NotePMとWordPressは、手軽にWeb上で情報発信できるサービスです。
専門的なプログラミングの知識がなくてもデザインの整ったページを作成できるため、ITリテラシーにバラつきのある会社でも導入しやすいです。そのため、社内ポータルや社内wiki、Web社内報などの用途に適しています。
しかし、導入方法や料金をはじめ、NotePMとWordPressには多くの違いがあります。自社にとって最適なサービスを導入するためにも、どちらが自社の目的に合うサービスか見極めることが大切です。
本記事では、NotePMとWordPressの概要を紹介したうえで、共通点を6つ、違う点を7つ解説します。また、WordPressで社内Wikiを作成する手順や、おすすめのプラグイン5選を紹介します。
NotePMとWordPressのどちらを導入しようか迷っている方は、参考にしてください。
>関連記事:【2025年版】社内wikiツール おすすめ15選(有料・無料)
Web上で検索に強い社内Wikiを簡単に作れるツール「NotePM」
目次
WordPressで社内Wikiを作成することは可能
結論から言うと、WordPressで社内Wikiを作成することは可能です。ただし、WordPressはホームページやブログなどを制作することが主な用途のため、Wikiツールとして利用しづらい場合もあります。
WordPressで社内Wikiを作成するメリット・デメリットについては後述します。WordPressで社内Wikiの作成を検討している方は、参考にしてみてください。
>関連記事:社内wikiの作り方ガイド|作成ツールの選定ポイントや含める内容も紹介
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WordPressで社内Wikiを作成する3つのメリット
WordPressで社内Wikiを作成するメリットは、以下のとおりです。
- 導入コストを抑えられる
- プラグインで必要な機能を追加できる
- WordPressに関する情報が豊富にある
それぞれのメリットについて、1つずつ解説します。
>関連記事:社内wikiはなぜ情報共有ツールとして便利なのか?4つのメリット
導入コストを抑えられる
WordPressはオープンソース(無償で公開されているプログラムのソースコード)のWebサイト作成ツールであり、基本的に無料で利用できます。無料で利用できるため、社内Wikiを作成する際にかかる導入コストを抑えられます。
サーバーやドメインの料金はかかりますが、社内Wikiツールの利用と比べると導入コストを抑えられる点は、WordPressで社内Wikiを作成するメリットです。
プラグインで必要な機能を追加できる
プラグインとは、アプリケーションの機能を拡張するソフトウェアを指します。プラグインを利用すると、以下のことができます。
- 文字の装飾
- 目次の自動生成
- セキュリティ対策
- バックアップの自動化 など
WordPressはプラグインが豊富にあり、社内Wikiに必要な機能を簡単に追加できます。
WordPressに関する情報が豊富にある
WordPressは世界中のユーザーが利用しているので、情報がインターネット上に数多く公開されています。操作方法がわからなかったりエラーが発生したりした場合でも、すぐに必要な情報を調べられます。利用者の少ないCMSだとトラブルが発生した際に情報が少なくて困りますが、WordPressは情報が豊富にあるため安心です。
WordPressで社内Wikiを作成する2つのデメリット
WordPressで社内Wikiを作成すると、以下2つのデメリットがあります。
- セキュリティを強化する必要がある
- 最低限のプログラミングの知識が必要となる
セキュリティを強化する必要がある
WordPressは誰でもソースコードを閲覧できるため、外部に情報が漏れてしまう可能性があります。外部に情報が流出すると悪用されるリスクもあるため、注意が必要です。情報漏洩を防ぐためにも、以下のようにしてセキュリティを強化する必要があります。
- セキュリティ対策のできるプラグインを利用する(SiteGuard WP Pluginなど)
- セキュリティの強いサーバーを利用する(エックスサーバーなど)
WordPressで社内Wikiを作成する際には、情報漏洩を防ぐためにセキュリティに注意しましょう。
最低限のプログラミングの知識が必要となる
社内Wikiを作成するのに、専門的なプログラミングの知識は必要ありません。しかし、HTMLやCSSなどのプログラミング言語は、ページを装飾する際に最低限必要です。HTMLやCSSは比較的難易度の低いプログラミング言語ですが、知識を習得するのに手間がかかる点は、WordPressで社内Wikiを作成するデメリットです。
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WordPressで社内Wikiを作成するためのおすすめプラグイン5選
WordPressで社内Wikiを作成するためのおすすめプラグインを紹介します。
- BetterDocs
- WP Glossary
- BasePress
- Yada Wiki
- Echo Knowledge Base
BetterDocs
BetterDocsは、ナレッジベース(業務に関する経験やノウハウなどを一箇所にまとめたデータベース)とドキュメント管理システムを搭載しているプラグインです。「アクセス権限の設定機能」「目次オプションの機能」など、Wikiに必要な機能が豊富にあります。また、コーディングなしで魅力的なドキュメントページを簡単に作成可能です。AIによる自動ライター機能を使用すると、数回クリックするだけですぐに詳細なドキュメントとFAQを生成してくれます。
WP Glossary
WP Glossaryは、Wikiや辞書用の用語集などを作成できるプラグインです。WordPressのテーマやプラグインとの高い互換性があり、セットアップと使用できます。また、カスタム投稿タイプに基づいて動作するため、完全なエディターを自由に使用可能です。トップページに作成した記事が表示され、画面上部にアルファベットのメニューが配置されます。
BasePress
BasePressは、Wikiやドキュメントを手軽に作成して管理できるプラグインです。コンテンツの整理やテンプレートの活用などをノーコードで行えます。セットアップ手順をガイドする専用ウィザードがあり、5分以内に使用可能です。また、ドラッグ&ドロップによる並べ替えができ、プラグインの操作に慣れていない初心者の方でも直感的に操作できます。
Yada Wiki
Yada Wikiは、Wiki投稿タイプとカスタムタグ・カテゴリーの設定などを提供しているプラグインです。Yada Wikiをインストールすると、Wikiページを作成する機能、作成したページを1つのWikiにリンクする機能などを追加できます。また、Wikiの投稿を管理する機能を追加可能です。機能がシンプルであり、初心者向けのプラグインです。
Echo Knowledge Base
Echo Knowledge Baseは、WikiやFAQなどを手軽に作成できるプラグインです。FAQレイアウトとショートコードの機能により、WebサイトにFAQを簡単に表示できます。また、高速検索バーにより、ユーザーは記事をすぐに見つけられて便利です。コーディングなしで26種類の豊富なテンプレートからデザインを選べる点も魅力です。
WordPressで社内Wikiを作成する7つの手順
WordPressで社内Wikiを作成する手順を解説します。
- プラグインをインストールする
- 初期設定を行う
- ドキュメントを作成する
- カテゴリーを作成する
- タグを作成する
- Wikiのデザインをカスタマイズする
- 必要に応じて設定を調整する
手順1:プラグインをインストールする
最初に、WordPressのサイドメニューにある「プラグイン」をクリックします。
次に「新規プラグインを追加」をクリックしてください。
続いて、プラグインの検索窓に「BetterDocs」と入力します。
次に「今すぐインストール」をクリックします。
最後に「有効化」をクリックすると、プラグインのインストールは完了です。
手順2:初期設定を行う
初期設定を行うには、まず「Proceed to Next Step」をクリックします。
次に、ページ設定をしたあとに「Next」をクリックしてください。
STEP3~4まで「Next」をクリックし、最後に「Finish」をクリックします。
手順3:ドキュメントを作成する
続いて、ドキュメントを作成します。
WordPressサイドメニューにある「Add New」をクリックしてください。
次に、タイトルや本文を入力し、プレビューでレイアウトやデザインに問題がないか確認しましょう。
問題がなければ、画面右上にある「公開」をクリックします。
手順4:カテゴリーを作成する
カテゴリーを作成するには、WordPressサイドメニューにある「Categories」を選択します。
「名前」「スラッグ」などの情報を入力し、画面左下にある「Add New Docs Category」をクリックして情報を保存してください。
手順5:タグを作成する
タグを作成するには、WordPressサイドメニューにある「Tags」をクリックします。
「名前」「スラッグ」などの情報を入力し「Add New Tag」をクリックして情報を保存します。
手順6:Wikiのデザインをカスタマイズする
続いて、Wikiのデザインをカスタマイズします。
WordPressサイドメニューにある「Settings」をクリックしてください。
次に「Design」を選択します。
続いて、画面下にある「Customize in BetterDocs」をクリックしてください。
サイドメニューをクリックすると、お好みのデザインを表示されるテンプレートから選択できます。
色やフォントのサイズ調整は「Breadcrumb」で設定可能です。
デザインのカスタマイズが完了したら、画面左上にある「公開」をクリックして情報を保存してください。
手順7:必要に応じて設定を調整する
最後に、必要に応じて設定を調整します。
WordPressサイドメニューにある「Settings」をクリックすると、以下のようなオプションを設定できます。
- レイアウトの設定
- Eメールのレポート設定
- AIライティングの設定
- ショートコードの使用
- インスタントアンサーの使用
社内Wikiに必要な機能があれば、調整しておきましょう。
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社内Wikiツール『NotePM』とは
NotePMは、マニュアルや問い合わせ履歴、日報、社内報など、社内のナレッジをWeb上で簡単に共有できる国産の社内wikiツールです。導入企業は7,000社を超えていて、金融業界や鉄道業界、大手メーカーでも活用されています。
NotePMとWordPressの共通点
簡単にWebで情報共有できるNotePMとWordPressの共通点は、主に6つあります。
プログラミングなしで簡単にページを作成できる
どちらも、HTMLやCSSといったプログラミング言語の知識が一切なくても、ページを作成可能です。Webページにはテキストだけでなく、簡単な操作で図表の作成や画像・動画の挿入もできます。Wordやメモ帳、SNSの投稿などを入力する感覚で、Webページを作成できることがNotePMとWordPressの魅力です。
テンプレートが豊富
どちらも公式がWebページ用のテンプレートを豊富に用意していて、既存のテキストを置き換えるだけで簡単にデザインの整ったページを作成可能です。また、テンプレートは独自にアレンジしたり1から作成したりして登録することも可能なので、「ページごとにフォーマットがバラバラになってしまう」という悩みも解消できます。それぞれの公式テンプレートは以下のページから確認できます。
NotePMのテンプレート:社内wikiで使えるビジネステンプレート(無料)
WordPressのテンプレート:WordPress テーマ
複数人で編集でき、ユーザーごとに権限を変更可能
NotePMもWordPressも複数のユーザーアカウントを作成でき、それぞれに管理者・編集者・閲覧のみといった権限を付与できます。さらに、NotePMではGoogleドキュメントのようにページ単位で編集権限を柔軟に設定することも可能です。
ページごとのアクセス数を確認できる
どちらのツールもページごとのアクセス数が集計されていて、利用頻度の高いページを簡単に分析できます。さらに、NotePMは基本的に登録ユーザー向けに情報を公開するツールなので、どのページを誰が見たのかを記録できます。また、ユーザー自身がLINEの「未読」通知のように、まだ見ていないページを管理することも可能です。
PCからもスマホからも利用できる
NotePMもWordPressも、スマホやタブレット向けのアプリが用意されています。場所を問わず簡単にページを作成・更新できますし、PCに不慣れな人もスマホから簡単に確認可能です。
外部ツールと連携できる
NotePMは Slack、Microsoft Teamsといったビジネスチャットとの連携機能が、WordPressはX(旧 Twitter)やFacebookなどのSNSとの連携機能があります。くわえて、Zapierを活用したりプラグインを追加したりすることで、さらに使い方の幅を広げることも可能です。
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NotePMとWordPressの違い
NotePMかWordPressのどちらを使おうか悩んでいる方にとっては、ツール同士の違いを比較することも重要です。ここでは、NotePMかWordPressの主な違いを7つ紹介します。
導入方法
NotePMは、NotePMの利用を申し込むだけで簡単にスタートできます。一方でWordPressの場合は、WordPressそのものにくわえて、サーバーをインストールする必要があります。サーバーの知識がない方もご安心ください。WordPressの簡単インストール機能がついているレンタルサーバーや、はじめからWordPressがインストールされているレンタルサーバーを利用して開設することも可能です。
利用料金
NotePMは、ユーザー数に応じた月額利用料金を支払います。最大8人まで利用できる「プラン8」は月額4,800 円で、閲覧のみのアカウンを無料で24人分まで作成可能です。
WordPressの場合は、WordPress自体の利用料金は無料となっています。しかし、サーバーの用意も必要なので、サーバーの利用費用もかかってくるため、完全に無料で利用するのは難しいでしょう。国内でトップクラスのシェアを占めるレンタルサーバー「エックスサーバー」の場合、利用料金は月額990〜3,960円となっています。
データ移行方法
NotePMは、WordやExcel、PDF、Googleドキュメントなどのファイルをインポートすることで簡単にデータを移行できます。これまで社内ネットワークの共有サーバーやクラウドストレージを使っていた会社にとっては、非常に便利な方法です。
WordPressは、別のレンタルサーバーのWordPressからのデータ移行は簡単に行えるケースが多くなっています。サーバーのリプレイスは簡単に行える点は魅力でしょう。ただし、WordやExcelなどのテキストや図表をアップするには、手作業でコピー&ペーストしてページを作成していく必要があります。
プログラミング言語
どちらのツールもプログラミング言語を使わなくても、テキストの入力や画像の挿入などが可能です。一方で、プログラミング言語を使って入力することもできます。使える言語は、NotePMはMarkdown、WordPressはHTMLやCSSです。
用途の幅
NotePMは、基本的に社内向けに情報共有する場としての利用を想定しているツールです。社外メンバーやパート、インターンなどをゲストユーザーとして招待することもできますが、基本的にはマニュアルやFAQ、日報など社内向けの情報を快適に共有できるよう作られています。
WordPressは社内向けの情報共有はもちろん、コーポレートサイト、ECサイトなど幅広い利用方法があります。機能やデザインを工夫してオリジナリティの高いサイトを作ることも可能です。ただし、そのためにはHTMLやCSSにくわえて、WordPress本体についての専門的な知識が必要ですのでご注意ください。
セキュリティ
NotePMは高度なセキュリティ体制を構築しています。データセンターは信頼性の高いAWSを利用しているので、情報漏洩やハッキングの危険性はかなり低いと言えるでしょう。
一方で、WordPressは世界中で使われているからこそ、ハッカーから狙われやすくなっています。しかし、高度なセキュリティ対策を行うサーバーを利用することで対策することも可能です。また、WordPressはプラグインを追加して機能を拡張することもできますが、利用するプラグインの開発が滞っているとセキュリティの危険性が増しやすいので注意しましょう。
関連ページ:セキュリティへの取り組み – NotePM ヘルプセンター
サポート体制
国産ツールのNotePMは、日本語でのサポートが充実しています。活用方法のヒントになるセミナーを無料で開催していたり、利用中にトラブルがあった時にも迅速に対応してもらえたりなど、NotePMを使って自社の課題を解決できるようサポートしてもらえます。
WordPressは日本語でのサポートは基本的になく、不具合が起きたときはコミュニティフォーラムを利用して自分で解決方法を調べることになります。ただし、レンタルサーバーを利用する場合は、サーバー側のサポートが手厚く、WordPressのトラブルにも対応してもらえるケースもあるのでチェックしてみてください。
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NotePMを活用した成功事例
最後に、NotePMを活用した成功事例について紹介します。
株式会社パソナ日本総務部
株式会社パソナ日本総務部は、BPO事業(総務・施設管理)とコミュニケーション事業を提供しています。NotePMを導入する前は、従業員や経営層から「欲しい情報に辿り着けない」「情報が探しづらい」という意見があり、ツールのリプレイス(システムやソフトウェアなどを新規のものに交換する作業)を検討していました。社外からのアクセス・検索機能を求める従業員や経営層の声に応えるために、NotePMを導入しています。
NotePMを導入したことで情報発信の労力が効率化され「自分で更新・掲載できるようになったので楽になった」「タイムラグがなくなった」など、業務効率や従業員満足度が向上したとのことです。また「これまで全体でかかっていた工数を考えると、1/10程度になっている感覚です」というご感想もあり、情報発信の労力削減に満足いただきました。
>関連記事:【導入事例】社員1700人。社内wikiを活用して、業務効率や従業員満足度が大幅向上! – 株式会社パソナ日本総務部(旧:パソナ・パナソニック ビジネスサービス株式会社)
キーコーヒー株式会社
キーコーヒー株式会社は、コーヒーの製造・販売から海外でのコーヒー農園事業を展開している企業です。NotePMを導入する前は、業務マニュアルをExcelやファイルサーバーで管理しており、非常に使いづらい状態だったそうです。マニュアルを探そうとしても、マニュアル自体が乱立していることに加えて、フォルダ階層が深くなっていて、欲しい情報にすぐに辿り着けない点に課題を抱えていました。「マニュアルが乱立し、欲しい情報を探せない」という課題を解決するために、Not PMを導入しています。
NotePMを導入したことで、導入前に抱えていた課題は解消され、情報を探す時間が半分以下になりました。また「情報を探す時間が9割減った」というご意見もあり、課題解決に満足していただきました。
>関連記事:【導入事例】情報を探す時間が半分以下に。創業100年の老舗企業のマニュアル文化を大改革 – キーコーヒー株式会社
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WordPressを活用して社内Wikiを作成しよう
WordPressもNotePMも手軽にWeb上で情報共有できるサービスですが、WordPressは顧客向けの情報発信のため、NotePMは社内の情報共有のために導入されることが多いようです。ほかにも導入方法や料金、使用できるプログラミング言語などに違いがありますので、調べたうえで自社に適したサービスを選びましょう。