非常事態の影響を最小限で食い止める「BCP」とは?策定の流れを4つのステップで解説

2024年02月29日(木) ナレッジ共有

こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。

自然災害や事故、システム障害などにより、事業に支障をきたす事態はいつ訪れるかわかりません。こうしたニュースが流れると、注目されるキーワードが「BCP」です。

BCPとは、具体的にどのような取り組みなのでしょうか。この記事では、万が一の事態に備えるBCPの意義や考え方とともに、その計画を策定していくための流れを4つのステップに分けて解説していきます。

 

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「BCP」の基礎知識

まずは、「BCP」の基礎知識からご紹介します。言葉の意味とともに、その目的や意義についてもあらためて確認することで、BCPの計画を策定していく流れもよりわかりやすくなるでしょう。

BCPとは

「BCP」とは「Business Continuity Planning」の頭文字をとった略称で、日本語に直した場合は「事業継続計画」という表現が一般的です。自然災害や感染症の流行、システム障害、人員の不足など、事業の継続が困難になる事態と直面した場合に「どのようにして事業の継続と復旧を行なっていくか」、あらかじめ具体的に計画しておく取り組みのことを表します。

BCPの目的

BCPの目的は、危機的な状況においても事業の損害を最小限に抑えることにあります。そのために、事業にとって重要な業務を特定し、中核業務を維持するために必要な人員・設備・資金・情報などのリソースを確保する手段や、指揮系統・対応手順を具体的にしておくことが、BCPの要となります。

非常時に限らないBCPの意義

BCPの力が発揮されるのは、なにも大規模な災害が起きた場合に限りません。たとえば、毎年インフルエンザが流行する時期にも、BCPの一部を流用すればスムーズにリモートワークへ切り替えられるでしょう。こうした効果は従業員を保護するというだけではなく、生産性の低下や損害の発生を防ぐことにもつながります。またBCPをあらかじめ示しておくことは、非常事態における早期の事業復旧を約束し、顧客からの信頼や市場の評価を高めることにもつながっていきます。


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「BCP」を策定するためのステップ

それでは、BCPを策定していく流れを見ていきましょう。わかりやすいよう、大まかに4つのステップに分けて、それぞれのポイントをご紹介していきます。

【ステップ1】BCP策定の目的を定める

まずは、経営理念やビジョンをもとに、事業を継続させるなかで「守るべき価値と優先順位」を決定する必要があります。これは、BCP全体の一貫した方向性を示すものとなります。目指すべきものがはっきりしていないと、計画を立てる際にも取り組みがバラバラになってしまいますし、イレギュラーが起こりがちな非常事態の連携もうまくはいきません。この後のステップのすべてに関連していく、重要な工程となります。

【ステップ2】最優先にするべき事業と業務の選択

事業継続を実現させるといっても、緊急時に人員やサプライチェーンなどのリソースが制限されるなかで、すべての業務を継続させるのは現実的に不可能といえます。そこで、どの業務や事業を継続させるべきか、優先順位を決定します。ただし重要となるのが、非常事態のなかでは継続対象とする事業や業務を絞り込んでおくほど、リソースを充分に投入できるようになるという点です。

そこで、「ステップ1」で定めた「目的」に沿った事業や業務を、「最優先の継続目標」として順位を決定していきます。その場合、必ずしも収益性の高い事業が優先順位トップになるとは限りません。金額は小さくても時代を超えて安定した収益の柱となっている商品や、会社の存在意義として顧客に提供するべき価値を守るための業務が、優先されることもあります。

【ステップ3】想定されるリスクの列挙

「ステップ2」で決定した最優先の継続目標となる事業や業務が、停止してしまうようなリスクを洗い出していきます。目標が定まっていれば、地震などの災害による拠点やサプライチェーンの破壊といった大きな事態から、業務の中核となっている人材が事故や病気で離脱してしまうといった日常的に起こり得る事態まで、広く想定しておけるでしょう。

また、システム障害などのリスクシナリオを考慮するなかで、「どのシステムが必要不可欠か」が明確になっていきます。具体的なリスクを列挙できたら、それぞれの「発生頻度」「深刻度」を評価することで、対応する優先度を決められます。

【ステップ4】各リスクの対応シナリオを定める

優先度の高いリスクから順に、実際の対応策を計画していきます。その際には、下記のようなポイントで具体的に定めていく必要があるでしょう。

・最低限、維持するべきサービスレベルや品質
・人員や物資など、必要なリソース
・各リソースを確保するための代替策
・代理責任者などの指揮系統
・事業が復旧する(代替策が機能する)までの時間(=目標復旧時間(RTO))

一方で、これらの対応策は万全の状態で機能するとは限りません。段階的に事業を復旧させていけるように、それぞれのポイントごとにステップアップしていくシナリオを策定していくことも重要となります。

「BCP」の実現に向けて普段から取り組んでおくべきこと

BCPは、非常事態に直面した時のみ参照すれば良いというものではありません。通常の事業や業務へと復旧させるためのものだからこそ、日常的な業務の延長線上にあることが重要となります。BCPの策定とともに、普段から取り組んでおくべきポイントを解説します。

BCPを共有・周知させる

せっかくBCPを細かく定めておいても、その計画が実行されなければ意味がありません。「経営陣など特定の人物だけが把握している」という状態では、非常事態に直面した場合に実行に移すまでに時間がかかり、その効果が薄れてしまったり、緊急事態のなかで情報が埋もれてしまったりすることになるでしょう。

素早く復旧へ動き出すためには、「どうやってBCPを確認すれば良いか」「復旧にはどこから取り掛かるべきか」「なにを目標や指針にするべきか」を、普段から組織全体に周知しておくことが求められます。

業務マニュアルやガイドラインを用意しておく

非常事態においては、限られたリソースを集中させるために、普段とは異なる人員が業務に対応することも考えられます。その場合には当然、イチから教育や訓練を行なう余裕はありません。普段からマニュアルやガイドラインによって業務内容が標準化されていれば、こうした事態でもリソースの確保が大いに実現しやすくなるでしょう。

定期的なシミュレーションと訓練

BCPをゼロから細部に至るまで完全に整備するというのは、非常に困難です。かといって、いざ危機的な状況が発生してから実効性の薄い計画であることが判明する……といった事態は必ず避けるべきでしょう。そのためBCPは、一度策定して終わりにせず、シミュレーションや訓練を繰り返しながら継続的にアップデートしていくことが不可欠となります。

また、こまめにアップデートすることを前提とすれば、初期段階でのBCPは細部に粗があってもひとまず問題ないと考えられます。その分、策定する負荷も軽減できるでしょう。

BCPの策定から運用まで役立つ「NotePM」

社内wiki作成ツールである「NotePM」は、BCPの策定や運用にも役立つプラットフォームです。マニュアル作成機能や情報共有機能を活かした、BCPの運用方法についてご紹介します。

NotePMとは

NotePMは、ナレッジ共有やマニュアル作成を簡単に行なえる“社内wiki”作成ツールです。さまざまなドキュメントを直感的に作成できる高機能なエディタやテンプレートと、従業員同士でコミュニケーションを取りあいながら共同編集できるコラボレーション機能などを備えていることが特徴です。

情報の集約と共有を実現

組織のなかに埋もれたナレッジを可視化し、共有するためのツールとして開発されたNotePMは、「必要な人員と情報を共有する」ために工夫された多彩な機能を備えています。たとえばNotePM上に社内ドキュメントを作成・保存しておけば、優れた検索機能や柔軟なアクセス制御機能により、BCPに関連する情報もすぐに見つけ出せるようになるでしょう。また、クラウドサービスとして提供されるため、非常事態においてもさまざまな環境とデバイスからアクセス可能となります。データサーバーには、高度な災害対策が実施されているAWS を採用していることも魅力です。

豊富なテンプレートでマニュアル作成も簡単

NotePMには、電話対応マニュアルや日報、議事録など、業務に必要とされるドキュメントのテンプレートがきめ細かく用意されています。これらのテンプレートを活用すれば、BCPの具体的なステップを示した計画書から、業務を標準化するためのマニュアルまで、BCP関連のドキュメントも大きな手間をかけずに作成できます。

BCPのアップデートもサポート

NotePMには、ドキュメントや情報を蓄積していくとともに、日々アップデートしていくための機能も備わっています。たとえばBCPの計画書を作成する際には、コラボレーション機能によりメンバーで意見を出しあったり、更新時に確認してほしいメンバーへ自動的に通知したりといったことが可能となります。wikiページや添付ファイルの更新履歴は自動的に記録され、必要に応じてロールバックすることもできるため、非常時のバックアップとしても機能するでしょう。また、テンプレートを活用すればインシデント報告書などの運用も手軽にスタートできるため、蓄積された情報をもとに非常事態のシミュレーションもより実態に即して行なえるようになります。


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まとめ

「BCP」の基礎知識とともに、計画を策定する流れを紹介しました。リスクへの対策はどこまでいっても「やりすぎ」はありません。だからこそ、あらゆるリスクを評価し、その対策シナリオを立てていくという作業は一朝一夕に終わるものではないでしょう。

大切なのは、日ごろからコツコツと蓄積していくことです。まずはできることからスタートさせるなら、ぜひNotePMを活用してみてはいかがでしょうか。

 

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