ナレッジマネジメントで重要な形式知と暗黙知とは?

2020年03月17日(火) ナレッジ共有,情報共有

ナレッジマネジメントと呼ばれるマネジメント手法を知っているでしょうか。形式知や暗黙知について理解し、暗黙知を形式知に転換することでナレッジマネジメントを運用することができます。この記事では、ナレッジマネジメントの暗黙知や形式知がどういったものなのかを説明し、ナレッジマネジメントを導入するメリットや効率的な導入の仕方などについて紹介します。

ナレッジマネジメントとは

ナレッジマネジメントとは、ナレッジつまり知識に重点を置くマネジメント手法の一種です。英語ではKnowledge Managementと表記するため、KMという略し方をされることもあります。具体的にいうならば、社員が業務を通じて得た知識やノウハウといったものを他の社員と共有することによって活かすのです。ナレッジマネジメントは日本発の経営理論であり、一橋大学名誉教授の野中郁次郎氏らによって提唱されました。いまや世界の多国籍企業の多くが、ナレッジマネジメントプロジェクトを実施しています。ただ既存の知識を活用するだけでなく、ナレッジマネジメントは新たな知識を生み出すのにも役立てることができます。

 

ナレッジマネジメントの形式知と暗黙知

ナレッジマネジメントには、暗黙知と形式知という考え方があります。暗黙知とは、自らがさまざまな体験を通して感覚的に得たものです。暗黙知は主観的なものであり、うまく言語化できない場合が多くあります。形式知とは、マニュアル化され組織に共有されるようになった客観的な知識のことです。ナレッジマネジメントにおいては、暗黙知を言語化して形式知化することが重要です。例えば、社内に営業成績がよい人と悪い人がいるとします。両者の違いは何かと考えたときに、営業成績がよい人本人は無意識的にやっていることが多く、自分ではなぜ営業成績がよいのかはっきりと理解していない可能性があります。

これは、暗黙知の状態です。清潔感のある服装を心がけることや明るく挨拶をすること、相手の心情を推し量りながら話をすることなど、営業成績のよい人が実践していることのなかから営業成績に関係するであろうことを見つけ出してマニュアル化します。このように、読めば誰にでもわかるような客観的な知識にすることによって安定した営業成績を出せるようになり、個人の力量に依存しすぎない営業が可能となるのです。ナレッジマネジメントの考えが誕生した背景として、企業風土のあり方が変わってきていることが挙げられます。ほとんどの企業で終身雇用制度が採用されていた時代には、ベテランの暗黙知をゆっくりと時間をかけて次世代の社員が継承していく伝統的な文化がありました。

しかし、終身雇用制度が事実上崩壊したことや転職が当たり前になったこと、多様な働き方が導入されるようになったことなどから、暗黙知を形式知化する必要性が強くなったといえます。知識を個人のものとしておくと、その人が転職したら企業に知識が残らなくなってしまうのです。

 

SECIモデルで暗黙知を形式知化する

SECIモデルとは、共同化Socialization、表出化Externalization、連結化Combination、内面化Internalizationのそれぞれの頭文字を取った名称です。暗黙知を形式知化するための方法であり、継続されていく知識創造のプロセスです。共同化とは、同じ体験を通して暗黙知の相互理解を図ることです。暗黙知を理解するためにはその人の立場になって考えなければなりませんので、体験の共有や共感といったものが重要になってきます。表出化とは、言葉だけでなく図式を用いて暗黙知を形式知に変換することです。ひとりの立場からでは主観的なものになりやすいため、複数人で考えることが望ましいとされています。誰が読んでも理解できるものになるよう、感覚的な表現は避け具体例を含めるなどの工夫が必要となります。

連結化とは、形式知と形式知を組み合わせて新たな形式知を作り出すことです。暗黙知をひとつ形式知化しただけでは、ひとつのパーツにすぎません。形式知化したものを組み合わせることによって、体系的で総合的な知識となります。形式知が連結化されてはじめて、企業の財産としての知識になります。内面化とは、企業の財産としての知識が共有され、その知識をもとに経験を通じて新しい暗黙知を生み出すことです。内面化によって生み出された暗黙知は、共同化や表出化を経てまた企業の財産としての知識になります。つまり、SECIの4つは繰り返しループして知識を増やし続けるのです。

 

ナレッジマネジメント導入のメリット

ナレッジマネジメント導入のメリット1つ目は、情報共有の効率化です。社内文書や重要事項に簡単にアクセスできるようになり、情報を正確かつスピーディーに共有できるようになります。各部門間で情報や知識が共有されると、社員の生産性向上や企業の競争力の強化につながることも期待できます。

2つ目は、コストの削減です。情報を紙の文書ではなくデータ化することで、紙を購入するコストや書類を保管する場所にかかるコストなどが削減できます。また、暗黙知をベテランから学び取るには時間がかかり新人教育期間も長く必要でしたが、しっかりと形式知化されていれば雇用してから戦力になるまでに必要な期間が短縮できます。

3つ目は、顧客満足度の向上です。従来は、営業担当者だけが顧客からの信頼を得ていて、担当者が変わった途端に顧客が離れていってしまうケースが少なくありませんでした。しかし、顧客情報をデータベース化して管理し、顧客とのやり取りの履歴を情報として共有することによって、営業担当者に対する信頼ではなく企業に対する信頼を顧客から得ることが可能になります。

 

効率化を図るにはナレッジ共有ツールを使おう

知識を言語化してまとめたところで、他の社員への共有がうまくいかなければ効果を発揮することはできません。ナレッジマネジメントを運用する場合には、ナレッジ共有ツールを導入するのがおすすめです。ナレッジ共有ツールを使うことで、知識の収集や共有を効率的に行うことができます。

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ナレッジ共有ツールを使用するメリット

ナレッジ共有ツールを使用するメリットとしては、FAQ機能や社内SNS機能がついているため情報収集がしやすくなったり社内でのコミュニケーションが活発になったりすることが挙げられます。ナレッジ共有ツールに業務のやり方を共有しておけば、業務の属人化を防ぐことが可能です。急に退職しなければならなくなった場合でも、慌てて引き継ぎをする必要がありません。社員の属性などから必要な属性を分析し、自動でリコメンデーションしてくれる機能を持つナレッジ共有ツールもあります。

ナレッジ共有ツールの選び方

ナレッジ共有ツールを選ぶときには、ツールを導入する目的をはっきりさせておくべきです。ナレッジ共有ツールにはさまざまな種類がありますので、ツールごとの特徴をおさえて自社の課題解決になるようなものを選ぶ必要があります。使い方がわかりにくいものは、次第に使われなくなっていってしまいます。導入しても社内で活用されなければ意味がありませんので、誰にとっても使いやすいように操作性を重視したいところです。ナレッジ共有ツールを導入することで、どれくらいの利益がもたらされるかまたはどれくらいのコストカットになるかを考える必要があります。まずは無料トライアルで試すことによって、どのくらいの料金までなら出せるか検討するのがおすすめです。

 

社内でナレッジ共有しよう

業務を通して培ってきた暗黙知を形式知に変換することで他の社員との共有を可能にし、ナレッジマネジメントとして活用できます。自分たちの得た知識やノウハウなどを社内で共有することによって、業務の効率を向上させましょう。社内に蓄積されている暗黙知を見直して有効活用することで、企業パフォーマンスを改善してみてはいかがでしょうか。

 

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