業務引き継ぎの手順とコツ|後任者が困らない資料の作り方

2025年12月22日(月) ナレッジ共有

業務引き継ぎは、異動や退職が決まった時に避けて通れない重要な業務です。しかし、「何から手をつければいいのかわからない」「引き継ぎ資料に何を書けばいいのか迷う」「後任者が困らないようにするにはどうすればいいのか」といった悩みを抱える方は少なくありません。

適切な引き継ぎを行わないと、後任者が業務を理解できずに時間がかかったり、顧客対応でミスが発生したり、組織全体の生産性が低下するリスクがあります。一方で、体系的な手順に従って準備すれば、誰でも円滑な引き継ぎを実現できます

この記事では、業務引き継ぎの基本的な考え方から、具体的な5つのステップ、スムーズに進めるための8つのポイント、そしてわかりやすい引き継ぎ資料の作り方まで、実践的なノウハウを網羅的に解説します。さらに、引き継ぎ業務を効率化するためのツールも比較紹介しますので、自社に合った方法を見つける参考にしてください

業務引き継ぎとは?その重要性を理解する

業務引き継ぎとは、担当者の異動や退職、休職などの際に、自分が担当していた業務の内容やノウハウ、関係者の情報を後任者に伝えるプロセスです。単に業務の手順を教えるだけでなく、なぜその業務が必要なのか、どのような点に注意すべきか、過去にどんなトラブルがあったかといった背景情報まで含めて伝えることが求められます

引き継ぎを適切に行うことで、後任者はスムーズに業務を開始でき、組織全体の生産性を維持できます。逆に、引き継ぎが不十分だと、業務の停滞や顧客対応のミス、ノウハウの消失といった深刻なリスクが生じます。

業務引き継ぎの定義と目的

業務引き継ぎは、担当者が変わる際に業務を途切れさせないために行う情報伝達の仕組みです。具体的には、日常的な業務の進め方、使用するシステムやツール、関係者の連絡先、過去のトラブル事例など、後任者が業務を遂行するために必要なあらゆる情報を整理して伝えます。

引き継ぎ資料とマニュアルは似ているようで異なります。引き継ぎ資料は特定の業務を後任者に伝えるための文書であり、その時点での担当者や状況に応じた具体的な情報が中心です。一方、マニュアルは業務の標準的な手順を定めた恒久的な文書で、誰が担当者になっても参照できるように作られます。引き継ぎ資料は個別性が高く、マニュアルは汎用性が高いという違いがあります。

引き継ぎを行わないことで起こる3つのリスク

引き継ぎを怠ると、組織にとって大きな損失が生じる可能性があります。ここでは、引き継ぎ不足によって起こる代表的な3つのリスクを見ていきましょう。

業務効率・生産性が低下する

引き継ぎが不十分だと、後任者は業務の進め方がわからず、手探りで仕事を進めることになります。どのシステムにアクセスすればいいのか、誰に確認すればいいのか、過去の資料はどこにあるのかといった基本的なことから調べる必要があり、大きな時間的ロスが発生します。

この影響は後任者だけにとどまりません。後任者が周囲に質問を繰り返すことで、チーム全体の業務が中断され、組織全体の生産性が低下します。本来であれば数日で完了する業務に数週間かかるといった事態も珍しくありません。

社外からの信頼を損ねる

引き継ぎ不足は社外にも影響を及ぼします。顧客からの問い合わせに適切に対応できなかったり、取引先との約束を把握していなかったりすると、対応が遅れたりミスが発生したりします。

こうした事態が続くと、「あの会社は担当者が変わると対応が悪くなる」という評価につながり、長年築いてきた信頼関係が損なわれます。最悪の場合、取引の打ち切りや顧客離れといったビジネス上の損失に発展するリスクもあります。

ノウハウ・ナレッジを喪失する

業務には、マニュアルには書かれていない暗黙知が数多く存在します。「この顧客にはこういう対応が効果的」「このトラブルが起きたらこの方法で解決できる」といった経験に基づくノウハウは、引き継ぎを通じて伝えなければ失われてしまいます

こうした暗黙知が消失すると、組織としての対応力が低下し、同じ失敗を繰り返すリスクが高まります。また、業務が特定の個人に依存する属人化が進み、組織全体の柔軟性が失われる原因にもなります。

【5ステップで解説】業務引き継ぎの具体的な手順

業務引き継ぎを円滑に進めるには、体系的な手順に従って準備することが重要です。ここでは、引き継ぎを5つのステップに分けて、それぞれの段階で何をすべきかを具体的に解説します。

引き継ぎ業務は、業務の洗い出し、スケジュール作成、資料作成、実施・共有、フォローという流れで進めます。各ステップをしっかり実施することで、後任者が困らない引き継ぎを実現できます。

ステップ1:引き継ぐ業務の洗い出しと整理

まず最初に行うべきは、自分が担当している業務をすべて洗い出すことです。日常的に行っている業務だけでなく、月次や年次で発生する定期業務、イレギュラーに発生する業務も含めて、漏れなくリストアップします。

業務を洗い出す際には、日常業務、定期業務、イレギュラー業務の3つに分類すると整理しやすくなります。日常業務は毎日または毎週行う業務、定期業務は月次や四半期ごとに行う業務、イレギュラー業務はクレーム対応や突発的なトラブル対応などです。

次に、各業務の優先度と重要度を整理します。優先度は「いつまでに対応すべきか」、重要度は「業務が滞った場合の影響の大きさ」で判断します。優先度と重要度が高い業務から重点的に引き継ぐことで、限られた時間の中でも効果的な引き継ぎが可能になります。

また、業務に関係する人物、使用するシステムやツール、保管されているファイルの場所なども合わせて棚卸ししておきましょう。後任者が「誰に聞けばいいのか」「どこを見れば情報があるのか」をすぐに把握できるようにすることが重要です。

ステップ2:引き継ぎスケジュールの作成

業務の洗い出しが完了したら、次は引き継ぎスケジュールを作成します。異動日や退職日から逆算して、いつまでに何を引き継ぐかを計画します。

引き継ぎ期間は業務の複雑さに応じて調整しますが、最低でも2週間から1ヶ月は確保することが推奨されます。複雑な業務や専門性の高い業務の場合は、さらに長い期間が必要になることもあります。

スケジュールを立てる際には、業務の重要度に応じて時間配分を考えます。優先度の高い業務や複雑な業務には多くの時間を割き、定型的な業務は短時間で済ませるといったメリハリをつけることが大切です。

また、後任者の習熟度を考慮してマイルストーンを設定しましょう。「1週目は業務の全体像を理解」「2週目は実際に業務を体験」「3週目は一人で業務を遂行」といった段階的な目標を設けることで、後任者も学習の進捗を把握しやすくなります。

ステップ3:引き継ぎ資料の作成

引き継ぎ資料は、後任者が業務を理解し、実行するための重要なツールです。口頭での説明だけでは忘れてしまったり、誤解が生じたりする可能性があるため、必ず文書として残すことが重要です。

引き継ぎ資料に含めるべき要素は、業務概要と目的、具体的な手順、関係者リスト、使用するツールやファイルの場所、スケジュールや期限、注意点やトラブル対応方法の6つです。これらを網羅することで、後任者が困らない資料を作成できます。

資料を作成する際には、視覚的にわかりやすくすることを心がけましょう。フローチャートや図解、スクリーンショットを活用することで、文章だけでは伝わりにくい内容も直感的に理解できるようになります。

また、テンプレートを活用することで作成時間を大幅に短縮できます。後ほど紹介するテンプレートを参考に、自社の業務に合わせてカスタマイズして使用してください。

ステップ4:引き継ぎの実施と情報共有

資料が完成したら、実際に後任者への引き継ぎを実施します。引き継ぎは、資料を渡すだけでなく、口頭での説明と実務を通じた学習を組み合わせることが効果的です。

まず、作成した引き継ぎ資料を使って業務の全体像を説明します。その後、実際の業務を一緒に行いながら、手順やポイントを伝えるOJT形式の引き継ぎを進めます。後任者が実際に業務を体験することで、資料だけでは伝わらない細かなコツや注意点を理解できます。

引き継ぎを進める中で、後任者の理解度を定期的に確認することも重要です。「ここまでで質問はありますか」と声をかけたり、簡単な業務を任せて実際にできるかを確認したりすることで、理解不足の部分を早期に発見できます。

ステップ5:引き継ぎ後のフォロー

引き継ぎは、資料を渡して説明を終えたら完了ではありません。後任者が実際に業務を始めてから疑問や問題が出てくることも多いため、引き継ぎ後のフォロー期間を設けることが重要です。

フォロー期間は業務の複雑さに応じて設定しますが、一般的には1週間から1ヶ月程度が目安です。この期間中は、後任者からの質問に対応できる体制を整えておきましょう。異動後も連絡が取れる手段を確保し、緊急時の連絡先を明示しておくことが大切です。

フォロー期間が終了する前に、後任者と一緒に引き継ぎ内容を振り返り、問題なく業務を遂行できているかを確認します。この最終確認をもって、引き継ぎが完了したと判断できます。

円滑な引き継ぎを実現する8つのポイント

引き継ぎを成功させるには、基本的な手順に加えて、いくつかのコツやテクニックを押さえておくことが重要です。ここでは、よくある失敗を回避し、後任者がスムーズに業務を引き継げるようにするための8つのポイントを紹介します。

業務の全体像と目的を明確に伝える

引き継ぎでは、個々の業務手順を説明する前に、まず業務の全体像と目的を伝えることが重要です。「なぜこの業務が必要なのか」「どのような価値を生み出しているのか」を理解することで、後任者は業務の意味を把握し、主体的に取り組めるようになります。

業務フロー図を使って全体像を可視化すると、業務の流れや各工程の関連性が一目でわかります。また、各業務が組織の中でどのような位置づけにあるのか、他の部署やチームとどう連携しているのかを説明することで、後任者は業務の重要性を理解できます。

過去のトラブル・注意点を必ず共有する

過去に発生したトラブルや失敗事例は、後任者にとって貴重な学習材料です。どのような状況でトラブルが起きたのか、どう対処したのか、今後同じ失敗を防ぐにはどうすればいいのかを具体的に伝えることで、後任者は同じ過ちを繰り返さずに済みます

クレーム対応の履歴や、ヒヤリハット事例も共有しましょう。「この顧客は過去にこういうクレームがあった」「この作業ではこういうミスが起きやすい」といった情報は、マニュアルには書かれていない暗黙知であり、引き継ぎを通じて伝える必要があります。

相手の理解度に合わせて伝える

後任者のスキルレベルや経験に応じて、説明の仕方を調整することが大切です。業務経験が豊富な人には概要を中心に説明し、詳細は資料に任せる方法が効率的です。一方、業務経験が浅い人には、基本的な用語の説明から丁寧に行う必要があります。

専門用語を使う場合は、後任者が理解できるかどうかを確認しながら進めましょう。また、定期的に「ここまでで質問はありますか」と声をかけたり、簡単な質問をして理解度を確認したりすることで、後任者が遠慮なく質問できる雰囲気を作ることが重要です。

口頭のみで終わらせず必ず文書化する

口頭での説明は記憶に残りにくく、時間が経つと忘れてしまうことがあります。また、人によって理解の仕方が異なるため、誤解が生じる可能性もあります。そのため、引き継ぎ内容は必ず文書として残すことが重要です。

引き継ぎ資料は、後任者がいつでも見返せる場所に保管し、その場所を明示しておきましょう。共有フォルダやナレッジ共有ツールに保存し、アクセス権限を適切に設定することで、後任者が必要な時にすぐに参照できる環境を整えます。

関係者にも引き継ぎを周知する

引き継ぎは後任者だけでなく、社内外の関係者にも周知することが重要です。担当者が変わることを事前に伝えることで、関係者は混乱せずにスムーズに対応できます

社内の関係部署には、担当者変更の連絡と後任者の紹介を行います。社外の顧客や取引先には、丁寧な挨拶文とともに後任者の連絡先を伝えましょう。引き継ぎ期間中は前任者と後任者の両方に連絡できる体制を明示しておくと、関係者も安心できます。

必要なファイル・データは整理してまとめる

業務で使用するファイルやデータが散在していると、後任者は必要な情報を見つけるのに時間がかかります。引き継ぎ前に、ファイルを整理し、わかりやすい場所にまとめておくことが重要です。

ファイルの命名ルールを統一し、フォルダ構造を整理することで、後任者が直感的に目的のファイルを見つけられるようになります。また、アクセス権限の設定を確認し、後任者が必要なファイルにアクセスできるようにしておきましょう。

ファイルやデータを一元管理できるナレッジ共有ツールを活用することで、情報の検索性を大幅に向上できます。たとえば、NotePM「ファイルの中まで全文検索」機能を備えており、WordやExcel、PDFといったファイルの中身まで検索できます。また、「フォルダとタグで情報整理」機能により、業務ごとに情報を分類して管理できるため、後任者が必要な情報をすぐに見つけられる環境を構築できます。

【コラム】ファイル検索の効率化

従来のファイルサーバーでは、ファイル名だけでしか検索できず、必要な情報を見つけるのに時間がかかっていました。全文検索機能を持つツールを活用すれば、ファイルの中身まで検索対象となるため、「あの資料どこにあったっけ?」という問題を大幅に軽減できます。

こまめにコミュニケーションをとる

引き継ぎ期間中は、後任者と定期的にコミュニケーションをとることが大切です。週に1回程度、進捗確認の場を設けることで、後任者が抱えている疑問や不安を早期に解消できます

また、後任者が質問しやすい雰囲気を作ることも重要です。「些細なことでも気軽に聞いてください」と伝え、質問に対しては丁寧に答えることで、後任者は安心して業務を学べます。後任者からのフィードバックを受け取り、引き継ぎ資料の改善に活かすことも効果的です。

十分な引き継ぎ期間を確保する

引き継ぎには十分な時間が必要です。業務の複雑さに応じて期間を設定しますが、最低でも2週間から1ヶ月は確保することが推奨されます。複雑な業務や専門性の高い業務の場合は、さらに長い期間が必要になることもあります。

もし期間が短い場合は、優先順位をつけて重要な業務から引き継ぎを進めます。すべての業務を完璧に引き継ぐことが難しい場合は、上司と相談し、どの業務を優先的に引き継ぐべきかを決めましょう。また、引き継ぎ後のフォロー体制を整えることで、短期間の引き継ぎでも後任者をサポートできます。

【テンプレート付】後任者が困らない引き継ぎ資料の作り方

引き継ぎ資料は、後任者が業務を理解し、スムーズに実行するための重要なツールです。ここでは、引き継ぎ資料に必須の要素と、わかりやすい資料を作るためのテクニック、そしてすぐに使えるテンプレートを紹介します。

引き継ぎ資料に含めるべき6つの要素

引き継ぎ資料には、後任者が業務を遂行するために必要な情報を網羅的に含める必要があります。ここでは、必ず含めるべき6つの要素を詳しく解説します。

業務概要・目的・背景

まず、業務の全体像と目的を説明します。この業務がなぜ必要なのか、どのような価値を生み出しているのか、組織の中でどのような位置づけにあるのかを明確に伝えることで、後任者は業務の意義を理解できます。

また、業務が生まれた背景や、過去にどのような変遷があったのかを記載することで、後任者は業務の文脈を把握できます。これにより、将来的な改善提案を行う際にも役立ちます。

具体的な業務手順とフロー

業務の具体的な手順を、ステップバイステップで説明します。誰が見ても同じように業務を遂行できるよう、詳細に記載することが重要です。

フローチャートや図解を活用することで、業務の流れを視覚的に理解しやすくなります。特に、複数の部署やシステムが関わる業務の場合は、全体の流れを図で示すことで、後任者は業務の全体像を把握できます。

関係者・連絡先リスト

業務に関わる社内外の関係者をリストアップし、それぞれの役割と連絡先を明記します。後任者が困った時に誰に相談すればいいのかをすぐに把握できるようにすることが重要です。

また、エスカレーション先も明示しておきましょう。トラブルが発生した際に、どのレベルの問題を誰に報告すべきかを明確にすることで、後任者は適切な対応ができます。

使用するシステム・ツール・ファイルの場所

業務で使用するシステムやツールのアクセス方法、ログイン情報、操作マニュアルの場所を記載します。後任者が迷わずにシステムにアクセスできるよう、具体的な手順を示すことが大切です。

また、業務で使用するファイルの保管場所とアクセス権限も明示します。共有フォルダのパスや、ナレッジ共有ツールのページURLを記載することで、後任者は必要な情報にすぐにアクセスできます。

スケジュール・期限・頻度

業務の実施スケジュールを明記します。日次、週次、月次、年次など、業務の頻度と具体的な実施日を記載することで、後任者は業務の計画を立てやすくなります

また、繁忙期と閑散期を明示することも重要です。どの時期に業務量が増えるのかを把握することで、後任者は事前に準備できます。

注意点・トラブル対応方法

業務を進める上でよくあるミスや注意点を記載します。過去に発生したトラブルとその対処方法を具体的に説明することで、後任者は同じ失敗を避けられます

また、トラブルが発生した際の対処手順も明記しましょう。どのような状況でどう対応すべきか、誰に連絡すべきかを具体的に示すことで、後任者は冷静に対応できます。

わかりやすい引き継ぎ資料を作る4つのコツ

引き継ぎ資料は、内容が充実していても、読みにくければ後任者は理解できません。ここでは、わかりやすい資料を作るための4つのコツを紹介します。

結論から書く(PREP法の活用)

文章を書く際には、PREP法を活用すると読み手が理解しやすくなります。PREP法とは、Point(結論)→ Reason(理由)→ Example(具体例)→ Point(結論)の順で構成する文章技法です。

まず結論を示すことで、読み手は何について書かれているのかをすぐに把握できます。その後、理由と具体例で補足し、最後にもう一度結論を述べることで、内容が記憶に残りやすくなります

図表・フローチャート・スクリーンショットの活用

文章だけでは伝わりにくい内容は、図表やフローチャート、スクリーンショットを活用して視覚的に説明します。業務の流れを示すフローチャートや、システムの操作画面のスクリーンショットがあると、後任者は直感的に理解できます。

NotePMの「高機能エディタ・画像編集」機能を活用すれば、ITツールに不慣れな人でも簡単に図解や画像注釈を作成できます。スクリーンショットに矢印や文字を追加して、操作手順をわかりやすく説明できるため、引き継ぎ資料の質を大幅に向上できます。また、「AI機能(要約・翻訳・校正)」を使えば、文章の校正や、海外拠点への引き継ぎ時の多言語対応も効率化できます。

専門用語には注釈をつける

業務には専門用語や社内用語が多く登場します。後任者がこれらの用語を知らない可能性を考慮し、初出時には必ず説明を加えましょう

用語集を作成し、引き継ぎ資料の末尾に添付することも効果的です。また、社内のナレッジ共有ツールに用語集を保存し、リンクを貼ることで、後任者はいつでも参照できます。

更新日と作成者を明記する

引き継ぎ資料には、作成日と作成者を必ず記載します。情報の鮮度を保つために、定期的に内容を見直し、更新日を記録することが重要です。

また、問い合わせ先を明示しておくことで、後任者が疑問を感じた時にすぐに連絡できます。引き継ぎ後も連絡が取れる体制を整えておくことで、後任者は安心して業務を進められます。

すぐに使える引き継ぎ資料テンプレート

ここでは、すぐに使える引き継ぎ資料の基本テンプレートを紹介します。このテンプレートをベースに、自社の業務に合わせてカスタマイズしてください。

【引き継ぎ資料テンプレート】

1. 業務概要
業務名:
目的:
背景:

2. 担当者情報
前任者:
後任者:
引き継ぎ期間:

3. 業務内容
(1)日常業務
(2)定期業務
(3)イレギュラー業務

4. 業務手順
ステップ1:
ステップ2:
ステップ3:

5. 関係者リスト
社内:
社外:
エスカレーション先:

6. 使用ツール・ファイル
システム名:
ファイル保管場所:
アクセス権限:

7. スケジュール
日次:
週次:
月次:
年次:

8. 注意点・トラブル対応
よくあるミス:
トラブル事例と対処法:
緊急連絡先:

このテンプレートは、業務のタイプに応じてアレンジできます。たとえば、営業業務であれば顧客情報や商談履歴を追加し、経理業務であれば決算スケジュールや会計ソフトの操作方法を詳しく記載するなど、業務の特性に合わせて調整しましょう。

引き継ぎの効率化を実現するおすすめツール

業務引き継ぎをより効率的に進めるには、プロジェクト管理ツールやナレッジ共有ツールを活用することが有効です。これらのツールを使うことで、引き継ぎ資料の作成・管理・共有が一元化され、後任者が必要な情報にすぐにアクセスできる環境を整えられます。

ここでは、引き継ぎ業務に役立つ主要なツールを比較し、それぞれの特徴と適用場面を紹介します

引き継ぎ業務に役立つツールの選び方

ツールを選ぶ際には、以下の5つのポイントを考慮することが重要です。

■検索性
後任者が必要な情報をすぐに見つけられるかどうかが重要です。ファイルの中身まで検索できる全文検索機能があると、情報アクセスの効率が大幅に向上します

■操作性
ITツールに不慣れな人でも直感的に使えるインターフェースかどうかを確認しましょう。複雑な操作が必要なツールは、導入後に使われなくなるリスクがあります。

■共有機能
チーム全体で情報を共有できる機能があるかどうかも重要です。リアルタイムでの共同編集や、コメント機能があると、引き継ぎ中のコミュニケーションがスムーズになります。

■セキュリティ
業務情報には機密性の高い内容が含まれるため、アクセス権限の設定や暗号化などのセキュリティ機能が充実しているかを確認しましょう。

■価格
自社の予算に合った価格帯かどうかを確認します。無料プランがあるツールも多いので、まずは試用してから有料プランへの移行を検討するのがおすすめです。

また、チーム規模や業種、ITリテラシーに応じて最適なツールは異なります。小規模チームであればシンプルなツール、大規模組織であれば高度な権限管理機能を持つツールが適しています。無料プランやトライアル期間を活用して、実際に使ってみてから導入を決めることが大切です。

主要ツールの比較表

引き継ぎ業務に役立つ主要なツールを比較表にまとめました。料金や主な機能、特徴を確認して、自社に合ったツールを選びましょう

ツール名 カテゴリ 料金(月額) 主な機能 特徴
Asana プロジェクト管理 無料プランあり
有料プランは1,200円/ユーザー〜
タスク管理、ガントチャート、進捗管理、自動化 世界190カ国以上で利用される豊富な実績。業務の全体像を可視化し、引き継ぎ時の情報共有漏れを防ぐ
Trello プロジェクト管理 無料プランあり
有料プランは5ドル/ユーザー〜
カンバンボード、タスク管理、外部ツール連携 直感的な操作性でITツールに不慣れな人でも使いやすい。誰が何を担当しているかが一目でわかる
Backlog プロジェクト管理 無料プランあり
有料プランは2,970円〜
ガントチャート、Wiki機能、Git/Subversion連携 国産ツールで日本語サポートが充実。IT・Web制作業界のニーズに応える機能が豊富
Notion ナレッジ共有 無料プランあり
有料プランは1,650円/ユーザー〜
ドキュメント作成、タスク管理、データベース、共同編集 オールインワンワークスペース。高いカスタマイズ性で引き継ぎに必要な情報を一元管理
Confluence ナレッジ共有 無料プランあり
有料プランは744円/ユーザー〜
ドキュメント作成、テンプレート、Jira連携、権限管理 大規模組織に強い。体系的な情報管理で後任者が必要な情報へ容易にアクセス可能
NotePM ナレッジ共有 4,800円(8ユーザー)〜 全文検索、高機能エディタ、AI機能、変更履歴、アクセス制限 社内版ウィキペディア。ファイルの中身まで検索できる強力な検索機能で引き継ぎ時の情報アクセスを効率化

各ツールの特徴と適用場面

ここでは、各ツールの詳細な特徴と、どのような組織や業務に適しているかを個別に解説します。

Asana

Asanaは、世界190カ国以上で100万以上のチームが導入している豊富な実績を持つプロジェクト管理ツールです。タスク管理、進捗管理、ガントチャートなど多機能であり、業務の全体像を可視化できるため、引き継ぎ時の情報共有漏れを防ぎます。

プロジェクトの進捗状況をリアルタイムで可視化できるため、引き継ぎ期間中の進捗管理にも役立ちます。また、自動化機能により定型業務を効率化できるため、引き継ぎ後の業務負担を軽減できます。

Asanaは、中規模から大規模のチームで、複数のプロジェクトを並行して管理する必要がある組織に最適です。無料プランからエンタープライズ向けまで幅広い価格帯をカバーしており、多様なニーズに対応できます。

Trello

Trelloは、カンバンボード方式による直感的で視覚的なタスク管理が特徴で、ITツールに不慣れな人でも使いやすいツールです。個人利用からチームでの利用まで幅広く対応しており、市場での知名度も非常に高いです。

引き継ぎにおいては、誰が何を担当しているのかが一目でわかるため、業務の抜け漏れを防げます。カードごとに期限、担当者、添付ファイルなどの詳細情報を管理できるため、引き継ぎタスクの進捗を可視化できます。

Trelloは、小規模チームや個人の引き継ぎタスク管理に便利です。無料プランでも基本的な機能が充実しており、手軽に導入できる点が魅力です。

Backlog

Backlogは、日本の株式会社ヌーラボが開発・提供しており、国内での導入実績が豊富で知名度が高いツールです。ガントチャートやWiki機能、Git/Subversion連携など、特にIT・Web制作業界のニーズに応える機能が充実しており、開発プロジェクトの引き継ぎにも最適です。

Wiki機能により、業務マニュアルや引き継ぎ資料を一元的に管理できます。また、タスク(課題)ごとに担当者や期限を設定し、コミュニケーションを一元化できるため、引き継ぎ期間中の情報共有がスムーズになります。

Backlogは、非エンジニアでも使いやすいインターフェースが特徴で、ITツールに不慣れな人でも安心して利用できます。国産ツールのため、日本語サポートが充実している点も魅力です。

Notion

Notionは、ドキュメント作成、タスク管理、データベースなど、複数の機能を一つに集約した「オールインワンワークスペース」として、近年急速にシェアを拡大しています。カスタマイズ性が非常に高く、業務マニュアルや議事録、プロジェクトの進捗状況など、引き継ぎに必要なあらゆる情報を一元管理できる点が強みです。

リアルタイムでの共同編集機能により、引き継ぎ資料を複数人で同時に編集できます。また、柔軟なテンプレート活用により、引き継ぎ資料を効率的に作成できます

Notionは、スタートアップや小規模チームに人気があります。個人利用は無料で始められるため、まずは試してみて、自社に合うかを確認することをおすすめします。

Confluence

Confluenceは、ナレッジ共有ツールとして高い知名度と市場シェアを誇り、特に大規模な組織や開発チームで広く利用されています。同社のプロジェクト管理ツール「Jira」との連携が強力で、開発ドキュメントや議事録などのナレッジを一元的に管理・共有できます。

強力なエディタとテンプレート機能により、ドキュメント作成が容易です。また、スペースやページ単位での柔軟な権限管理により、機密性の高い情報も安全に管理できます

Confluenceは、体系的な情報管理によって後任者が必要な情報へ容易にアクセスできる環境を構築できるため、大規模組織での引き継ぎに最適です。

NotePM

NotePMは、「社内版ウィキペディア」として、マニュアル作成やノウハウ共有に特化した日本製のツールです。WordやExcel、PDFなどファイルの中身まで検索できる強力な検索機能が特徴で、引き継ぎ時に必要な情報を迅速に見つけ出すことができます。

高機能エディタにより、見やすいマニュアルを簡単に作成できます。ITツールに不慣れな人でも直感的に操作でき、図解や画像注釈を簡単に追加できるため、わかりやすい引き継ぎ資料を効率的に作成できます

AI機能(要約・翻訳・校正)により、文章の校正や多言語対応も効率化できます。また、変更履歴の自動記録により、引き継ぎ資料の更新履歴を追跡でき、柔軟なアクセス制限により、機密性の高い情報も安全に管理できます。

NotePMは、引き継ぎ資料の作成・管理・共有を一元化できるため、引き継ぎ業務全体の効率化を実現したい企業に最適です。日本企業向けに設計されており、直感的な操作性でITツールに不慣れな人でも使いやすい点が大きな魅力です。

【コラム】ツール導入のポイント

新しいツールを導入する際は、まずは小規模なチームで試験的に運用し、使い勝手を確認することが重要です。また、ツールの機能だけでなく、サポート体制や導入支援の充実度も確認しましょう。日本語サポートが充実しているツールは、トラブル時の対応がスムーズです。

業務引き継ぎを円滑に進めたいならNotePMがおすすめ

業務引き継ぎを成功させるには、業務の洗い出しからスケジュール作成、資料作成、実施、フォローまでの5つのステップを体系的に進めることが重要です。また、業務の全体像を伝える、過去のトラブルを共有する、口頭のみで終わらせず文書化するといった8つのポイントを押さえることで、後任者が困らない引き継ぎを実現できます。

引き継ぎ資料には、業務概要、具体的な手順、関係者リスト、使用ツール、スケジュール、注意点の6つの要素を含めることが必須です。PREP法を活用し、図表やスクリーンショットを使ってわかりやすく説明することで、後任者の理解を促進できます。

引き継ぎ業務をさらに効率化するには、ナレッジ共有ツールの活用が有効です。特に、情報の一元管理と検索性を重視する場合は、NotePMの導入がおすすめです。ファイルの中身まで全文検索できる強力な検索機能により、後任者が必要な情報をすぐに見つけられます。また、高機能エディタとAI機能により、わかりやすい引き継ぎ資料を効率的に作成できます。

NotePMは無料トライアルも用意されているため、まずは実際に試してみて、自社の引き継ぎ業務に合うかを確認してみてください。