アジャイル開発とは|メリット・デメリットや成功事例を紹介

2023年10月28日(土) 開発

こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。

アジャイル開発は、企業の競争力を高められるシステム開発の手法として注目を浴びています。近年ではSaaSをはじめIT業界で広く採用されるようになりました。

この記事では、アジャイル開発の概要やメリット・デメリットについて解説します。従来のウォーターフォール開発からアジャイル開発へ移行するポイントや成功事例も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

アジャイル開発とは?

アジャイル開発は、近年注目が集まっているシステム開発の手法です。ここでは、アジャイル開発の概要と、他の開発手法との違いについて解説します。

アジャイル開発の概要

アジャイル開発は、優先度の高い機能から先行してリリースする開発手法です。プロジェクトを機能ごとに分け、要件定義→設計→開発→テスト→リリースというサイクルで開発を進めます。

1回のサイクルが1週間〜1ヶ月と短いことから、アジャイル開発のサイクルは反復を意味する「イテレーション(スプリント)」と呼ばれています。イテレーションを繰り返しながら短期間でのリリースが実現できるため、アジャイル開発は現在のシステム開発の主流となっています。

関連記事:要件定義の成果物とは?必要な項目と作成のポイントをわかりやすく解説

ウォーターフォール開発との違い

これまでシステム開発手法の主流だった「ウォータフォール開発」は、製品の要件定義をしっかり固めてから製品リリースに向けて1つの開発サイクルを進めていく手法です。開発サイクルも、要件定義→外部設計→内部設計→コーディング→単体テスト→結合テスト→運用テスト→リリースと多くの工程を踏みます。

アジャイル開発では機能単位で複数の開発サイクルを同時並行で進めるのに対して、ウォータフォール開発では製品リリースに向けてプロジェクト全体で計画的に開発を進めます。そのため、ウォータフォール開発はアジャイル開発と比較すると開発に必要なリソースを確保しやすいという強みがある一方で、急な仕様変更には対応しづらい部分が弱みです。

スパイラル開発との違い

スパイラル開発は、アジャイル開発と同じく機能ごとに開発工程を繰り返す開発手法です。開発サイクルは要件定義→設計→開発→テスト→評価→改善という流れで、改善を繰り返すことで十分な評価が得られてはじめてリリースされます。

アジャイル開発との違いは、品質へのこだわりです。機能ごとに随時リリースするアジャイル開発に対して、スパイラル開発ではプロトタイプを作成したうえで、品質を高めるために機能単位で開発工程を繰り返します。そのため、開発サイクルはアジャイル開発より長い期間を要します。

アジャイル開発のメリット

アジャイル開発は多くのシステム開発現場で取り入れられるほど、魅力的な開発手法です。ここでは、アジャイル開発のメリットについて解説します。

開発スピードが早い

アジャイル開発では要件定義やリリースのタイミングが機能ごとに異なるため、他の機能の開発が進むのを待つ必要がありません。さらに、仕様変更やクライアントからの後出しの要望、リリース後の修正にも迅速に対応可能です。そのため、1週間〜1ヶ月という短期間の開発サイクルでリリースすることが可能です。

PMFを実現しやすい

短期間で開発サイクルを回すアジャイル開発は、ニーズに合わせて柔軟に機能を改善・実装することが可能です。こうした小回りの利く開発によって、ユーザーに寄り添ったシステムへと近づきます。ユーザーを満足させる製品を作り、市場へ適切に受け入れられる「PMF(プロダクトマーケットフィット)」の状態も目指しやすくなるでしょう。

プロジェクトメンバーの成長に繋がる

機能ごとに分業するアジャイル開発は、工程ごとに分業するウォータフォール開発と比べると関わるメンバーが少人数です。そのため、1人あたりの裁量が広く、設計から実装までのほぼすべての工程を担当することになり、幅広い知識・経験が身につくでしょう。

アジャイル開発のデメリット

システム開発の現場で広く取り入れられているアジャイル開発にも弱点はあります。ここでは、アジャイル開発のデメリットと、デメリットを払拭するために気をつけるべきポイントについて解説します。

システムの軸が不明瞭になりやすい

アジャイル開発は機能単位で開発サイクルを回すぶん、開発の方針がブレやすく、当初の目的からずれてしまうリスクがあります。別々の機能を担当しているプロジェクトメンバー同士が共通認識を持つためにも、プロジェクト全体でのこまめな情報共有が重要です。

スケジュールをコントロールしづらい

アジャイル開発では機能ごとに開発スピードが異なることから、全体のスケジュールや進捗率が可視化されづらいことがデメリットです。プロジェクト全体の完了目処を把握するためにも、細かくスケジュール管理する必要があります。

新人に仕事を任せづらい

限られた人数で設計から実装までを行うアジャイル開発の業務は、一定以上の経験や知識が求められます。「ベテラン社員や、即戦力として採用した社員以外は担当できない」といった状態にならないよう、メンバーのスキルに依存するのを防止する環境整備が必要です。

アジャイル開発へ移行するポイント

ウォータフォール開発をはじめ、他の開発手法からアジャイル開発への移行を成功させるために、気をつけるべきポイントを紹介します。

開発のゴールを共有する

機能ごとの開発目的を随時プロジェクト全体で共有して、他の機能の開発工程を担当する人と共通認識を持つことが重要です。アジャイル開発の情報共有には、SlackやTeamsをはじめとするビジネスチャットはもちろん、社内wikiのように情報をストックして随時更新できるツールも役立ちます。

スケジュールを細かく決める

プロジェクト全体の詳細なスケジュールやタスク管理は、PMやPLが主導して行いましょう。スケジュールに関するマネジメントをしっかりと行うことで、機能の種類や担当者の違いによる生産性のバラつきを防げます。

ナレッジマネジメントの推進

開発の質やスピードがメンバーのスキルに依存するのを防ぐためには、ナレッジマネジメントが有効です。ナレッジマネジメントとは、個人が持つノウハウをプロジェクトや組織全体で共有する手法を指しています。とくに技術進歩が早いシステム開発の現場では、ナレッジを随時更新できるようクラウドツールを活用して共有するのがおすすめです。

アジャイル開発の成功事例

120年以上の歴史を持つ重電(大型電気機器)メーカー「株式会社明電舎」の事例を紹介します。社内でのICT・IoTの活用をサポートするDX推進本部では、変化の激しいビジネス環境に対応するため、2022年にウォータフォール型からアジャイル型へ切り替えました。それにより開発環境が大幅に変わり、スピード感のある情報管理が求められるようになりました。従来の社内サーバーを利用した情報共有では、情報を検索しづらく、外部からのアクセスもできないため、とても非効率的でした。

そうした情報管理のストレスを軽減するために導入したのが、クラウド型の国産社内wikiツール「NotePM」です。NotePMを活用して、AWSガイドラインや、PlantUMLで設計したデータベース、draw.ioで作図したフローチャート、議事録、マニュアル、開発したプロダクトやサービスのお知らせなどを共有しています。また、NotePM全文検索にも対応しているため、探したい情報をすぐに見つけられるようになりました。

NotePMの導入後は情報共有がスムーズになったのにくわえて、エンジニアが自主的にナレッジを共有する組織文化も生まれました。NotePMではページごとに閲覧履歴が表示され、コメントを送れる掲示板機能もあるため、「自分の情報が役に立っている」という実感が得やすく、ナレッジマネジメントの推進に成功しました。

関連記事:【導入事例】アジャイル型開発をサポートする社内ナレッジツール – 株式会社明電舎 – NotePM

 

まとめ

アジャイル開発はシステム開発のスピードを早められるため、顧客のニーズを反映しやすいため、企業の競争力を高めることができます。一方で、機能ごとに分業しているためプロジェクトメンバー同士で目的やスケジュールに関する共通認識を持ちづらく、高度なスキルが必要なことから任せられる人も限られています。

そうしたリスクを克服してアジャイル開発を成功させるためには、情報共有ツールの活用がカギとなります。他の機能を担当するメンバーともスケジュールやナレッジを随時共有して、プロジェクトで一丸となって開発に取り組みましょう。アジャイル開発での情報共有には、ナレッジを手軽に共有できる社内wikiツール「NotePM」がおすすめです。

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