電話対応は、会社の第一印象を決める重要な業務です。しかし、「新人とベテランで対応品質にばらつきがある」「クレーム対応で困った経験がある」「マニュアルを作りたいが、何から手をつければいいかわからない」といった悩みを抱える担当者の方は少なくありません。
電話対応マニュアルを作ることで、誰が対応しても一定の品質を保てるようになり、新人教育の時間も大幅に削減できます。さらに、ベテラン社員のノウハウを組織の資産として残せるため、属人化の解消にもつながります。
この記事では、電話対応マニュアルを作る目的とメリット、マニュアルに盛り込むべき基本内容、具体的な作成手順を5つのステップで解説します。また、そのまま使えるシーン別のフレーズ集や、クレーム対応のポイント、マニュアル作成・運用を効率化するツールの比較まで、実務ですぐに役立つ情報を網羅的にお届けします。
マニュアル作成に時間をかけられない方でも、この記事を参考にすれば、実用的なマニュアルを効率的に作成できるはずです。
目次
電話対応マニュアルを作る目的とメリット
電話対応マニュアルは、単なる手順書ではありません。企業の顔である電話対応の品質を守り、組織全体の業務効率を高めるための重要なツールです。
マニュアルを導入することで、対応品質の均一化、新人教育の効率化、ナレッジの蓄積という3つの大きなメリットが得られます。それぞれのメリットについて、具体的に見ていきましょう。
対応品質を均一化し企業イメージを守る
電話対応は、顧客が企業と接する最初の接点になることが多く、企業の第一印象を決定づける重要な要素です。明るく丁寧な対応をされれば「信頼できる会社だな」と感じてもらえますが、逆に不愛想だったり言葉遣いが不適切だったりすると、それだけで企業全体の評価が下がってしまいます。
マニュアルがあれば、全てのスタッフが同じ水準で対応できるようになり、担当者によって品質にばらつきが出ることを防げます。誰が電話に出ても安心して任せられる体制を作れるのです。
特に、新人や経験の浅いスタッフにとっては、マニュアルがあることで「何を言えばいいか」「どう対応すればいいか」が明確になり、自信を持って電話に出られるようになります。結果として、顧客満足度の向上にもつながります。
新人教育の時間とコストを削減する
新人が入社するたびに、教育担当者が同じ内容を何度も説明するのは、大きな時間と労力の負担になります。マニュアルがあれば、基本的な内容は新人が自分で読んで学べるため、教育担当者の負担を大幅に軽減できます。
また、新人自身も自分のペースで学習でき、疑問点があればマニュアルを見返すことで自己解決できる環境が整います。わからないことがあるたびに先輩に聞くのは気を遣うものですが、マニュアルがあれば気兼ねなく確認できるため、新人の心理的な負担も減らせます。
教育にかかる時間が短縮されれば、その分だけ早く現場で戦力になってもらえます。教育担当者も本来の業務に集中できるようになり、組織全体の生産性が向上します。
ナレッジを蓄積し属人化を防ぐ
ベテラン社員は、長年の経験から「こういう時はこう対応すればうまくいく」というノウハウを持っています。しかし、こうした暗黙知は本人の頭の中にしかなく、他のスタッフには共有されていないことが多いのが現実です。
マニュアルを作ることで、ベテラン社員が持つ暗黙知を形式知化し、組織全体で共有できる資産に変えることができます。特定の担当者しか対応できない状態を解消し、誰でも一定レベルの対応ができる体制を構築できるのです。
また、担当者が急に休んだり退職したりした場合でも、マニュアルがあれば他のスタッフがすぐに対応できます。業務の継続性を確保し、リスクを最小限に抑えられるという点でも、マニュアルの存在は重要です。
電話対応マニュアルに盛り込むべき基本内容
実用的な電話対応マニュアルを作るには、必要な項目を漏れなく盛り込むことが大切です。ここでは、マニュアルに必須の5つの項目と、それぞれに記載すべき具体的な内容を解説します。
これらの項目をしっかり押さえることで、新人でもすぐに実践できる、現場で本当に役立つマニュアルを作ることができます。
電話対応の基本マナーと心構え
電話対応では、自分が会社の代表として話しているという意識を持つことが何より大切です。たとえ新人であっても、電話の向こうの相手にとっては「会社の人」として映ります。だからこそ、正しい敬語と明るくハキハキとした話し方を心がける必要があります。
また、電話対応をスムーズに進めるには、事前の準備も重要です。メモとペンを手元に用意し、よくある質問への回答や社内の連絡先をすぐに確認できる状態にしておきましょう。準備が整っていれば、突然の問い合わせにも落ち着いて対応できます。
マニュアルには、基本的な心構えとして「会社の代表としての自覚」「正しい敬語の使い方」「明るくハキハキとした話し方」「事前準備の重要性」といった項目を記載し、具体的な例文とともに示すと効果的です。
受電時の基本的な流れとポイント
電話を受ける際の基本的な流れは、3コール以内に出る、名乗る、復唱する、保留・取り次ぎ、終話という5つのステップで構成されます。それぞれのステップで押さえるべきポイントを明確にすることで、誰でも同じ品質で対応できるようになります。
まず、電話が鳴ったら3コール以内に出るのが基本です。3コールを超えると相手を待たせている印象を与えるため、もし遅れた場合は「お待たせいたしました」と一言添えましょう。電話に出たら、「お電話ありがとうございます。株式会社○○の△△でございます」と会社名と自分の名前を名乗ります。
相手の名前や用件を聞いたら、必ず復唱して確認します。「○○様でいらっしゃいますね」「ご用件は△△についてでございますね」と繰り返すことで、聞き間違いを防げます。保留する場合は30秒以内を目安にし、長くなりそうなら一旦折り返す旨を伝えましょう。終話の際は、相手が電話を切るのを待ってから静かに受話器を置きます。
架電時の基本的な流れとポイント
こちらから電話をかける際は、受電時以上に準備と配慮が必要です。まず、電話をかける前に用件を整理し、伝えるべき内容をメモにまとめておきましょう。話す順序を決めておくことで、スムーズに要件を伝えられます。
電話をかける時間帯にも注意が必要です。始業直後や昼休み、終業間際は相手が忙しい可能性が高いため避けるべきです。一般的には、午前10時から11時、午後14時から16時が適切な時間帯とされています。
電話がつながったら、「株式会社○○の△△と申します。いつもお世話になっております」と名乗り、「○○様はいらっしゃいますでしょうか」と取り次ぎを依頼します。担当者が電話に出たら、「今お時間よろしいでしょうか」と相手の都合を確認してから本題に入るのがマナーです。用件を伝え終わったら、「お忙しいところありがとうございました」と感謝の言葉を伝えて終話します。
電話対応マニュアルの作り方【5つのステップ】
電話対応マニュアルを効果的に作成するには、計画的に進めることが大切です。ここでは、業務整理からマニュアルの運用・改善まで、5つのステップに分けて具体的な作成手順を解説します。
各ステップで実務担当者の意見を取り入れながら進めることで、現場で本当に使えるマニュアルに仕上がります。
ステップ1:業務内容を整理しフローチャートを作る
マニュアル作成の最初のステップは、電話対応の業務フローを可視化することです。受電、架電、取り次ぎ、不在対応、クレーム対応など、パターン別に整理していきましょう。
フローチャートを作ることで、「電話が鳴ったらまず何をするか」「担当者が不在の場合はどう対応するか」といった流れが一目でわかるようになります。特に新人にとっては、視覚的に理解できるフローチャートがあると、実際の場面で迷わず対応できるようになります。
業務フローを整理する際は、実際に電話対応をしているスタッフにヒアリングし、現場の実態を反映させることが重要です。理想論だけでなく、実務で起こりうるパターンを網羅することで、実用性の高いマニュアルになります。
ステップ2:トークスクリプトを作成する
業務フローが整理できたら、次はシーン別のトークスクリプト、つまり台本を作成します。挨拶、名乗り、取り次ぎ、不在対応、終話など、よくある場面ごとに定型文を用意しましょう。
トークスクリプトがあることで、経験の浅いスタッフでも適切な言葉遣いで対応できるようになります。「何と言えばいいかわからない」という不安がなくなり、自信を持って電話に出られるようになるのです。
スクリプトを作る際は、実際に声に出して読んでみて、不自然な表現がないか確認しましょう。また、敬語の使い方が正しいか、相手に失礼な印象を与えないかもチェックが必要です。可能であれば、ベテランスタッフに監修してもらうと安心です。
ステップ3:よくある質問(FAQ)をまとめる
過去の問い合わせ履歴を振り返り、頻繁に聞かれる質問とその回答をセットでまとめましょう。営業時間、料金、サービス内容、アクセス方法など、よくある質問をFAQとして整理しておくことで、スタッフが毎回調べる手間を省けます。
FAQは、カテゴリ別に分類し、キーワードで検索しやすい形式にすることが重要です。例えば、「料金について」「営業時間について」「サービス内容について」といったカテゴリに分け、目次を作っておくと便利です。
また、回答内容は定期的に見直し、最新の情報に更新する必要があります。古い情報をもとに案内してしまうと、顧客に迷惑をかけるだけでなく、会社の信頼を損ねることにもなりかねません。
ステップ4:イレギュラー対応とエスカレーションフローを決める
通常の対応だけでなく、クレームや難しい質問など、イレギュラーな場面への対応方法も明確にしておく必要があります。初動対応として何をすべきか、どの段階で上司や専門部署にエスカレーションすべきかを、基準とともに記載しましょう。
エスカレーション基準は、金額や契約内容に関わる重要な判断、法的な問題、激しいクレームなど、具体的に定めておくことが大切です。曖昧な基準では、スタッフが判断に迷ってしまいます。
また、上司や専門部署の連絡先を一覧化し、緊急時にすぐアクセスできるようにしておきましょう。誰に連絡すればいいかわからず右往左往する時間を減らすことで、迅速な対応が可能になります。
ステップ5:マニュアルを運用し改善を繰り返す
マニュアルは作成して終わりではありません。実際に使ってもらい、現場からのフィードバックを収集して、定期的に見直すことが重要です。「この説明ではわかりにくい」「こういうケースの対応方法が載っていない」といった声を拾い上げ、改善を繰り返すことで、より実用的なマニュアルに育てていきましょう。
また、マニュアルの共有・検索・更新管理には、ナレッジ共有ツールの活用が効果的です。紙のマニュアルやファイルサーバーでの管理では、最新版がどれかわからなくなったり、必要な情報をすぐに見つけられなかったりする問題が起こりがちです。
例えば、NotePMは添付ファイルの中身まで全文検索でき、誰がいつ閲覧したかを把握できる未読管理機能を持っています。また、柔軟なアクセス制限により、プロジェクト単位や組織単位で共有範囲を設定できるため、必要な人に必要な情報を適切に届けることができます。こうしたツールを活用することで、マニュアルの運用・更新がスムーズになり、常に最新の情報を全員で共有できる環境を整えられます。
【コラム】マニュアル運用の落とし穴
せっかく作ったマニュアルも、「どこにあるかわからない」「検索しても見つからない」という理由で使われなくなるケースは少なくありません。マニュアルを作る際は、運用方法まで考えておくことが成功の鍵です。特に、検索性と更新のしやすさは、マニュアルが実際に活用されるかどうかを左右する重要な要素です。
そのまま使える!シーン別フレーズ・例文集
ここでは、実務ですぐに使える電話対応フレーズを場面別に紹介します。マニュアルにコピー&ペーストして活用できる例文形式で提供しますので、自社の状況に合わせてカスタマイズしてご利用ください。
受電時の基本フレーズ
電話を受ける際の基本的なフレーズをシーン別にまとめました。名乗り、復唱、保留、取り次ぎなど、よくある場面で使える定型文です。
名乗り
「お電話ありがとうございます。株式会社○○の△△でございます」
「お電話ありがとうございます。○○部の△△が承ります」
復唱
「お名前を復唱させていただきます。○○様でいらっしゃいますね」
「ご用件は△△についてでございますね。承知いたしました」
保留
「少々お待ちくださいませ」
「確認いたしますので、少々お待ちいただけますでしょうか」
「お待たせいたしました。お調べいたしましたところ、○○でございます」
取り次ぎ
「○○にお繋ぎいたします。少々お待ちくださいませ」
「○○部の△△でございますね。ただいまお繋ぎいたします」
架電時の基本フレーズ
こちらから電話をかける際の基本的なフレーズをまとめました。名乗り、取り次ぎ依頼、用件の伝え方、終話までの流れで使える定型文です。
名乗り
「株式会社○○の△△と申します。いつもお世話になっております」
「お世話になっております。○○部の△△と申します」
取り次ぎ依頼
「○○様はいらっしゃいますでしょうか」
「○○部の△△様をお願いできますでしょうか」
都合確認
「今お時間よろしいでしょうか」
「お忙しいところ恐れ入ります。少々お時間をいただいてもよろしいでしょうか」
終話
「お忙しいところありがとうございました。失礼いたします」
「ご対応いただき、ありがとうございました。それでは失礼いたします」
担当者不在時の対応フレーズ
担当者が不在の場合、理由を伝え、折り返しまたは伝言の希望を確認する必要があります。状況別のフレーズを紹介します。
外出中・会議中の場合
外出中
「申し訳ございません。○○はただいま外出しております」
「○○は外出しておりまして、○時頃に戻る予定でございます」
会議中
「申し訳ございません。○○はただいま会議中でございます」
「○○は会議中でございまして、○時頃には終了する予定でございます」
折り返しをお願いする場合
「戻り次第、こちらからお電話させていただきます。お電話番号をお伺いしてもよろしいでしょうか」
「○○が戻りましたら、折り返しご連絡させていただきます。念のため、お電話番号を確認させていただけますでしょうか」
伝言を承る場合
「ご伝言を承ります。どのようなご用件でしょうか」
「かしこまりました。復唱させていただきます。○○とのことでございますね。確かに○○に申し伝えます」
聞き取れなかった場合のフレーズ
声が小さい、雑音がある、名前が聞き取れないといった場合、丁寧に確認する必要があります。相手に不快感を与えないよう、言い方に注意しましょう。
声が聞き取りにくい場合
「恐れ入りますが、お電話が少々遠いようでございます」
「申し訳ございません。お電話が少々聞き取りづらいのですが、もう一度お伺いしてもよろしいでしょうか」
名前が聞き取れなかった場合
「申し訳ございません。もう一度お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」
「恐れ入ります。お名前の漢字を教えていただけますでしょうか」
クレーム・困った時の対応マニュアル
クレーム対応は、電話対応の中でも特に難しい場面です。しかし、基本的な対応フローを押さえておけば、落ち着いて対処できます。ここでは、クレーム対応の4つのステップと、困ったケース別の対処法を解説します。
クレーム対応の基本ステップ
クレーム対応は、謝罪、傾聴、解決策提示、感謝の4つのステップで進めるのが基本です。この流れを守ることで、相手の怒りを鎮め、問題を解決に導くことができます。
ステップ1:まず謝罪する
クレームを受けたら、まず謝罪から始めます。たとえ自社に非がないと感じても、相手が不快な思いをしたことに対しては謝罪が必要です。「この度はご不快な思いをさせてしまい、誠に申し訳ございません」といった言葉で、相手の気持ちを受け止めましょう。
ただし、事実確認ができていない段階で「当社のミスです」と認めてしまうのは避けるべきです。まずは相手の話を聞き、状況を把握することが大切です。
ステップ2:相手の話を最後まで聞く
謝罪の後は、相手の話を最後まで聞くことに集中します。途中で遮ったり、言い訳をしたりせず、「おっしゃる通りです」「ご不便をおかけしております」といった共感の相槌を打ちながら、しっかりと耳を傾けましょう。
相手が話している間は、内容をメモに取ることも重要です。後で上司に報告する際や、解決策を考える際に、正確な情報が必要になります。
ステップ3:解決策を提示する
相手の話を聞き終えたら、解決策を提示します。即答できる内容であれば、その場で対応方法を伝えましょう。即答できない場合は、「確認の上、折り返しご連絡いたします」と伝え、必ず期限を約束します。「本日中に」「明日の午前中までに」といった具体的な時間を示すことで、相手に安心感を与えられます。
また、自分では判断できない重要な案件の場合は、無理に対応しようとせず、上司や専門部署にエスカレーションすることも大切です。
ステップ4:感謝の言葉を伝える
問題が解決したら、最後に感謝の言葉で締めくくります。「貴重なご意見をいただき、ありがとうございます」「今後の改善に役立てさせていただきます」といった言葉で、相手の指摘を前向きに受け止める姿勢を示しましょう。
クレームは、サービス改善のヒントになる貴重な情報です。感謝の気持ちを伝えることで、相手の印象も変わり、今後も良好な関係を続けられる可能性が高まります。
困ったケース別の対応方法
電話対応では、相手が名乗らない、上司を出せと言われる、長電話になるなど、イレギュラーなケースに遭遇することがあります。それぞれの状況に応じた対処法を知っておくことで、冷静に対応できます。
相手が名乗らない場合
相手が名乗らずに用件だけを話し始めた場合、丁寧に確認しましょう。「恐れ入りますが、お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」「差し支えなければ、会社名とお名前を教えていただけますでしょうか」といった言い方で、失礼にならないように尋ねます。
それでも名乗らない場合は、無理に聞き出そうとせず、用件を確認して対応しましょう。ただし、重要な案件の場合は、折り返し連絡するために連絡先を聞く必要があります。
上司を出せと言われた場合
いきなり「上司を出せ」と言われた場合、まずは状況を確認しましょう。「差し支えなければ、ご用件をお伺いできますでしょうか」と尋ね、自分で対応できる内容かどうかを判断します。
自分では対応できない、または相手が強く上司との話を希望している場合は、「上司に確認いたしますので、少々お待ちくださいませ」と伝え、上司に状況を説明してから取り次ぎましょう。
長電話を切りたい場合
話が長くなり、業務に支障が出そうな場合は、丁寧に切り上げる必要があります。「お時間をいただきありがとうございます。一度確認の上、改めてご連絡いたします」「貴重なご意見をありがとうございました。いただいた内容を社内で共有させていただきます」といった言い方で、感謝を示しつつ終話に持っていきましょう。
相手が話し続ける場合は、「他のお客様もお待ちですので、一度こちらで確認させていただき、折り返しご連絡させていただいてもよろしいでしょうか」と伝え、折り返しの約束をすることで切り上げられます。
エスカレーション基準と連絡先の明記
どのような場合に上司や専門部署に繋ぐべきかを明確にしておくことは、スムーズな対応のために重要です。金額や契約内容に関わる重要な判断、法的な問題、激しいクレームなどは、エスカレーション対象として基準を定めておきましょう。
また、上司や専門部署の連絡先を一覧化し、緊急時にすぐアクセスできるようにしておくことも大切です。誰に連絡すればいいかわからず時間を浪費することを防ぎ、迅速な対応を可能にします。
マニュアル作成・運用を効率化するツール比較
電話対応マニュアルを作成・共有する際、WordやExcelで作ったファイルをメールで配布する方法では、最新版がどれかわからなくなったり、必要な情報をすぐに見つけられなかったりする問題が起こりがちです。
マニュアル作成ツールやナレッジ共有ツールを活用することで、こうした課題を解決し、効率的にマニュアルを作成・運用できます。ここでは、主要な5つのツールを比較し、それぞれの特徴と選び方のポイントを解説します。
主要ツールの比較表
マニュアル作成・共有に役立つ主要5ツールの料金、特徴、向いている企業規模を比較しました。自社の課題や予算に合わせて選択してください。
| ツール名 | 料金 | 主な特徴 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| Teachme Biz | 月額59,800円〜 | 画像・動画ベースのビジュアルマニュアル作成、閲覧状況分析 | 視覚的なマニュアルを重視する企業 |
| Dojo | 要問い合わせ | PC操作の自動記録、多様な出力形式、音声合成機能 | システム操作マニュアルを多く作る企業 |
| NotePM | 月額4,800円〜(8ユーザー) | 強力な全文検索、高機能エディタ、未読管理・閲覧履歴 | 検索性とナレッジ蓄積を重視する企業 |
| COCOMITE | 要問い合わせ | 固定フォーマットで簡単作成、ITツールに不慣れな人でも使いやすい | シンプルさを重視する中小企業 |
| Confluence | 無料プランあり、有料は月額600円/ユーザー〜 | 高いカスタマイズ性、Jira連携、AI機能、国内シェア1位 | 大規模組織、IT業界 |
各ツールの特徴と選び方
それぞれのツールには独自の強みがあります。自社の課題、予算、チームの規模に応じて、最適なツールを選びましょう。ここでは、各ツールの特徴を詳しく解説します。
Teachme Biz
Teachme Bizは、画像や動画を中心とした視覚的にわかりやすいマニュアルを簡単に作成できるツールです。スマートフォンで撮影した写真や動画をそのまま使えるため、現場での作業手順を直感的に伝えられます。
マニュアルの閲覧状況や検索ログを分析する機能があり、どのマニュアルがよく見られているか、どこで躓いているかを把握できます。これにより、マニュアルの改善ポイントを見つけやすくなります。
また、AIによるマニュアルの原案生成や動画の自動分割など、作成時間を大幅に削減する機能も搭載されています。視覚的なわかりやすさを重視し、マニュアル作成の効率化を図りたい企業に適しています。
Dojo
Dojoは、PC操作を記録するだけで、画面キャプチャと説明文を自動で取り込み、マニュアルを生成できるツールです。システムの操作説明など、PC画面を見ながら行う業務のマニュアル作成を大幅に効率化できます。
Word、Excel、PDF、HTML5、動画など、多様な形式で出力できるため、用途に応じて最適な形式を選べます。社内向けにはPDF、顧客向けにはHTML5といった使い分けが可能です。
音声合成機能により、26以上の言語でナレーション付きの動画マニュアルも作成できます。多言語対応が必要な企業や、動画マニュアルを活用したい企業に向いています。
NotePM
NotePMは、WordやPDFなど添付ファイルの中身まで検索できる強力な全文検索機能を持つナレッジ共有ツールです。「あの情報どこだっけ?」という悩みを解決し、必要な情報をすぐに見つけられます。
高機能なエディタと豊富なテンプレートで、誰でも簡単にキレイなドキュメントが作成できます。マークダウン記法にも対応しており、技術的な内容も見やすく整理できます。
編集履歴や閲覧状況が自動で記録され、誰がいつ閲覧したかを把握できる未読管理機能があります。情報の更新管理や周知徹底が容易になり、マニュアルの運用がスムーズになります。検索性とナレッジ蓄積を重視する企業に最適です。
【コラム】検索機能の重要性
マニュアルは「作って終わり」ではなく、「必要な時にすぐ見つけられる」ことが重要です。特に電話対応のような時間制約のある業務では、検索にかかる時間が対応品質に直結します。ファイルの中身まで検索できる機能があれば、過去に作成したマニュアルや資料も有効活用でき、情報の再利用性が高まります。
COCOMITE
COCOMITEは、固定フォーマットで誰でも簡単にマニュアルを作成できるツールです。ITツールに不慣れな人でも直感的に操作でき、マニュアル作成のハードルを下げられます。
シンプルな機能に絞られているため、複雑な設定や操作を覚える必要がなく、すぐに使い始められます。小規模な企業や、シンプルさを重視する組織に向いています。
Confluence
ConfluenceはITRの調査で2025年度の国内ナレッジ共有市場でシェア1位(46.4%)を獲得している、業界トップクラスのツールです。特にIT業界で広く利用されており、高いカスタマイズ性と他ツールとの連携が強みです。
豊富なテンプレートと柔軟な編集機能で、議事録からプロジェクト計画まで多様なドキュメントを作成できます。Jiraなど他のアトラシアン製品との強力な連携により、開発からサポートまで一貫した情報管理を実現できます。
AIによるコンテンツの要約や提案、社内ナレッジの横断検索が可能で、大規模な組織でも効率的に情報を管理できます。大規模なコールセンターや複雑な情報を体系的に管理したい企業に適しています。
Notion
Notionは、テキスト、画像、チェックリストなどをブロック単位で組み合わせ、自由なレイアウトでドキュメントを作成できるオールインワンのワークスペースです。マニュアル作成だけでなく、タスク管理やプロジェクト管理も統合して行えます。
データベース機能でマニュアルを一覧化し、タグ付けやフィルタリングで情報を整理・検索しやすくできます。複数のマニュアルを体系的に管理したい場合に便利です。
無料プランでも十分な機能が利用でき、チームでのリアルタイム共同編集も可能です。コストを抑えつつ多機能なツールを求める個人や小規模チームに最適です。
電話対応マニュアルの作成・運用を効率化したいならNotePMがおすすめ
電話対応マニュアルを作ることで、対応品質の均一化、新人教育の効率化、ナレッジの蓄積という3つの大きなメリットが得られます。マニュアルには基本マナー、受電・架電の流れ、FAQ、クレーム対応など、必要な項目を漏れなく盛り込むことが大切です。
マニュアル作成は、業務整理、トークスクリプト作成、FAQ整理、イレギュラー対応の明確化、運用と改善という5つのステップで進めることで、実用的なマニュアルを効率的に作れます。また、シーン別のフレーズ集やクレーム対応の基本ステップを参考にすることで、すぐに使えるマニュアルに仕上がります。
マニュアルを作成した後は、運用と改善が重要です。紙やファイルサーバーでの管理では、最新版の管理や情報の検索に課題が残ります。NotePMのようなナレッジ共有ツールを活用することで、強力な検索機能と未読管理により、必要な情報をすぐに見つけられ、全員に確実に周知できる環境を整えられます。
まずは無料トライアルで実際の使い勝手を確認し、自社の業務に合うかを試してみることをおすすめします。


