新卒や中途入社で採用した社員が早く戦力となるには、入社後の研修や職場でのOJTによる教育が欠かせません。しかし、研修や教育では十分に教えられない内容が多く残ります。それらは、それぞれ個別のマニュアルに記載し、1カ所に保管・蓄積しておくことで、いつでも、どこからでも利用できて新入社員でも業務でわからないときは参照して業務にあたれることで、新入社員を早期に戦力化できます。そして、教育や研修で教える立場の社員の手間と時間も軽減できます。そこで、新卒、中途入社の新入社員の受け入れ時に必要な入社マニュアルの必要性、およびマニュアル類を1カ所に蓄積して利用する方法について紹介します。
目次
入社マニュアルとは
入社マニュアルとは、新卒での入社、および転職による中途入社の社員の教育に使われる研修用のマニュアルのことです。一般的にどの部署に配属されても必要になるもので、企業に関する基礎的な知識、業務を行うにあたっての心構え、考え方など基本的な内容が記述されています。しかし、その内容は、各企業によって大きく異なります。一方、実際に配属された部署で行う業務に関するマニュアルは、別に用意されているのが一般的です。業務マニュアルがない企業も多く、その場合はOJTで先輩社員から実際に業務を行いながら説明を受けて覚えていきます。なお、業務マニュアルがあってもマニュアルだけですべての業務を教えるのは困難なためOJTも併用されます。
新入社員受け入れになぜ入社マニュアルが必要なのか
入社マニュアルが必要な理由は、新入社員が配属先で業務を円滑にできるように全社共通の知識を効率的に教育するために必要とされているからです。これにより、同じ内容のことを配属先で新入社員に個別に教育する必要がなくなり、教える側の負担を軽減できます。
入社マニュアルは社内wikiで用意するのが最適
入社マニュアルも含めて、近年は多くの企業で、マニュアル類は電子化されて電子文書として保管され、必要に応じて検索して利用するのが一般的になっています。ただし、教育や研修で使うときは、紙の冊子として配布されるのが一般的です。入社マニュアルの内容には社内の規程や各種の届け出方法なども記述されていますが、これらはその時にならなければ不必要なため、いつでもアクセスして確認できるようにオンライン上に電子文書として保管しておくと紙の冊子だけよりも便利に利用できます。
その他、新入社員が必要になる各種の業務に必要なマニュアルは非常に種類が多く、またすべての新入社員に必要ではありません。そのため、社内ネットワーク経由で検索して参照できるように1カ所に社内wikiを利用して保管するのが最適な方法です。社内wikiとは、社内マニュアル、ノウハウ集、製品設計書、議事録など、さまざまなナレッジ情報を一元管理できるツールで、優れた検索機能で必要な情報や知識を探し出せます。また、誰でも簡単にチャットのようにコミュニケーションができるため、業務に慣れていない新入社員はマニュアルを見て、わからないときは周囲の社員が忙しくても、わからないことを書き込んで質問することで業務を妨げることもなく疑問を解決できます。
社内wikiツールについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
【2025年版】社内wikiツール おすすめ15選(有料・無料)
入社マニュアルに必要な具体的な項目
新卒や中途入社の新入社員にとって1日でも早く業務に慣れるには、入社マニュアルを含めて実際の業務に必要な各種のマニュアルやノウハウの活用がしやすい環境があることが重要です。紙の冊子のマニュアルでは、どこに何が書いてあるか検索がしづらく、業務に活用することがうまくできません。業務に活用するマニュアルは企業によって内容が異なること、および種類が多すぎることから、入社マニュアルに必要な項目について紹介します。
マニュアル作成を成功させるコツについて、こちらの記事で詳しく解説しています。
【おすすめツールあり】マニュアル作成を上手に行うには?|目的・手順・コツをそれぞれ3つ紹介
企業・経営理念、社訓、社内の組織図
企業理念・経営理念は、企業の経営や活動に関する基本的な「考え方」、「価値観」、「企業の存在意義」など端的に表したものです。社員が同じ理念を持つことで企業文化が芽生え、企業競争力の源泉となるために新入社員にも共有してもらう必要があります。社訓も同様に、働くうえで守るべき行動規範のため共有が必要です。また、組織図も社内にどのような部署があり、どのような事業を行っているかは、その企業に属するかぎり最低限の知識として記述しておきます。
社内規程、就業規則、服務規程
社内規程・就業規則、服務規程などは社員が守るべきルールであり、入社した日からすぐに適用されます。最も基本的なルールをダイジェストして記述しておきます。
社内用語集
企業には、その企業、あるいは企業が所属する業界でのみ使う用語があります。最低限の用語に関する知識がないと業務だけでなく、顧客や取引先との電話でちゃんとした会話もできなくて対外的な信用の失墜を招くおそれがあるので用語集は必要です。
申請・手続きの手順リスト
交通費の精算、経費の立て替え払い、仮払いなどの処理方法、有給休暇、出張などに使用する用紙や申請方法など、すぐに必要になる手続きのため記述しておきます。
社内システムの操作など必要なITスキル
ほとんどの業務でパソコンや各種のITツールを使って業務をしています。そのため、パソコンやネットリテラシーについては最低限のスキルが必要です。入社マニュアルを使って、最低限の必要とされるスキルを得るには、どのマニュアル、資料を見ればよいか記述しておきます。また、情報漏えい、個人情報の取り扱いなど情報セキュリティは重要なため注意を促しておきます。
ビジネスマナー、モラル
新入社員に対する教育では、社会人としては必須事項となるビジネスマナーやモラルの教育も重要です。特に社外のスタッフや取引先と接触する部署では、非常に重要です。ビジネスマナーだけでなく、「報告」「連絡」「相談」など、社会人として適切なコミュニケーションのとり方も基本として記述しておきます。
新入社員を受け入れる際の注意点・心構え
新入社員を受け入れる際の注意点・心構えは、以下のとおりです。
- 入社マニュアルを定期的に整備する
- 心理的なサポートを行う
オンボーディングについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
オンボーディングとは?メリットとプロセスとともに解説
入社マニュアルを定期的に整備する
新入社員を受け入れる際、入社マニュアルを定期的に見直し、デザインをきれいにしたり、情報を最新のものに更新したりすることが大切です。
マニュアルは作って終わりではなく、更新し続けることで、使いやすくなっていきます。
入社マニュアルの「どの部分を」「誰が」「いつ」整備するのか決めておくと、効果的です。
心理的なサポートを行う
新入社員は、新しい環境で働くことに不安を覚えています。
「業務についていけるだろうか」「迷惑をかけていないか」と不安で、教育担当に質問できない場合もあります。
教育担当は新入社員の心理的なサポートを行い、質問しやすい環境を作ったり、入社マニュアルの使い方を丁寧に教えたりしましょう。
検索に強い入社マニュアルを簡単に使えるツール「NotePM」
ツールを活用すると入社マニュアルの作成が成功する2つの理由
- テンプレートを活用できる
- 入社マニュアルの共有化が進む
マニュアル作成ツールについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
【徹底比較】マニュアル作成ツールおすすめ20選|選び方と導入事例も紹介
テンプレートを活用できる
入社マニュアルの作成ツールにはテンプレートがついており、ゼロから資料を作成する必要はありません。見やすい資料を作るのが苦手な人でも、作業を効率化できます。
また、見やすく質の高いマニュアルを作るには、構成の検討や、運用後の整備が必要です。マニュアル作成ツールを利用すれば、これらの作業にかかる時間も短縮できます。
入社マニュアルの共有化が進む
ツールに保存されたマニュアルは、誰でも簡単に社内のメンバーに共有可能です。共有化が進めば入社マニュアルの内容が周知され、新入社員への教育業務にかかるコストも減らせるでしょう。
マニュアル作成ツールがマルチデバイスに対応していれば、社外にいてもスマホやタブレットなどからマニュアルを閲覧できます。
また、マニュアル作成ツールによってはコミュニケーション機能が搭載されており、マニュアルに「いいね」をつけて内容を確認したと伝えられます。マニュアルを共有することによって、確認作業の工数削減やコミュニケーションの促進が図れるのも便利や点です。
入社マニュアルを作成するツールは『NotePM』が一番おすすめな2つの理由
『NotePM』は、誰でも簡単に使える入社マニュアルの作成ツールであり、機能エディタやテンプレート機能といった機能が充実しています。また、変更箇所を自動的にハイライトで表示する機能なども搭載されています。
入社マニュアルの作成ツールとして『NotePM』が一番おすすめな理由は、以下の2つです。
- 検索性に優れている
- テンプレート機能でマニュアルを簡単に作れる
それぞれについて、以下より解説します。
検索性に優れている
NotePMは口コミでも評価されているとおり、検索性に優れている点が特徴です。ツール内で作成したドキュメントだけでなく、WoedやExcel、PDFなどのファイルの中身も全文検索できます。
社内文書をNotePMで一元管理することで、必要な情報の検索にかかる時間を短縮し、業務の効率化を図れます。
新入社員を受け入れる際、入社マニュアルをNotePMで管理することで、検索時間を大幅に削減可能です。
テンプレート機能でマニュアルを簡単に作れる
NotePMにはテンプレート機能が搭載されているので、誰でも簡単にマニュアルを作れます。
高機能エディタがあり、バラバラなマニュアルのフォーマットを標準化できます。
自社に合ったテンプレートのフォーマットを作成することで、作成者による質のばらつきを防げる点もメリットです。
矢印や吹き出しなど、マニュアル作成に便利な「画像編集機能」によって、見やすいマニュアルの編集が可能です。
検索に強い入社マニュアルを簡単に使えるツール「NotePM」
NotePMを活用して入社マニュアルの作成に成功した2つの事例
NotePMを活用して入社マニュアルの作成に成功した2つの成功事例をご紹介します。
- 株式会社アシロ
- 株式会社ラクス
株式会社アシロ
株式会社アシロは、新卒・中途採用を急拡大させており、組織成長を支えるための基盤づくりのために、ナレッジ共有ツールをNotePMに乗り換えました。
研修・育成に関する課題があがっており、ナレッジ管理が問題となっていました。
NotePMを導入し、全社および各事業部のマニュアルを掲載し、現場で使えるテンプレート格納フォルダを作成。その結果、管理部への問い合わせが50%減少しました。さらに社員が自主的にナレッジを投稿する文化が根付き、社員間のつながりが活性しています。
株式会社アシロの成功事例については、こちらの記事で詳しく解説しています。
【導入事例】ナレッジ管理ツールの乗り換えで問い合わせが50%減少!新入社員育成の課題も解決 – 株式会社アシロ
株式会社ラクス
株式会社ラクスでは新入社員が増え、業務を標準化させる必要がありましたが、手順書やナレッジが散在している状態でした。
情報共有をスムーズにするために、NotePMを導入。マニュアルを一元化し、定期的にマニュアルを更新することで、新入社員がマニュアルを見やすくしました。
その結果、情報の検索時間が30%減少し、引き継ぎにかかるコストも50%ほど減らすことに成功しています。
株式会社ラクスの導入事例については、こちらの記事で詳しく解説しています。
【導入事例】検索時間が4割削減!急成長SaaSが実践するナレッジ共有を浸透させるための取り組みとは – 株式会社ラクス – NotePM
マニュアル作成ツールを利用して新入社員の受け入れを円滑にしよう
マニュアル作成ツールを利用することで、入社マニュアルの作成を効率化でき、情報の共有もスムーズに行えます。
新入社員を受け入れる際に、マニュアルが散在していると、検索に時間がかかったり、教育コストが大きくなったりします。
テンプレート機能や編集エディタ機能が充実していたり、マルチデバイスに対応していたりする、入社マニュアル作成ツールの導入をぜひ検討してみてください。