オンプレミスとは?クラウドとの違い・メリット・デメリットや使うべきシーンを解説

2024年10月17日(木) 運用管理

今や、ほとんどの企業で社内システムが活用されています。社内システムを導入・運用する方法は、大きく分けて「オンプレミス」と「クラウド」の2つが存在します。ただ、オンプレミスの意味やメリット、使うべきシーンについて即答できない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、オンプレミスの意味やクラウドとの違いを解説してから、オンプレミスを使うべきシーンなどを解説します。

オンプレミスとは?わかりやすく解説

ここでは、オンプレミスの基礎知識として、以下の3つを解説します。

  • オンプレミスはクラウドの対義語
  • クラウドの意味
  • オンプレミスは時代遅れ?

それでは、1つずつ解説します。

オンプレミスはクラウドの対義語

基礎知識の1つ目は、オンプレミスはクラウドの対義語だということについてです。オンプレミスとは、「建物」「施設」などを意味する英単語です。ただ、IT業界では「社内でサーバーなどを設置して、それを活用してデータ保存やアプリケーション使用などを行うこと」を意味しています。後述の「クラウド」が一般にも普及したため、その対となる用語として「オンプレミス」が誕生したという背景があります。

クラウドの意味

基礎知識の2つ目は、クラウドの意味についてです。クラウドとは、「雲」「雲状のもの」を意味する英単語です。IT業界では「インターネットを経由し、社外のサーバーを利用してデータ保存やアプリケーション使用などを行うこと」を意味します。インターネット技術の進歩を背景に、2000年代後半から徐々に普及しはじめ、現在では多くの企業で導入されるようになってきました。

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オンプレミスは時代遅れ?

基礎知識の3つ目は、オンプレミスは時代遅れと言われることについてです。クラウドの普及に伴い、「オンプレミスは時代遅れ」と揶揄されることもありますが、一概にそうとは言えません。確かに、令和3年通信利用動向調査の結果によると、令和3年時点の日本では70.4%もの会社が「クラウドサービスを一部でも利用」と回答しています。また、「クラウドサービスを全社的に利用」と回答している会社は42.7%でした。しかし、同調査によると「認証システム」と「課金・決済システム」領域については、令和3年のクラウド利用率はそれぞれ7.9%と8.2%でした。これらの分野では、まだまだオンプレミスが一般的なのだと考えられます。

たしかに、クラウドは便利で導入企業が拡大しているものの、業務の状況によってはあえてオンプレミスという選択もまだまだ有用であると考えられます。

出典:令和3年通信利用動向調査の結果|総務省

オンプレミスのメリット・デメリットを解説

ここでは、オンプレミスのメリット・デメリットを解説します。

  • オンプレミスとクラウドを6つのポイントから比較
  • オンプレミスのメリット
  • オンプレミスのデメリット

それでは、1つずつ解説します。

オンプレミスとクラウドを6つのポイントから比較

1つ目は、オンプレミスとクラウドの比較です。

比較ポイント オンプレミス クラウド
費用 高い 安い
導入期間 長い 短い
カスタマイズ性 高い 低い
利用量の柔軟性 低い 高い
データ保管場所 社内 社外
障害対応 直営か外部委託業者が対応 クラウドベンダーが対応

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オンプレミスのメリット

2つ目は、オンプレミスのメリットです。オンプレミスのメリットは、カスタマイズの柔軟性です。まず、サーバーを構築するOSや運用するためのインフラは、社内のポリシーや既存システムに合わせて幅広く選択できます。また、使用する過程で不具合が生じても、自社で対応できる体制を用意できれば、クイックに柔軟な対応が可能です。

オンプレミスのデメリット

3つ目は、オンプレミスのデメリットです。オンプレミスのデメリットは導入や運用にかかるコストです。サーバーを社内に導入するため、初期費用だけでも数百万円かかることは珍しくありません。また、運用も自社で行う必要があります。特に、障害や不具合に対して自社で対応することは、大きな負担になるでしょう。

オンプレミスを使うべきシーンは?

ここでは、オンプレミスを使うべきか判断するための着眼点として、以下の3つを解説します。

  • オンプレミスを使うべきシーン
  • オンプレミスを使うべきでないシーン
  • オンプレミスとクラウドの連携も可能

それでは、1つずつ解説します。

オンプレミスを使うべきシーン

1つ目は、オンプレミスを使うべきシーンです。オンプレミスを使うべきシーンは、社内オリジナルの特殊なシステムを取り扱う場合や、利用量の変動があまりないシーンです。社内でしか使われないシステムであれば、直接インターネットに接続せずに使えるオンプレミスがおすすめです。また、利用量の変更があまりなければ、社内の既存システムと柔軟に連携できるオンプレミスの方がメリットが大きいといえるでしょう。

オンプレミスを使うべきでないシーン

2つ目は、オンプレミスを使うべきでないシーンです。オンプレミスを使うべきでないシーンは、コストや利用量の柔軟性を重視したいシーンです。オンプレミスとクラウドを比較すると、初期費用や運用コストの面で、オンプレミスは劣ります。また、オンプレミスでは利用上限を柔軟に設定できませんが、クラウドであれば可能です。そのため、コストや利用量の柔軟性を重視したいシーンでは、オンプレミスよりクラウドがおすすめです。

オンプレミスとクラウドの連携も可能

3つ目は、オンプレミスとクラウドの連携についてです。ここまで、オンプレミスを使うべきシーンと使うべきでないシーンを解説してきました。オンプレミスとクラウドは、それぞれメリット・デメリットが存在します。そのため、オンプレミスとクラウドを連携させて「ハイブリッドクラウド」として運用することも有効です。社内システムのうち、カスタマイズ性を重視したい部分をオンプレミスで、コストや利用量の柔軟性を重視したい部分をクラウドで運用することで双方の長所を活かすのです。

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まとめ

本記事では、オンプレミスの意味やクラウドとの違いを解説してから、オンプレミスを使うべきシーンなどを解説しました。「オンプレミスは時代遅れ」と指摘されることもありますが、一概にそうとは言えません。確かに、導入コストや利用量の柔軟性は、クラウドと比較して劣ります。しかし、既存システムとの連携などを考慮すると、オンプレミスを使うべきシーンも少なくありません。大切なことは、オンプレミスとクラウド両方のメリット・デメリットをよく理解して、「このシーンではどちらの方が有利か」を考えることです。場合によっては、オンプレミスとクラウドを連携させて「ハイブリッドクラウド」として運用することも検討しましょう。

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