こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。
マニュアルには、業務の属人化防止や、業務効率化など様々なメリットがあります。しかし、マニュアルを作成するだけでは、業務をミスなく確実に遂行するには不十分な場面も少なくありません。そこで有効な手段の一つが、チェックリストの作成です。チェックリストをうまく作成して使いこなせば、業務の重要なポイントを「見える化」できます。また、チェックリストの項目を一つ一つ押さえていけば、業務をミスなく確実に遂行できるはずです。とはいえ、マニュアルとチェックリストの違いを明確にせずなんとなく使っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、以下の内容について解説していきます。
- マニュアルとチェックリストの違い
- マニュアルの定着を進めるチェックリスト作成のポイント
- マニュアルのためのチェックリストの作成方法
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目次
マニュアルとチェックリストの違い
マニュアルとチェックリストは、一見すると似たような言葉ですが、明確に違いがあります。ここでは、マニュアルとチェックリストを表で比較することで、マニュアルとチェックリストの違いをまとめます。
マニュアル | チェックリスト | |
意味 | 特定の業務において、全体像や作業の流れをまとめたもの | 業務内容をもれなく実施するためのリスト |
役割 | ・その業務を、誰でも最低限遂行できるようにする ・業務の効率化を実現 |
・品質保証 ・業務上のミス防止 |
記載内容 | 最低限の業務遂行に必要と思われる手順一通り | 最低限守らねばならないポイントをクリアしているか確認できる内容 |
どのようなメンバーで作れば良いか? | 熟練者の起案と業務を実施する人の確認 | 熟練者のみで作成する方が望ましい |
マニュアルだけでなく、チェックリストの作成でも、業務経験に関係なく現場の意見を吸い上げることは大切なことです。しかし、チェックリストはマニュアル以上に無駄なものを削ぎ落としていくことが重要です。そのため、最終的には業務内容をよく理解して、本当に重要なポイントを理解している熟練者のみで作成する方が望ましいでしょう。
また、マニュアルとチェックリストは、場面によってどちらを使うべきか変わります。できれば、セットで作って使い分けることをおすすめします。セットで作ることで、従業員がその業務の内容を理解して確実に遂行することにもつながります。
マニュアルの定着を進めるチェックリスト作成のポイント
チェックリストを適切に作成することで、従業員はマニュアルに書かれている内容をより確実に実践できるようになります。ここでは、チェックリストを作成するポイントとして、以下の4つについて解説します。
- 業務の標準化を先に実施
- 使用対象・時期を明確に
- MECEを意識
- 利用者と作成者双方で作り上げる
業務の標準化を先に実施
チェックリストを作成する前に、業務の標準化を実施します。作業自体の効率が悪い、もしくは一部の従業員しか実施できない業務では、チェックリストを作っても業務改善への効果は限定的です。業務の標準化を実施することで、これまでの業務で無駄だった部分を洗い出せる上に、全ての従業員が業務を実施できるようになります。そのため、チェックリストの効果がより明確に現れるはずです。
使用対象・時期を明確に
チェックリストの使用対象や使用時期を明確にします。同じ業務でも、業務のどの部分で使用するかによって、チェック項目が変わってくる可能性があります。また、限られた時期にのみ使用するチェックリストもあるかもしれません。
MECEを意識
MECE(Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive)とは、「過不足なく」という意味です。チェックリストを作成する際には、MECEを意識してチェック項目を選定しましょう。必要なチェック項目を入れていないことは問題ですが、他のチェックリストと同じ内容を確認しても意味がありません。
利用者と作成者双方で作り上げる
特に、チェックリストの利用者と使用者が別々の場合に意識したいことは、利用者と作成者双方で作り上げることです。作成者の視点だけで作ってしまうと、現場の実情や実際の業務内容を反映させていない、「使えない」チェックリストになる危険性があります。反対に、第三者目線で作成することで、利用者が気づいていないチェック項目が見つかるかもしれません。
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マニュアルのためのチェックリストの作成方法
先ほど、チェックリストを作成するポイントについて解説しました。ここでは、具体的なチェックリストの作成方法について、以下の4つのステップに分けて解説していきます。
- 作業内容を洗い出す
- チェックリスト形態を決定
- チェックリストの作成
- 利用者からフィードバックをもらって改善
作業内容を洗い出す
チェックリストを作成する前に、作業内容を洗い出すことが必要です。そうすることで、作業内容のうちどの項目をチェックリストに入れるべきか精査できます。ここで、作業内容を洗い出す時に注意すべきポイントを二つ解説します。
一つ目は、現場の意見をしっかり吸い上げることです。現場で実際にチェックリストを使う従業員だけでチェックリストを作成する場合は、作成者の意見がそのまま現場の意見となります。しかし、管理職など現場以外の従業員がチェックリストを作成する場合は、十分に現場の意見を吸い上げましょう。そうすることで、実際の作業項目や作業時間などを理解して、現場の実情に即したチェックリストを作ることができます。
もう一つは、最終的なチェックリストにする必要はないことです。いきなり最終的なチェックリストを作成しようとすると、情報のヌケモレが発生する可能性が高くなります。そうではなく、少しでもチェックリストに載せる必要があるかもしれないと考えられる項目は、できる限りメモ帳やエクセルに記入しましょう。この時、現場の従業員が自分用のメモを作っていたら、それも参考にできるかもしれません。
チェックリスト形態を決定
次に、チェックリスト形態を決定します。特に、紙のチェックリストにするか、電子のチェックリストにするかは重要な事項です。電子化には、スペースの節約やデータの紛失防止などさまざまなメリットがあります。しかし、作業の性質上電子機器が使えない場合などでは、必然的に紙のチェックリストを作成する必要が出てきます。
紙でチェックリストを作成する場合には、持ち運びやすさや記入しやすさ・見やすさを考慮して、紙のサイズとデザインを決定します。また、電子でチェックリストを作成する場合は、共有ツールを活用すると便利です。共有ツールを使うことで、複数人でチェックリストを共有できます。また、更新も複数人で同時に実施できるので効率的です。
チェックリストの作成
いよいよ、チェックリストを実際に作成します。以下の3ステップの順番で進めていきましょう。
・ステップ1
洗い出した作業内容を、過不足ない粒度に統一していきます。作業内容が漠然としすぎている場合は、もう少し詳細に作業内容を分解します。また、似た内容の作業が複数存在する場合は、まとめてもいいかもしれません。作業時間やチェック項目数も考慮して、粒度を統一しましょう。
・ステップ2
必ずしも必須ではありませんが、作業内容をカテゴリで分類することをすすめます。特に、一つの作業を行う際に多くのステップを踏む必要がある場合は、作業内容をカテゴリで分類することで、作業ごとの関連性が明確になります。また、その方がマニュアルを作った後に活用しやすくなります。
・ステップ3
利用者や日時、チェック項目などの記入欄を作成していきます。チェック項目の記入欄を作成する際には、判断基準を明確に書くよう心がけます。そうすることで、利用者に関係なく判断ミスをなくすことができます。また、必要に応じてチェックマークだけでなくメモ書きも残せるように記入欄を作成しましょう。
利用者からフィードバックをもらって改善
チェックリストは、作って終わりではありません。実際にチェックリストを使ってみたところ、使いにくい部分、わかりにくい部分に気づくこともあるかもしれません。また、現場の実情や実際の法律に即していないチェック項目を載せている可能性もあります。
そこで、チェックリストを作ったら、利用者からフィードバックをもらって改善を繰り返していきましょう。できれば、最初はチェックリストの試験運用から始めることが理想的です。また、基本的に簡易なチェックリストから始める方が無難です。そうすることで、より精度の高いチェックリストを作り上げていけます。さらに、チェック対象の機器の更新や法律の改定があった場合、それもチェックリストに反映させていきましょう。
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- ページ作成や更新をした際に特定のユーザーに通知することができます。
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まとめ
この記事では、マニュアルとチェックリストの違い、マニュアルの定着を進めるチェックリスト作成のポイント、マニュアルのためのチェックリストの作成方法についてご紹介しました。チェックリストは、マニュアル以上に無駄なものを削ぎ落としていくことが重要です。そのため、作成する過程でも業務内容を洗い出す必要があり、今まで気づかなかった無駄な部分に気づくこともあるかもしれません。また、チェックリストは想定外の事象には使えませんが、定型的な業務をミスなく遂行するためには非常に有効です。定型的な業務を無駄なく遂行することで、業務全体の効率化も期待できます。マニュアルとチェックリストの管理には社内wikiツール が有用です。