【2024年版】クラウド給与計算ソフト・システム おすすめ7選を徹底比較

2024年08月30日(金) 会計・財務

従来は紙やExcelで行うのが主流だった給与計算業務ですが、専用ソフトの登場によって、そちらのほうを利用する企業が増えてきています。給与計算ソフトを上手に使えば、業務の大幅な効率化も不可能ではないでしょう。今回の記事では、給与計算ソフトの概要や注目される理由、おすすめのソフト、実際の導入事例などについて解説します。

給与計算ソフトとは

給与計算ソフトとは、会社で働く従業員の給与を計算するソフトのことです。正社員はもちろん、アルバイトなどさまざまな雇用形態の給与計算に対応しています。また、給与計算ソフトは大きく分けてインストール型とクラウド型があり、個々の利用環境に合わせて選べるのです。その他、給与明細や帳簿などをシステム上で作成し、印刷できる製品もあります。一言で給与計算ソフトといっても種類はたくさんありますが、上述したような機能がどの製品も基本になっています。

 

給与計算ソフトが注目される理由

給与計算ソフトが注目される一番の理由は、利便性が高いからでしょう。今まではExcelなどに表をつくり、手作業で数字を入力して給与計算する方法が主流でした。しかし、給与計算ソフトを使えば必要最低限の設定と入力を済ませるだけで、後は自動的に給与や税金などを計算してくれます。給与関係は計算式が複雑なものもあるので、ある程度自動化できる機能はとても役立つのです。給与計算ソフトを導入するということは、業務の効率化と従業員負担の軽減にもつながるといえます。

関連記事:クラウド給与計算ソフト導入の効果は?5つの基本機能と合わせて紹介

給与計算ソフト導入のメリット

給与計算ソフトを導入することには、いくつかのメリットがあります。ここでは、そのメリットについて解説します。

業務が効率化される

給与計算ソフトは必要な設定を事前に済ませておけば、計算は自動で行ってくれるものがほとんどです。そのため、今までよりも業務が効率化されて時間を有効に使えるようになるでしょう。また、給与計算業務は単に毎月の賃金を計算するだけではなく、年末調整や保険関係などの複雑なものもあります。給与計算ソフトを使えば、これらも一括で計算して管理できるので効率的でしょう。手作業で計算するより正確でミスを無くせることも、見逃せないポイントです。

担当者の負担が減る

業務が効率化されれば、給与計算に携わる担当者の負担も減るはずです。負担が減って時間に余裕ができれば、これまで以上に精度の高い仕事ができるようになるでしょう。また、余計な残業時間などを減らせれば、担当者の満足度を高めることにもつながります。給与計算ソフトの導入については、今までのやり方を変えるので抵抗がある人もいるかもしれません。しかし、長期的に見ればプラスの効果が大きいといえるでしょう。

人件費を削減できる

給与計算ソフトを使うことで、人件費を削減できる可能性があります。これは単純に業務全体がスリムになるため、今までよりも少人数で仕事を行えるためです。また、人件費だけではなく、紙で発行していた給与明細書をデジタル化するなどの方法で、他の経費も削減できる可能性があります。

関連記事:クラウド給与計算ソフト・システムのメリットとデメリットは?導入効果を最大化させるポイントを紹介

給与計算ソフト導入のデメリット

慣れないと使いづらい

給与計算ソフトに限りませんが、新しい製品というのは慣れるまで時間が掛かるものです。そのため、業務効率化のために新しいソフトを導入しても、最初は思うような効果が上げられないこともあるでしょう。特にIT製品に苦手意識がある社員がいるときは、注意が必要です。

セキュリティに気を使う

セキュリティに関する不安があるのも、給与計算ソフト導入のデメリットです。ソフトの中には会社の給与関係のデータが全て入るので、外部流出などしたら大変なことになります。もちろん、給与計算ソフトの中には高いセキュリティ体制を敷いているところもありますが、そのようなソフトは高額になるのが一般的です。セキュリティとコストを天秤にかけ、バランスのよいものを選ぶようにしましょう。

給与計算ソフトの選定ポイント

給与計算ソフトを選ぶときは、どのような部分に着目すればよいのでしょうか。ここでは、具体的な選定ポイントについて解説します。

ソフトの機能や使いやすさ

給与計算ソフトは世の中にたくさんあります。核となる基本的な機能は変わりませんが、それ以外はそれぞれのサービスで特色があると考えてよいでしょう。そのため、自社の給与計算業務担当者が求める機能やイメージに近いものを選ぶのが大切です。また、ソフトの中には無料お試し期間が付いているものもあるので、実際に触れてみてから決めるのも一つの方法といえます。

相互運用できるかどうか

相互運用とは、端的にいえば現在使っているシステムと連携できるかどうか、ということです。たとえば、給与計算ソフト単体で使うよりも、勤怠システムなどと連携したほうが業務は効率化させやすいでしょう。ソフト同士には相性もあるため、自社のものと連携できるかどうか事前に調べておくと安心です。

サポート体制の充実度

サポート体制はサービスを提供する企業によって差が出やすい部分です。何か分からないことがあったときや万が一のときのため、できるだけサポート体制が充実しているところを選ぶようにしましょう。サポート体制がしっかりとしている企業の製品なら、安心して自社に導入できるはずです。

関連記事:クラウド給与計算ソフトの導入に失敗する理由と成功するためのポイント

給与計算ソフト おすすめ7選

世の中には多くの給与計算ソフトがあります。ここでは、その中でもおすすめのソフト7つを紹介します。

人事労務 freee

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人事労務 freee

人事労務freee は、給与計算だけではなく、勤怠や労務管理まで一つのサービス内で行えるように開発されたソフトです。このソフトだけで給与計算業務に関することを総合的に行えるので、一括でシステム管理したい企業には最適でしょう。一括管理は業務効率化という意味でも大きいはずです。

人事労務 freeeの特徴

  • 給与計算以外の定型的な労務管理も一括でできます。
  • 各種クラウドサービスとの連携も可能です。
  • ベンチャーから中堅企業まで、幅広い企業が利用しています。

人事労務 freee
URL: 人事労務freee

 

マネーフォワード クラウド給与

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マネーフォワード クラウド給与

マネーフォワード クラウド給与 は、クラウド型の給与計算ソフトです。クラウドなのでデスクトップにシステムをダウンロードする必要が無く、全てネット上で完結するのが強みです。また、他のシステムとも連携しやすいつくりになっているので、利便性の高い給与計算ソフトといえるでしょう。

マネーフォワード クラウド給与の特徴

  • クラウド型の給与計算ソフトなので、ネット環境さえあればどこでも使えます。
  • 銀行とも振込連携できるので、とても便利です。
  • 税制や法令が変更されたときも、自動で更新するので安心感があります。

マネーフォワード クラウド給与
URL: マネーフォワード クラウド給与

 

やよいの給与明細 オンライン

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やよいの給与明細 オンライン

やよいの給与明細 オンライン は、さまざまな計算ソフトをリリースしていることで有名な、弥生シリーズの一つです。給与明細オンラインはクラウド型のアプリであり、初心者でも簡単に使えることがコンセプトとなっています。余計な機能が無くシンプルなつくりです。

やよいの給与明細 オンラインの特徴

  • 給与明細書をかんたんに作成して、従業員にWeb配信できます。
  • 明細書には複数のテンプレートが用意されており、誰でも綺麗なものをつくれます。
  • 利用料がリーズナブルに設定されているので、小規模事業者も安心です。

やよいの給与明細 オンライン
URL: やよいの給与明細 オンライン

 

ジョブカン給与計算

ジョブカン給与計算

ジョブカン給与計算 は、給与計算担当者の目線に立って開発された、クラウド型のソフトです。給与計算担当者にヒアリングをしてから開発されており、細かいところまで使いやすさにこだわった設計になっています。また、お試し期間があるので、実際に使ってみてから導入するかどうか決められるのも嬉しいところでしょう。

ジョブカン給与計算の特徴

  • 他のジョブカンシリーズと連携できるようになっています。
  • 給与計算業務をできる限り自動化しているので、業務効率化が目指せます。
  • 全てのサポートが無料で回数無制限になっており、信頼性が高いサービスです。

ジョブカン給与計算
URL: https://payroll.jobcan.ne.jp/

 

給与奉行クラウド

給与奉行クラウド

給与奉行クラウド は、東証一部上場企業である、株式会社オービックビジネスコンサルタントが提供している給与計算ソフトです。テレビCMも頻繁に流している大手企業の製品なので、利用の際も安心感があるでしょう。ソフトそのものに関しては、給与計算だけではなく、複雑で難しい社会保険の手続きも簡単にできるシステムが組み込まれています。

給与奉行クラウドの特徴

  • 専門家ライセンスを利用すれば、税理士などと情報共有もできて便利です。
  • 社会保険や労働保険手続きも簡単に行えます。
  • 安全性が高いシステム設計なので、マイナンバー利用にも向いています。

給与奉行クラウド
URL: https://www.obc.co.jp/bugyo-cloud/kyuyo

 

フリーウェイ

フリーウェイ

フリーウェイ は、シンプルなクラウド型の給与計算ソフトです。一番の特徴は従業員5人までなら永年無料というサービス設定であり、予算が限られた中小企業や個人事業主には嬉しいものといえるでしょう。メニューなどもシンプルな表示になっているので、初めての利用でも抵抗感無く使っていけるはずです。

フリーウェイの特徴

  • 従業員5人までなら、永年無料で全てのサービスが利用できます。
  • 給与計算だけではなく、年末調整に関する機能も付いています。
  • 有料版は月額税抜き価格1980円であり、登録人数も無制限です。

フリーウェイ
URL: https://freeway-kyuuyo.net/

 

スマイルワークス

スマイルワークス

スマイルワークス は、株式会社スマイルワークスが提供する給与計算ソフトのことです。このソフトはクラウド型ERPシステム(統合基幹業務システム)の一部となっており、企業活動の効率化が目指せます。また、スマイルワークスはシンプルで分かりやすいつくりでありながら、オプションでWEB給与明細ライセンスを追加できるなどの柔軟性が魅力です。

スマイルワークスの特徴

  • 業務ごとにカテゴライズされた操作画面は、シンプルで操作がしやすいものになっています。
  • オプションを利用すれば、さらに便利なシステムを使えるようになります。
  • 有償で導入支援サービスもあるので、分からないことがあっても安心です。

スマイルワークス
URL: https://www.smile-works.co.jp/functions/kyuyo

 

給与計算ソフトの導入事例

給与計算ソフトを上手に活用している企業はたくさんあります。ここでは、実際の事例を見ていきましょう。

株式会社エマリコくにたち

株式会社エマリコくにたちは、都市農業の活性化を目指すという活動をしています。給与計算に関しては当初、Excelを使って計算のための単価や勤怠データを入力していたそうです。ただ、当時は給与計算担当者の経験が浅く、手入力なのでミスも起きてしまうことが悩みでした。その後、会社の従業員が増えたことをきっかけに、給与計算ソフトの導入を決意しました。最初は使い方に戸惑うこともあったものの、ヘルプ機能などを利用して使いこなせるようになり、今では給与計算に関する一連の作業がスムーズに改善されたそうです。

株式会社仁済

株式会社仁済は介護事業を中心に、幅広い活動をしています。企業内では正社員やパートなど、多様な雇用形態で多くの人が働いているため、個々の状況を素早く確認するためにも給与計算ソフトは役立っているそうです。また、給与計算だけではなく、社会保険などの関連業務も同じソフトで一括して行っています。給与計算ソフト導入当初はほとんど知識もありませんでしたが、担当者がサポートセンターに電話したり、マニュアルを活用したりして、少しずつできることを増やしていきました。

まとめ

給与計算ソフトは大きく分けるとシンプルに機能を絞ったものと、豊富な機能を備えたものに分類できます。前者は中小企業や個人事業主向け、後者はある程度の規模を持つ企業向けといえるでしょう。価格面についても、それぞれのソフトによって個性が出ています。これらの要素を考慮しながら、あとはサポート体制の充実度、サービスを提供する会社の信頼度などで利用するソフトを決めていけばよいでしょう。

 

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