リモートワークが行われるようになり、従業員の方からリモートワークをしたいという話も出るようになっているでしょう。リモートワークをセキュアに、かつスムーズに行うためには、いくつか解決すべき問題があります。その一つがリモートログインです。
特に社内にサーバーがあり、そこにある情報を処理したい時にはリモートから社内LANにログインできる必要があります。今回はこのリモートログインに関する知見を紹介します。
目次
リモートログインの仕組み
社内LANに外部ネットワークからアクセスする方法は主に3つあります。
- 専用線を介した方法
- IPアドレスレベルでのアクセス制御
- VPNを利用した方法
専用線を介した方法
専用線を利用する方法は、これまでにも支社と本社をつなぐ方法などで採用されています。インターネットを経由する方法もあれば、ネットワークプロバイダの閉域網を使ってつなぐ方法もあります。後者の方がより安全です。
これに似た方法として、社内にルーターを用意し、そのルーターに接続してログインする方法もあります。こちらはネットワークの遅い時代(ISDNなど)の時に使われていましたが、現在はあまり利用されていないと思われます。
IPアドレスレベルでのアクセス制御
従業員のアクセス元IPアドレスを限定し、IPアドレス単位で社内ルーターに穴(ネットワーク的な)を開ける方法です。最もシンプルな方法ですが、いくつかの問題もあります。
まずリモートワークの環境が固定IPアドレスになっている必要があります。間違っても不特定多数が利用する環境下では使えないでしょう。従業員の退職などに伴う制御は簡単ですが、管理は若干煩雑になりやすいという課題があります。
VPNを利用した方法
VPNは外部にある端末と、社内にあるVPNサーバー間をセキュアな仮想ネットワークで結ぶ技術になります。もちろん社内のルーター側では特定のポートに穴を開ける必要があります。VPNにはいくつか種類がありますが、最も手軽で有名なのはSoftEther VPNではないでしょうか。
SoftEther VPNは特別な設定(ルーターのポート開放)を行うことなく、VPNネットワークを構築できます。こうしたソフトウェアの中にはユーザー権限でも利用できるものがありますので、野良VPNサーバーが乱立しないよう運用に注意が必要です。
リモートログインの種類
リモートログインして行いたいことは主に以下の作業になるでしょう。
- ファイルサーバーへのアクセス
- 社内にあるデスクトップマシンの操作
- 社内アプリケーション(GUI)の実行
- 社内アプリケーション(Web)の実行
- SSHによるサーバー操作
ファイルサーバへのアクセスやデスクトップの操作、GUIアプリケーション操作についてはMicrosoft Remote Desktopがよく使われます。また、macOSまで対象になるとChrome リモート デスクトップも有名です。Chrome リモート デスクトップは上記のようなVPNも不要で使えるので、社内にあるPCにインストールしておくと便利です。
GUIアプリケーションの場合、そのアプリケーションをリモート側のマシンにインストールしていても社内のデータにアクセスできずに利用できないケースがあります。例えば経理用ソフトウェアなどは、データアクセスが必要でしょう。また、Webカメラや専用のドングル(USBメモリなど)が必要な場合は利用が難しいかも知れません。
Webアプリケーションの場合はVPNで接続できていれば、利用できるでしょう。デスクトップ用のアプリケーションと比べて問題は起こりづらく、簡単に使えるのが利点です。
情シス担当者やサーバー管理者の場合はGUIは不要で、SSHによるログインさえできれば十分というケースもあるでしょう。この場合はWebブラウザと同様、VPN接続さえ確立していれば問題ないでしょう。
リモートアクセスサービスについて
リモートログインをクラウドサービスとして提供しているケースが多々あります。【2024年版】リモートアクセスサービス おすすめ14選を徹底比較にて取り上げていますので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
リモートログインはネットワーク設定の変更が伴うなど、設定を間違えると社内の機密情報が危険にさらされる可能性がありますので注意してください。しかし、昨今のリモートワーク隆盛の時代においては、効率的なリモートアクセス環境の提供によって、企業の生産性を大きく向上させられるでしょう。
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