社内ポータルサイトの構築に必要な要件定義を徹底解説

2024年03月09日(土) 社内ポータル

こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。

企業が情報を伝えたり、従業員が情報を確認したりするのに便利なツールの1つが社内ポータルサイトです。社内ポータルサイトは、社内に散乱する情報を一元管理し、その管理を容易にしてくれる便利なツールといえます。社内ポータルサイトを構築するにあたり、そもそも「なぜ社内ポータルサイトが必要なのか?」という点から課題を明確にしたうえで、課題解決の具体的な方法を社内ポータルサイト構築の方針に落としこむことが重要です。この作業を要件定義と言います。

本記事では、社内ポータルサイトと要件定義の基本的な解説・社内ポータルサイトを構築する効果・要件定義の手順・要件定義後の流れを解説します。

 

このような方におすすめです

• これから社内ポータルを導入したい方
• 社内ポータルの運用に課題感がある方
• 社内の情報共有に課題感がある方


社内ポータルサイトの成功には要件定義が重要

社内ポータルサイトの成功には要件定義が重要という観点から、以下の2つを解説します。

  • 社内ポータルサイトとは
  • 要件定義とは

1ずつ、見ていきましょう

社内ポータルサイトとは

社内ポータルサイトとは、社内の情報に従業員のみがアクセスできるサイトを指します。社内ポータルサイトには、社内のさまざまなシステムに分散してしまっている業務に必要な情報へ手軽にアクセスできる入口としての役割があります。社内ポータルサイトにアクセスすることで、求める情報にただり着くだけではなく、従業員同士のコミュニケーションツールの1つとしても活用が期待できます。サイトのアドレスさえわかれば、社外からもアクセス可能なことから、社内ポータルサイトの導入は、時間や場所を問わず働ける環境を整えるツールにもなると言えます。

関連記事:社内ポータルサイトとは?メリット・主な機能・作成ポイント・おすすめサービスを解説

要件定義とは

要件定義とは、システムを開発する前に開発者視点で「依頼者が何を必要としているか」という要求をまとめ、具体的な方針を決定することを指します。システムを開発するときのゴールは、依頼者の要求の実現です。そのため、開発にとりかかる前に依頼者の要求をまとめ、実装する機能・性能などを見定め、具体的な進め方を決めなければなりません。要件定義を行わずゴールが不明確なままプロジェクトを進めることになった場合、開発が滞ったり、必要な機能が十分に搭載されていなかったりなど、自社とって望ましい社内ポータルサイトの構築が困難になります。

社内ポータルサイトを開発する途中で仕様変更になることも考えられます。しかし、要件定義で明確にした目的に沿ったコンセプトを守ることが大切です。


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要件定義をして社内ポータルサイトを構築する効果

要件定義をして社内ポータルサイトを構築する効果は、以下の2つです。

  • 目的に対して明確な社内ポータルサイトの構築ができる
  • 必要最低限の時間・コスト・工数で作成できる

1つずつ、見ていきましょう。

目的に対して明確な社内ポータルサイトの構築ができる

要件定義をして社内ポータルサイトを構築する効果の1つ目は、目的に対して明確な社内ポータルサイトの構築ができるということです。社内ポータルサイトは、運用する目的を明確にすることで、導入効果の最大化が期待できます。そのためには、課題を洗い出し、課題解決のために必要なことを要件定義する必要があります。

たとえば、従業員への情報の周知が課題であれば、社内掲示板の機能が必要です。業務のナレッジ共有の方法が課題の場合は、社内Wikiのような機能があると良いでしょう。社内ポータルサイトに必要な機能は、社内ポータルサイト導入の目的を明確にすることで見えてきます。要件定義を進めることは大きなエネルギーが必要ですが、社内ポータルサイトで最大の効果を出すためには、大切な工程と言えます。

関連記事:社内wikiの導入から活用までの完全マニュアル 成長企業が実践する情報共有術!

必要最低限の時間・コスト・人工で作成できる

要件定義をして社内ポータルサイトを構築する効果の2つ目は、必要最低限の時間・コスト・人工で作成できるということです。要件定義は、社内ポータルサイト構築の全工程の基準となります。そのため、定義した要件に必要な時間・コスト・人工をあらかじめ算出し、無駄が生じないよう進めることが可能です。

たとえば、時間・コスト・人工が基準を超えることが出てきた場合、要件定義をしていれば、原因を明らかにし、定義した要件まで軌道修正を行うことができます。そのため、社内ポータルサイトの構築を最小限のエネルギーで進めることが可能です。

関連記事:社内ポータルサイトの費用はどれぐらい?作る際の注意点とツールごとの違いを解説

社内ポータルサイト構築に必要な要件定義の手順

社内ポータルサイト構築に必要な要件定義の手順は、以下の4つです。

  • 課題の整理
  • 仮説の立案
  • 合意形成
  • 要件定義書の発行

1つずつ、見ていきましょう。

課題の整理

社内ポータルサイト構築に必要な要件定義の手順の1つ目は、課題の整理です。課題を整理する作業の順番は以下の通りです。

  1. 現状把握
  2. 課題の内容のカテゴライズ
  3. 解決したい課題の優先順位をつける

現状把握では、データ分析とヒアリングを行うとよいでしょう。ヒアリングの対象は、全従業員を対象として進めます。課題がでそろったら、似た課題をまとめてカテゴリーを分けていきます。カテゴリー別にした課題の中から、優先課題を決めて順位付けを行います。目の前の課題だけにとらわれず、企業が目指す姿からどのような社内ポータルサイトを構築するかという点に落としていくことが重要です。

仮説の立案

社内ポータルサイト構築に必要な要件定義の手順の2つ目は、仮説の立案です。整理した課題をもとに、目的・社内ポータルサイトを通じて実施する施策を明確にし、仮説を立てていきます。たとえば、社内ポータルサイトの目的を「社内コミュニケーションの活性化」とした場合、コミュニケーションの場の構築・従業員間の接点増加などが目的達成のために効果的な施策として仮説を挙げたとしましょう。

そのために必要な個々の機能構築について、予算・スケジュールやコンテンツボリュームなどの条件を検討していきます。予算・スケジュールによりすべての仮説を実施できない場合もあるため、重要度・緊急度・難易度によって、どの仮説を優先するかを決めることが重要です。社内ポータルサイト構築メンバーで協力して仮説を創りあげることで、相互理解が進み、企業が抱える課題を自分ごととして考えるきっかけになります。

合意形成

社内ポータルサイト構築に必要な要件定義の手順の3つ目は、合意形成です。合意形成とは、定義した要件に納得し意思統一ができている段階を指します。ここが不十分なまま、社内ポータルサイトの構築を進めてしまうと、開発が始まってからの手戻りが発生する可能性があります。合意形成では、社内ポータルサイトの構築メンバーの参画意識を高めることが重要です。参画意識が欠けていると議論が深まらず、会議のやり直しが発生して必要以上の工数を要する可能性があります。一人ひとりが意識を高め責任を持って参画することで、手戻りのない合意形成が可能になると言えます。

要件定義書の発行

社内ポータルサイト構築に必要な要件定義の手順の4つ目は、要件定義書の発行です。課題を洗い出し仮説の立案を行ったうえで、合意形成した要件を要件定義書にまとめます。要件定義書にまとめる内容は、目的・施策、条件・方針など、開発工程に入ってから迷いがないように固めたものとなります。

ここで大切なのは以下の5点です。

  1. 自社の方針と合っているか
  2. 目的に合ったもので従業員の期待に応えられるか
  3. 一貫性はあるか
  4. メンバーの合意が得られたか
  5. 実現可能か

社内ポータルサイトの要件定義は、自社の方針に合わせて発展的な内容となると言えます。自社の未来の姿を描くようなイメージで進めると良いでしょう。

関連記事:要件定義の成果物とは?必要な項目と作成のポイントをわかりやすく解説

要件定義後の社内ポータルサイト構築の流れ

要件定義後の社内ポータルサイト構築の流れは、以下の4つです。

  • 要件定義に沿った設計
  • デザインの決定
  • システム開発とデータ移行
  • テスト運用

1つずつ、見ていきましょう。

要件定義に沿った設計

要件定義後の社内ポータルサイト構築の流れ1つ目は、要件定義に沿った設計です。要件定義に従い、公開画面・管理画面の設計を行います。社内ポータルサイトでは、従業員ごとのアクセス制限・コンテンツ閲覧制限を行うことが多く、設計の難易度が高くなる可能性があります。この場合、通常より開発に時間を要します。また、データ移行を複数サイトから行う場合、移行計画を立てることにも時間がかかることがあるため、さまざまな想定を含んで設計を行うことが重要です。

デザインの決定

要件定義後の社内ポータルサイト構築の流れ2つ目は、デザインの決定です。デザインの作成は、一般的なWebサイトと大きく変わりませんが、流通する情報量が多いため、見やすさよりも、使いやすさを優先した設計がおすすめです。シンプルなデザインで、どこに何があるかが、誰にでもわかりやすいデザインが良いでしょう。

システム開発とデータ移行

要件定義後の社内ポータルサイト構築の流れ3つ目は、システム開発とデータ移行です。決定したデザインをもとにして、社内ポータルサイトの開発を開始します。開発は一般的なWebシステムの構築と大きく変わりませんが、社内ポータルサイト特有のアクセス制限による認証方式・コンテンツ閲覧制御に注力します。システムの構築が進んだら現状のコンテンツを新システムに移行します。移行は現行システムによってその難易度が変わるので、システム開発開始からデータ移行が完了するまでの期間は、1か月から6か月と差が出てきます。

テスト運用

要件定義後の社内ポータルサイト構築の流れの4つ目は、テスト運用です。データ移行が完了したら、社内ポータルサイトが正常に動作するかを確認するためのテストを行ないます。
特に、アクセス制限による認証方式・コンテンツ閲覧制御は十分な検証が必要です。期間は2か月から3か月程度が一般的です。


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まとめ

本記事では、社内ポータルサイトと要件定義の基本的な解説・社内ポータルサイトを構築する効果・要件定義の手順・要件定義後の流れを解説しました。社内ポータルサイトを構築するにあたり要件定義の1つひとつの工程を詰めた上での合意形成が成功の鍵と言えます。構築メンバー全員で目的を確認しながら、分析したデータ・社内アンケートから浮かび上がった課題を社内ポータルサイトを通して解決していきましょう。

 

このような方におすすめです

• これから社内ポータルを導入したい方
• 社内ポータルの運用に課題感がある方
• 社内の情報共有に課題感がある方


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