【例文あり】医療事務の電話対応方法や、よくある課題を紹介!

2024年10月15日(火) マニュアル作成

 

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医療事務の大切な仕事の1つが、電話対応です。病院の顔として患者さんと電話を通してはじめて接することになるケースも多いでしょう。新人教育でもとくに力を入れたいポイントの1つです。患者さまに寄り添った電話対応ができるよう、例文を作成して教えている病院も多いのではなのでしょうか。

この記事では、医療事務の電話対応の基本とケース別の例文、対応時の心構えについて紹介します。医療事務の電話対応に関するよくある課題と対策方法も紹介しますので、医療事務向けの業務マニュアル作成の参考にしてください。

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電話対応の基本の流れ

医療事務の電話対応方法は相手によって変わってきますが、基本的には次のような流れで受け答えします。

  1. 病院名・診療科を名乗る
  2. 用件を聞く
  3. 用件を復唱する
  4. 依頼を受けて対応する
  5. 自分で判断するのが難しい案件は、担当者に確認する

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【種類別】医療事務の電話対応の例文

病院が受け付けることが多い電話の用件は、次の4つです。

患者さんからの予約電話

患者さんからの問い合わせ電話

調剤薬局・薬剤師からの問い合わせ電話

医療機器メーカー・製薬メーカーからのセールス電話

ここではケース別に例文を紹介しますので、アレンジして電話対応マニュアルに取り入れてみてください。

患者さんからの予約電話

医療事務:「○○医院でございます」

患者さん:「子どもが発熱してしまったのですが、今日診察してもらうことはできますか」

医療事務:「◯時からでしたら空きがございますが、ご予定はいかがでしょうか」

患者さん:「大丈夫です」

医療事務:「お子さまのお名前をうかがってもよろしいでしょうか」

患者さん:「〇〇〇〇です」

医療事務:「〇〇〇〇さんですね。本日〇時から予約を承りましたので、お気をつけてお越しください」

患者さんからの問い合わせ電話

医療事務:「○○医院でございます」

患者さん:「〇〇と申します。◯時ごろにお電話をいただいたようなのですが……」

医療事務:「確認いたしますので少々お待ちください」

保留ボタンを押して確認する

医療事務:「お待たせいたしました。昨日のPCR検査の結果が出ておりまして、陰性でした」

患者さん:「よかったです、ありがとうございます」

医療事務:「お大事になさってください。体調にお変わりありましたら、ご連絡くださいね」

調剤薬局・薬剤師からの問い合わせ電話

医療事務:「○○医院でございます」

薬剤師 :「いつもお世話になっております、〇〇薬局の〇〇です。〇〇〇〇様の処方箋に関して確認したいのですが、〇〇先生はお手隙でしょうか」

医療事務:「〇〇様、お世話になっております。〇〇はあいにく現在診察中ですので、伝言を承ります」

薬剤師 :「ありがとうございます。本日の〇〇〇〇様の処方箋ですが、〇〇の残薬がご自宅にまだあるとのことで、処方日数を◯日分から◯日分に変更できますでしょうかとお伝えいただけますか」

医療事務:「かしこまりました。〇〇〇〇様の処方箋の、〇〇の処方日数を◯日分から◯日分に変更ですね。〇〇に確認して、すぐにお電話いたしますね」

薬剤師 :「よろしくお願いします。それでは失礼いたします」

医療機器メーカー・製薬メーカーからのセールス電話

医療事務:「○○医院でございます」

営業担当:「いつもお世話になっております、〇〇製薬の〇〇と申します。〇〇先生はご在院でしょうか」

医療事務:「お世話になっております。医師の〇〇は現在診察中ですので、代理で対応いたします」

営業担当:「ありがとうございます。このたび弊社より新薬が発売されることになりましたので、ご案内したくお電話いたしました」

医療事務:「かしこまりました。それでは資料をご郵送いただけますか」

営業担当:「承知いたしました。送付させていただきます。ご多忙な中ご対応ありがとうございました」

医療事務:「よろしくお願いします。それでは失礼いたします」

電話対応時の心構え

医療事務は病院の顔として電話対応しますので、相手に好印象な対応し、担当者に責任をもって引き継ぐなどの心構えも必要です。ここでは、医療事務が電話対応時に大切にしてほしいポイントを3つ紹介します。

明るい声でゆっくり話す

電話の相手は基本的に、自身や家族の体調が優れず不安を抱える患者さんです。具合が悪いことで、淡々とした口調を聞いて「突き放すような言い方だ」と感じてしまうことがあるでしょう。また、普段より意識が朦朧としていて、音声が聞き取りづらくなっている可能性もあります。そう不調を抱えた患者さんにしっかり寄り添えるよう、明るく丁寧な話し方を心掛けましょう。

通話中にしっかりメモを取る

病院では、医療情報や個人情報を多く取り扱っています。電話で薬の名前や個人名を取り違えてしまうと、重大なミスにつながりかねません。そうしたリスクを防ぐためにも、通話中にはしっかりメモを取るようにしましょう。

電話はなるべく手短に済ませる

医療事務の仕事は電話対応以外にも、来院した患者さんの受付や、クラーク業務、レセプト業務など豊富にあります。また、小さなクリニックの場合は受話器の数が限られているため、電話を長々と受けていると他の患者さんからの電話をお待たせしてしまうかもしれません。聞き取りやすい声色は心がけつつも、できるだけ手短に切り上げられるよう意識しましょう。

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医療事務の電話対応でよくある課題

医療事務にとって電話対応は大切な仕事である一方で、他の業務を圧迫する原因にもなってしまいます。その原因は次の2つです。

担当者への確認に手間がかかる

電話で処方箋や治療に関する問い合わせをされた場合には、正確な情報を伝えるために、医師や看護師などの専門知識を持っている人への確認が必要です。一方で、病院の受付時間中、医療事務を含めた職員は基本的に患者さんの対応に時間を割いています。そうした中で、医療事務では判断が難しい問い合わせがあっても、担当者の手が隙かず、確認に時間がかかってしまうケースも多いでしょう。

カルテや申し送りなどに情報が分散している

医療事務の業務に関連する情報は、前のシフトを担当していた人からの申し送りメモや、カルテ、マニュアルなどさまざまな場所に分散しているケースもよく見られます。その場合、電話での問い合わせに関する情報を確認しようとしても、どこを確認したらいいか分かりません。先輩や担当部署に直接聞くことになってしまい、対応に時間がかかる原因になってしまいます。

医療事務の電話対応を効率化する方法

医療事務が電話対応の手間を削減するには、電話の一部を自動化し、情報を集約するのが効果的です。

予約をWeb受付中心にする

診察予約を自動で受付するWeb予約システムを導入することで、電話件数の削減を期待できます。ただし、患者さんが全員Web予約システムを使いこなせるとは限りません。そのため、電話での予約や、直接来院しての受付など、Web以外での予約受付窓口も設けておくのが望ましいでしょう。

ICTを活用して問い合わせ履歴やナレッジを一元管理する

医療事務が問い合わせ電話の対応中に、自分で回答できるような仕組みづくりを行いましょう。医療事務が自己解決するための手段はさまざまにありますが、電話対応に必要な情報を集約して、簡単に情報を入力・更新できるようなITツールを活用するのがおすすめです。そうすることで、医師や看護師に確認したり、情報を探したりするのにかかる時間を削減できるので、問い合わせ1件あたりの対応時間を短縮できます。

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病院の電話対応効率化に成功した事例

埼玉県川口市の小児科「Sunnyキッズクリニック」では、医療事務の電話対応効率化に取り組みました。同クリニックは年中無休で開院していて、医療事務を含む職員はシフト制で勤務しています。そのため以前は、シフト交代のタイミングで患者さんに関する情報を日報に書いて、申し送りを行っていました。しかし申し送りの内容を十分に把握しきれず、患者様からのお問い合わせへの回答に時間がかかることが課題でした。

そうした情報共有体制を見直すために、クリニックのIT化を進めることになったそうです。タブレットやPCを追加で導入し、スマホからも簡単に使える情報共有ツール「NotePM」に問い合わせ対応に必要な情報をまとめました。NotePMには、次のシフトの人への引き継ぎ事項だけでなく、マニュアルやノウハウ集、患者さんへの説明に使う資料、シフトなど、クリニック内のさまざまな情報を集約しました。

PCに苦手意識がある人にも「最初はページを見るだけで大丈夫です」「気になる記事があればいいねやコメントを押してみてください」と段階的に慣れていってもらいました。現在では、スタッフ全員がNotePMを活用できています。このようにIT化を勧めた結果、患者さんからのお問い合わせにスムーズに答えられるようになり、患者さんにより満足いただけるクリニックへと成長できました。

関連記事:【導入事例】「クリニックのIT化」で患者様からのお問い合わせ対応の迅速化を実現! – Sunnyキッズクリニック

まとめ

病院の顔として電話対応することは、医療事務の大切なお仕事です。例文を活用することで、スムーズに対応できるでしょう。一方で処方箋に関しての問い合わせをはじめ、医療事務1人だけでは判断しきれない電話も多くなっています。確認や取り次ぎに時間がかかり、レセプト業務をはじめ他の業務がストップしてしまい、来院中の患者さまをお待たせする原因になるかもしれません。

そこで、Web予約システムや情報共有ツールといったICTの活用がオススメです。情報共有ツールには、問い合わせ履歴やナレッジ、マニュアルなどさまざまな情報を集約することで、「探している情報がどこにあるか分からない」という状況を防ぎやすくなります。ICTを活用しながら、より良い医療サービスの提供を目指しましょう。

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