ナレッジ共有を効果的に行うことで、組織力の向上・業務の効率化・生産性の向上などが期待できます。ただ、日々の業務で活用されることのないナレッジを共有してもあまり意味はありません。そのため、ナレッジ共有をより自社の業務に活用するには、効果測定が欠かせません。本記事では、ナレッジ共有における効果測定の基礎知識から、その指標やポイントを紹介します。
目次
ナレッジ共有における効果測定の基礎知識
ここでは、ナレッジ共有における効果測定の基礎知識として、以下の2つを解説します。
- ナレッジ共有の意味
- ナレッジ共有の必要性
それでは、1つずつ紹介します。
関連記事:組織パフォーマンスを向上させる「ナレッジ共有」のメリットからツールの選び方を紹介
ナレッジ共有の意味
基礎知識の1つ目は、ナレッジ共有の意味です。ナレッジとは、英語の”Knowledge”(知識)をカタカナ表記したものです。ただ、日本のビジネスシーンでは、ナレッジは「企業経営に好影響を与える知識・経験・事例など」を意味し、ナレッジ共有とは企業全体にその「ナレッジ」を共有することをいいます。
ナレッジ共有の必要性
基礎知識の2つ目は、ナレッジ共有の必要性です。ナレッジ共有の必要性は、企業全体のパフォーマンス向上にあります。優れたナレッジであっても、特定の社員にしか知られていなければ、企業全体に与える影響は限定的です。しかし、ナレッジ共有ができればより多くの社員のスキル向上が期待できます。また、すでに記録されている知識や情報を組織全体に共有して標準化できれば、リサーチに必要な時間を削減できます。その結果、業務効率化につながることでしょう。
さらに、ナレッジ共有の過程では、優秀な社員の暗黙知を形式知に変換できることも珍しくありません。より多くの社員が優秀な社員の知識やスキルを習得することで、業務の属人性防止も期待できます。
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ナレッジ共有の効果測定が必要な理由
ここでは、ナレッジ共有の効果測定が必要な理由として、以下の2つを解説します。
- 共有したナレッジが業務にどれほど役立っているかを知る
- 共有したナレッジの費用対効果を知る
それでは、1つずつ解説します。
共有したナレッジが業務にどれほど役立っているかを知る
効果測定が必要な理由の1つ目は、共有したナレッジが業務にどれほど役立っているかを知るためです。ナレッジを提供した社員の立場からすると、自分が時間をかけて共有したナレッジを他の社員がどれほど役立てているかは気になるものです。そのため、ナレッジ共有の効果測定を行って、ナレッジが他の社員に役立っているかを明らかにできれば、ナレッジを提供した社員も喜んでくれることでしょう。
共有したナレッジの費用対効果を知る
効果測定が必要な理由の2つ目は、共有したナレッジの費用対効果を知るためです。ナレッジ共有を行っても、すぐにその効果が出るわけではありません。また、ナレッジ共有には以下のコストがかかります。
- ナレッジを提供する社員の負担:自身のナレッジを暗黙知から形式知に変換するのに労力がかかる
- ナレッジを活用する社員の負担:今までと違う方法で仕事を進めるため、覚えるのに苦労することがある
- ナレッジ共有ツールのコスト:ナレッジ共有ツールの料金や電気代などが必要になる
そのため、共有したナレッジが業務に有効活用しているかを知る必要があります。かけたコスト以上の効果を上げていれば、ナレッジ共有は成功といえるでしょう。
ナレッジ共有の効果測定に役立つ指標の例
ここでは、ナレッジ共有の効果測定に役立つ指標の例として、以下の5つを紹介します。
- 時間単価換算
- オンボーディング評価
- QCD
- カスタマーサクセス
- コールセンター指標改善
それでは、1つずつ紹介します。
時間単価換算
効果測定の指標例の1つ目は、時間単価換算です。時間単価換算は従来から行われている手法で、以下の手順で実施します。
- 何人の社員が対象のナレッジを参照したか調べる
- 1でナレッジ参照した社員が削減できた業務時間を調べる
- 2の時間を金額換算する
ユーザーの行動ログから簡単に実施できることがメリットですが、これだけでは判断が不十分なことが珍しくありません。時間単価換算を指標にする場合は、ほかの指標の結果と組み合わせて効果測定するのをおすすめします。
オンボーディング評価
効果測定の指標例の2つ目は、オンボーディング評価です。オンボーディング評価とは、新しく入った社員が職場に配置されてから戦力として定着するまでの期間の短さによって、ナレッジ共有の効果を測定するものです。社員を採用して育成する際にはコストがかかります。その育成コストをナレッジ共有の効果測定を行う指標にします。
関連記事:オンボーディングとは?メリットとプロセスとともに解説
QCD
効果測定の指標例の3つ目は、QCDです。Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)の3つの観点からナレッジ共有の効果測定を行う方法で、特に製造業で一般的な方法になります。例えば、ナレッジ共有により品質向上を実現できれば、返品が減少することでしょう。また、設計・製造に関するナレッジ共有により、工期短縮や製造コストの削減を実現できるかもしれません。
カスタマーサクセス
効果測定の指標例の4つ目は、カスタマーサクセスです。カスタマーサクセスとは、サービスや製品を利用いただく中で顧客を成功に導く取り組みで、主にカスタマーサポートの分野になります。カスタマーサポートは1つ1つの問題解決だけでなく、お客様に継続的に製品を使用してもらい、利益を生み出してもらうことも重要な役割になってきています。
ナレッジを活用したカスタマーサポートの強化で、お客様がどれだけ継続的に製品を使用し、お客様満足度やお客様のライフタイムバリューを向上できたかを計測することで、効果測定を行います。
コールセンター指標改善
効果測定の指標例の5つ目は、コールセンター指標改善です。コールセンターでは、多くの定量的な評価指標が導入されているものです。以下にその例を示します。
- 応答率の向上
- 担当者一人あたりの対応件数の改善
- 問題解決時間の短縮
これらの指標のうち、ナレッジ共有により改善したい指標を明確にして効果測定を行います。
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ナレッジ共有の効果測定におけるポイント
ここでは、ナレッジ共有の効果測定におけるポイントとして、以下の2つを解説します。
- 定量的指標を用いた効果測定
- ツールを用いる
それでは、1つずつ解説します。
定量的指標を用いた効果測定
ナレッジ共有の効果測定のポイントの1つ目は、定量的指標を用いて効果測定することです。ナレッジ共有の効果は、数字では表せない定性的な効果が多いです。ただ、その効果の中には、定量的に効果を測定できる要素もあるかもしれません。以下に、定量的に効果を測定できる要素の例を示します。
- 毎月のクレーム数
- 社員の平均残業時間
- 案件受注率
これらの要素を定量的指標としてナレッジ共有前後で比較することで、ナレッジ共有の効果を定量的に測定できるでしょう。
ツールを用いる
ナレッジ共有の効果測定のポイントの2つ目は、ツールを用いることです。ナレッジ共有には、Excelを用いる企業も多く存在します。ただ、Excelには情報の更新・管理に手間がかかるデメリットがあります。そのため、ナレッジ共有が進まないこともあります。その問題を解決するには、ナレッジ共有ツールを用いることが有効な場合があります。ナレッジ共有に役立つツールは数多く存在しますが、その一つが社内wikiです。社内wikiにより社内のナレッジを一元管理して、業務効率化を実現できるでしょう。
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関連記事:【2024年版】社内wikiツールおすすめ15選(有料・無料)
まとめ
本記事では、ナレッジ共有における効果測定の基礎知識から、その指標やポイントを紹介しました。ナレッジ共有の効果測定で重要なポイントは、定量的指標で効果測定することです。一見定性的な効果しかなくても、ナレッジ共有が業務に与える影響をよく見てみれば、定量的指標で評価できる部分があるはずです。また、ナレッジ共有に役立つツールの一つが社内wikiです。社内wikiツールの中でおすすめのツールの一つがNotePMになります。詳しくは、以下をご覧ください。
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