近年、開催場所を問わずに顧客が参加できるオンライン展示会が注目を集めています。出展企業側も、コストを抑えつつ売上向上が見込めるため、オンライン展示会の開催を検討しているという企業も多いでしょう。しかし、オンライン展示会にはプラットフォームが多数あり、どれを選べばよいのか迷うことも少なくありません。
そこで、本記事ではオンライン展示会の概要と出典方法、メリット・デメリットとおすすめのオンライン展示会プラットフォーム5選を紹介します。
目次
オンライン展示会プラットフォームとは?
オンライン展示会プラットフォームとは、VR空間の中でWeb会議や動画配信を行い、自社製品の宣伝や顧客獲得の機会を生み出すプラットフォームのことです。従来の対面での展示会やイベントに代わり、ウェブ上で展示ブースやコンテンツを提供し、出展者と来場者が情報交換や商談を行うことができます。オンライン展示会プラットフォームは、主に以下のような機能があります。
- バーチャルブースの設置
- ウェビナー・プレゼン動画の配信
- 来場者とのチャット機能
- 登録フォーム機能
- 行動ログ解析機能
- オンライン決済機能
オンライン展示会プラットフォームの導入により、企業は出展コストの削減やリーチの拡大、新規顧客開拓などのメリットが期待できます。
オンライン展示会プラットフォームの出展方法
オンライン展示会プラットフォームの出展方法は、以下の2つがあります。
- 合同出展型オンライン展示会
- 自社完結型オンライン展示会
それぞれ、解説していきます。
合同出展型オンライン展示会
合同出展型オンライン展示会とは、複数の企業が共同で出展する形式のオンライン展示会を指します。従来のリアルな展示会と同様に、各企業が、製品やサービスをPRする場として独自のバーチャルブースを設置します。合同出展型オンライン展示会は、特定の業界やテーマに沿った企業が参加するのが一般的です。関連企業が一堂に介し、新製品やサービス、技術情報を来場者に訴求できます。また、参加企業同士のコラボレーションやビジネスマッチングが行われることもあります。
自社完結型オンライン展示会
自社完結型オンライン展示会とは、ある特定の企業が独自に開催するオンライン展示会です。企業が自社の製品やサービスを紹介するために、独立したオンライン環境を構築し、顧客や見込み客を招待して情報発信や商談を行います。自社完結型オンライン展示会は、独自のカラ―で自社製品のアピールを行えるのが魅力です。また、タイミングや内容を柔軟に調整できるため、企業の戦略に応じた展示会を開催できます。一方、企画から運営までのコストや労力がかかり、集客力に限りがあることも理解しておきましょう。
オンライン展示会プラットフォームへ出展するメリット
オンライン展示会プラットフォームへ出展するメリットは、以下の3つです。
- 場所や時間にとらわれず集客できる
- 展示会の出展コストが削減できる
- 来場者の分析ができる
それぞれ、解説していきます。
場所や時間にとらわれず集客できる
メリットの1つ目は、場所や時間にとらわれず集客できることです。オンライン展示会は、インターネット環境が整っていれば、場所を問わず参加可能です。また、天候による影響を受けないため、悪天候であっても中止や延期する必要がありません。来場者視点からみても、期間中に何度もブースを訪ねられるのは利便性が高いでしょう。場所や時間の制限を受けない部分は、オンライン展示会の一番のメリットと言えます。
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展示会の出展コストが削減できる
メリットの2つ目は、展示会の出展コストが削減できることです。対面の展示会であれば、会場費や当日の人件費、ブースの装飾費用や交通費など、さまざまな経費が発生しますが、オンライン展示会であれば費用コストを抑えることが可能です。オンライン展示会にも、プラットフォームの利用料金、バーチャルブースのデザイン費用、ウェビナーやプレゼンテーションの制作費、広告費などがかかります。しかし、従来型の対面展示会に比べてオンライン展示会にかかる費用は低い傾向にあるため、全体的に出展コストの削減が期待できるでしょう。
来場者の分析ができる
メリットの3つ目は、来場者の分析ができることです。オンライン展示会は、来場者の参加申し込みからすべてオンライン上で行われます。そのため、来場者の行動履歴などのデータを正確に取得できます。申し込みの段階で、どのようなサービスに興味があるのかのデータが収集できるため、ブースに呼び込む工夫や導線の変更などにも反映させることが可能です。参加者へのアンケートを含め、見込み客のページ経路やニーズをデータで分析できるため、今後のマーケティングに活用できるでしょう。
オンライン展示会プラットフォームへ出展するデメリット
オンライン展示会プラットフォームへ出展するデメリットは、以下の3つです。
- 商材の向き不向きがある
- コンテンツの制作コストがかかる
- 滞在が短くなりやすい
それぞれ、解説していきます。
商材の向き不向きがある
デメリットの1つ目は、商材の向き不向きがあることです。オンライン展示会では、動画などでの商品やサービス紹介を、VRや3Dなどで行えます。そのため、視覚的な魅力は、来場者に存分に訴求が可能です。しかし、実際に商品を手に取って触ってもらう、商品を食べて味わってもらうといったことはできません。味覚や嗅覚、触覚などによる訴求が決め手となる食品・化粧品などでオンライン展示会を行う場合は、工夫が必要だと言えます。サンプルを後日郵送するなど、フォローが必要であることを理解しておきましょう。
コンテンツの制作コストがかかる
デメリットの2つ目は、コンテンツの制作コストがかかることです。オンライン展示会は、比較的低コストで運用できますが、配信動画の制作費、プレゼンテーションの制作費などがかかります。初回はコンテンツ制作費用や人件費がかかる可能性が高いでしょう。そのため、ある程度のコストは見込んでおく必要があります。しかし、コンテンツは一度作ってしまえば繰り返し使える可能性が高いでしょう。
滞在が短くなりやすい
デメリットの3つ目は、滞在が短くなりやすいことです。ネット上であればいつでもどこでも参加できるのがオンライン展示会の強みですが、その反面で離脱されやすい点には注意が必要です。対面の展示会では、半日から1日かけてブースを回り、目的外で気になったブースがあれば、顧客が寄り道することもあるでしょう。しかし、対面の展示会では目的のブースに直行し、そのまま直帰する可能性が非常に高いです。そのため、オンライン展示会では来場者の目に留まる見せ方や飽きられない工夫を行う必要があるでしょう。
オンライン展示会プラットフォームの選び方
オンライン展示会プラットフォームの選び方で、参考にすべき事項は主に以下の3つです。
- プラットフォームの規模
- 外部システムとの連携性
- 運用にかかる費用
それぞれ、解説していきます。
プラットフォームの規模
選び方の1つ目は、プラットフォームの規模です。イベントの参加可能人数や、出展のブース数の上限などにも着目しましょう。プラットフォームによっては、自社開催の展示会が得意であったり、大規模なイベントに特化していたりとさまざまです。大規模な展示会を開催する場合、多くの参加者を同時にサポートできるプラットフォームが必要です。一方で、小規模な展示会には、それほど大規模なプラットフォームは必要ない場合があります。自社の予算や目的に合ったものを選びましょう。
外部システムとの連携性
選び方の2つ目は、外部システムとの連携性です。例えば、ZoomなどのWeb会議ツールとの連携、YouTubeなどの動画配信サービスとの連携などが挙げられます。また、来場者情報を効率的に管理するのであれば、MAツールと連携できるかを確認しておきましょう。MAツールでは、メールの自動送信や行動分析など、マーケティング活動を自動化できる利点があります。検討しているプラットフォームがどのような外部ツールと連携しているか、事前に確認しておくと良いでしょう。
運用にかかる費用
選び方の3つ目は、運用にかかる費用です。運用費用には、プラットフォームのライセンス費用や月額使用料・カスタマイズ費用・サポート費用などが含まれるのが一般的です。必要な運用費用を総合的に考慮し、自社のニーズや予算に適したプラットフォームを選ぶことが重要です。また、プラットフォームの機能や品質と運用費用をバランスよく比較検討することで、最適なプラットフォームが選べるでしょう。
オンライン展示会プラットフォームのおすすめ5選
EventHub
EventHubは、企業や団体が効果的なバーチャルイベントを開催できるオンライン展示会プラットフォームです。使いやすいインターフェースで、さまざまな機能を備えています。例えば、ブースのカスタマイズや商談のためのチャット機能、ライブセッションやオンデマンドコンテンツの視聴、リアルタイムなアナリティクスといった多彩な機能があります。さらに、外部システムとの連携も可能で、CRMやMAツールとのデータ連携がスムーズに行える点も魅力の1つです。
EventHubの特徴
- デザインのカスタマイズ可能
- CRMやMAツールとのデータ連携
- 顧客の行動履歴を分析可能
URL: https://eventhub.jp/
Airmesse
Airmesseは、企業や団体に3DのVR技術により展示会が開催できるオンライン展示会プラットフォームです。オンライン説明会・展示会・オフィスツアーなど、さまざまな形式に対応したプランを豊富に取り揃えています。製造メーカーの小さな部品なども独自のVR技術で拡大して顧客に展示できるため、自社製品やサービスを3Dで訴求したいと考えている企業におすすめです。
Airmesseの特徴
- 展示会に向けた制作・運営のサポート
- 3DVR技術で自社製品を再現可能
- カスタマイズ可能なアンケート投票・購入機能
URL: https://airmesse.jp/
WebEXPO Master
WebEXPO Masterは、効果的なオンライン展示会体験を提供するプラットフォームです。3Dバーチャル空間を活用し、リアルな展示会の雰囲気を再現できます。ブースレイアウトパターンを備えており、ニーズにあわせていつでも変更可能です。AIチャットボットツールやWeb会議システムとも連携できるため、展示会からスムーズに商談へと移ることができるでしょう。
WebEXPO Masterの特徴
- Web会議ツール・チャットボットと連携可能
- 展示ブースを自由に変更可能
- 大規模から小規模まで対応
URL: https://www.systems.nakashima.co.jp/dutiessolution/webexpomaster/
そのまま展示会
そのまま展示会は、ソニーグループのオンライン展示会プラットフォームです。3DバーチャルイベントをWebブラウザで表示し、展示会を開催できます。本物の展示会場と遜色のないほどリアルな会場空間を実現できますが、スマートフォンやメモリ数の少ないPCでも閲覧できるよう独自の処理を施しています。大規模から小規模までさまざまな展示会に対応しているため、活用の幅は広いでしょう。
そのまま展示会の特徴
- 対面とバーチャルのハイブリッド開催も可能
- 3Dバーチャルイベント展示会が開催可能
- 来場者数や会員登録者数を一目で確認できるダッシュボード機能
URL: https://www.sovec.net/sonomama/
META BOOTH
META BOOTHは、独自の3D空間や2D空間、VR、AR技術を活用し、オリジナリティあふれるオンライン展示会を実現するプラットフォームです。出展社と来場者がアバターを通じてリアルなコミュニケーションができるメタバース空間を実現し、自由度の高い展示会が開催できます。さまざまな展示会サンプルが用意されているため、短期間で展示会を開催することもできるでしょう。
META BOOTHの特徴
- 2Dや3Dなどビジネスにあわせて選択可能
- カスタマイズ可能なデザイン
- 展示会サンプルの取り揃えが豊富
まとめ
本記事ではオンライン展示会の概要と出典方法、メリット・デメリットとおすすめのオンライン展示会プラットフォーム5選を紹介しました。オンライン展示会は、対面よりもコストを抑えることができ、来場者の情報を得られるなどさまざまなメリットがあります。オンライン展示会のプラットフォームを選ぶ際は、規模や予算を鑑み、自社に合ったものを選択しましょう。本記事を参考に、オンライン展示会プラットフォームを活用し、ビジネスの成長を加速させましょう。
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