
こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。
企業は、業務経験が豊富なベテラン社員、人とは異なったユニークな発想ができる社員、与えられた仕事をその範囲で堅実にこなす社員などさまざまな能力を持った社員で成り立っています。これらの社員には、仕事を進めていくうえで、それぞれに優れた能力やナレッジを持っています。人に固有の能力は簡単に共有できませんが、業務から得られたナレッジは社員全員で共有が可能です。優れたナレッジを社員全員が共有し、活用できれば、業務効率化や生産性向上が可能です。また、ナレッジを蓄積し、集めると、そこからまた新たなナレッジを生み出すことも可能です。そこで、社内の属人化されたナレッジをうまく共有して活用できる手法について紹介します。
目次
業務効率化や生産性向上を実現するうえでナレッジ共有が欠かせない理由
企業が継続的に利益を上げ続けていくために欠かせないのが業務効率化・生産性の向上です。業務効率化と生産性向上の実現には、ナレッジ共有が効果的です。例えば、企業ではナレッジの共有ができていないことで以下のような問題や無駄が生じています。
- 難しい業務を過去に時間をかけて調べてやり遂げた社員がいるのに、別の社員が、またやり方を一から調べる無駄が発生する。
- 業務に関する幅広いナレッジを持っていた社員が転職または退職。その社員の持っていたナレッジが引き継ぎ書に詳細に書かれておらず、新担当者の業務効率が低下する。
- 社員の入れ替わりが激しい業界・業種で、知識の豊富なベテラン社員が新入社員から同じ質問を何度も受けて、ベテラン社員の業務効率が低下する。
- 重要な顧客からの問い合わせ時に担当者が不在でほかの社員が対応。しかし、問い合わせ内容が共有化されていないため、最初から同じことを顧客に聞いて顧客満足度の低下を招く。
- 年に1回開催される催しの反省会議で、非常に優れた改善案が提案されたのに翌年の新担当者がその案を聞いておらずに実行されなかった。
上記のケースのような業務効率や生産性の低下が、工場のような現場作業や開発現場で起きると大きな経費増、開発の遅れとなって企業競争力を失います。また、サポートや営業の部署で起きると、売上の低下を招きます。事務部門においても無駄が多いと、人件費の増加や無駄な時間をほかの業務にあてられない損失を生じさせます。一つひとつについてみると、小さな無駄であっても積み重なれば大きな経費増や売上減を知らないうちに招き、経営に影響する可能性があります。逆に、徹底的に無駄をなくせば、経費減、売上増、企業競争力強化を実現できます。経営環境や人手不足が続くなか、ナレッジ共有は欠かせません。
共有すべき具体的なナレッジとは?
共有しなければならないナレッジにはどのような種類があるのでしょうか。その前にナレッジには、大きく分けて暗黙知と形式知の2種類があることを知っておく必要があります。
形式知・暗黙知とは
形式知とは、言語化(文章、図表、数式などで表現して説明できること)できる客観的・理性的な知識のことです。一方、暗黙知とは、言語化が困難、あるいは言語化しても明確に伝えられない知識(技能)のことです。具体的には、自転車の乗り方、長年の経験と勘から生まれる優秀な人材の判別方法などは暗黙知です。
形式知が言語化されていなければ暗黙知、また暗黙知も無理に言語化すれば形式知ともいえますが、ナレッジの共有では、この2種類があることを理解しておくことが重要です。
暗黙知と形式知については『ナレッジ共有の天敵「暗黙知」その正体と形式知への転換法』の記事で詳しく解説しています。ご一読ください。
共有すべきナレッジの種類
経験することによって得られる知識・スキルなど
経験からのみ得られるナレッジです。手順などは形式知として言語化できますが、例えば車の運転でスピードと道路の曲がり具合で、どのタイミングでどの程度ハンドルを切れば問題ないかは形式知にするのが極めて困難です。このようなナレッジの多くは暗黙知です。
企業・組織の文化・理念・経営コンセプトなど
多くの有名な一流企業には、確固たる文化、理念、経営コンセプトがあり、これらが社員に根付くことで他社にまさる製品やサービスを生み出しています。例えば、アップル社は製品開発において徹底的にデザイン、使い勝手にこだわることで有名ですが、それが社員に浸透し、同社の強みになっています。
企業・組織にマニュアル化やデータ化されて存在するナレッジ
新しく誕生した企業でない限り、多くのナレッジが存在し、それらは業務を行うために必要な知識、具体的な業務の進め方、業務を行ううえでの判断基準などとしてさまざまなマニュアル、手順書、規程書、組織図などにまとめられています。また、企画書、稟議書、契約書、設計図、仕様書などで残されています。これらのナレッジは、いかに活用できるように蓄積できるかによって業務効率化・生産性向上に大きく関わってきます。
企業・組織内に日常的に存在するナレッジ
マニュアルにまでなっていないナレッジも企業内には多く存在しています。例えば、小売業であれば接客時のあいさつ方法、服装の基準などです。しかし、接客の手順を徹底的にマニュアル化することで他社と差別可能なナレッジにできます。
このようにナレッジには、捉え方によって多くの種類があり、自社にとってどのように活用することが最善かを考えることが必要です。常識と思っているナレッジでも活用方法次第で自社の強みにすることが可能です。
ナレッジを共有する手法
社内に既にあるナレッジは、全社員が共有できて活用できるようにしなければなりません。また、ナレッジがナレッジとしてあいまいな状態のままであれば、まず言語化して社員に明確に共有を促し、強くそのナレッジを意識させることが必要です。
そして、言語化が困難な暗黙知は属人化されて見えないため、どの社員がどのような暗黙知を持っているかを洗い出すことから始めます。次に、できるだけ言語化を試みて形式知に変換して活用できるようにします。形式知にすることが無理な暗黙知は、計画的に社内に継承されていくように計画を立てます。また、誰がどのような暗黙知を持っているかを明らかにして、社員が教えてもらえるようにすることでナレッジを活用できます。
ここでは、ナレッジを社内で共有するための手法を紹介します。
ナレッジリーダーの任命と育成
ナレッジの共有は個人の裁量に任せていてはうまくいきません。企業として計画を立て進めていくためにナレッジリーダーを任命し、育成します。ナレッジリーダーの任務は、自社に必要とされるナレッジを明確にし、必要だと思われるナレッジの定義を行い、暗黙知はできるだけ形式知にして共有化を図り、活用の促進を図ることです。
マニュアル化と可視化の促進と蓄積
ナレッジの共有と活用には、「社員が持っているナレッジを簡単に蓄積できるようにすること」「そのナレッジを必要なときに簡単に見つけ出せて、すぐにアクセスできるようにすること」が必要です。そのため、ナレッジリーダーの指示のもと、ナレッジのマニュアル化(言語化)を進め、蓄積されたナレッジを整理し、全社員がいつでもどこからでもアクセスできる環境を構築します。ナレッジを1カ所に蓄積して検索を容易にどこからでも、いつでもできるようにするには、ナレッジの共有の目的にあった情報共有ツールを選ぶことが必要です。
ナレッジ共有をスムーズに行うには社内wikiがおすすめ
業務効率化と生産性向上はすべての企業に必要とされています。これを実現するために有効な方法のひとつが、社内ナレッジの共有と活用です。既に企業内にあるマニュアル類や言語化しやすい形式知のナレッジの情報共有ツールを活用することで迅速に共有ができます。情報共有ツールは多くの種類がありますが、ナレッジの蓄積と共有と検索に優れた情報共有ツールは社内wikiです。
社内wikiやそれ以外の情報共有ツールについては、以下の記事もご一読ください。
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- マニュアル作成、バージョン管理、社外メンバー共有
- 強力な検索機能。PDFやExcelの中身も全文検索
- 社内FAQ・質問箱・社内ポータルとしても活用できる
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