リモートワークとは、「remote(離れた場所)」と「work(働く)」を合わせた造語で、場所や時間にとらわれない新たなスタイルの働き方を意味しています。通勤時間の削減や非常時のリスク分散などのメリットがありますが、リモートワークを十分に機能させるには、ナレッジ共有が欠かせません。
本記事では、リモートワークでナレッジ共有が必要な理由やナレッジ共有に役立つツールを選ぶポイントを解説した上で、おすすめのサービスを6つ紹介します。
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目次
リモートワークでもナレッジ共有が必要
ここでは、ナレッジ共有の基礎知識として以下の2つを解説します。
- ナレッジ共有の意味を解説
- ナレッジ共有はなぜ必要か
それでは、1つずつ解説します。
関連記事:組織パフォーマンスを向上させる「ナレッジ共有」のメリットからツールの選び方を紹介
ナレッジ共有の意味を解説
基礎知識の1つ目は、ナレッジ共有の意味です。ナレッジとは、英語の”knowledge”(知識)をカタカナ表記したものです。ただ、日本のビジネスシーンで「ナレッジ」という時には、直訳した「知識」ではなく、「企業経営に好影響を与える知識、経験、事例など」を意味することがほとんどです。そのため、ナレッジ共有とは、「企業経営に好影響を与える知識、経験、事例などを、企業全体に共有すること」を意味するのです。
ナレッジ共有はなぜ必要か
基礎知識の2つ目は、ナレッジ共有が必要な理由です。ナレッジ共有は、企業全体のパフォーマンス向上に必要です。優れたナレッジを企業全体に共有できれば、より多くの社員のスキル向上につながるでしょう。また、すでに記録されている知識などを組織全体で標準化できれば、リサーチ時間を削減して業務効率化を期待できます。さらに、ナレッジ共有の過程では社員の暗黙知を形式知に変換することも珍しくありません。これにより、多くの社員が他の社員の知識やスキルを習得して、業務の属人化を防止できるでしょう。
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リモートワークでナレッジ共有が失敗する理由
ここでは、リモートワークでナレッジ共有が失敗する理由として、以下の3つを解説します。
- コミュニケーション不足
- 情報発信へのハードル
- 情報の属人化
それでは、1つずつ紹介します。
コミュニケーション不足
失敗する理由の1つ目は、コミュニケーション不足です。リモートワークでは、チームのメンバー同士で顔を合わせる機会が少なくなりがちです。そのため、コミュニケーション不足が発生しやすいことに気をつけなければなりません。その結果、以下の問題が発生する恐れがあります。
- 一部のメンバーにタスクが集中
- 特定のメンバーが社外にいて、連絡がつながらないため仕事が進められない
これらの問題が発生している状態では、ナレッジ共有に失敗しても無理はありません。
情報発信へのハードル
失敗する理由の2つ目は、情報発信へのハードルです。ナレッジ共有には情報発信が不可欠です。しかし、情報発信の重要性を理解していても、そのハードルが高いと社員は情報発信を躊躇してしまうものです。以下に、情報発信のハードルが高い状態の例を示します。
- 社内で気軽にコミュニケーションをとれる雰囲気ではない:情報発信を行うには心理的負担が大きく、ナレッジ共有がしづらい
- 情報共有の方法が整備されていない:発信したい情報を「何を、いつ、どこに対して」発信すればいいかわからない
- 相手の状況がわからない:ナレッジ共有をするタイミングに気を使ってしまう
情報の属人化
失敗する理由の3つ目は、情報の属人化です。オフィスや現場では、対面で話しながら気軽に情報共有できますが、リモートワークで情報共有するときには、一度情報を整理し、わかりやすく発信できる形に整える必要があります。また、これまでに説明した「失敗する理由」が原因で、リモートワークでは情報の属人化がおこりやすい傾向にあります。それを防ぐには、簡単にナレッジを蓄積し必要に応じてすぐに参照できるツールを導入することが有効でしょう。
リモートワークでナレッジ共有を進めるポイント
ここでは、リモートワークでナレッジ共有を進めるポイントとして、以下の5つを解説します。
- 情報管理を段階的に行う
- 誰もが閲覧できるスペースでナレッジ共有
- 共有するナレッジの精度の向上
- ナレッジ共有しやすい雰囲気作り
- ナレッジ共有ツールの活用
それでは、1つずつ紹介します。
情報管理を段階的に行う
ポイントの1つ目は、情報管理を段階的に行うことです。リモートワークでナレッジ共有を進めるには、情報管理の仕組みを作る必要があります。ただ、一度に整備すると社内に浸透しない可能性があるので、以下の通り段階的に行っていくとよいでしょう。
1 | 紙ベース資料データ化 | ・使用頻度高くナレッジ共有必要な紙資料をデータ化 ・データ化した資料は活用しやすいよう編集 |
2 | ナレッジ共有ツール 導入検討 |
・簡単に情報にアクセスできるようにして、ナレッジ共有の浸透を促進 |
3 | 情報管理ルール・ フォーマット策定 |
・情報の保管場所、管理の仕方を社内でルール化 ・共有されたナレッジをより有効活用 |
誰もが閲覧できるスペースでナレッジ共有
ポイントの2つ目は、誰もが閲覧できるスペースでナレッジ共有することです。
誰もが閲覧できるスペースでナレッジ共有するには、オープンチャットなどを利用するとよいでしょう。以下に、誰もが閲覧できるスペースでナレッジ共有するメリットを3つ、表にまとめます。
社内全体でナレッジ蓄積 | フォルダで内容の区分をしておけば、より社内全体で有効活用が可能 |
再送の手間を省略 | 他のメンバーが必要になった時に閲覧可能 |
周囲からの気づき | ナレッジ共有時に周囲から意見や質問を受けることで、ブラッシュアップ可能 |
共有するナレッジの精度の向上
ポイントの3つ目は、共有するナレッジの精度の向上です。ナレッジ共有が業務改善に繋がらない場合、ナレッジの精度に問題があるかもしれません。具体的には、以下のポイントを踏まえてナレッジ共有できているか確認するとよいでしょう。
- 5W1H(いつ、どこで、だれが、何を、なぜ、どのように)が明確か
- 相手の立場を想定してる内容になっているか
- 簡潔に記載されているか
- 結論から記載されているか
これらのポイントが押さえられていれば、このナレッジを通じて伝えたいことが明確になる上に、関連情報を探す手間も省けて業務効率化アップも期待できます。
ナレッジ共有しやすい雰囲気作り
ポイントの4つ目は、ナレッジ共有しやすい雰囲気作りです。優れたナレッジを活用しても、他の社員から反応がなかったり、共有されたナレッジが活用されなかったりすれば、モチベーションが下がり今後ナレッジ共有したくないと考えても無理はありません。そのため、積極的にナレッジ共有する社員を評価・賞賛する雰囲気を作り、ナレッジ共有しやすい雰囲気作りを進めましょう。これにより、ナレッジ共有が促進されるはずです。
ナレッジ共有ツールの活用
ポイントの5つ目は、ナレッジ共有ツールの活用です。ナレッジ共有ツールを有効活用することで、先ほど解説した「リモートワークでナレッジ共有が失敗する理由」はすべて解消できるはずです。また、ナレッジ共有ツールはナレッジ共有を活性化し、パフォーマンスの向上や業務効率化につながり、生産性の向* をもたらしてくれることでしょう。
リモートワークでナレッジ共有ツールを選ぶ際のポイント
ここでは、リモートワークでナレッジ共有ツールを選ぶ際のポイントとして、以下の3つを解説します。
- 使いやすさ
- 料金
- セキュリティ
それでは、1つずつ紹介します。
関連記事:組織パフォーマンスを向上させる「ナレッジ共有」のメリットからツールの選び方を紹介
使いやすさ
ナレッジ共有ツールを選ぶ際のポイントの1つ目は、使いやすさです。豊富な機能を有していても、使いづらいツールは社員に使ってもらえません。そのため、ツールが社内に浸透せず、ナレッジ共有が活性化しません。ツールを選定する際には社員の意見を聞いて、多くの社員が使いやすいと感じるツールを選ぶのがベターでしょう。
料金
ナレッジ共有ツールを選ぶ際のポイントの2つ目は、料金です。企業規模や導入後の用途だけでなく、ツールにかけられる予算にあわせてツールを選ぶことも必要です。有料で高機能なツールでも、使わない機能が多い場合は機能を絞り込み、より安価なツールを選ぶべきでしょう。反対に無料のツールでは機能が不十分な場合は、有料でも必要な機能を有するツールを選ぶことが必要でしょう。
セキュリティ
ナレッジ共有ツールを選ぶ際のポイントの3つ目は、セキュリティです。ナレッジ共有ツールには、仕事のノウハウやデータなどが蓄積されます。これらには社内の重要な情報も含まれるので、セキュリティ対策が十分に施されているツールを選ぶことが重要です。万が一ツールより情報漏えいが発生すると、企業活動に大きな影響が出る恐れがあります。セキュリティの脆弱性が指摘されていないか、ベンダーのサポートが十分かなど、必ず確認しましょう。
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リモートワークに役立つナレッジ共有ツールおすすめ6選
ここでは、おすすめのリモートワークに役立つナレッジ共有ツールを6つ紹介します。
関連記事:リモートワークの注目ツールを5つのカテゴリ・10選にまとめて解説!
NotePM
NotePM(ノートピーエム) は、個人のノウハウをスムーズに検索できる社内wikiです。マニュアル編集、作成にも定評があり、ナレッジ共有に便利なツールです。また、社内マニュアル、業務手順書、日報、議事録、営業ノウハウなどストック型の情報管理にも適しています。まずは無料トライアルでお試しください。
NotePMの特徴
- 強力な検索機能!PDF、Excelのファイルの中身も全文検索可能
- Web上で簡単にマニュアル作成!便利な画像編集機能付き
- 無料トライアル期間でまずはお試し
URL: https://notepm.jp/
esa
esaのコンセプトは、「情報を共有して終わりではなく、チームのみんなでブラッシュアップして情報を育てる」ことです。WIP(書き途中)状態のドキュメントを何度更新をしてもチームに通知が飛ばないので、気兼ねなく更新が可能です。一方、更新履歴が残るので何度でも更新前の内容に戻ることができます。また、記事のタイトル中に”/”をつけるだけで、簡単にカテゴリ別に整理ができます。
esaの特徴
- 早めの情報共有ができるようにWIP(書き途中)状態とわかる形で共有
- 履歴が残るので同じページを何度も更新することが可能
- 記事のタイトル中に”/”をつけるだけで簡単にカテゴリ別に整理可能
URL: https://esa.io/
Slack
Slackは、プロジェクト・チーム・トピック別にチャネルを分けて、業務に必要な情報やアイデアを共有できます。気密性の高い内容をやり取りする場合には、参加メンバーを限定することもできます。また、ナレッジ共有されたチームの会話も簡単に検索でき、大事なファイルや数年前の会話もすぐに確認できます。さらに、セキュリティ体制の評価も高く、日本政府より「ISMAP」の評価も受けています。
Slackの特徴
- 数年前の会話、重要なファイルの迅速な検索が可能
- セキュリティ体制の評価も高く、日本政府より「ISMAP」の評価
- 無料で使用することが可能
URL: https://slack.com/intl/ja-jp/
Chatwork
Chatworkは、国内利用者№1のビジネスチャットツールです。シンプルな機能とわかりやすい操作性が特徴で、99%の高い継続率を誇ります。WordやExcelなどのオフィスファイル、画像ファイルのアップロードが可能で、社内外のユーザーともやり取りができます。管理機能を高めたい場合は、有料版を使用することでファイルの送受信の制限をつけられます。
Chatworkの特徴
- 国内利用者№1のビジネスチャットツール
- シンプルな機能とわかりやすい操作性が特徴で、継続率も99%と高い
- 無料版でも利用可能(最大7人のグループチャット、5GBストレージ)
URL: https://go.chatwork.com/ja/
Backlog
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Backlogは、国内最大級の導入実績を持つプロジェクト管理ツールです。気持ちを気軽に表現できる絵文字が充実しています。また、Backlog Wikiは、プロジェクトや課題に関するメモ、議事録などを管理できます。さらに、プロジェクトごとに必要なファイルを共有できるため、ナレッジ共有ツールとしても適しています。
Backlogの特徴
- 国内最大級の導入実績を持つプロジェクト管理ツール
- 気持ちを表現する絵文字が充実しており、コミュニケーション不足を解消
- Backlog Wikiは、プロジェクトや課題に関するメモ、議事録などを管理可能
Google Drive
Google Driveは、OSを問わずどんなデバイスでもファイルの保存、共有、共同編集が可能です。既存のツールとも連携することができるため、MicrosoftOfficeのファイルでも共同編集ができます。既存のツールから移行する作業も発生しません。
Google Driveの特徴
- どんなデバイスでもファイルの保存、共有、共同編集が可能
- MicrosoftOfficeのファイルでも共同編集可能
- 無料の場合は最大15GBの保存容量が付与
URL: https://www.google.com/intl/ja_jp/drive/
まとめ
本記事では、リモートワークでナレッジ共有が必要な理由やナレッジ共有に役立つツールを選ぶポイントを解説した上で、おすすめのサービスを6つ紹介しました。リモートワークでナレッジ共有を行うには、ツールの活用がおすすめです。ただし、ツールを導入する前に、まずはナレッジ共有しやすい雰囲気作りをすすめることが重要です。また、共有するナレッジの品質を高めていくことも欠かせません。
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- 社内FAQ・質問箱・社内ポータルとしても活用できる
- 銀行、大学も導入している高度なセキュリティ。安全に情報共有できる
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