こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。
ナレッジワーカーとは、専門知識や経験を活かして新たな価値を生み出す知識労働者です。情報収集、分析、発信、コミュニケーション能力を駆使し、企業や社会の課題解決に貢献します。近年、情報量が爆発的に増加している中で、その情報を分析し新たな価値を生み出すことが求められています。同時に複雑化する課題解決には高度な専門知識と問題解決能力が必要とされているのです。本記事では、ナレッジワーカーの概念・注目される背景、ナレッジワーカーが必要とされる職種、必要なスキルを解説します。
目次
ナレッジワーカーとは?
ナレッジワーカーは、知識労働者とも呼ばれ、知的生産物の創出に従事している労働者、つまり「思考を仕事とする人々」のことを言います。知識(knowledge)とワーカー(worker)という言葉が組み合わさっており、専門知識や経験を駆使して新しい価値を生み出すことを意味しています。かつての製造業(生産)に従事していたマニュアルワーカーと対照的な概念を持っています。
なぜナレッジワーカーが注目されているのか
ナレッジワーカーは、オーストリアの経営学者であるピーター・ドラッカーが提唱した言葉です。ピーター・ドラッカーはナレッジワーカーを「絶えず学び続け、自らの知識を更新しながら企業や社会に貢献する労働者」と捉えました。そのため彼が提唱したナレッジワーカーには、単に指示に従うのではなく、独自の視点で問題を見つけ出し、解決策を提案する能力が求められます。近年のインターネットやAIの発達、IT技術の進化により、これまでの生産工程や作業が自動化・効率化される一方で、新たな価値を創造する力や問題解決能力が注目されてきました。ナレッジワーカーは、このような時代背景の中で台頭し、現代社会において重要な存在となっています。
マニュアルワーカーとの違いは?
マニュアルワーカーは、ナレッジワーカーの対義語とされています。ナレッジワーカーは専門知識や情報収集力、分析力などを活かして、新たな価値を生み出す仕事です。具体的な職業としては、コンサルタント、エンジニア、デザイナー、研究者、医師、弁護士などが該当します。一方マニュアルワーカーとは、められた手順書やマニュアルに従って、作業を効率的に実行する仕事です。具体的には、製造業における生産ライン作業員、建設作業員、清掃員、警備員などが該当します。
ナレッジワーカーに求められるのは、情報の収集やデータの分析を行い、適切な判断を下すこと、自分の知識を活かして問題解決に取り組むことなどです。一方、マニュアルワーカーに求められるのは、単調な作業を長時間続ける忍耐力、作業に集中し、正確に実行する集中力などになります。
ナレッジワーカーが求められる職種
自らの知識と能力を活かして新たな価値を生み出すナレッジワーカーを求める職種として、以下の3つを紹介します。
- コンサルタント
- 金融ディーラー
- ITエンジニア
1つずつ見ていきましょう。
コンサルタント
1つ目は、コンサルタントです。
コンサルタントは、専門知識と分析力、問題解決能力を駆使して、企業や組織の課題解決を支援する職業です。高度な知識と経験を必要とするため、ナレッジワーカーの代表的な職種の一つとされています。担当する分野に関する専門知識が必要であり、収集した情報を分析し、問題の本質を見抜く能力が求められます。また、提案内容を分かりやすく説明する力も必要です。コンサルタントは、常に新しい知識を学び、スキルを磨き続けなければなりません。
金融ディーラー
2つ目は、金融ディーラーです。
金融ディーラーは、金融市場における様々な商品を取引し、利益を追求する職業です。金融知識と分析力に加えて瞬時の判断力が必要とされることからナレッジワーカーの存在が不可欠です。金融ディーラーの仕事内容は、金融市場の動向を分析し、将来の価格を予測すること、取引に伴うリスクを分析し、適切な対策を講じること、金融市場に関する最新情報を常に収集することなどが挙げられます。常に変化する金融市場を分析し、迅速な判断で取引を行う必要があるため、市場動向・リスクを分析する力が必要です。
ITエンジニア
3つ目は、ITエンジニアです。
ITエンジニアは、情報技術を用いて、ソフトウェア開発、システム設計、ネットワーク構築などを行う職業です。現代社会におけるIT技術の重要性に伴い、近年需要が急増している職種といえます。ITエンジニアの具体的な仕事内容は、顧客のニーズに合わせて、ソフトウェアを設計、開発、テスト、保守を行うこと、システム・ネットワークの設計、構築、運用、情報システムのセキュリティ対策を計画、実行、管理することなどです。
プログラミング言語に関する知識だけではなく、データベース・ネットワーク・セキュリティなど幅広く知っている必要があり、問題も複雑化したものが多いことから、論理的思考から解決策を導き出す能力が求められます。
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ナレッジワーカーになるために必要なスキル
ナレッジワーカーになるために必要なスキルには、以下の5つが該当します。
- 情報収集力
- 情報発信力
- 独自性/発想力
- 専門性
- コミュニケーション力
1つずつ詳しく解説します。
情報収集力
1つ目は、情報収集力です。
情報収集力とは、必要な情報を効率的に探し、理解し、活用する能力を指します。現代社会では、情報量が爆発的に増加しており、日々新しい情報が生み出されています。その膨大な情報の中から、仕事に役立つ情報を効率的に収集するには、情報収集力が不可欠です。近年情報源は多様化しており、インターネット上の情報だけでなく、書籍、論文、専門家へのインタビューなど、多様な情報源から情報を収集する必要があります。
収集した情報が信頼できるものかどうかを判断する必要があり、情報の出典や根拠をしっかりと確認することが重要です。さらに、収集した情報を分析し、それに基づいて適切な判断を下したり、新しいアイデアを生み出したりできなければいけません。
情報発信力
2つ目は、情報発信力です。
情報発信力とは、自分の知識や考えを分かりやすく相手に伝える能力を指します。ナレッジワーカーは、自身の専門知識や経験に基づいた情報を発信することで、組織や社会に貢献することができます。情報発信力で重要なのは、論理的な思考力、表現力、コミュニケーション力です。自分の考えを論理的にまとめ、分かりやすく説明するためには、言葉や図表などを効果的に使って、相手に分かりやすく情報を伝える必要があります。相手の立場や理解度に合わせ、適切なコミュニケーションを取ることが重要です。
独自性/発想力
3つ目は、独自性/発想力です。
ナレッジワーカーにとって、情報収集力や情報発信力と並ぶ重要なスキルが「独自性/発想力」です。これは、既存の枠にとらわれず、新しいアイデアを生み出す能力を指します。目まぐるしく変化する現代社会において、ナレッジワーカーは、独創的なアイデアを生み出し、組織や社会の課題解決に貢献することができます。
独自性や発想力を育てるには、周囲の物事に対して興味関心を持ち、常に疑問を持つことが重要です。物事を様々な角度から捉えることで、新たな発見につながります。固定観念にとらわれず、柔軟な思考で問題に取り組むと良いでしょう。様々な経験をすることで、知識や視野が広がり、発想力豊かな人材になることができます。
専門性
4つ目は、専門性です。
専門性とは、特定の分野において深い知識と経験を持つことを指します。専門性は、知識量、実務経験など、特定の分野に関する深い知識を持っているだけではなく、実務経験を通じて得られる実践的なスキルも重要です。また、常に進化する現代においては、最新の情報を収集し、自身の知識をアップデートする必要があります。
コミュニケーション力
5つ目は、コミュニケーション力です。
コミュニケーション力とは、相手との相互理解を深め、円滑な関係を築く能力を指します。ナレッジワーカーが活躍するためにはチームワークが重要です。自身の専門知識を活かしながら、多様なメンバーと協力して課題解決に取り組む必要があります。そのため、コミュニケーション力は不可欠なスキルとなります。
コミュニケーション力には、傾聴力、表現力、非言語コミュニケーションなどの技術が重要です。傾聴力では、相手の話を最後まで聞き、理解しようとする姿勢を見せ、表現力では、自分の考えや意見を分かりやすく伝える能力が求められます。また、非言語的コミュニケーションという言葉以外の表情や声のトーンなども、コミュニケーションにおいて重要です。
関連記事:チーム力を向上するナレッジマネジメントとは?ありがちな失敗例と、成功に導く方法を紹介
まとめ
本記事では、ナレッジワーカーの概念と背景、求められる職種・スキルを解説しました。ナレッジワーカーは、独自性、専門性を活かした情報収集・発信を行います。これらを相手に伝えるために求められるのがコミュニケーション力です。AIやロボットなどの技術革新によって、単純作業や定型的な業務は自動化されることが考えられます。
AIが高度化する一方で、人間が持つ共感力、創造性、コミュニケーション能力などの価値はますます重要になっていくでしょう。ナレッジワーカーにはこれらの能力を活かして、AIでは代替できない価値を生み出すことが求められます。
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