社内での質問対応が多く、負担を感じている方は多いのではないでしょうか。社内での質問は売上に直結することが少なく、対応にかける時間や工数をもったいないと感じても無理はありません。そこで有効な手段の1つが、社内ポータルにチャットボットを導入する方法です。社内ポータルとは、自社が保有する情報にアクセスするための入口となるサイトです。また、チャットボットとは、リアルタイムコミュニケーションを行ってくれるロボットのことです。
社内ポータルにチャットボットを導入すれば、チャットボットとのやりとりで疑問を自己解決できる場面が増え、社内の問合せの減少が期待できます。本記事では、社内ポータルにチャットボットを導入するメリット・手順・コツなどを解説します。
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目次
社内ポータルにチャットボットを導入するメリット
ここでは、社内ポータルにチャットボットを導入するメリットとして、以下の4つを解説します。
- 社員の負担を軽減
- 疑問点を解決するまでの時間を短縮
- 情報管理の一元化
- 引き継ぎを円滑化
それでは、1つずつ解説します。
社員の負担を軽減
社内ポータルにチャットボットを導入するメリットの1つ目は、社員の負担を軽減できることです。業務を行う際には何かしらの疑問が生じ、その疑問は解決しなければ業務が滞ります。しかし、疑問点を質問して回答をもらうことは、質問者・回答者双方にとって時間が取られる上に、業務の妨げにもなるものです。そこで、社内ポータルにチャットボットを導入すれば、これらの負担を解消できます。質問者の中には、特に初歩的な質問は相手に悪いと思って、ためらう方も珍しくありません。しかし、チャットボットであれば気軽に質問できます。回答者としては、質問への回答を用意する手間がなくなることで負担が軽減されます。
疑問点を解決するまでの時間を短縮
社内ポータルにチャットボットを導入するメリットの2つ目は、疑問点を解決するまでの時間を短縮できることです。社内ポータルにチャットボットを導入するときは、社内でよくある質問への回答を用意し、チャットボットが回答できるようにします。これにより、回答者が回答を用意する時間や質問者が回答を待つ時間がなくなるため、疑問を解決するまでの時間を短縮できます。
情報管理の一元化
社内ポータルにチャットボットを導入するメリットの3つ目は、情報管理の一元化です。複数の部署が存在する会社の中には、部署ごとにマニュアルやFAQを用意し、社内共有できていないことがあります。この場合、疑問の解決に他部署の知見が必要なときに、その部署に問合せないと解決できません。その点、社内ポータルにチャットボットを導入すれば情報管理が一元化され、社内のどの部署からでも疑問を解決できます。まずはチャットボットに質問すればいいので、疑問点が生じても迷わず行動に移せます。
引き継ぎを円滑化
社内ポータルにチャットボットを導入するメリットの4つ目は、引き継ぎを円滑化できることです。担当業務の変更・部署間の異動・転勤などが発生した場合は、業務の引き継ぎが必要です。しかし、十分な情報が引き継がれておらず、後から前任者に問合せなければならないことは珍しくありません。そこで、社内ポータルにチャットボットを導入しておけば、よくある質問はチャットボットで解決できるため、前任者への問合せを削減できます。
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社内ポータルにチャットボットを導入する際の注意点
ここでは、社内ポータルにチャットボットを導入する際の注意点として、以下の2つを解説します。
- 対応範囲を広げすぎない
- 規模が小さい会社では費用対効果が悪くなる恐れ
それでは、1つずつ解説します。
対応範囲を広げすぎない
社内ポータルにチャットボットを導入する際の注意点の1つ目は、対応範囲を広げすぎないことです。チャットボットで対応する範囲を広げすぎると、以下のリスクがあります。
- チャットボットからの返答が多くなりすぎる
- チャットボットの回答精度が低下する
その結果、満足な回答を得られず、疑問を解決できないこともあるでしょう。これでは、チャットボットに期待される役割を十分に果たせず、使いにくいツールになってしまいます。チャットボットを導入する際は、明確に用途や対応範囲を決めることが重要です。
規模が小さい会社では費用対効果が悪くなる恐れ
社内ポータルにチャットボットを導入する際の注意点の2つ目は、規模が小さい会社では費用対効果が悪くなる恐れがあることです。規模の小さい会社では、質問をする際にかかる時間や労力が少なくて済む傾向にあります。そのため、システムのメンテナンスにかかる工数やチャットボットの導入にかかる費用によっては、費用対効果が悪くなる恐れがあります。
社内ポータルにチャットボットを導入する手順
ここでは、社内ポータルにチャットボットを導入する手順として、以下の6つを解説します。
- 導入計画立案
- FAQ収集・回答作成
- チャットボット構築
- テスト・試験運用
- 社内周知
- チューニング・メンテナンス
それでは、1つずつ解説します。
導入計画立案
社内ポータルにチャットボットを導入する手順の1つ目は、導入計画立案です。必ず、チャットボットを導入する目的を明確にして導入計画を立案しましょう。導入目的が明確でないと、どれだけ機能が優れたチャットボットでも有効に使えません。また、以下の3点も事前に確認しましょう。
- チャットボットで対応をする範囲
- 導入時、導入後の運用担当者
- 導入スケジュール
FAQ収集・回答作成
社内ポータルにチャットボットを導入する手順の2つ目は、FAQ収集・回答作成です。チャットボットにて対応する範囲において、FAQとその回答を考えて、Google スプレッドシートなどにまとめてみましょう。FAQや回答を考える際は、過去に実際にあった質問を振り返って作成するとよいでしょう。また、既に社内でFAQとその回答を作成していても、現状に即しているか再確認することをおすすめします。よくある質問とそれに対する質の高い回答を用意することは、チャットボット運営には必要不可欠です。
チャットボット構築
社内ポータルにチャットボットを導入する手順の3つ目は、チャットボット構築です。チャットボットで取り扱う内容が決まったら、実際に会話データに落とし込みましょう。チャットボットの強みは、細やかな条件分岐が可能な点です。条件分岐を通じて、利用者が効率よく知りたい内容を絞り込めるよう、チャットボットを構築しましょう。
テスト・試験運用
社内ポータルにチャットボットを導入する手順の4つ目は、テスト・試験運用です。チャットボットを社内全体に公開する前に、必ず試験運用を行いましょう。このとき、構築や導入に携わったメンバーや一部の部署だけで限定的に実際に使ってもらうことが大切です。テスト・試験運用を行うことで、チャットボットから想定外の回答が出るなどの問題点を見つけられるはずです。その都度問題点を解決していき、完成度を高めていきましょう。
社内周知
社内ポータルにチャットボットを導入する手順の5つ目は、社内周知です。チャットボットを全社に公開できるほど完成度が高まったと判断したら、社内周知を行いましょう。その際に必ず行うべきことは、チャットボットが対応している範囲を合わせて周知することです。これにより、社員が効果的かつ適切にチャットボットを利用できるでしょう。また、チャットボットを導入してまもなくは、社員がチャットボットの存在を忘れることもあると想定されます。繰り返し呼びかけて、チャットボットを使用する文化を社内に浸透させましょう。
チューニング・メンテナンス
社内ポータルにチャットボットを導入する手順の6つ目は、チューニング・メンテナンスです。チャットボットを社内で公開した後は、必ずメンテナンスを怠らないようにしましょう。メンテナンスを継続的に行うことで、より使いやすいチャットボットにできます。効果的な条件分岐ができているか、適切な返答が来るかなどを確認した上で、適宜改善を行うことが大切です。
社内ポータルでチャットボットを導入するコツ
ここでは、社内ポータルでチャットボットを導入するコツとして、以下の3つを解説します。
- アクセスしやすい導線設計
- チャットボットで必要な回答を得られなかった際の導線設計
- KPIを活用して改善を繰り返す
それでは、1つずつ解説します。
アクセスしやすい導線設計
社内ポータルでチャットボットを導入するコツの1つ目は、アクセスしやすい導線設計です。社内ポータルの使いにくい場所にチャットボットを設置してしまうと、社員があまり利用しなくなることが予想されます。社内ポータルの中でも特に開かれるページなど、分かりやすい位置にチャットボットを表示させましょう。また、適宜社内でアンケートを取って、よりチャットボットを使いやすくできるよう改善していくことも大切です。
チャットボットで必要な回答を得られなかった際の導線設計
社内ポータルでチャットボットを導入するコツの2つ目は、チャットボットで必要な回答を得られなかった際の導線設計です。チャットボットの対応範囲には限りがあります。そのため、チャットボットでは対応できない質問がきたときの導線設計をすることが大切です。具体的には、チャットボットで対応できない質問をされた際には、担当者や部署の電話番号やメールアドレスを返すよう設定するとよいでしょう。
KPIを活用して改善を繰り返す
社内ポータルでチャットボットを導入するコツの3つ目は、KPIを活用して改善を繰り返すことです。チャットボットを運用する中では、必ずKPIを設定して改善を繰り返しましょう。特に設定すべきKPIとして、「チャット返信率」と「解決率」を紹介します。それぞれ、以下の式で計算できます。
- チャット返信率=有効な返信数 ÷ チャット回数
- 解決率=チャットボット単体での解決数 ÷ チャットボットで行われた質問数
解決率が設定した基準値より低い場合は、どの種類の質問が解決できていないかを確認の上、改善するとよいでしょう。また、チャットボットを導入してすぐに対人の質問が減るわけではありません。一定期間後にチャットボットの効果が現れることを社内で周知し、社内での期待値を調整しましょう。さらに、チャットボットを改善しやすいよう、最初から複雑に作り込まず、簡単に修正を行える状態で公開することも重要です。
社内ポータルに導入するチャットボットツールを選ぶ際のポイント
ここでは、社内ポータルに導入するチャットボットツールを選ぶ際のポイントとして、以下の3つを解説します。
- サポート体制
- チャットボット機能以外の機能
- クラウド型かオンプレミス型か
それでは、1つずつ解説します。
関連記事:【2024年版】チャットボット おすすめ11選を徹底比較!(無料あり)
サポート体制
ツールを選ぶ際のポイントの1つ目は、サポート体制です。チャットボットを導入しただけでは、その効果は十分に得られません。継続的にチューニングやFAQへの回答の見直しを行っていく必要があります。また、運用する中で疑問点やトラブルが生じることもあるでしょう。その際に、サポート体制が充実しているツールであれば安心して運用できます。
チャットボット機能以外の機能
ツールを選ぶ際のポイントの2つ目は、チャットボット機能以外の機能です。チャットボットツールの中には、有人チャットなど、チャットボット機能以外の機能を備えているものもあります。自社での利用シーンを想定して、チャットボット以外の機能を含め、過不足なく機能を有するチャットボットを選ぶことが重要です。
クラウド型かオンプレミス型か
ツールを選ぶ際のポイントの3つ目は、クラウド型かオンプレミス型かです。それぞれの特徴を、以下の表にまとめます。
クラウド型 | ・初期費用や月額費用が安い ・比較的短期間で導入可能 |
オンプレミス型 | ・初期費用や月額費用が高い傾向 ・導入に時間や場所が必要な場合が多い ・企業に合わせて柔軟なセキュリティ体制を構築可能 |
社内で独自のセキュリティ体制を組み込みたい際には、オンプレミス型が妥当です。一からクライアントに合わせてシステムを構築できるため、柔軟に対応できます。一方で、費用を安く抑えて手軽に導入したい場合は、クラウド型がよいでしょう。
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まとめ
本記事では、社内ポータルにチャットボットを導入するメリットや手順・コツなどを解説しました。チャットボットを導入することで、疑問の自己解決や情報の一元管理を促進できます。その結果、業務効率の向上が期待できるでしょう。また、社内ポータルにチャットボットツールを導入する際には、最初から完璧を目指す必要はありません。ある程度完成度を高められたと判断したら、試験運用を開始しましょう。その過程でチューニングし、さらに完成度を高めていくことが大切です。社内ポータルにチャットボットを導入して、社内問合せへの対応で取られていた時間を削減しましょう。その際には、ぜひ本記事を活用してください。
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URL: https://notepm.jp/