社内に新しいハードウェアを導入する際には、3つの方法があります。それは購入してしまうのと、リース、そしてレンタルです。それぞれメリット、デメリットがありますので、情シス担当者としては適切に判断しなければなりません。
この記事では購入とリース、そしてレンタルに際して基準となる考え方、それぞれのメリットおよびデメリットを解説します。
目次
基本的に物品向け
購入やリース、レンタルはいずれもハードウェア向けに考えるべきです。ソフトウェアであれば買い切り(購入)やサブスクリプション(月額購読)がありますが、サブスクリプションは資産の保有はなく、サービス利用料という位置づけです。
情シス担当者が対象とするハードウェアとしてはPCや複合機、サーバー筐体、ネットワーク機器が対象になるでしょう。基本的にリースやレンタルでは消耗品は対象になりません。
購入とは
購入というのは、まさに物品を購入して自社の資産にする行為になります。資産が増える一方、購入した物品の耐用年数に応じた減価償却が求められるので、経理担当者にとっては大きな負担になります。同時期に大量に購入するのであればまだしも、パソコンなどのように入社タイミングによってバラバラの場合は、その管理がとても煩雑になるでしょう。
中小企業の場合、30万円以下の物品であれば減価償却を行わずに一括償却できるというメリットがあります(年間300万円まで)。そのため、この30万円というラインが購入を行う、リースやレンタルにするという分かれ目になることは良くあります。
リースとは
リースはリース会社が代理で購入し、それを賃貸する形式になります。金額によって異なりますが、5年間などの比較的長期での契約になるでしょう。この契約期間中は基本的に解約不可ですが、別なリース会社に乗り換える代わりにその会社が解約金を代わりに払ってくれるケースもあります。
リース期間中に支払う賃貸料は経費になります。また、同時にサポート契約も結ぶのが基本であり、定期的なメンテナンスも実施してくれます。契約期間が終了すると、その物品は返却しますが、そのまま中古として購入したり、リースの継続やレンタルに切り替えるケースもあります。
レンタルとは
レンタルはリース会社が保有する資産を定額で賃貸する形式です。基本的には中古品が対象で、リースが終わって引き上げたものが対象になるでしょう。レンタル期間は最低期間が設定されいてるものの、リースと比べると短くなります。また、途中解約も可能で、一定の手数料さえ支払えば問題ありません。
レンタルも支払う賃貸料は経費になります。サポート契約を結ぶのもリースと変わりません。
購入・リース・レンタルのメリット
購入のメリットは自社の資産になることでしょう。また、万一自社のミスで傷つけたり紛失、または破壊したとしても違約金が発生することはありません。
リースのメリットは初期費用が抑えられることです。数百万円する複合機を導入する場合にも、月額数万〜10万円程度で導入できます。また、この時に導入される筐体は最新、かつ新品になるでしょう。減価償却はなく、月々の費用を支払う形で済ませられるのも大きなメリットです。
レンタルのメリットはリースと似ていますが、導入に際して初期費用が抑えられます。ただし、対象となる筐体は若干古い(リース終了後)ものになるでしょう。もちろん、その分リースと比べて月額費用は安価になります。
購入・リース・レンタルのデメリット
購入のデメリットは減価償却が発生することです。もちろん一括償却できる基準もありますが、年間での制限もあるので超えてしまった場合には減価償却しなけれなりません。PCのように年々性能が向上されるものにおいては、4年間の減価償却期間は長いものになるでしょう。サーバーの場合は5年と、さらに長い減価償却期間になります。
リースのデメリットは月額費用が割高になる点です。サポート費用も含まれますが、リース期間全体で支払う金額は購入するのに比べて割高になります。また、リース期間は比較的に長く、その期間は解約できないのもデメリットです。
リース時には設置場所もあらかじめ決めておくことが多く、勝手に動かすことはできません。オフィスのレイアウト変更や移転などが話題に上がった時には、必ずリース会社に相談しましょう。勝手に移動して問題が発生すると、契約違反につながります。
後、当たり前ではありますが所有権はリース会社にあります。リース後に購入できるオプションを提供している場合もありますが、そうでない場合には所有権はあくまでもリース会社です。リース契約終了後に再リース場合、月額費用は十分に低くなりますが、それでも長期的に見れば購入と比べて割高になるのは避けられません。
レンタルのデメリットは月額費用もさることながら、比較的古い筐体になることでしょう。基本的にリース期間が終了したものが対象になるので、5年落ちなどの筐体になるはずです。また、レンタル会社の持っている資産の中から選択する形になるので、選択肢の幅は広くありません。期待した筐体がレンタル中になっていれば、それは利用できません。
古い筐体になれば、当然故障したりトラブルが起きるケースは多いでしょう。サポートも費用に含まれるはずですが、消耗品(トナーやストレージなど)によるトラブルは十分起こりえます。
まとめ
今回は購入とリース、そしてレンタルのメリット・デメリットを解説しました。いずれの選択肢が良いかは、企業のタイミングや資産状況、利用期間、考え方によって異なります。しかし、ITやOA機器については情シス担当者に判断が求められるケースが多いでしょう。
どの方法が自社にとってベストか、その判断材料として当記事がお役に立てば幸いです。
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