【2024年版】RDBのおすすめ7選を徹底比較!他のデータベースとの違いやメリット・デメリットも解説

2024年03月02日(土) 開発

こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。

企業活動では、データの有効活用がますます重要になっています。これを実現するには、適切にデータを保存しなければなりません。データの保存に用いられるデータベースとして代表的なものの1つが、RDB(リレーショナルデータベース)です。

RDBはデータを表形式で保存するもので、データの正規化が可能などのメリットがあります。ただ、他の種類のデータベースと比較すると、どのような違いがあるかよくわからない方もいるでしょう。またRDBにはさまざまな製品があり、代表的な製品は覚えておきたいところです。

そこで今回は、RDBの意味やメリット・デメリットなどを解説し、おすすめのRDBを7選紹介します。

RDB(リレーショナルデータベース)とは

RDB(リレーショナルデータベース:関係データベース)は、データを表形式で管理するデータベース方式です。表の行は「レコード」、列は「フィールド」、表自体は「テーブル」と呼ばれます。表と表の関係を定義することで、複雑なデータの関連性を扱えることが特徴です。なお、代表的なRDBサービスには例えば以下のものがありますが、詳細は後ほど詳しく解説します。

  • MySQL
  • PostgreSQL
  • Oracle Database
  • SQLServer

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RDB以外のデータベースと違いを比較

ここでは、RDB以外のデータベースとして、以下の4つを解説します。

  • NoSQL
  • OODB
  • 階層型DB
  • ネットワークDB

それでは、1つずつ解説します。

NoSQL

1つ目は、NoSQLとの違いです。

RDBとNoSQLの差異は、データ構造の違いにあります。具体的には、RDBは表形式のデータにのみ対応しているのに対し、NoSQLはより多様なデータ構造に対応可能です。また、大量のデータ処理を行いたい場合でも、水平分散がしやすいのでおすすめといえるでしょう。さらに、データの追加・拡張を柔軟に行えることも、NoSQLのポイントと考えられます。

OODB

2つ目は、OODBとの違いです。

OODB(オブジェクト指向データベース)では、データと処理(メソッド)を統合した「オブジェクト」でデータ管理を行います。一方RDBはテーブル形式でデータ管理を行い、データ間の関連性を明示的に定義することが特徴です。OODBはオブジェクト指向プログラミング言語と親和性が高いことにも、注目してみてください。

階層型DB

3つ目は、階層型DBとの違いです。

階層型データベースとは、ツリー構造によってデータを管理する形式のデータベースで、特定のパスを通じてデータへアクセスします。一方、RDBはデータを表形式で管理し、表と表の間の関連性を基にデータへアクセスするものです。また、階層型データベースよりRDBの方が、データの追加・削除は容易といえるでしょう。

ネットワークDB

4つ目は、ネットワークDBとの違いです。

ネットワークDBでは複数の親レコードが、複数の子レコードを持てます。そのため、レコード間の移動や検索を早くできるものの、データベースの一貫性維持が難しいことには留意しなければなりません。反対に、RDBはSQLで適用ルールを一元管理します。その分データの整合性は取りやすいものの、構造変更の難しさは難点といえるでしょう。

RDBのメリット

ここではRDBのメリットとして、以下の3つを解説します。

  • データの正規化が可能
  • データの追加処理が容易
  • 検索・集計など高度な処理にも対応

それでは、1つずつ解説します。

データの正規化が可能

メリットの1つ目は、データの正規化が可能であることです。

正規化とは、データの重複や欠落を排除し、整合性のあるデータに整えるプロセスを指します。RDBでは一貫性を保つために、データに重複や不整合が生じないようにしています。その結果、データ利用者が同じデータを使用する場合でも、内容の違いや古い情報の表示がなされるなどの問題を回避できるでしょう。最新かつ整合性のある情報が確認したい場合には、特におすすめです。

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データの追加処理が容易

メリットの2つ目は、データの追加処理が容易であることです。

システムがすでに構築されていても、新たに複数のテーブルを追加することで、データ処理機能を簡単に拡張できます。このプロセスによって、追加処理のコストを削減可能です。また、テーブルの追加は低コストで行えるため、テーブルの追加・削除・更新などの処理コストを最小限に抑えられます。このようにRDBにおける運用コスト低減は、データ処理において大きな利点となりうるでしょう。

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検索・集計など高度な処理にも対応

メリットの3つ目は、検索・集計など高度な処理にも対応できることです。

ISOで規格化されたデータベース言語であるSQLを使用することで、データの登録、取得、削除などの一連の処理が行えます。また、SQLによって複雑な条件を加えた高度なデータ処理も実行可能であり、効率的なデータベース運用が可能です。

RDBのデメリット

ここでは、RDBのデメリットとして、以下の3つを解説します。

  • 大規模なデータの高速処理には不向き
  • データベースの拡張が困難
  • 音声や画像などのデータには対応不可能

それでは、1つずつ解説します。

大規模なデータの高速処理には不向き

デメリットの1つ目は、大規模なデータの高速処理には不向きであることです。

これは、RDBで複雑な処理が可能である分プログラムも複雑化し、データ量が増加することで処理速度の低下を引き起こしやすいためです。よって、高速処理を重視する場合には、RDBは不向きといえます。

データベースの拡張が困難

デメリットの2つ目は、データベースの拡張が困難であることです。

RDBはデータの整合性維持を目的としてサーバー1台で実行する設計が基本であるため、システム機能拡張は容易ではありません。複数サーバーへの拡張やクラウド移行も不可能ではありませんが、それらには専門知識・時間・コストが必要です。ビジネス利用では、この点を考慮した選択が求められるでしょう。

音声や画像などのデータには対応不可能

デメリットの3つ目は、音声や画像などのデータには対応不可能であることです。

RDBは表形式でデータを取り扱うため、テキストデータ以外(音声や画像、映像など)のデータを扱う場合には向いていません。昨今、多種多様なデータが存在している上、コンピュータの処理技術も向上しているため、音声や画像などのデータを取り扱えない点は見逃せないデメリットです。

RDBのおすすめ7選を比較

ここでは、おすすめのRDBとして、以下の7つを紹介します。

  • MySQL
  • PostgreSQL
  • SQL Server
  • Amazon Relational Database Service
  • IBM Db2 Database
  • SAP HANA
  • A5:SQL Mk-2

それでは、1つずつ解説します。

MySQL


MySQLは、オラクル社が提供するオープンソースのRDBです。代表的なRDBの1つで、個人から大企業まで世界各地で多数の導入事例を有します。操作方法については、ホームページ上のホワイトペーパーで解説されています。また、MySQLに関する書籍も多数出版されているので、参考にしてみてください。

MySQLの特徴

  • さらに理解を深めたい方には認定資格もおすすめ
  • サポートエンジニアによるテクニカルサポート
  • 無料版あり

URL: https://www.mysql.com/jp/

 

PostgreSQL


PostgreSQLは、PostgreSQL Global Development Groupが提供するRDBです。前述のMySQLと比較されることが多いRDBですが、複雑かつ大量のデータ処理に強みを有するといわれています。また、著作権表示や免責事項の記載を忘れなければ、商用を含め自由に改変や再配布が可能です。

PostgreSQLの特徴

  • 世界各国で多数の導入実績
  • 日本語マニュアルあり
  • オープンソースで無料利用可能

URL: https://www.postgresql.org/

 

SQL Server


SQL Serverは、Microsoft社が提供するRDBです。直感的かつ簡単な操作でRDBを操作できるため、データベースの操作に自信がない初心者にもおすすめできます。また、データ破損対策やセキュリティ対策も充実しているため、重要な情報を取り扱う場合にも重宝できるでしょう。より高度な操作を行いたい場合は、拡張機能であるTransact-SQLを使ってみてください。

SQL Serverの特徴

  • Microsoft社のOSや開発言語と親和性大
  • Linuxにも対応
  • 180日間のトライアル版あり

URL: https://www.microsoft.com/ja-jp/sql-server/

 

Amazon Relational Database Service


Amazon Relational Database Serviceは、Amazon社が提供するRDBです。代表的なクラウドサーバーであるAWS上で提供されており、MySQLやPostgreSQLなど、代表的なRDBサービスをAWS上で操作できます。また、AWSの他機能と連携させることで、機能を拡張させてより便利に使える点も特徴です。

Amazon Relational Database Serviceの特徴

  • 機器レベルの冗長化がデフォルト
  • バックアップ管理などの手間はAWSが請け負ってくれる
  • 無料使用枠あり

URL: https://aws.amazon.com/jp/rds/

 

IBM Db2 Database


IBM Db2 Databaseは、IBM社が提供するRDBです。企業向けにも利用できるよう、アクセス制御や暗号化など充実したセキュリティ機能を誇ります。また、インデックスの最適化や高い検索機能などを有しており、大量のデータを取り扱いたい場合にも適しています。さらにクラウド上で使えるため、クラウド移行を検討している企業にもおすすめといえるでしょう。

IBM Db2 Databaseの特徴

  • ホームページ上に多数お役立ち資料あり
  • IBM Db2 Databaseのコミュニティあり
  • 無料プランあり

URL: https://www.ibm.com/jp-ja/products/db2

 

SAP HANA


SAP HANAは、SAP社が提供するRDBです。メモリ上でデータ管理・処理を行う上、カラム型のデータ格納形式をとるため、スピーディーにデータ処理を実施できます。分析処理やアプリ開発などの用途にも使える点も強みといえるでしょう。さらに、データ処理と同時にデータ分析も実行できるため、データ活用を促進したい企業にも向いています。

SAP HANAの特徴

  • クラウド・オンプレミス両方に対応可能
  • 非構造化データにも対応可能
  • 無料評価版あり

URL: https://www.sap.com/japan/products/technology-platform/hana.html

 

A5:SQL Mk-2


A5:SQL Mk-2は、松原正和氏が提供しているRDBです。ホームページよりインストールすることで、自分のPC上で使えるようになります。SQLやテーブルの実行に加え、ER図の作成や複数クエリでテストの結果をExcel上に記録できます。この機能は、結合・統合テストにて特に有用な機能です。

A5:SQL Mk-2の特徴

  • 旧バージョンもダウンロード可能
  • 不明点などはメールで問合せ可能
  • 無償提供

URL: https://a5m2.mmatsubara.com/

 

まとめ

今回はRDBの意味やメリット・デメリットなどを解説し、おすすめのRDBを7選紹介しました。RDBは表形式でデータを保存するもので、データの正規化や追加処理に適していることなどがメリットです。ただ、大規模なデータ処理やデータベースの拡張などに不向きであることは、デメリットといえるでしょう。

RDBは多くのベンダーから提供されていますが、導入コストや求められるデータ処理量などを考慮して、自社に適したものを選択しましょう。まずは、今回紹介した7つから選んでみてはいかがでしょうか。また、場合によってはNoSQLやOODBなど、他の種類のデータベースを選んだ方がよいケースもあります。

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