展示会報告書の書き方をマスター!(例文あり)ポイントを押さえて正しく提出しよう

2024年11月14日(木) 報告書,ビジネス文書

 

社会人として働いていると、商品やその活用方法をPRする「展示会」に行くこともあるでしょう。業務で展示会へ行った場合、就業時間を割く以上は展示会報告書にまとめなくてはなりません。展示会報告書は、立派なビジネス文書の一つのため、必要項目を踏まえて作成することが重要です。この記事では、展示会報告書の作成ポイントや注意点を解説します。

 

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展示会報告書とは

展示会報告書とは、会社員が展示会で体験した内容を上司に伝えるための文書です。展示会の多くは、取引先や親会社などから出席の案内がまわってきます。そして、展示内容と関わりの深い社員が今後の仕事に役立てるため足を運ぶ傾向です。

趣味や娯楽が目的なのではなく、業務の一環だといえるため、上司は部下がしっかりと業務を遂行したかを確認しなくてはなりません。万が一、部下が本来の目的から外れた行動を取っていないか把握できるよう、上司は展示会報告書に目を通します。

また、展示会報告書には情報共有の意味合いも込められています。展示会では、「新商品の概要」「商材の活用術」などが詳しくアピールされていることも珍しくありません。これらの情報は、商品を取り扱う企業として耳に入れておきたい内容もあります。

ただ、大勢が展示会に行く暇はないので、会社の代表として特定の社員が参加するのです。つまり、参加した社員には会社に情報を持ち借る義務があるといえます。そのため、展示会報告書を読めば、有益な新情報を把握できるようになっている状態が理想です。

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展示会報告書の書き方のポイント

「事実」と「所感」

一般的に、展示会報告書は「事実」と「所感」によって構成されます。このうち、より大きな割合を占めるべきなのは事実のほうです。なぜなら、客観的な部分を中心に文書を構成しないと、参加者の主観に偏った内容になりかねないからです。展示会報告書は事実を連ねて記載していくのが基本。会場で配られたパンフレットなどを参考にして、正確な名称やコンセプトなどを上司に伝えていきます。しかし、これだけではホームページやパンフレットさえあれば仕上げられる内容になってしまうでしょう。

レポートを意識して参加

展示会報告書は、客観的事実に加えてあくまで参加した体験に基づく文章であるべきです。完成度の高い報告書を提出するには、参加している間からレポートを書くつもりでブースを見学することが重要。無意識に展示を眺めるのではなく、「これは自社で扱えるだろうか」と考えながら意見や疑問を持つようにします。必要であれば、担当者に話を聞いて展示物をさらに詳しく説明してもらいます。しっかりした展示会報告書を完成させることは、すなわち展示会そのものに集中して挑むということです。充実した時間を過ごせたのであれば、報告書をまとめるための所感も書きやすくなるでしょう。

 

展示会報告書の構成・項目

最初に、日付や主催団体、展示会の名前やコンセプトといった基本情報を書きましょう。当然、報告書の作成者の署名も必要です。ただ、これらの情報を冗長的に並べるだけでは要点のつかみにくい文章となってしまいます。展示会報告書で最も大切なのは「参加目的」です。自分がどのような目的で参加し、それが果たされたかどうかを書かなくてはなりません。それを読めば、展示会の意義を誰もが理解できることが望ましいでしょう。

さらに、目的を踏まえて「展示会内容」を報告していきます。合同展示会になると、複数の企業がブースを出展しているので、見分けがつくように記述しましょう。そのほか、競合他社の様子などを上司に伝えるのも報告書の役割です。ノベルティの配布状況や、展示会のスタッフ数なども資料になりえます。これらの情報をまとめてから、ようやく作成者の所感が付け加えられます。単に、「よかった」「面白かった」という感想だけではビジネス文書として不適格です。今後の業務でどのように生かしていくかを書いてこそ、展示会報告書は意味をなします。写真などがあれば添付すると、より具体性のある報告となるでしょう。

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展示会報告書の例文

○○株式会社主催新商品展示会

2020年2月5日(水)
参加者:〇〇
作成:2月6日(木)

●参加目的:
長年販売パートナーシップを結んできた○○社の新商品を確認するために参加した。また、展示会では営業ポイント、提案例などの講習も行われており、今後の参考にできると感じた。

●内容:
生産管理システム「○○」のデモストレーションを見学。これまでのシリーズと比べ、画面がはるかに見やすくなっている。また、会計システムや営業支援システムとの連携も可能となっており、一元管理を実現させたい企業がターゲットとなる。そのぶん、導入や操作性の難易度は高まった。ただし、独自のマニュアルに基づく教育システムが用意されており、基本料金の中に含まれている。カスタマーセンターは、土日も営業しているとのことで、サポート体制は整っている。

パートナー企業に対して、営業活動におけるPRポイントが公開された。メインターゲットは、中小クラスの製造業。すでに、生産管理システムを導入しているものの、不満を抱えている層が中心となる。特に原価の計算で問題を抱えていた企業にとっては、解決策として提示しやすい。

●所感:
システム導入後、メーカーからサポートを受け続けられるのは販売企業としても魅力だと感じた。ただし、既存のシステムと比べて性能が格別に優れているとは思えず。また、企業が現在使っているシステムからの移行作業に難しい点がある。これらの技術面の課題に対して顧客をまじえた状態で向き合ってくれることを期待したい。なお、ノベルティにはノートが配られていたものの、受け取らない参加者も多かった。弊社が同様のイベントを行うときの参考にしたい。

 

展示会報告書を書くときの注意点

簡潔さを意識して書く

展示会報告書を記載する際の注意点は、「簡潔さを意識して書く」ということです。展示会報告書に目を通すのは、実際に足を運んでいない上司になり、展示内容について十分な知識があるとも限りません。そのため、専門用語が飛び交う複雑な文章だと主旨が伝わりにくくなります。難しい言葉は、分かりやすい言葉に言い換えるなどして、誰が読んでも理解できる報告書を目指しましょう。また、「感想文」にならないことも大切です。「~と思う」「~と感じた」といったフレーズは感想にあたります。事実を報告する際は不適切なので、所感の項目以外は断定の形を意識しましょう。

上司へのアピール

また、展示会報告書が「上司へのアピール」になっている点も押さえておきたいポイントです。多くの上司は、報告書の内容を通して部下の観察力や洞察力などを試しています。シンプルな文章で充実したレポートを書けたのであれば、その部下は高い意識で展示会を見学したと評価される可能性が高まるでしょう。逆に、だらだらとまとまりのない文章が綴られているだけの報告書は、上司からの評価を落としかねません。多少面倒に感じたとしても、展示会報告書は手を抜かず読み手のことをイメージしながらしっかりと取り組みましょう。

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展示会報告書は情報共有として重要!参加したらすぐに提出しよう

興味深い展示会が開催されたとき、その内容を社内全体で共有すれば企業にとって有益なデータが蓄積していきます。展示会報告書は、会社の代表として参加した展示会の内容を伝えるため、作成する必要がある報告書の一つです。そのため、見学から帰ったらできるだけ早くとりまとめて提出しましょう。読み手が分かりやすい完成度の高い展示会報告書を作成できれば、上司へのアピールにもつながります。

展示報告書を含め、ビジネス上で情報共有を行うコツについて知りたい方は、ぜひ下記記事をご参照ください。

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