仕事で使えるマニュアルの作り方〜作成の流れ・ポイントからツールまで一挙解説〜

2021年04月04日(日) マニュアル・手順書
マニュアル

仕事で使う「マニュアル」とは、その業務に対して具体的にどのような手順で進めていくのか、注意すべきポイントについてなどの詳細な情報をまとめた資料です。マニュアルを作ることによって、作業時間の短縮となり、属人化の防止出来るので、作業品質の維持継続が容易化する といったメリットがあります。ただ間違った作り方をすると、実用性のない業務マニュアルになってしまいます。その結果、作業時間が増える原因になったりと逆効果になるので、正しい業務マニュアルの作り方を知っておく必要があります。

この記事では、業務マニュアルの正しい作成方法および、作成する上で押さえるべきポイント、また業務マニュアルを効率よく作成するためのツールについて解説していきます。

仕事で使えるマニュアルの作り方

まずは仕事で使える業務マニュアルの作り方を7つのステップで解説します。

  1. 業務マニュアルの範囲を決定
  2. 目次および全体の構成を考案
  3. 必要な情報の整理
  4. 時系列で内容をリストアップする
  5. 仮運用で改善点をリストアップ
  6. マニュアルを修正する
  7. マニュアルを定期的に改善する

それぞれ解説をしていきます。

1. 業務マニュアルの範囲を決定

業務マニュアル作成時の1ステップ目は 記載範囲の決定です。業務マニュアル作成前に 記載する業務範囲を明確にしましょう。

  • 誰が読む業務マニュアルか?
  • 読む人の業務範囲は?
  • どの業務に関する業務マニュアルを作成するのか?

どんな内容を業務マニュアルに盛り込むのか、記載すべき内容とそうでないものに選別しましょう。記載する範囲を線引きしておくことで、業務マニュアルの内容やテーマがすっきりして、読みやすくなります。

2. 目次および全体の構成を考案

業務マニュアル作成時の2ステップ目は、目次および全体の構成を考案です。目次・構成とは、マニュアル全体の骨組みの部分です。業務マニュアルの本文より先に着手することで、記載内容のズレを防ぐことができます

押さえるべきポイントは3つあります。

  • 構成は業務に必要なことのみにする
  • 時系列に沿った目次にすること
  • 担当者ごとにタスクを分けること

構成を考案する時は業務に必要な内容のみをリストアップしていきましょう。あれもこれも業務マニュアルに入れ込んでしまうと、冗長な内容になり、なにが言いたいのか分からなくなってしまうので注意が必要です。また、目次については時系列に沿って作成することで作業者が読みやすい業務マニュアルとなります。

3. 必要な情報の整理

業務マニュアル作成時の3ステップ目は 範囲と構成より業務マニュアルに必要な情報の整理です。業務マニュアルの本文を作成する前に必要な情報を整理しておきましょう。不足している情報があると分かりづらくなってしまいます。

押さえるべきポイントとしては、該当する業務を知らない人でも理解出来るように作成することです。初めての人でもわかるマニュアルにするために、必要な数字データや写真などを用意しましょう。業務マニュアルは誰でもその業務が出来るようにすることが目的です。そのため、その業務を知らない人が読んだだけで理解出来るように作成しなくてはいけません。

記載する範囲と目次からどんなデータ・写真が必要なのかを確認して用意しましょう。

4. 時系列で内容をリストアップする

業務マニュアル作成時の4ステップ目は 時系列で内容をリストアップすることです。これまでにまとめた情報から記載すべき内容を確認しましょう。

押さえるべきポイントとしては、担当業務ごとに分けて記載することと、時系列に沿った内容になっているか確認することです。担当する業務が混在してしまうと読みにくくなってしまいますので、担当業務ごとに分けて文章を作成するのがよいでしょう。その時に時系列に沿っているかも同時に確認しましょう。

5. 仮運用で改善点をリストアップ

業務マニュアル作成時の5ステップ目は 作成した業務マニュアルを仮運用し、改善点のリストアップすることです。

作成した業務マニュアルを担当者に渡し、改善が必要な箇所をまとめていきましょう。このステップでは、現場の状況や作業者の意見をより多く集めることがポイントです。実際業務マニュアルを運用していくと、「この手順はこっちのほうがいい」とか、「順番を入れ替えた方が作業しやすい」などの意見が出てきます。それらの意見をより多く集めることが実用的な業務マニュアルの改善へと繋がります。

6. マニュアルを修正する

業務マニュアル作成時の6ステップ目は 改善点から業務マニュアルを修正することです。仮運用で得られた改善点をマニュアルに反映します。ただし、現場からの改善点を鵜呑みにするのではなく、他に良い改善方法はないのか考えて、最も良い方法を探しましょう

7. マニュアルを定期的に改善する

業務マニュアル作成の7ステップ目は マニュアルの定期的な改善です。業務マニュアルに完成はなく、その時の現場の状況および作業者の状態に合わせて変化させて行く必要があります。そのため、業務マニュアルを改善する周期を設定し、定期的に見直しを行いましょう。

 

仕事でのマニュアル作成5つのポイント

仕事での業務マニュアル作成時に注意すべき5つのポイントについて解説します。

  1. 5W1Hを意識して作る
  2. 仕事の全体像がわかるように書く
  3. 業務の判断基準を明確に示す
  4. 特に読んでもらいたい部分を強調する
  5. クレームやトラブル例を想定する

それぞれ解説をしていきます。

1. 5W1Hを意識して作成する

業務マニュアルは5W1Hを意識して作成することが大切です。

5W1Hとは、「誰が(Who)」・「いつ(When)」・「どこで(Where)」・「何を(What)」・「なぜ(Why)」・「どのように(How)」のことであり、どれか1つでも抜けてしまうと、作業者が間違えて解釈しトラブルが発生する原因になります。

誰が見ても分かりやすいような業務マニュアルを作成しましょう。

2. 担当業務別に時系列でまとめる

実際の作業の流れに沿った時系列の業務マニュアルのほうが理解がしやすいです。また、担当業務ごとにタスクを分け、誰がどの作業をどんな手順で進めていくのかが分かるようにしておきましょう。

3. フローチャートを用いる

フローチャートを作成することで業務の全体的な流れがイメージしやすくなります。また、この場合はこうするといった 分岐の条件を視覚的に分かりやすく記載出来るメリットもあります。作成時のコツとしては、全体の流れが見れるようなフロー図を用意し、テキストでは要点だけに絞って解説を入れることです。

4. 業務の判断基準を明確に記載。

様々なケースにも対応出来るように、判断基準を明確にしておきましょう。そうすることで、いざという時に役に立つ業務マニュアルとなり、トラブル発生時でも、動揺なく対応することが可能となります。

5. 重要なポイントを強調する

重要なポイントは文字の色や太さを変えたり、マーカーを引いて誰が見ても重要なポイントだと分かるように強調しましょう。または、フローチャートや後述するチェック項目を作成しても良いです。同じ色・太さの文章だらけの業務マニュアルは避けてください。重要なポイントに分かりにくいので、作業者の抜け・ミスに繋がります。

また、業務の抜け・ミスを防止するためにチェック項目を設け、間違いがないか作業者自信に確認してもらいましょう。チェックボックスを設置することでチェック漏れを防ぐことが出来ます。

 

業務マニュアルのメリット

では次に、業務マニュアルを作成することのメリットについて3点解説します。

工数の削減

初めての業務を行う場合、通常であれば指導社員から口頭で説明を受けますが、それぞれの理解度が異なっていたり、言葉の言い回し・受け取り方の違いから、思いのほか時間を要するため、結果余計な工数がかかってしまいます。

そこでマニュアルを作成し文書化することによって、お互いの共有認識が容易となります。その結果、業務への理解がスムーズになり作業効率が向上するので、時間短縮に繋がり、工数の削減が出来ます。

作業品質の維持継続および改善

作業方法が統一化されていないと、作業者やその時々によって作業手順が変わってしまう場合があり、作業の品質低下やトラブルへと発展する恐れがあります。それらを防止するため、作業方法を明記した業務マニュアルを導入することにより作業者が変わったとしても作業手順が統一化されます。

いつ誰が作業を行ったとしても一定の質が保てるようになるので、作業品質の維持継続が可能となり、さらに、定期的に業務マニュアルを改善することにより、作業品質の改善へと繋がります。

属人化の防止

業務を常に同じ担当者が行い、その人しか知らない作業があると、どうしても特定の人に頼りがちになってしまいます。そうなると その担当者が休んだり、休職および退職すると、誰にも業務の内容が分からなくなるので非常に困ってしまいます。

しかし、マニュアルを作成することで作業方法を共有することが出来ます。準備が整っていれば、突然担当者が不在になったとしても、業務に滞りなく対応が可能となります。

 

業務マニュアルの運用方法

続いて業務マニュアルを作成したあと、実際にどのように運用していけば良いのかについて解説します。

使用者にヒアリングを行う

業務マニュアルの運用中、使用者にヒアリングをしてより多く、現場の意見を集めましょう。リアルな声を聞くことよって、分かりにくい箇所や作業しにくいところの把握が出来ます。集めた意見から修正の方向性を決めて、より良いものをリストアップしておきましょう。

業務マニュアルの定期的な見直し

良質な業務マニュアルを維持継続させるため、定期的な見直しを行いましょう。ヒヤリングした内容から 最適なものを反映させ、その後理解しやすくなったか繰り返し使用者の意見を聞くことで、業務マニュアルが改善されていきます。その時の作業者や作業環境などに合わせて更新する必要があります。そのため、見直し周期を設定し、定期的な確認を行いましょう。

古いマニュアルを整理して残しておく

業務マニュアル更新を行ったとしても、それまでのデータは削除せずにおいておきましょう。以前の作業方法のほうが効率がよかったので、元に戻すといった場合もあります。一定期間はマニュアルデータを削除せずに置いておく等の保存期間を設定しておけば良いでしょう。そのときスムーズにデータが引っ張ってこれるように、各々のデータの作成した年月日が分かるようにしておきましょう。

業務マニュアル作成ツールの概要とメリット

これまで主に業務マニュアルの作り方について解説しましたが、実際に作成・運用をしようとすると、かなりの手間と時間を要します。そこでおすすめなのが業務マニュアル作成ツールです。業務マニュアル作成ツールとは、業務マニュアルの作成を効率化する機能を備えたソフトウェアのことです。これを活用することで作成手順の簡略化が図れ、難しい編集を誰でも手軽に行うことが出来ます。

では、業務マニュアル作成ツールを導入することで得られる主なメリットを3つ紹介します。

業務マニュアルの品質向上

業務マニュアルは作成する人のまとめ方によって、分かりにくいものになる場合があります。難解な業務マニュアルを作ってしまうと、読むのに疲れるので結果的に読まれなくなります。せっかく時間をかけて作っても、これでは本末転倒です。

業務マニュアル作成ツールでは、基本フォーマットが用意されているので、様式のばらつきを防げますし、誰が作ったとしても読みやすく作成することが容易となります。さらに、手軽に編集が出来る便利機能も数多くあり、それらを活かすことで視認性の高い業務マニュアルを作成することが出来ます。

業務マニュアル作成の工数削減

業務マニュアルをゼロから作成しようとすると、かなりの作業時間を要します。また、業務マニュアルを作成するための教育が必要になります。

作業時間・工数を削減するために業務マニュアルを作成しているのに、逆に増えてしまっては元も子もありません。そこで、業務マニュアル作成ツールを活用すると、豊富なテンプレートが数多く用意されているので、作業時間を大幅に削減することが可能です。

さらに、誰にでも質の高い業務マニュアルの作成が可能となるため、業務マニュアルの作成における教育および、実作業の教育時間を短縮することが出来ます。結果的に、作業時間の短縮となり工数削減に繋がります。

情報共有の容易化

業務マニュアルはその時の作業者および現場の状況によって、定期的に更新する必要があります。ただ、そのたびに各自のファイルを更新するのは大変です。業務マニュアル作成ツールでは、クラウドで一括管理されるので、修正された情報は自動的に更新されるので情報の共有が容易となります。

 

マニュアル作成ツール おすすめ6選

マニュアル作成ツールを選ぶ際の参考になるように、特におすすめの9ツールをピックアップし、それぞれの特徴を説明していきます。

NotePM

NotePM

NotePM は、誰でも簡単に使うことができるマニュアル作成ツールであり、機能エディタやテンプレート機能といった機能が充実しています。そのうえ、変更箇所を自動的にハイライトで表示したり、登録した文章の全文検索やワンクリックでの絞込検索ができたりといった具合に、必要な情報をすぐに見つけられるのも魅力です。

NotePMの特徴

  • 誰がいつどのページを見たかを一覧表示してくれるので、閲覧済みかどうかの確認が不要です。
  • ツリー構造を採用しており、目的のフォルダがどこにあるのかが一目でわかります。
  • ページ作成や更新をした際に特定のユーザーに通知することができます。

NotePM
URL: https://notepm.jp/

 

COCOMITE

COCOMITE

COCOMITE は、業務手順がわかりやすくて初心者にも扱いやすいのに加え、個々のノウハウを手軽に集積してマニュアル化することができるという魅力があります。生産性の向上や人材育成などに効果が期待できます。

COCOMITEの特徴

  • 基本レイアウトに沿って入力していくだけで画像や動画などを用いたマニュアルが簡単に作成できます。
  • 最大で5階層のフォルダ分けができ、フォルダごとにアクセス権限を設定することも可能です。
  • フォルダやファイルの共有リンクが取得可能なので、必要な情報をユーザーごとに素早く届けられます。

COCOMITE
URL: https://cocomite.konicaminolta.jp/

 

Teachme Biz

Teachme Biz

Teachme Biz は、企業規模を問わず、小売・飲食・宿泊・製造・物流・医療などの幅広い業種で使用されているマニュアル作成ツールです。ツール自体を使いこなせるようになるためのトレーニング機能も充実しています。

Teachme Bizの特徴

  • 検索機能や配信機能が充実しており、必要な情報を効率的に取得できます。
  • 不要になった情報は非表示にし、必要に応じて再表示することができます。
  • 業務の効率化によって会社全体のコストを削減

Teachme Biz
URL: https://biz.teachme.jp/

 

Dojo

Dojo

Dojo は、豊富な自動作成機能を用いてマニュアル作成に必要な工数を減らすことのできるツールです。テンプレートが豊富で、誰が作っても高品質なマニュアルに仕上げることができます。

Dojoの特徴

  • アプリを用いてスマホから写真や動画を転送することができます。
  • 作成したテキストを各国の言語に自動翻訳し、音声に変換してくれます。
  • 画面を連写キャプチャーして、動きのある画面を疑似的に再現することができます。

Dojo
URL: https://tepss.com/

 

iTutor

iTutor

iTutor は、マニュアル作成の自動化によって作業時間の大幅な削減を可能にしたツールです。取込・編集・出力という簡単な3つのステップを踏むだけで高品質なマニュアルを作成することができます。

iTutorの特徴

  • 特別な知識やスキルがなくても、ビジュアル的な動画マニュアルを作成できます。
  • 入力した文字を音声に変換し、動画に取り込んで使用することができます。
  • ドキュメント形式やムービー形式などの形式で出力が可能です。

iTutor
URL: https://itutor.jp/

 

tebiki

tebiki

tebiki は、現場スタッフが新人教育用の動画マニュアルを作成するためのツールです。日頃行っている新人教育の様子を撮影すれば、あとは音声認識システムによって字幕を自動生成してくれます。

tebikiの特徴

  • 字幕だけでなく、動画内に図形などを挿入することも簡単に行えます。
  • 字幕は100カ国以上の言語に翻訳できるので、外国人スタッフがいる場合も安心です。
  • マニュアルに目を通したのが誰でどのくらい理解しているかが一目でわかります。

tebiki
URL: https://tebiki.jp/

 

まとめ

業務マニュアルを作成することは、作業時間・工数の削減や、作業品質の向上といったメリットがあります。、しかし、マニュアルを作ることが負担となり、作業品質が低下していては元も子もありません。

業務マニュアル作成ツールを導入すれば、短時間で高品質なマニュアルを短期間で作成できることから、確実に工数の削減、作業品質・効率の向上へと繋がります。作成ツールごとにそれぞれメリットおよび特徴があります。自社がどんな機能を求めているのかを明確にして、それに合った作成ツールを選択しましょう。

 

オススメの業務マニュアル作成ツール

  • NotePM :テレワーク時代のクラウド型ナレッジ共有ツール