OKR テンプレート(目標設定のやり方と記入例・サンプル)

2024年06月07日(金)

OKR テンプレート

こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。
目標設定フレームワーク「OKR」のテンプレートと記入例サンプルをご紹介します。

OKR テンプレート

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OKRとは

OKRとは、アメリカのインテル社が生み出したマネジメント手法のことです。正式名称は、Objective Key Resultsであり、Objectiveは目標、Key Resultsは成果という意味を持っています。つまり、OKRは目標に対する達成度合いを評価するマネジメント手法の一つです。OKRでは、目標を会社全体・部署・個人といった具合に、階層ごとに決めていくのが最大の特徴といえるでしょう。一つの目標に対して、複数の成果指標を設定することで、広い視野を持って主体的に行動を起こせるようになります。

OKRのメリット

ここでは、OKRの主なメリットを3つ紹介していきます。

2つの側面からアプローチできる

OKRでは、「数値化できる定量的な目標」「数値化できない定性的な目標」の2つを設定できる点がメリットです。定量的な計画を立てることにこだわると、実現可能な目標ばかりになってしまうため、定性的な面で考えて実現性が少ない目標もあわせて設定することが大切になります。前者の実現可能な目標が「ルーフショット」、後者の実現が難しい目標は「ムーンショット」です。ルーフショットは事業の改善を図る効果が期待でき、ムーンショットは企業に技術革新をもたらす可能性があります。

実現可能な目標ばかり立てていては、常識に凝り固まって想像力が欠如してしまうリスクがあるため、2つの側面からアプローチすることが大切です。

目標を掲げることで社員のやる気を引き出せる

大きな括りで目標を設定してしまうと、「個人がどこまで作業を進めれば良いのか分からない」といった不透明な状態になってしまいかねません。その点、OKRなら階層ごとに目標を設定するので、社員一人ひとりのやるべき作業が明確になります。また、社員がOKRで立てた目標を部署や会社全体で共有し、成果を報告するように習慣化させれば、社員のやる気を引き出すことにもつながるでしょう。

主体的に考えて行動できるようになる

上司が部下を引っ張っていく形を取ると、部下は主体的に行動するのが難しくなります。指示された作業だけをこなすようになってしまい、目標もやる気も失ってしまう危険性があるのです。しかし、OKRであれば定性的な目標も掲げられるため、社員の自由な発想を引き出すことができます。目標に向かうプロセスをいくつも設定できるので、想像力を膨らませることに役立つでしょう。

MBO、KPIとの違い

MBOとは、目標管理制度のことで目標を使ったマネジメント手法の一つです。OKRとは、「人事評価に使われるか否か」が大きく異なります。MBOは、人事評価の参考にされることが多く、年度のはじめに一度だけ目標を立てるのが一般的です。一方、OKRは短いスパンで、仕事内容や環境の変化に合わせて目標を立て直していきます。MBOは、目標を立てて達成の有無を振り返るまでの期間が長いので、目標を立てたことすら忘れてしまうケースは珍しくありません。そのため、OKRのほうが目標を達成できたか振り返る機会が多いため、より企業の成長につながる可能性が高いのです。

参考:MBO テンプレート(目標管理シートと例文)

一方で、KPIは重要目標を達成するための指標となります。目標に対する達成度合いを測定し、管理していくために設定するものです。OKRと違い、目標を達成することが前提となります。そのため、KPIでは実現可能な範囲で目標を立てることが必要です。例えば、社員を管理して仕事を円滑に進めるためには、MBOやKPI、会社の成長を促したときはOKRなどと、状況によってマネジメント手法を使い分けるのが良いでしょう。

OKR導入の流れ

それでは、OKRを実際に導入するにはどうすれば良いのでしょうか。ここでは、導入の流れについて解説していきます。いきなりOKRを導入しようとしてもうまくいかないことがあるため、コツを押さえて以下のような設定していきましょう。

1)企業の目標(O)を設定

OKRを導入するときに一番大切なのは、目標の一貫性を保つことです。階層ごとに目標を立てる際に一貫性がなければ、社員同士が協力して同じ方向を目指すのは難しくなってしまうでしょう。そのため、まずは社員が目標を立てる際の指針となる「企業の目標」を設定する必要があります。企業の目標を設定する際は、社員が理解しやすいものにすることが大切です。

2)企業の成果指標(KR)を設定

KRは、目標を達成するための指標であり、企業の目標と関連性があるものを設定しなければなりません。目標を達成するのに、欠かせない指標は何かを考えて設定していきます。KRは、多く設定し過ぎても目標達成が難しくなるので、特に大きな影響を与えるものだけを厳選し、3~5つ程度に絞り込みましょう。

3)チーム・個人の成果指標(OKR)を設定

チームや個人の成果指標を設定するときは、企業のOKRと整合性を持つ目標を2~3つ程度決めることが重要です。難易度が高いほうがモチベーションを維持するのにも役立つので、6~7割は達成する見込みのある目標にしておきましょう。

4)定期的なミーティング・フィードバック

OKRを導入しても定期的なミーティングやフィードバックをしなければ、個人や企業の成長につなげるのは難しいといえます。そのため、週はじめにはチームミーティングを設けて、社員一人ひとりのOKRを発表するのが良いでしょう。チームミーティングをすれば、見当違いな目標を設定していないかをメンバーに判断してもらうことができます。また、週の終わりにフィードバックを行うことで、達成度合いや設定する成果指標は適切かどうかを見極めるのに役立ちます。

OKRの基本項目

OKRを導入するときは、以下の基本項目を中心に構成しましょう。ここでは、OKRの基本項目について解説していくので、参照しながら作成してください。

基本情報(氏名、所属、役職など)

基本情報として、氏名や所属、役職を記入します。

企業の目標(O)

まずは、一番上に企業の目標を書いておきます。企業の目標を基に、チームや個人の目標を立てていくので、忘れないようにしておくことが重要です。

企業の成果指標(KR)

企業の成果指標も、社員が一丸となって目標達成に取り組むのには必要です。組織として現時点で何を目指すべきか、共通の指標として用います。社員が仕事に楽しさを見い出せるような指標を考えていきましょう。

チーム・個人の目標(O)

チーム・個人の目標を立てるときは、「人事評価につながるMBOとは違う」ということを念頭に置いておく必要があります。人事評価を意識するのではなく、あくまでチームや個人が仕事をやりやすくなって、わくわくするような目標を立てることが大事です。

チーム・個人の成果指標(KR)

チームや個人の目標を達成するための成果指標は、チーム内で何を設定すべきか意見の交換を行って決めたいところです。お互いに意見をぶつけ合えば、チーム内で目標や成果指標が同じだったり、方向性が違ったりするときはすぐに修正を行えます。

現在の達成状況

現在の達成状況を評価します。まずは、チームや個人でどれくらい目標を達成できたか、点数をつけていきます。完全に達成できたら「1」、6割達成できたら「0.6」と総合得点を記入しておくのです。大体、6~7割くらい達成できたら良しとしましょう。

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OKRの記入例1

OKRスコアカード
〇〇太郎××部△課

企業の目標(O)
2年後に業界トップシェアを獲得する

企業の成果指標(KR)

  1. 利益率A%を獲得する
  2. 製品認知度B%にアップさせる
  3. リピート率C%まで高める

チームの目標(O)
20~30代のリポート率をD%アップする

チームの成果指標(KR)

  1. 4~6月までに広告の見直しをする
  2. 公式サイトの既存顧客1,000人にアンケート調査を実施する
  3. 20~30代の既存顧客に対し5パターンの広告を打って再利用を促す

個人の目標(O)
若年層に人気の出る公式サイトにリニューアルする

個人の成果指標(KR)

  1. 公式サイトに若年層がよく検索するワードのコラムを追加する
  2. 20~30代によく売れる製品を、トップページバナーに設定する
  3. 企画部と相談し売れそうな製品をピックアップして公式サイトに掲載する

現在の達成状況
総合得点0.6

  1. 若年層が検索するワードのコラムを発注するところまで完了
  2. 20~30代に売れる上位3製品をトップページバナーに設定
  3. 企画部とミーティングを行い、売れそうな製品10個をまとめたところまで完了

OKRの記入例2

OKRスコアカード
〇〇花子××部△課

企業の目標(O)
新事業であるAの企画を成功させる

企業の成果指標(KR)

  1. 新規顧客数A人まで増やす
  2. 受注率B%まで高める
  3. 売上C円まで伸ばす

チームの目標(O)
5月に新製品のDを打ち出す

チームの成果指標(KR)

  1. 1月までに社内の試食会を実施する
  2. 試食会に参加した社員500人にアンケート調査を行う
  3. 3月までに味の最終調整を行い、パッケージデザインを確定する

個人の目標(O)
1月に行うアンケート調査の用意をする

個人の成果指標(KR)

  1. 既存の事業のアンケートを参考に、アンケートの項目を5つ設定する
  2. アンケート調査の集計を行えるツールを準備して配置する
  3. アンケート調査の回答率100%を目指すための施策を打つ

現在の達成状況
総合得点0.6

  1. 「味」「見た目」「香り」「購入のしやすさ」「次回利用の有無」といった5つの項目を設定した
  2. 各部署にアンケート調査の集計を行えるシステムを導入したが説明会を実施できていない
  3. 回答率を上げるために、社員番号でアンケートの管理を行う

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