非正規社員中心企業の課題|従業員満足度を高めるメリットや方法を紹介

2023年08月26日(土) エンゲージメント

こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。

雇用形態の多様化は年々進んでいて、とくにサービス・販売などの事業はパートや契約社員などの「非正規社員」が中心となって支えています。非正規社員中心企業の課題として「同一労働・同一賃金」が掲げられてきましたが、近年は改善傾向にあります。一方で、非正規社員は勤務時間が短い傾向にあるため、正社員より従業員満足度(エンゲージメント)を高めづらいことも課題です。

この記事では、非正規社員の現状や、非正規社員中心企業の課題である従業員満足度について解説します。非正規社員を多数擁する企業が従業員満足度向上に成功した事例も紹介しますので、参考にしてください。

非正規社員の現状

厚生労働省のよると、2022年は労働人口のうち約4割を非正規雇用が占めています。非正規雇用の割合は2020年にコロナの影響で一時的に下落したものの、概ね右肩上がりで上昇中です。

職種別に非正規雇用の割合を見てみると、サービス・事務・販売の順で多くなっています。事務の場合は企業によって異なりますが、どれもお客様対応が発生することが3つの職種の共通点です。

出典:「非正規雇用」の現状(従業員数)|厚生労働省

非正規社員と正社員の違い

非正規社員と正社員の大きな違いは、「勤務時間」と「雇用期間」の2つです。

勤務時間
正社員の場合は基本的に1日8時間、週5日のフルタイム勤務です。一方で、非正規社員は8時間未満の短時間シフトも多いことが特徴です。そのため、フリーターはもちろん、学生や主婦などが本業の合間に働く方法としても非正規社員は選ばれています。

雇用期間
正社員は期間の定めがなく、自分の意志で退職しない限りは基本的に雇用されつづけます。それに対して非正規社員は雇用期間が定められているのが特徴です。雇用期間満了時に契約を更新して働きつづけることもできますが、会社の都合で雇用契約が更新されない可能性もあります。

非正規社員中心企業の課題

従業員のうち非正規社員が占める割合が多い企業は、どんな課題を抱えやすいのでしょうか。

同一労働・同一賃金の達成

「同一労働・同一賃金」とは、賃金の待遇格差を解消するための取り組みです。同じ業務内容を担当していても正社員と非正規社員では賃金に差があるとして、国によって同一労働・同一賃金が推進されました。2019年から施行された働き方改革関連法にも、賃金格差を是正するための内容が盛り込まれています。

そうした国の後押しもあって、同一労働・同一賃金問題は解決に向かいつつあるようです。マイナビの調査では、正社員・非正規社員の間で待遇差がある企業は全体の21.8%まで縮小しています。くわえて、直近半年間にアルバイトの給与を上げた企業は6割超えと過去最高の数値を記録しました。業種別では非正規社員の割合が大きい「飲食・フード」が最も高く、7割以上に上っています。

出典:「非正規雇用の給与・待遇に関する企業調査(2023年)」を発表 | 株式会社マイナビ

エンゲージメントの向上

内閣府の調査によると、非正規の仕事に就いた理由は「自分の都合の良い時間に働きたいから」という回答が最も多くなっています。働く時間が短いと、「この会社の一員として働いている」という帰属意識を醸成しづらくなります。それによって、仕事の働きがいや福利厚生などに関する従業員満足度(エンゲージメント)を高めづらくなっていることも、非正規社員中心企業が抱えやすい問題です。

出典:労働力調査(詳細集計)2022年(令和4年)平均結果の要約、概要、統計表等 | 内閣府

非正規社員のエンゲージメントを高めるメリット

非正規社員の職場や仕事への満足度を高めることで、企業にとっても大きなメリットがあります。

顧客満足度の向上

非正規社員が自分の仕事への満足度が高まることで、働くモチベーションが向上します。たとえばサービス業の場合、「どうしたらお客様にもっと喜んでもらえるか」と考えながら接客するようになるでしょう。コーヒーチェーンのスターバックスで、自発的にカップへメッセージやイラストを書く取り組みが例として挙げられます。こうして1人ひとりの仕事への意識が高まってサービス品質が向上することで、顧客満足度も上昇し、売上アップも目指せます。

離職率の低下

仕事や会社に対する愛着がなければ、「いつでも代替可能な腰掛け仕事」として捉えられてしまいます。もし現在よりも好条件の仕事が見つかれば、そちらに転職してしまうでしょう。エンゲージメントを向上して「今の職場は居心地が良い」と思うようになると、長くつづけてもらえる可能性が高まります。さらに、知人に仕事を勧める「リファラル採用」に繋がることもあるでしょう。1人ひとりの勤続年数が長くなりスタッフの入れ替わりが少なくなることで、採用コストが抑えられて、新人教育を担当する現場スタッフの負担も減らせます。

関連記事:従業員エンゲージメントとは?計測方法からメリット・デメリット・事例まで徹底解説

非正規社員のエンゲージメントを高めるには

時短で働くことが多い非正規社員のエンゲージメントを高めるアイデアを3つ紹介します。

従業員アンケートを行う

まずは従業員アンケートを実施して、非正規社員1人ひとりがどんな部分に不満を持っているかを正確に把握しましょう。アンケートでは、仕事の意義や自身の成長実感、上司や同僚などとの人間関係、企業理念への共感などに関する設問を設けるのが一般的です。

福利厚生を充実させる

正社員と非正規社員の、賃金以外での待遇差を埋めることも大切です。たとえば、賞与や表彰を正社員だけをしている場合は、非正規社員も含めて実施しましょう。それにより会社の一員としての意識を醸成でき、モチベーションアップに繋がります。

ビジョンやマニュアルを共有する

正社員と非正規社員との情報格差の解消も、エンゲージメント向上のために重要です。非正規社員が「正社員に聞かないと分からない」という状態にならないよう、業務内容やビジョンなどを共有する仕組みづくりを実施しましょう。正社員からのみのトップダウンな発信にならないよう、非正規社員からも発信できるようにするとさらに効果を発揮します。

関連記事:社内の情報格差を解消するには?原因と解決策をわかりやすく解説!

非正規社員のエンゲージメント向上の成功事例

「くりーむパン」で知られる株式会社八天堂は、もともと正社員採用のみ行う会社でしたが、販売店の拡大にともない雇用形態が多様化しました。そこで課題になったのが、社員間の情報格差です。非正規社員にはメールアドレスや社用PCを用意していないことから、新商品やキャンペーンなどの情報を「知らなかった」という声が出るようになりました。

そこで、派遣やパートも含めて全社の隅々まで情報を共有して浸透させられるよう、社内wikiツールの「NotePM」を活用しました。NotePMは面倒なセットアップも必要なく、スマホからも簡単に閲覧できます。情報も検索しやすいため、非正規社員の間にもスピーディーに浸透しました。

NotePMの導入後は、雇用形態による情報格差はもちろん、待遇差も埋めることに成功しました。もともと社員を対象としていた月間MVPの推薦に派遣・パートも参加できるようになったり、社内報を共有できたりと、非正規社員への福利厚生が増えたそうです。

関連記事:【導入事例】雇用形態の多様化で生じた情報格差を解消。情報共有ツール「NotePM」の活用でスタッフのモチベーションを向上 – 株式会社八天堂

 

まとめ

サービス・事務・販売など非正規社員に支えられている業種では、非正規社員のエンゲージメント向上に取り組むことで、非正規社員のモチベーションがアップし、離職防止にも繋がります。それにより、非正規社員が持つノウハウを会社に蓄積できるため、顧客満足度の向上も図れるでしょう。

エンゲージメントを高めるためには、正社員と非正規社員の垣根をできるかぎりなくした情報共有を行うことがポイントです。非正規社員中心の企業での情報共有には社内wikiツール「NotePM」が便利です。

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