システムを開発する際、その図式化に役立つのがUMLです。元々UMLはシステム開発者だけでなく、すべてのプロジェクト関係者がシステムの内容を理解できるためのモデリング言語として開発されました。
そのためエンジニアではない部署の人たちに対して、システムを理解してもらうのにUMLが役立ちます。今回はオープンソースのUMLエディタを紹介します。
WEB上で簡単にドキュメント作成・管理ができるツール「NotePM」
目次
PlantUML
PlantUMLはテキストからUMLを描画するライブラリです。UMLはGUIエディタで作成されることが多いですが、PlantUMLを使えばテキストで書くことができ、特別なソフトウェアを用意することなくUMLを使い始められます。
また、テキストなのでバージョン管理にも強いのが利点です。描ける図は以下の通りです。
- シーケンス図
- ユースケース図
- クラス図
- オブジェクト図
- アクティビティ図
- コンポーネント図
- 配置図
- 状態遷移図(ステートマシン図)
- タイミング図
他にもER図やアーキテクチャ図、ガントチャートなどの図にも対応しています。
シンプルなテキストファイルで UML が書ける、オープンソースのツール
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Papyrus
PapyrusはJavaのIDEであるEclipseのプラグインとして開発されています。UML2として定義されている各種図の描画に対応しています。また、作成した図はJavaのクラスとしてエクスポート可能です。
Papyrusはまた、SysMLにも対応しています。こちらもシステム全体を設計するためのモデリング言語であり、必要に応じて使い分けられるでしょう。
diagrams.net(draw.io)
diagrams.netはdraw.ioとして知られたソフトウェアです。ブラウザベースで動作しますが、クライアントのみで利用できます。データはクラウドやローカルファイルとして保存するので、データベースなどは不要です。
diagrams.netはドロー機能のみで、UMLから別なファイルに変換したりする機能はありません。また、特にUML描画に特化した機能はないので、高度な表現は可能ですが、継続的な修正は苦手かも知れません。
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UMLet
UMLetはEclipseプラグインとして動作する他、Windows/macOS/Linux向けのスタンドアローンアプリケーションとしても提供されます。他にもVS Codeプラグインも提供されるなど、幅広い環境で動作します。
シーケンス図とアクセシビリティ図、ユースケース図、ステートマシーン図、くらず図などを描けます。描いた図はEPS、PDF、JPEG、SVGなどでエクスポート可能です。
UMLet – Free UML Tools for fast UML diagrams
UMLetino
UMLetinoはUMLetをWebアプリケーション化したソフトウェアです。右側にコンポーネントが並んでいるので、それをドラッグ&ドロップして配置することでUMLを描けます。
描いた図はファイルとしてエクスポートするか、Dropboxへエクスポートできます。逆にインポートもファイルまたはDropboxが利用できます。
UMLetino – Free Online UML Tool for Fast UML Diagrams
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Diagramo
DiagramoはUMLに限らずドローできるWebアプリケーションです。UMLとしてはステートマシーン図に対応したコンポーネントが利用できます。他の図についてはコンポーネントを組み合わせればできるかも知れませんが、基本はステートマシーン図のみでしょう。
できあがった図はSVGまたはGIF、JPEGにてエクスポートできます。ただし、サービス自体が古いためか、現在は保存を押してもうまく動作しません。
Flowchart software | Diagram software | Flowchart diagram
ArgoUML
UML1.4に対応したUMLドローソフトウェアです。Javaで開発されており、スタンドアローンアプリケーションをダウンロードするか、Java Web Startでの利用が指定されています(最近のブラウザではJava Web Startは利用できないでしょう)。
対応している図は以下の通りです。
- クラス図
- ステート図
- ユースケース図
- アクティビティ図
- コラボレーション図
- デプロイメント図
- シーケンス図
argouml-tigris-org.github.io | ArgoUML resources and web pages.
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Umbrello
UmbrelloはKDE向けのソフトウェアであり、LinuxデスクトップまたはWindowsで動作します。右側で図を書き、左側でプロパティや詳細設定を行います。XMIファイルをサポートしています。
対応している図は以下の通りです。
- ユースケース図
- クラス図
- シーケンス図
- コミュニケーション図
- ステート図
- アクティビティ図
- コンポーネント図
- デプロイメント図
- エンティティリレーションシップ図
BridgePoint
BridgePointはxtUMLという、実行やテストが可能なUMLモデルを描くためのソフトウェアです。xtUML自体は特定のプログラミング言語に依らず、抽象度の高いモデリングを可能にします。
BridgePointではユースケース図、アクティビティ図、シーケンス図など様々なUMLモデリングが可能なコンポーネントを用意しています。
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PlantUML Editor 2
PlantUML Editor 2はVue/TypeScript/Viteを組み合わせたPlantUMLエディタです。ブラウザベースで動作するので、インストール不要です。特徴的なのは、手書き風のレンダリング結果になることでしょう。
利用しているのはPlantUMLなので、左側に書いたテキストに合わせて描画されます。サポートされている図もPlantUMLに依存します。
kkeisuke/plantuml-editor2: PlantUML online demo client / Vue3 in Vite
Pegmatite
GitHubやGitLab、Bitbucketなど様々な開発者向けのWebサイトにおいて、PlantUMLとして書かれた部分をイメージに展開するGoogle Chrome機能拡張です。GitHubなど幾つかのサイトではすでにPlantUMLのレンダリングに対応していますが、未対応サイトでもPlantUMLを表示できるようになります。
デフォルトではPlantUMLのWebサイトをレンダリングに利用していますが、独自のものに指定もできます。企業内であれば、自社のものにするとセキュリティ的に安心できそうです。
dai0304/pegmatite: Google Chrome extension that replace PlantUML code blocks into preview images.
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JS Sequence Diagrams
テキストベースのUMLモデリングとしてはPlantUMLが有名ですが、JS Sequence DiagramsはPlantUMLとは異なるモデリング言語になります。テキストから、SVGに変換できます。
対応している図はシーケンス図のみになるようです。図は通常描画の他、手書き風にも描けます。APIがあるので、JavaScriptを使って描画するタイミングを変えるなど、外部からの操作にも対応しています。
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まとめ
GUIアプリケーションであれば、UMLに不慣れな人であってもコンポーネントを配置していくだけで作成できます。逆にPlantUMLのようなテキストベースのものは、開発者であったり、UMLに慣れた人にとっては分かりやすいでしょう。
UMLによるモデリングはシステムの可視化を実現し、プロジェクトメンバー間での理解度を高められます。メンバー間のコミュニケーションツールとして、ぜひ活用してください。
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