仕事が忙しくなればなるほど、いつの間にかパソコンのファイルが乱雑に保管され、目当てのものがなかなか見つからない、なんていうことはよくある話です。パソコンがうまく整理されていないと、見た目が汚いだけでなく、業務効率の低下やセキュリティリスクの増加につながるため、自分もファイルをうまく整理できるようになりたいという方も多くいらっしゃることでしょう。
本記事では、誰でもできるパソコンのファイル整理をするためのコツを10個厳選してご紹介します。また、ファイル整理の下手な人が陥りがちな行動や、コツを活かすことで得られる効果も併せて解説していきます。
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目次
パソコンのファイル整理をするための10個のコツ
さっそく、パソコンのファイル整理をするための10個のコツを整理の手順に沿って説明していきます。
- 整理目的を明確にする
- ファイル整理の環境を整える
- フォルダ作成ルールを作る
- ネーミングルールを作る
- フォルダマップを作る
- 既存ファイルを整理する
- 既存フォルダを整理する
- ファイル整理スケジュールを決める
- ルールをメンバーに周知する
- ルールを更新する
それでは1つずつ見ていきましょう。
整理目的を明確にする
1つ目のコツは、整理目的を明確にすることです。ファイル整理とひとくちに言っても、その手法は様々です。整理の目的が「検索性を高めたい」であればネーミングがカギになりますし、「プロジェクトの引継ぎを容易にしたい」のであればファイルをプロジェクトごとにまとめたほうが良いでしょう。このように、目的を明確にすることで自分がとらなければならないファイル整理の手法が見えてきます。
関連記事:文書管理の業務効率化を徹底解説!妨げる要因・方法・メリットも詳しく紹介
ファイル整理の環境を整える
2つ目のコツは、ファイル整理の環境を整えることです。お部屋の掃除をする際も、タンスから物を取り出す前に、一度部屋の物をどかしてスペースを作るとスムーズに進みます。パソコンのファイル整理についても同様のことが言えます。ファイル整理の際には一時的にフォルダが増えたり、デスクトップがいっぱいになることもあるでしょう。重要なファイルは別の場所に移動させておくなど、ファイル整理に取り掛かる前の環境整理を丁寧に行っておきましょう。
フォルダ作成ルールを作る
3つ目のコツは、フォルダ作成ルールを作ることです。フォルダはファイルをまとめる便利なツールです。それだけに、似たようなフォルダが無尽蔵に増えてしまったり、フォルダの中に何が入っているのか分かりづらくなったりと、ファイルの管理が煩雑になる原因でもあります。フォルダはどういうときに作っていいのか、何個までつくっていいのか、どういう枠組みでファイルをまとめるのかなど、細かくフォルダ作成のルールを作ることで整理を体系化していきましょう。
ネーミングルールを作る
4つ目のコツは、ネーミングルールを作ることです。ファイル整理にとってネーミングは非常に重要な存在です。無作為につけられたネーミングでは中にどんな情報が保存されているかが分からなくなり、検索性が下がると同時に、同じようなファイルやフォルダを量産することにつながりかねません。ここではフォルダを例に挙げて以下のルールをお勧めします。
ルール | 効果 |
---|---|
名前の構成を「フォルダ番号_業務名」にする | 構成をあらかじめ決めておくことで名前が何を意味しているのかが明確になります。また、フォルダ番号を冒頭におくことで番号順にフォルダが並び、視認性が高まります。 |
フォルダ番号は2桁の半角英数字とする | 「10」「20」など、あらかじめフォルダ番号に間隔をあけておくことで、あとからフォルダを作成する際にも、任意の位置にフォルダ作成が簡単にできます。 |
フォルダマップを作る
5つ目のコツは、フォルダマップを作ることです。フォルダの中にフォルダがあり、さらにその中に……というように、ファイルを整理していくうちに、どこに何を置いたのか分からなくなりがちです。そういったことを防ぐために、活用できるのがフォルダマップです。フォルダマップには、1~3階層目までのフォルダを網羅的にリストアップして記載することをお勧めします。
フォルダマップに全てのフォルダとファイルを記載できれば一番良いですが、それでは作業が煩雑になってしまいます。ある程度まででマップを完成させ、基本的に記載した階層までのフォルダは確定版として増減させないように努めましょう。
既存ファイルを整理する
6つ目のコツは、既存ファイルを整理することです。これは大変な作業ではありますが、ファイル整理に於いて避けては通れません。不要なファイルを捨て、必要なファイルはネーミングルールに則ってリネームしましょう。この作業を行うことで、これまでのファイル管理の非合理性や自分のファイル整理のクセが見えてくることもあります。今後無尽蔵にファイルを作ることを避ける効果も期待できるでしょう。
既存フォルダを整理する
7つ目のコツは、既存フォルダを整理することです。ファイルの整理を終えたら、次はフォルダの整理です。ファイルと同様にネーミングルールに則ってリネームし、さらにフォルダマップ通りに整理していきます。作業をしているうちに、フォルダマップやネーミングルールは「こうしたほうが適性化できるのでは?」という発見があるかもしれません。
ファイル整理スケジュールを決める
8つ目のコツは、ファイル整理スケジュールを決めることです。ファイル整理を本格的に行う際には、これまでのデータの棚卸を行う必要があるため、思いのほか時間がかかることがあります。ルーティーンの業務もあるなかで、新しく作ったファイルが作業を邪魔したり、ファイル整理が中途半端になってしまったりしないよう、あらかじめスケジュールを立てておきましょう。
ルールをメンバーに周知する
9つ目のコツは、ルールをメンバーに周知することです。ファイルは個人の端末だけでなく、共有のファイルサーバーやクラウドストレージに保存することも多いでしょう。同僚や今後業務を引き継ぐ相手がルールを理解していなければ、せっかくの苦労が一瞬で水の泡になる可能性もあります。ファイル整理のために取り決めたルールなどは、その保存スペースに触る可能性があるメンバーに広く周知しておくことが重要です。
ルールを更新する
10個目のコツは、ルールを更新することです。どんなに精緻なルールや整理を行っても、時間とともに作られるファイルの種類や業務の傾向は変化していきます。そのような変化に合わせ、業務実態に即した運用ができるようルールを定期的に見直し、更新することがファイル整理のコツです。
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パソコンのファイル整理が下手な人によくある行動
パソコンのファイル整理がどうしても苦手だという人がいます。そういう方も、自分の行動特性を知ることでファイル整理が一気にうまくなるはずです。ここではパソコンのファイル整理が下手な人によくある行動として以下の3点を解説します。
- デスクトップ上でファイル保存してしまう
- 一時保管フォルダを作成する
- ルールを文書化していない
それでは1つずつ見ていきましょう。
デスクトップ上でファイル保存してしまう
1つ目は、デスクトップ上でファイルを保存してしまうことです。デスクトップはその名の通り作業する机の上だと考えてください。ファイルは机上ではなく、しっかりと引き出しにしまわなければすぐに乱雑な状況になります。デスクトップはプライベートなスペースであるだけに、どうしても管理がずさんになる傾向があります。データは会社の財産です。誰もがアクセスできる共有フォルダなどに、ルールに則って保管する癖を身につけましょう。
一時保管フォルダを作成する
2つ目は、一時保管フォルダを作成することです。あとで綺麗に保存しなおそうという思いから「一時保管」フォルダを作成する整理下手の方は多くいます。フォルダを作成してしまうと中身が見えづらくなり、いつまでたっても整理せず、気づいたときには何のファイルだったか忘れているといったことは多々あります。
作業の都合上どうしても他のファイルと分ける必要がある場合は、一時保管フォルダは作成せず、正式なフォルダを作成して保存するか、ルールに則ったネーミングをしたうえで、ファイルのままデスクトップに保存しておいたほうが後々整理する際に作業が捗るでしょう。
ルールを文書化していない
3つ目は、ルールを文書化していないということです。ルールを決めることが必要だという認識はあり、思い立ったタイミングでルールを決めて整理するところまではできる人がいます。しかし、ルールを文書化していないばかりに、次の日には忘れてしまっていたり、時間が経過するにつれて無意識にルールを変更してしまっていたりすることで、結果的にごちゃごちゃと整理できていない場合が多くあります。ルールを決めたら文書化する、ということを徹底しておきましょう。
コツを活かしたファイルの整理で得られる効果
ファイル整理の効能は「整理整頓でスッキリして気持ちがいい」だけではありません。以下の3つの効果について解説します。
- 業務効率の向上
- リスクの回避
- データのナレッジ化
それでは1つずつ見ていきましょう。
業務効率の向上
効果の1つ目は、業務効率の向上です。皆さんは1つのファイルを探すために、どのくらいの時間をかけているでしょうか。以前作った資料が活用できそうな場面に、3個も4個もフォルダの中身をあさっていては時間の無駄です。必要なときに必要なファイルへと迅速にアクセスすることで、業務効率の大幅な向上が期待できます。
リスクの回避
効果の2つ目は、リスクの回避です。ファイルが乱雑に管理されている状況では、たとえファイルが失くなっていたり、壊れていたりしていても発見するのに時間を要してしまいます。ファイル整理がしっかりとなされていることで、あるべき場所にあるべきものがないことはすぐに分かり、必要以上のトラブル化を防ぎ、リスク回避につながるでしょう。
データのナレッジ化
効果の3つ目はデータのナレッジ化です。全てのファイルやそこに含まれるデータは会社の大切な財産です。ファイル整理がしっかりとなされていることで、長期にわたり体系的なノウハウの蓄積が実現できます。ファイル整理はデータのブラックボックス化を防ぎ、誰もが手に取り活用しやすいナレッジとして昇華させるインフラになりえます。
関連記事:ナレッジシェアとは?企業の競争力を高める知識共有のメリットや実施方法を解説
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まとめ
本記事では、誰でもできるパソコンのファイル整理をするためのコツを10個厳選して紹介したうえで、ファイル整理の下手な人がしがちな行動や、コツを活かすことで得られる効果を解説してきました。ファイル整理に苦手意識がある人も、この記事で紹介したコツを参考に、ぜひファイル整理に挑戦してみてください。