【導入事例】ナレッジ共有で社内問い合わせ対応工数が半日→30分に。コンサル会社の成長を支えるNotePMの活用方法 – 株式会社ADX Consulting

2024年10月30日(水) 導入事例

社内問い合わせの工数を劇的に減らせるナレッジ共有ツール「NotePM」
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会社名 事業 NotePMの利用人数
株式会社ADX Consulting コンサルティング 124名

ERPやEPMの分野でコンサルティングを提供するADX Consulting。主力のERP事業部では、Oracle ERP Cloudの公式パートナーとして企業の基幹システムのコンサルおよび導入をおこなっています。2年前は十数名だった社員数が現在は80名と急成長しているなか、NotePMの活用によってナレッジの蓄積や管理に成功しています。今回は導入までの流れや、社内ポータルなど具体的な活用方法についてお聞きしました。
https://adxc.co.jp/

ダイジェスト

導入部門
  • 全社導入
導入目的
  • フルリモートかつ成長過程にある会社で、適切にナレッジマネジメントをおこないたい
課題
  • 社内からの問い合わせが多く、バックオフィスや各部門の管理者の負担が増えていた
  • プロジェクトごとのナレッジやノウハウが社内共有されておらず、非効率なナレッジ管理になっていた
  • 同じ内容のマニュアルが複数作られてしまっていた
効果
  • 半日かかっていた社内問い合わせ対応を、1日あたり約30分以下まで削減
  • 情報の属人化が解消された
  • プロジェクトを超えて全社にナレッジを共有できるようになった
使い方
  • 社内ポータルの作成(社内報の発信や社内規則の周知など)
  • 全社および事業部単位での新人教育への活用
  • 個人的なメモの作成(本格的なナレッジに発展することも)

※今回はWeb会議で執行役員の金本様、ERP事業部の川合様、管理部の内山様、DXマーケ推進部の伊藤様にインタビューさせていただきました。

クラウド型の基幹システム導入でDX化を促進

―事業概要を教えてください。

金本:私たちは「ヒトとデジタルの力で循環型社会への変革を加速し、より良い未来をつくる」を企業理念とし、ERPやEPMの分野でコンサルティングを提供する会社です。主力のERP事業部では、Oracle ERP Cloudの公式パートナーとして会計領域やサプライチェーンといった企業の基幹システムのコンサルおよび導入をおこなっています。

―ERP事業部の業務内容について詳しく教えてください。

金本:私たちが提案しているのはクラウド型の基幹システムです。

従来、基幹システムはクラウド化できないといわれていました。そのためオンプレミス型で独自開発をしている企業が多く、5年に1回数億から数十億円以上かけて基幹システムをリプレイスする必要があります。また、オンプレミス型だとほかのシステムとの連携が難しいという課題もあります。

クラウド型の基幹システム導入で上記課題を解決することはもちろん、世の中のDX化の流れにも乗っていけるというのが私たちが顧客に提供している価値です。業務の整理・標準化が促進されるため、よりその企業独自の強みを活かすことにも繋がります。

全社員フルリモートでナレッジ共有に課題

―NotePM導入の背景を教えてください。

金本:ERPは導入だけで2〜3年かかる大きなプロジェクトです。長期的に顧客と関わるためさまざまな知見がプロジェクト内に蓄積されていくのですが、NotePM導入前はその知見が社内で共有されていませんでした。

川合:たとえば、同じようなマニュアルが複数のプロジェクト内で作成されてしまったり、業務が属人化していることでプロジェクト間で不明点が発生した際に動ける人が限られてしまうといった課題が発生していました。

金本:すべてのプロジェクトがゼロベースから走り出す状態だったため、ナレッジマネジメントをしなければと感じたのが導入の背景です。

―全社員がフルリモート勤務だからこその課題もありましたか。

金本:弊社は全社員がフルリモート勤務なので、不明点があったときに自力でナレッジを探せない場合、誰かに問い合わせるしかありません。社内規則や勤怠、各種申請関連などの問い合わせがバックオフィスや各部門の上長に集中していて、1日あたり1〜2時間、多い時には半日程度社員からの問い合わせ対応に追われてしまっていました。

また、NotePM導入前は資料をWordやExcelで作成し、SharePointを利用してプロジェクトごとに格納していました。WordやExcelのファイル名だけでの検索は、欲しい情報にたどり着くのが困難に感じていました。さらに、プロジェクトごとにSharePointのアクセス権限を分けていたので、プロジェクトに入っていない社員はそもそも検索することができないという状況でした。

―他のツールを検討されましたか。

金本:Notion、Evernoteと比較検討しました。NotePM以外のツールはできることが多い分、使い方の難易度が高いと感じました。新しいツールを導入する際は少し抵抗感を覚えるメンバーもいたため、極力シンプルに使いたいと考えていました。

NotePMは機能が決して不足しているわけではないものの、必要以上に多機能すぎることもなく、そのうえで操作性がよいためバランスが良いツールだと感じました。

―NotePM導入決定後、どのような準備をされましたか。

金本:導入にあたってのルールなどは私が作成し、トップダウンで周知しました。周知には毎月の全社定例会や毎週おこなわれている事業部ごとの定例会の場を利用しました。チャットでの周知も含め、繰り返し丁寧に伝えることを心がけています。

多い日だと半日かかっていた問い合わせ対応が1日約30分に

―NotePM導入後、どのような効果がありましたか。

川合:社内からの問い合わせ対応工数の大幅な削減に繋がりました。バックオフィス部門や各部門の責任者が1日1〜2時間、多い日だと半日問い合わせ対応に費やしていました。NotePMの導入・活用によって問い合わせがほぼなくなり、多くても1日約30分程度までに抑えられるようになりました。

弊社ではNotePMとSlackを連携して使っているのですが、Slackのcanvas(重要な情報をまとめられるスペース)上に問い合わせが多い内容のページURLを掲載しています。この運用によってURL共有の手間も省けるようになり、社員も自身が閲覧したいタイミングで繰り返し内容を確認できるようになりました。

社員が自力で検索し、不明点を解決できるようになった点はNotePM導入の大きな成果の1つです。

―情報の属人化についてはいかがですか。

金本:まだまだな点もありますが、NotePM導入前と比較すると大きく解消されました。SharePointで管理していたころは手順書やナレッジが各プロジェクト内の社員しか閲覧できませんでしたが、NotePM導入によってプロジェクト外の社員も検索・閲覧できるようになりました。

最近ではナレッジマネジメントをしていること自体が強みになっていると感じていて、採用などあらゆる面でNotePMでの情報管理が強みになっています。

―NotePMはどのように社内に浸透していきましたか。

金本:NotePMの導入は当時使っていたチャットツールであるTeamsで周知しました。NotePMの利用意欲が高い社員の発言がNotePMのタイムラインに載り、それがどんどん更新されることで、社内全体で積極的に活用しようという空気になりました。

一方、NotePMの使い方に関する問い合わせはほぼなく、NotePMの直感的な使いやすさは素晴らしいと感じました。

NotePMの魅力は基本的な機能が使いやすいところ

―Slack連携機能の活用について教えてください。

金本:社内規則などのバックオフィス関連の情報は、ページを作成・更新するとSlackに通知が飛ぶようになっています。わざわざ周知用にメールをするのは手間がかかると感じたためSlack連携の機能を活用していますが大変便利です。

Slack通知

―API連携機能の活用について教えてください。

川合:Oracle社のHPにデータベースのテーブル構造の内容が掲載されているのですが、都度調べにいくのが大変なので内容をアプリで取得し、API連携機能を使ってNotePM上にインポートしています。

金本:Oracle社のHPには3万ページくらいの内容があり、手作業でNotePMに移すのは不可能なのでプログラムを弊社独自で組みました。API連携を活用し、HPに記載されているデータをページとして取り込むことで、NotePM上での検索で欲しいデータにたどり着けるようになりました。

API連携でインポートした情報のページ

―ページ作成にはどんな機能を使っていますか。

金本:画像挿入やリンク、表作成機能や強調機能を使っています。

とくに画像挿入に関して、NotePMは非常に操作性がよく満足しています。コピペですぐ貼り付けることができますし、モザイク処理などの編集もわざわざダウンロードしなくてもNotePM上で完結するため、非常に使い勝手がよいです。

―そのほかによく使われる機能はありますか。

川合:テンプレート機能は同じようなページを作りたいときに工数削減になるので、よく使っています。最近では顧客への質問票のページを作成しました。

内山:バックオフィスではページのPDF出力機能もよく使います。NotePMは基本的な機能が扱いやすい点が気に入っています。

テンプレート機能を利用して作成した質問票

社内ポータルや新人教育への活用方法

―社内ポータル用のノートがあると伺いました。

内山:「ADXポータル」というノートをNotePM上に作成し、社内ポータルとして運用しています。社内報や社内規則といった全社員に共有すべき内容を閲覧できるようにしています。

社内ポータル(ADXポータル)の画面

社内規則も頻繁に更新しています。たとえば弊社にはワーケーション制度があるのですが、社員からの注目度が高い一方、誤った運用になってしまうこともあります。社員から問い合わせがあった際にはすぐに社内規則に反映し、Slack連携機能を使って通知しています。

ワーケーション制度の説明ページ

伊藤:社内報として週に1回、IT・ビジネスニュースをNotePMでまとめ、社内に配信しています。社員がITの最新情報に触れられるよう配信していますが、コメントやリアクションが返ってくることも多く、導入効果を感じています。

社内報のノート

―新入社員教育にはどのように活用されていますか。

内山:新入社員に関しては入社前にアカウントを発行して、ADXポータルを見られるようにしています。入社オリエンテーションの資料も格納しているのですが、事前に目を通してもらえている状態なのでオリエンテーションの際は補足説明をするだけで済んでいます。

入社オリエンテーションの際に使用するノート一覧

たとえば弊社ではブランディング統一のためにバーチャル背景を導入しているのですが、新入社員の半数は入社オリエンテーションの際には準備できています。

入社オリエンテーションの一部資料

川合:事業部に配属されてからの新人教育にも活用しています。

たとえば新入社員向けの「入社後の登竜門」というページを用意しているのですが、これは弊社が扱っている製品の仕様を勉強してもらうページです。表機能で管理していて、該当製品のリンクをクリックすると今までにおこなったセミナーの動画に飛ぶように作っています。

事業部配属後の新人教育用ページ

―導入前には想定していなかった便利な活用方法はありますか。

金本:「個人ノート」というものを導入しています。社員が個人で会議などのメモを取るために作っているノートなのですが、個人ノートの内容がのちのち本格的なナレッジとして共有されることも多く、ナレッジ資産が着実に蓄積されています。

個人ノートの使い方についてのノート

今後の使い方の展望

―今後はどのような活用を検討していますか。

金本:顧客との情報共有にも活用していきたいです。ゲスト権限で顧客にログインしていただき、打ち合わせ前に質問票に答えてもらえるような仕組みを現在作っています。現状は打ち合わせ内でゼロから説明している状態なので、打ち合わせ時間の削減に繋がればと思っています。

—お忙しい中、インタビューにご協力いただきありがとうございました。