【2024年版】採用管理システム(ATS) おすすめ11選を徹底比較(有料・無料)

2024年12月04日(水) 人事・労務

企業の持続的な発展のためには優秀な人材の確保が欠かせません。ところが、現実では少子化などの影響によって思うように人材が集まらなくなってきています。こうした問題を改善するには採用活動の強化や効率化が重要なポイントとなります。そして、その手助けをしてくれるのが採用管理システムです。そこで、本記事では採用管理システムの概要や導入の際の選定ポイントなどについて紹介していきます。

採用管理システム(ATS)とは

一昔前までは採用活動に伴うデータはすべて手作業で管理していました。それをシステム化し、「求人情報」「応募者情報」「面接による選考」「採用担当者による応募者の評価」「内定者の管理」などといった応募から入社までのプロセスをすべて一元管理できるようにしたのが採用管理システムです。元々の名称はATS(Applicant Tracking System)といい、直訳すると面接者管理システムという意味になります。それを日本では採用管理システムと名付けて使っているというわけです。

採用管理システム(ATS)とは?基本機能と導入効果を徹底解説

採用管理システムが注目される理由

慢性的な人手不足のなかで確実に人材を確保していくには、企業側の迅速な対応が欠かせません。なぜなら、せっかく有望な人材を見つけても選考や通知などの対応が遅れてしまうと、他社にその人材を横取りされてしまうリスクが高くなるからです。かといって、効率を高めるためにマンパワーを過剰に集中させるのは非効率ですし、そもそも従業員規模の小さな企業では実行自体が困難です。人的リソースが限られているなかで、対応の迅速化を進めていくには根本的な方法論の見直しが不可欠になってきます。だからこそ、そのために必要な採用管理システムが注目されているというわけです。

採用管理システム導入のメリット

システムの導入によって得られるメリットは企業の現状や活用方法などによっても変わってきますが、主なものとしては以下の3つを挙げることができます。

採用活動全般の効率アップ

採用管理システムを導入すると今まで個別に扱っていたさまざまな情報を一元管理でき、作業の大幅な効率化が図れます。また、求職者側もスマホやタブレットを活用して手軽に就職活動に必要な情報を閲覧できるようになるといった点も見逃せません。その結果、採用に要する時間の大幅短縮につながり、優秀な人材を取り逃がすロスを減らしていくことができます。

人為的なミスの防止

求職者からのメールを見落としたり、情報の更新をし忘れたりといった小さなミスは常に起きる可能性があります。しかし、そうした些細なミスが有能な人材を逃してしまう原因になりかねないのです。採用管理システムなら採用活動に関する全情報を共有化し、相互チェックすることで、人為的なミスを防ぐことができます。

蓄積したデータの分析が可能

情報を一元管理しているので蓄積したデータの分析も容易に行えます。そして、それを用いれば、今後の人材獲得に向けての対策も立てやすくなります。たとえば、「求人媒体と応募率や採用率の関係をピックアップしてどの媒体を利用するのが有効なのかを分析」「採用候補者の情報を分析し、採用担当者の対応改善を検討」などといったことも可能です。

採用管理システム(ATS)のメリットとは?ツール選定ポイントと合わせて解説

採用管理システム導入のデメリット

コストがかかる

採用管理システムの導入にはかなりのコストがかかるうえに、近年主流となっているクラウドタイプの場合は月々の利用料金を払わなくてはなりません。そのため、毎年少人数しか採用しない場合はコストパフォーマンスに見合わない可能性がでてきます。

現行の採用手順とのミスマッチが生じるケースがある

システムはメーカーから提供されたものを利用するという形になり、こちらからシステムの仕様を指定することはできません。つまり、自社の採用手順と乖離が激しいシステムを選んでしまうと、使い勝手が悪くなってしまうのです。したがって、採用管理システムを選ぶ前には自社が求めているのはどういった機能なのかをよく確認しておく必要があります。

担当者の負担

新しいシステムを導入すれば、仕事の手順は大きく変わりますし、それを一から覚えるのはかなりの手間です。担当者の業務負荷の増大に加え、システムに慣れるまでは以前よりも作業効率が落ちてしまうことが予想されます。そうしたデメリットを最小限に抑えるためにも、担当者の教育をいかにして行うかといった問題をあらかじめ考えておくことが大切です。

採用管理システムの選定ポイント

システム選びに失敗しないためにも、導入前に何をチェックすべきなのかを考えておく必要があります。具体的な選定ポイントはシステムに何を求めるかによっても異なりますが、絶対に押さえておいてほしいのが以下の3点です。

機能チェック

導入の前に、まずシステムを使って何をしたいのかを明確にします。たとえば、「業務の効率化による人件費の削減」「書類選考の効率化による面談時間の拡大」「データ分析による採用活動の見直し」などといった具合です。そのうえで、候補に挙がっているシステムにそれらを実現できる機能があるのかをチェックしましょう。そして、それが本当に役に立つのかを募集から採用までの流れに沿ってシミュレーションしてみることが大切です。

使いやすさのチェック

いくら機能が充実していても使い勝手が悪ければ、採用活動の効率化を図るという目標が達成できなくなってしまいます。お試し用のトライアル製品を用意しているメーカーも多いので、ますはそれを使用してみるのが賢明です。スタッフ全員が実際に活用しつつ、それぞれの視点から使いやすさを検証するようにしましょう。

セキュリティのチェック

システムに保存する応募者情報には氏名や住所のほかにも、経歴や趣味・特技といった重要な個人情報が含まれています。万が一、それらが外部に漏れたとなれば、自社の信用は大きく損なわれることになります。それを防ぐためにも十分なセキュリティが組み込まれているかを確認するようにしましょう。

採用管理システム おすすめ11選

上記ポイントを踏まえて、おすすめ採用管理システム・サービスをご紹介します。

Talentio (タレンティオ)

Talentio (タレンティオ)

Talentio (タレンティオ) は、複数エージェントからの人材紹介、複雑な採用プロセスをまとめて一元管理できる採用管理システムです。安全性が求められる選考者データの閲覧管理や手間の掛かるKPI分析にも対応しています。

Talentioの特徴

  • 履歴書データの取得やオファーレターの作成、媒体連携などの作業を自動化
  • 採用プロセスデータを集計し、社員紹介の状況や選考通過率などを可視化
  • 候補者50名/月まで無料で使える

当ブログを運営する株式会社プロジェクト・モードでは、採用管理・求人ページで利用しています。
プロジェクト・モードの募集職種一覧

Talentio
URL: https://www.talentio.co.jp/

 

HRMOS

HRMOS

HRMOS(ハーモス) は、採用業務を一元管理することによって、「いま何をすべきか」「次に何をすべきか」が一目でわかる人事採用システムです。また、分析機能による数値を根拠とした、主観に頼らない戦略的な採用を可能にしています。それらによる迅速、かつ信頼度の高い人事採用は、企業の継続的な成長をもたらしてくれるはずです。

HRMOSの特徴

  • 採用に関する業務をすべてシステム内で完結させ、採用スピードの大幅アップを実現
  • 採用に必要な情報をすべて一元化かつ安全に管理でき、面倒なパスワードも不要
  • 人材紹介会社別の紹介実績や選考通過率などをすべて「見える化」することにより、適切な現状把握と分析が可能

料金プラン(月額)
• お問い合わせ

HRMOS
URL: https://hrmos.co/

 

HERP

HERP

HERP(ハープ) は、社員主導型を意味するスクラム採用を実現させるための採用管理システムです。従来の採用プロセスの場合、採用業務が採用担当者に集中し、本当の意味で会社が求める人材を獲得することが困難でした。それを現場の社員も積極的に採用業務に参加できるようにすることで、理想に近い人材像を明確化し、より精度の高い採用が可能となっています。

HERPの特徴

  • 連携している複数の求人媒体や、エージェントおよび自社求人などの情報を一元化することにより、採用担当者が採用活動そのものに専念することができる
  • 候補者情報や面接内容を選考プロセスにかかわるメンバーへ自動共有させることで、選考の速度と精度を高める
  • 自社の社員も、有望な人材を社員紹介フォームから気軽に投稿することができ、採用活動に関する積極的な参加が可能

料金プラン(月額)
• お問い合わせ

HERP
URL: https://herp.cloud/

 

i-web

i-web

i-web は、業務効率と採用効果を同時に高めるための人事採用システムです。大量の選考データを一元管理できるうえに、採用活動におけるOne to One コミュニケーションを実現。また、採用活動を多角的に分析・検証するための統計機能など、選考管理で必要とされるほぼすべての機能を兼ね備えています。

i-webの特徴

  • 多彩な機能を有する一方で、管理画面はすっきりと見やすい仕様になっており、初心者でも安心
  • 大手就職情報サイトなどとも連動しており、応募者情報を一元管理できる
  • 各種適性検査を活用することができ、優秀な人材を客観的に見分けることが可能

料金プラン(月額)
• お問い合わせ

i-web
URL: https://www.humanage.co.jp/service/i-web/

 

SONAR

SONAR

SONAR は、新卒や中途採用など、あらゆる採用ニーズに対応した採用管理システムです。一元的に応募者管理ができるうえに、採用状況を関係者の間でリアルタイム共有し、素早い判断ができるようになっています。また、浮いた時間をフォローやクロージングにあてることが可能です。

SONARの特徴

  • 応募者の男女や理系文系の比率などをグラフ化し、応募経路ごとの応募推移が自動でグラフ化されるなど、あらゆる観点からの見える化が施されている
  • 応募者へのメール送信や説明会・面接などの予約受付を自動的に行い、人為的なミスを減らすことができる
  • 短期限定プランや8カ月・12カ月のパッケージプランなどが用意されており、お手ごろ価格での利用が可能

料金プラン(月額)
• お問い合わせ

SONAR
URL: https://sonar-ats.jp/

 

ジョブカン採用管理

ジョブカン採用管理

ジョブカン採用管理 は、応募獲得から採用決定までの業務を一元管理してくれます。そのため、「募集しても人が集まらない」「候補者を管理しきれない」「採用活動を振り返って反省をする余裕がない」など、採用活動に関する悩みをまとめて解決できる採用管理システムです。「検索サイトとの連携による自動求人掲載」「あらゆる経路からの候補者情報の一括管理」「採用活動の効果分析」など、さまざまな機能が備わっています。

ジョブカン採用管理の特徴

  • 初心者でも簡単に使用することができるシンプル設計
  • 1カ月単位で契約できるうえに、毎月の応募者数に応じた料金設定なので、コストパフォーマンスに優れている
  • 10種類以上の求人媒体と連携しており、それらに自動登録されるため、効率の良い人材集めが可能

料金プラン(月額)
• 8,500円〜(LITEプラン)
• 30,000円〜(STANDARDプラン)

ジョブカン採用管理
URL: https://ats.jobcan.ne.jp/

 

HRアナリスト

HRアナリスト

HRアナリスト は、簡単な手順で候補者のニーズを収集し、それに基づいて採用成立に必要な分析が行える採用管理システムです。同時に、面接担当者へ具体的な改善策を提案することで、辞退率の軽減や適切な人材の採用成立の向上を図っていきます。そうすることで、増大しがちな広告掲載費や人事担当者への負担なども最小限に抑えることが可能です。

HRアナリストの特徴

  • 自社スタッフに簡単なアンケートを実施することで、採用候補者と相性の良い社員、悪い社員をピックアップできる
  • アンケートに基づき、面接の方針や候補者を口説き落とすノウハウをいくつも提案できる
  • 候補者一人に対して、あらゆる角度から採用戦術をアドバイスし、採用成立率の向上を図る

料金プラン(月額)
• お問い合わせ

HRアナリスト
URL: https://hr-analyst.com/

 

採用一括かんりくん

採用一括かんりくん

採用一括かんりくん は、採用活動の際に発生する膨大な管理業務の工数を大幅に削減できる採用管理システムです。管理システムを使用しない場合と比較すると、事務工数の約75%の削減が可能となります。その分、応募者や面接官、紹介会社といった各関係者とのコミュニケーションに時間を割くことができ、候補者の入社意欲を高める工夫を積み重ねていけます。

採用一括かんりくんの特徴

  • オンライン面接、オンライン採用によって採用活動の幅を広げることができる
  • 気軽に使えるLINEの活用によって採用候補者とのコミュニケーションの量を増やすことが可能
  • 辞退防止アンケートAI機能で、学生の求めている情報の可視化を実現

料金プラン(月額)
• 20,000円〜(ライトプラン)
• 25,000円〜(シンプルプラン)
• 55,000円〜(スタンダードプラン)

採用一括かんりくん
URL: https://www.career-cloud.asia/

 

Zoho Recruit

Zoho Recruit

Zoho Recruit は、自社採用だけでなく人材紹介会社や派遣会社など、さまざまな立場における採用ソリューションを提供する採用管理システムです。採用業務を進めるうえで必要な機能が各種搭載されており、採用プロセスを可視化することで、会社スタッフ全員で情報が共有できるようになっています。そうすることで、応募者の情報を統合管理し、優秀な人材を確保する可能性を高めていけます。

Zoho Recruitの特徴

  • ソーシングチャンネル・履歴書抽出ツール・自動ワークフロー作成機能などによって、最適な候補者を探したり、追跡したり、採用したりすることが可能
  • さまざまな機能を駆使することで採用プロセスの効率化が図れる。その結果、採用までの期間が短縮され、従業員定着率が向上する
  • 派遣会社で活用する場合は、派遣社員の案件受諾、請求書の作成、派遣社員のプロジェクト管理などを行うことも可能

料金プラン(月額)
• 2,700円(スタンダード)
• 5,400円(プロフェッショナル)
• 8,100円(エンタープライズ)

Zoho Recruit
URL: https://www.zoho.com/jp/recruit/

 

MOCHICA

MOCHICA

MOCHICA は、企業と応募者の距離を大幅に縮めることができる採用管理システムです。LINEとの連携により、結果通知や各種連絡ができるうえに、応募者と選考日程の調整なども気軽に行えます。また、LINEは既読か未読かが表示されるため、電話やメールに比べて発見率が高く、選考参加率などの大幅な改善が見込めます。

MOCHICAの特徴

  • 管理画面上で説明会や選考会の日程を表示するだけで、LINE上で応募者の日程調整が自動的にできる
  • 面接での評価などが記録できるため、選考場面での活用が可能。さらに、面接官ごとのアカウントを複数発行することもできる
  • 応募者の属性が一目でわかるグラフや採用進捗が俯瞰できる表などを完備しているため、レポート作成の手間も省けます。

料金プラン(月額)
• 60,000円〜

MOCHICA
URL: https://official.mochica.jp/

 

GoQ採用管理

GoQ採用管理

GoQ採用管理 は、採用サイト制作・Indeed掲載・応募者管理を一つのパッケージにまとめることによって低コストで効率の良い採用活動を可能にした採用管理システムです。

GoQ採用管理の特徴

  • 専門的な知識がなくても、写真やテキストを用意するだけで誰でも簡単に採用サイトを作成できる
  • 作成した採用サイトを、日本最大級の利用者数を誇る求人検索エンジンのIndeedに掲載することにより、より多くの応募者を誘導できる
  • マニュアルなしで直感的に操作できる管理画面によって、さまざまな採用業務の効率化を図り、担当者の負担を軽減できる

料金プラン(月額)
• 19,800円(採用管理プラン)
• 29,800円(応募者管理プラン)

GoQ採用管理
URL: https://goq.jobs/

 

採用管理システムの導入事例

ここまでの説明を踏まえたうえで、採用管理システム導入の際の参考になるように、実際の導入事例を2つ紹介します。

導入事例1.株式会社クレスト

屋外広告やディスプレイ制作からインテリア雑貨・衣料販売までさまざまな事業を展開している同社では、常に多くのスタッフを募集しており、月あたりの応募数は300人前後にのぼります。しかし、採用担当者が1人しかいなかったために目先の業務に追われ、過去の採用活動を振り返っての分析やそれを踏まえての問題点の改善といったところまでは手が回っていませんでした。そこで、採用管理システムを導入した結果、採用媒体ごと・人材エージェントごと・職種ごとにおける採用確率の把握が簡単にできるようになり、各エージェントとの付き合い方の改善などにつながりました。

導入事例2.株式会社ローソンエンタテインメント

同社はローソングループのエンターテイメント部門を牽引する企業として多岐に及ぶ事業を展開しています。そのため、採用拠点が多く、情報の共有化が困難だという問題がありました。履歴書や職務経歴書を印刷して担当者に手渡ししていたり、キャリア採用はエージェント経由でおこなっていたりしたため、やりとりが煩雑かつ非効率だったのです。それらの問題を改善するために採用管理システムを導入したところ、画面を見ただけで履歴書などの情報が共有できるようになったので、紙に印刷して渡すなどといった手間が省けるようになりました。また、すべての採用状況がリアルタイムで把握できるため、各担当者からの相談や要望を受けやすくなったのも大きなメリットです。

会社の持続的な発展のために!自社に合った採用管理システムを導入しよう

今後少子化が進行していくに伴って、人材不足がさらに深刻化していくことは容易に想像できます。その際、人材確保の鍵を握るのが採用プロセスの効率化です。採用にかかる工数の削減は採用活動に多大な貢献をもたらしてくれます。そして、それを実現するには採用管理システムの活用が欠かせません。この記事などを参考にしつつ、自社に合った採用管理システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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