しています。DXという言葉は政府も活要するなど公的な領域まで取り組みが広がっていますが、「いまいちピンとこない」という方もいるのではないでしょうか。

本稿では、デジタルトランスフォーメーションについて、参考事例や具体的な進め方を交え、わかりやすく解説していきます。

目次

デジタルトランスフォーメーションとは何か

はじめに、デジタルトランスフォーメーションの意味や定義について解説します。

デジタルトランスフォーメーションの意味

デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)とは、直訳では「デジタルによる変革」となります。2014年にスウェーデンのエリック・ストルターマン教授により提唱され、「ITの浸透があらゆる面で人々の生活を良くする」との定義がされています。ちなみに、「Trans」は「~を超える」という意味です。「Cross」という言葉にも同じ意味があり、Crossはよく「X」と略されることが多いため、これが転じて「Trans」の略にも「X」が使われ、「DX」と表記されるようになりました。

デジタルトランスフォーメーションの経済産業省による定義

日本では、2018年に経済産業省が「デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するためのガイドライン」を発表し、次のように定義しています。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」

単にパソコンの導入などで自社のIT化を進めるだけでなく、デジタルを広く活用して製品ややビジネスモデルを変革するすることがポイントだと言えるでしょう。

デジタルトランスフォーメーションの各業界における成功事例4選【海外・日本】

ここでは、各業界のリーディングカンパニーのデジタルトランスフォーメーション施策と成功事例を紹介します。

小売業界:Amazon

Amazonは、書籍販売という昔ながらのビジネスモデルを、インターネットを前提とした新しい業態に変化させました。Amazonの一部の商品ページには「1-Clickで今すぐ買う」と書かれたボタンがあります。このボタンを押すと、即座に注文が成立するため、住所やクレジットカードの入力や、注文確定ボタンを押す必要もありません。また、顧客の注文履歴をAIが分析し、次に何を買うかを予測して配達先のそばの倉庫に置いておくことで、他社にはまねできない納品スピードを実現しています。

自動車業界:Audi

ドイツの自動車メーカーAudiのプレス工場では、部品に発生するひび割れの検査にAIを導入し、わずか数秒で検査を行うシステムを開発しました。また、通常の半分ほどの面積のショールームも導入しました。ここでは、顧客の希望するオプション装備などを付けた車両を、巨大な高解像度ディスプレイに映し出すことができます。ロンドンの店舗では、以前の店舗に比べ売上を約60%増加させることに成功しました。

物流業界:Uber Eats

Uber Eatsは、フード注文・配達プラットフォームです。配達業者を企業ではなく一般人にしたことで、誰でも空いている時間を活用して配達料を得ることができます。またこれにより、今までデリバリーに対応していなかった飲食店も、Uber Eatsを使えばデリバリー対応ができるようになりました。日本では2016年からサービスが始まりましたが、新型コロナの影響もあり、2020年3月時点で国内契約店は2万店を超えています。

保険業界:アフラック

もともと同社のコンタクトセンターは、「新規加入」「保険金」「代理店」など業務ごとにシステムが構築され、データがバラバラに蓄積されており、代理店の把握する顧客情報がたいむりーではありませんでした。同社は、コンタクトセンターを再構築して、1つのプラットフォーム上に、新規加入、保全、代理店、保険金、主管部の5業務を集約しました。この結果、ITコストの30%削減と、顧客対応のスピード・品質向上に成功しました。

デジタルトランスフォーメーションを進める上での課題

ここでは、デジタルトランスフォーメーションを推進する上で足かせとなる課題について、解説する。

現行のITシステムがブラックボックス化している

2018年の経済産業省の報告書によると、現在8割以上の大企業が老朽化したシステムを抱えているといいます。多くの企業で短期的視点のシステム開発や改修が繰り返された結果、各システムの構造などが解明できない状態になり、技術的な負債になっているのです。また、長期的に見ると、保守費・運用費が高騰しているという課題もあります。

戦略的なIT投資ができていない

同省によると、IT関連費用の約8割が現行ビジネスの維持に当てられているといいます。そのため、デジタルトランスフォーメーションの必要性を理解しながらも、戦略的にIT投資するために資金や人材を振り分けられないのです。また、経営層が全体最適化を試みても、事業部それぞれが抵抗勢力となってしまい、既存システムの刷新に踏み切れないこともあります。

デジタルトランスフォーメーションを推進できるIT人材がいない

老朽化したシステムを把握する人材の定年退職により、システムに関するノウハウが失われたり、運用・保守ができる人材が枯渇していることも課題です。経済産業省の「IT人材需給に関する調査」では、2030年に45万人にのぼるIT人材が不足する可能性を指摘しています。ただでさえ不足するIT人材を、老朽化したシステムの維持管理に回していては、新システムの開発や刷新はますます難しいものになるでしょう。

デジタルトランスフォーメーションの具体的な進め方

以上の課題を踏まえ、ここではデジタルトランスフォーメーションの具体的な進め方について解説します。

1.経営戦略・ビジョンを提示する

まずは、自社が属する業界で、ITの浸透により、今後どのようなビジネスモデルが破壊されるかを想定しましょう。そのうえで、デジタル技術を活用して、どのような新ビジネスが可能か、コスト削減ができるかなどを目指すのかといった戦略を考えることが重要です。明確なビジョンがなければ、技術を使用すること自体が目的になってしまったり、成果があがる前に疲弊してしまう可能性もあります。

2.経営トップのコミットメントを得る

デジタルトランスフォーメーションを推進するに当たっては、ビジネスそのものや人事の仕組み、企業文化などの変革も必要となります。そのため、社内の部署による抵抗が起こることも予想されます。経営トップ自らがリーダーシップを取って、デジタルトランスフォーメーションを推し進めることが大切です。

3.推進を担う組織体制を作る

各事業部門が、経営層のビジョンに結びつくかたちで継続的に挑戦できる体制を作りましょう。PDCAをスピーディーに繰り返したり、それらをサポートする推進部門を設置したりなど、環境の整備が必要です。また、必要な人材の確保や育成、社外との連携の仕組みづくりもあわせて行いましょう。

4.IT資産の現状分析をする

現状のIT資産について仕分けと評価を行い、どのようなITシステムに移行するかのプランニングをしましょう。システム全体を俯瞰して、業務上止めても問題のないシステムはないか、複雑化しすぎたシステムはないかを把握します。再度システムが複雑化してしまわないためにも、ときにはシステムを標準化したうえで、業務や製品自体をそれに合わせて変更することも含めて検討しましょう。

5.既存の業務プロセスをデジタル化し業務を効率化する

紙ベースで管理していた資料をデータベース化や、人の手で行われていた作業の自動化によって、業務のデジタル化を図りましょう。デジタル技術を活用すれば、業務効率がアップするだけでなく、コストの削減にもつながります。この段階では、あくまで既存のビジネスモデルや業務プロセスにデジタルを取り入れることが目標ですが、デジタルトランスフォーメーションを進める上で必ずクリアしなければいけないステップになります。

6.デジタルを活用し既存ビジネスを高度化する

既存のビジネスモデルにデジタルを取り入れて、新たな利益や価値を消費者に提供しましょう。一例としては、自動車の稼働状況を把握し、それをスマホ経由で確認できれば、カーシェアリングサービスを創ることができます。また、既存の音楽や動画を定額制で聞けるようにすれば、あらたな価値の創出になります。従来とは違う新たなビジネスモデルを模索し、実現しましょう。

7.ビジネスモデルをデジタル化して新事業に転換する

6までで作った新しいビジネスモデルにとどまらず、さらにそのデータを活用して、新しいサービスや製品を作る事業へと転換させます。例えば病院のカルテ管理システムを提供していたなら、そのデータを活用してレポートを作成するサービスを提供するなど、新事業を打ち出すことがその一例です。これまでのデジタル化の過程でノウハウが実現されている分、デジタルトランスフォーメーションが実現しやすい環境になっているでしょう。

デジタルトランスフォーメーションが学べるセミナー動画・図解をご紹介

ここでは、デジタルトランスフォーメーションについてさらに学びたい方のために、セミナー動画や図解による解説ページをご紹介します。

ビジネスセミナー動画サービス「Seminar Shelf (セミナーシェルフ)」

専門知識を持ち合わせた講師が登壇するセミナーを無料で受講できる「Seminar Shelf (セミナーシェルフ)」には、デジタルトランスフォーメーションに関するセミナー動画が複数配信されています。場所や時間の都合でセミナーへの参加がなかなかできないビジネスパーソンにおすすめです。
https://seminarshelf.com/tag/dx

一般社団法人日本デジタルトランスフォーメーション推進協会:YouTube動画

デジタルトランスフォーメーション推進のための人材育成などを行う、一般社団法人日本デジタルトランスフォーメーション推進協会が配信するYoutube動画のページです。デジタル技術を活用して、どのように地域や組織をアップデートしていくのか、方法論や事例について多数の動画を配信しています。
https://www.youtube.com/channel/UCZmyIP9n1GzuU2d4e0U0DJw

NRIセキュア:【図解】デジタルトランスフォーメーションの光と影と落とし穴

情報セキュリティサービスなどを提供する「NRIセキュア」のブログです。見やすいスライド資料により、デジタルトランスフォーメーション推進のためのポイントなどについて解説しています。
https://www.nri-secure.co.jp/blog/light-shadow-and-pitfalls-of-digital-transformation

まとめ

新型コロナの流行の影響もあり、多くの企業が従来のビジネスモデルを見直し、デジタルトランスフォーメーションを加速させざるを得なくなっています。デジタルトランスフォーメーションは一足飛びに進められるものではなく、段階を踏んで行う必要があります。本記事で紹介した事例などを参考にしたり、社内のナレッジをデジタル化・共有するなど、自社はどうDXの時代に向かい合うべきか検討してみてはいかがでしょうか。

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