テレワーク時のさぼりの実態とは?防ぐためのツールも紹介

2024年01月04日(木) テレワーク・リモートワーク
テレワーク さぼり

こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。

コロナ禍において一気に定着したテレワーク。課題の一つとして挙げられているのが、テレワーク時のさぼりの問題です。社員の働きぶりを直接見ることができないことから、多くの管理職が社員をどのように評価し、管理していくべきなのか頭を悩ませているのではないでしょうか。この記事ではテレワーク時に起こりがちな、さぼりの実態とそれを防ぐ対策やツールについて詳しくご紹介していきます。

テレワーク時のさぼりの実態

日本の会社の多くは成果だけでなくプロセスも重視するので、多くの管理職が業務に関係のないことをやっていないか不安になるのも無理もないことです。ではテレワーク時にはどれくらいの人がさぼっているのでしょうか。

マイナビが2020年にインターネットで行ったアンケートによると、テレワーク時に70%以上の人がさぼったことがあると回答しています。さぼりの内容は、業務に全く関係のないような動画を見てしまったり、昼寝をするといったものもあれば、コーヒーブレイクや軽食をとるといった会社によっては問題のないレベルのものもありました。

何をもって、さぼるかという基準が人や会社によって違うという事もありますが、それ以上にテレワークにおいて、自己管理を社員に任せているだけでは上手くいかない事をを示すデータではないでしょうか。

テレワーク時にさぼってしまう3つの理由

多くの人がさぼりがちになってしまうテレワーク。それではどういう理由でさぼってしまうのか詳しく見ていきましょう。

監視がない

さぼりがちになる一番の理由は周りの監視のないことです。オフィス内であれば上司や同僚の目が気になって、集中して仕事をやる人も少なくはないでしょう。監視がないと勤務時間中でもベッドに寝転んでしまったり、規定より長い休憩をとってしまったりといったことが起こりがちです。

ある程度メリハリを持って働くためには、誰かに見られているという緊張感が必要になるでしょう。ただし監視が強すぎると逆にストレスになってしまい、生産性が下がってしまうことも考えられます。厳しい監視というより目標や進捗状態に注目し、適正に管理されている状態を目指すことが重要です。

家族がいたり家事などの雑務がはいってしまう

テレワークで起こりがちなのが、一緒に住んでいる家族から家事などの用事を頼まれてしまうことです。特に在宅での仕事の場合は、Webでの会議中に家族が入ってきて、画面に映ってしまうというようなことも起こり得ます。仕事であって会社を休んでいるわけではないという説明をしたり、仕事場にできるだけ入らないといった同意を事前に得たりしておく事などが必要でしょう。在宅での仕事の場合は、家族の理解や協力が不可欠です。

誘惑が多く集中できない

家の中にはテレビ・動画・漫画・雑誌・飲酒・ネットサーフィンなどの娯楽があふれており、誘惑を断ち切って仕事をするのが難しいほどです。Webマーケティング支援を行っているSheepDogの調査によると、在宅勤務中に20%以上がYou Tubeなどの動画を見たことがあり、15%以上がゲーム・漫画・読書をしたことがあると回答しています。

こういった問題を解決するには、仕事部屋にテレビなどを置かないことや、仕事が終わるまでスマホなどを触らないルールを自ら設けるのが効果的です。また1つの仕事を細かく分けて1時間ごとのスケジュールを立てたり、To Do リストを作成し制限時間をそれぞれに設けるなどの方法も有効です。

テレワーク時にさぼった場合の処分

テレワーク時にさぼった場合、どのような処分がされるのでしょうか。「ノーワークノーペイ」の原則というものがあり、実際に働かなかった時間に対して、会社は賃金を支払う必要はありません。また給与後にさぼりが発覚したのであれば、払戻しを求める事ができます。ただし事業主の指揮命令下にある「手待ち時間」は、労働時間とみなされ賃金を支払う必要があるので注意が必要です。

程度にもよりますが、業務時間のさぼりが懲戒処分の対象になる可能性もあります。携帯を見たり、ネットサーフィンをした程度では、業務に支障をきたしたとは言い難く、事実の立証も難しいので懲戒処分にするのは困難です。飲酒をして業務に損失を与えてしまい、厳重注意の上でも改善されないような場合は、懲戒処分となることも十分あり得るでしょう。降格・減給といった懲戒処分をするには、就業規則にその種類・程度をあらかじめ記載しておく必要があります。

テレワーク時にさぼらせないための4つの対策

テレワーク時にさぼらせないためにはどのような方法があるのでしょうか。個人主義が貫かれている外資系企業でよく使われる手法を使うと、さぼりの防止に効果があります。詳しく解説していきます。

ツールで進捗の見える化をする

テレワークにおいては、お互いに何をやっているのかを確認することができません。ツールを使って進捗の見える化をすることによって、業務内容をお互いにスケジュールを確認することができます。スケジュールだけでなく、タスクや勤怠なども確認することができるようにするとさらに良いでしょう。

また従業員がWordやExcelなど、どのようなアプリケーションをどの程度使っていたのかを把握・分析することのできる「業務可視化ツール」を使用すると、勤務実態を細かく把握することができます。従業員が行ったスクロールやタップの操作や、作業してているファイル名などの細かいデータを計測することも可能です。

フレックスタイム制の導入

家事などの雑務が多く、テレワーク中にどうしても中抜けが発生してしまう家庭は、さぼっているのではないかと受け取られかねないシチュエーションもしばしば起こりえます。特に育児や介護が必要な家庭は、頻繁に業務以外の対応が必要になり、始業・終業時刻を柔軟に調整できるフレックスタイムは利便性が高いでしょう。

フレックスタイム制はテレワークととても相性が良く、通勤時間がない事を利用して早朝から仕事を開始したり、子どもを病院に連れて行ってから仕事に取り掛かったりするなど様々なシチュエーションに活かすことができます。

必ず出勤する時間帯「コアタイム」を設定することが一般的で、コアタイムの時間帯に会議や打ち合わせなどがしやすくなります。コアタイムを設けない「スーパーフレックスタイム」は更に柔軟に働く事が可能になりますが、他の社員とのコミュニケーションがとりずらくなるという欠点もあります。

フレックスタイムを導入するまでに至らなくても、テレワーク時にはある程度離席しなければならないことを想定して、中抜けを認めるような仕組みにしておくことも、勤務中のさぼりを防ぐためには効果があるでしょう。中抜けの時間は労働時間から省くなどといった制度にしておくと、思い切って休憩したり外出したりすることができ、プライベートと仕事をうまく両立させることができるようになり、隠れてさぼるという事が少なくなります。

時間ではなく成果主義にする

オンラインでは社員の監視が難しいため、長時間働いた方が残業代を多くもらえるという制度にしてしまうと、上手くさぼる方が高い賃金をもらえることになってしまいます。こういった問題を放置してしまうと、社内での生産性が落ちるだけでなく、社員間で不公平感が高まります。

仕事のプロセスや労働時間の長さではなく、成果主義を取り入れることにより、テレワーク時のさぼりを防ぐことができます。売上高など数値化することができる営業部門は成果主義に適していますが、法務や経理などのバックオフィス部門では、達成度の数値化が難しい業務もあります。ルーティンワークが多い部門では、正確さや早さなどを数値化することにより評価しやすい仕組みを作ることが課題になります。

雇用体系をジョブ型にする

日本企業に多いのが、チームの目標があっても個人の目標がない「メンバーシップ型」といわれる雇用方法です。メンバーシップ型では担当する職務がはっきりしていないので、どこまで仕事をしていくのかが曖昧で、自分の仕事を全て終わらせてもチームの人の仕事を手伝ったり、チーム内の全ての人の仕事が終わるまで帰れないといったことも良く起こります。早く終わらせても手伝わなければならない状態であれば、監視がないテレワーク時にはさぼりが横行しがちになります。

これに対して「ジョブ型」の雇用は、職務内容や目標を先に決めてから適切な人材を割り振るスタイルなので、独立して仕事を行うことが多いテレワーク時にも、行う作業内容が明白です。作業範囲や責任範囲を明確化することにより、緊張感をもって仕事をすることになるのでテレワーク時のさぼりが発生しづらくなり、生産性があがるだけでなく成果物の評価もしやすくなります。

テレワーク時のさぼり対策や監視に使えるおすすめのサービス

それではテレワーク時のさぼり対策に使える、おすすめのサービスを4つご紹介いたします。すでに良く使われているツールを使う方法もあります。詳しく見ていきましょう。

Web会議システム

テレワーク時のさぼりは、お互いの姿を見ることができないことが主な原因なので、Web会議システムやテレビ会議システムなどを常時使用するのが効果的です。ただし、監視の度合いが高すぎるとプライバシーの侵害と感じ取ってしまったり、モチベーションの低下を招く可能性もあるので、監視のし過ぎには注意が必要です。

関連記事:【2024年版】Web会議システム おすすめ12選を徹底比較!テレワークで大活躍

 

ビジネスチャット

テレワークでは社員が孤立しがちで仕事のモチベーションが下がることも、さぼる原因になります。ビジネスチャットはメールや電話よりも気軽にコンタクトを取りやすくなることから、社員間のコミュニケーションを活発化させる効果があります。雑談をすると気分転換にもなり、集中して仕事をすることができるのもメリットの1つでしょう。

関連記事:【2024年版】ビジネスチャットおすすめ6選を徹底比較!(有料・無料)

 

監視ツール

監視ツールを使うと、キーボードやマウスの動きから仕事を行っているか検知したり、ネットのアクセス情報から関係のないサイトを見ていないかを読み取ることができたりします。また社員が見ていた画面をランダムにキャプチャーしたり、顔認証を使ってパソコンの前にどれだけいたのかを把握できるものもあります。これらの監視ツールはさぼりの防止にに効果的ですが、社員が圧迫感を感じやすく離職にもつながることが考えられます。導入の前には社員側ヘ十分な説明を行い、厳しすぎる監視は避ける必要性があります。

社内wiki

社内版のWikipediaともいえる社内wikiは、社員が様々なノウハウを書き込むことによって情報共有ができるツールです。日報や議事録を社内wikiに日々アップすることで、個々の社員が日々どのような作業を行っているのか、どのような会議を行ったのかを簡単に調べることができるようになります。作業を見える化することによって、テレワーク中にも緊張感をもって作業をすることができるので、さぼりの防止にも役立ちます。社内wikiは検索力の高いものから選ぶのがおすすめです。

関連記事:【2024年版】社内wikiツール おすすめ15選(有料・無料)

まとめ

本記事ではテレワーク時のさぼりの実態や、それを防ぐための対策・ツールをご紹介しました。さぼりを防ぐ様々なツールがありますが、強い監視が社員のモチベーションを妨げてしまったり、管理職に重い負担をしいらせてしまったりすることもあるので、社内のコミュニケーションを図ることを第一目的にツールを導入することが大切です。本記事がテレワーク時のさぼりを防止し、働きやすい環境を上手く作るヒントになれば幸いです。

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