Teamsを活用した業務効率化には、ナレッジ共有の仕組みが欠かせません。しかし、ただ情報を集めるだけでは、必要な時に必要な情報が見つからず、現場の生産性は上がりません。
そこで本記事では、Teams上で使える代表的なナレッジ共有ツールの特徴と、使い方を解説します。さらに、Teamsで効果的にナレッジを管理するコツや、Teamsで情報を蓄積するメリット・デメリットをまとめています。
最後に、Teamsのデメリットをカバーするおすすめのツールについても紹介するので、ナレッジ共有ツールを探している方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
Teamsで使える3つのナレッジ共有ツールと使い方
Teamsで使えるナレッジ共有ツールは、主に以下の3つです。
- Wiki
- OneNote
- SharePoint
Wiki
Teamsの「Wiki」機能は、誰でも簡単に編集できるナレッジ共有ツールです。チャネル作成時に自動で追加されるWikiタブを利用し、業務マニュアルやFAQをまとめられます。
基本の使い方は以下の通りです。
| タイトル | ページのテーマ(例:総務部業務マニュアル) |
| セクション名 | 段落タイトル(例:決裁番号の取得手順) |
| 説明欄 | 具体的な内容を記入する |
さらに、画像やリンクを挿入して視覚的にわかりやすく整理することも可能です。タブ上部の「+」から新しいWikiを追加し、チーム別やプロジェクト別に分ける運用もできます。また、各セクションにはチャット機能があり、議論内容を履歴として残せる点も大きな特徴です。
Wikiについては、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひあわせてご確認ください。
>関連記事:TeamsのWiki機能の使い方|消えたWikiの復元方法や移行先を紹介
OneNote
OneNoteは、Microsoftが提供するデジタルノートで、情報を階層的に整理できる点が特徴です。
基本構造は以下の通りです。
| ノートブック | 最上位の単位(例:部署ごとのノートブック) |
| セクション | 章にあたる単位(例:経理・人事などのカテゴリ) |
| ページ | 実際に記録する内容(例:経費精算マニュアル) |
テキストの入力や装飾だけでなく、画像・表・手書きメモ・音声録音の挿入も可能で、自由度の高い情報整理ができます。
作成したページは「共有」機能でチーム全員と編集・閲覧できるため、マニュアルや議事録の蓄積に向いているでしょう。また、階層を細かく分けられるため、情報量の多い企業や長期的なナレッジ管理にも強みを発揮します。
以下の記事では、NotePMと比較しながら、OneNoteの特徴について詳しく解説しています。機能や独自性が気になる方は、あわせてご覧ください。
>関連記事:NotePMとOneNoteの違いとは?機能や独自性、最適な使い方を比較して解説!
SharePoint
SharePointは、Microsoftが提供するWebベースの情報共有ツールで、組織内外でのナレッジ管理に適しています。Teamsの「ファイル」タブの裏側でも活用されており、文書管理から情報ポータル構築まで幅広く対応できます。
基本的な使い方は以下の通りです。
| ドキュメントライブラリ | WordやExcel、PDFを格納・共同編集。バージョン管理や権限設定も可能。 |
| サイトページ | 部門ポータルやナレッジサイトを構築。業務マニュアルやお知らせをまとめる場として活用できる。 |
| Microsoft Lists | 更新履歴やFAQ、タスク進捗など、ファイル化しにくい情報をリスト形式で共有。 |
これらを組み合わせることで、公式文書は「ドキュメント管理」、FAQは「リスト管理」、全体周知は「サイトページ」といった形で運用し、組織全体のナレッジを一元化できます。
SharePointの使い方をさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をぜひ参考にしてください。
>関連記事:SharePointの主な機能と使い方|メリットや具体的な活用方法も解説
Teamsで効果的にナレッジ管理をするコツ
Teamsで効果的にナレッジ管理するなら、以下4つのポイントを押さえておきましょう。
- 目的と範囲を明確化する
- 既存ツールとのすみ分けを行う
- 運用責任者を設ける
- 投稿ルールとフォーマットを整える
目的と範囲を明確化する
Teamsでナレッジ管理を始める際は、まず「何のために共有するのか」「どの範囲を対象にするのか」を明確にしましょう。たとえば「新人向けマニュアルを集約する」「案件ごとのノウハウを残す」など目的を定めると、情報の取捨選択がスムーズになります。
目的が曖昧だと雑多な情報が増え、検索性や利便性が低下します。組織の課題や利用者のニーズを踏まえて範囲を設定することが、活用を定着させる第一歩です。さらに、定期的に目的の見直しを行うことで、変化する業務に柔軟に対応できます。
既存ツールとのすみ分けを行う
Teams単体ですべてのナレッジを管理しようとすると、情報が分散しやすくなります。そのため、OneNoteやSharePoint、社内ポータルなど既存のツールとの役割を整理しましょう。
たとえば「日々の小ネタやTipsはTeams Wiki」「体系立った資料はSharePoint」といったすみ分けを行うと、検索や利用が容易になります。重複や混乱を避けるために「どの情報をどこに置くか」をチーム全員に共有しておくことが効果的です。
こうしたルールを浸透させることで、情報管理の効率と透明性がさらに高まります。
運用責任者を設ける
ナレッジ共有は放置するとすぐに形骸化してしまいます。そのため、チームごとに運用責任者を設け、更新状況のチェックや投稿の整理を担ってもらうと効果的です。
責任者が定期的に内容を確認し、古い情報をアーカイブ化することで、常に最新で信頼できる状態を保てます。また、メンバーからの質問や改善要望を取りまとめる窓口としても機能するため、情報の質と利用度を高める役割を果たすでしょう。
さらに、責任者が積極的に模範となる投稿を行うことで、チーム全体の参加意欲を引き出せます。
投稿ルールとフォーマットを整える
誰でも自由に投稿できる仕組みは利点ですが、形式がバラバラだと情報の整理が難しくなります。そのため、投稿時のルールやテンプレートを用意すると効果的です。
たとえば「タイトルは簡潔に」「目的・手順・注意点の3項目を記載」「関連資料へのリンクを必ず添付」など、最低限のフォーマットを定めると、情報の読みやすさと検索性が向上します。
統一感のあるナレッジベースは利用者の信頼感を高め、活用の定着につながります。あわせてルールを定期的に見直し、時代や業務に即した形へ進化させることが重要です。
Teamsでナレッジを蓄積するメリット
Teamsでナレッジを蓄積すると、主に以下2つのメリットがあります。
- 情報の全体像を把握しやすい
- 常に最新情報を参照・共有できる
情報の全体像を把握しやすい
Teamsを利用している企業であれば、普段使っているTeams内でナレッジ管理ができるため、アクセスの手間が少なく情報を確認しやすいのが特徴です。目次やカテゴリで整理されており、情報の全体像を直感的に把握できます。
さらに、メンバー全員が情報を追加・編集できるため、各自の知識や経験が蓄積され、チーム全体で共有・活用可能になります。これにより、情報が分散せず、効率的な業務遂行がしやすいでしょう。
常に最新情報を参照・共有できる
Teamsと連携するWikiやOneNoteなどでは、編集や更新が簡単に行えるため、情報を最新の状態に保ちやすいのが強みです。思いついたアイデアやノウハウを手軽に投稿できるため、情報が陳腐化せず常に信頼性の高い状態を維持できます。
社員は必要な情報を探す時間を削減でき、最新の知識をすぐに活用可能です。結果として、チーム内での迅速な意思決定や問題解決を支援します。
Teamsでナレッジを蓄積するデメリット
Teamsでナレッジを蓄積するデメリットは、以下の2つです。
- 他社製品との相性が悪い
- 過去の情報を検索しにくい
他社製品との相性が悪い
TeamsはMicrosoft 365製品との連携を前提に設計されているため、ExcelやPowerPointを使わない企業では、利便性が低下します。たとえばAppleのPagesやKeynoteを中心に使っている場合、Teams上でのファイル共有はできても、リアルタイムで編集することは困難です。
その結果、Teamsの強みを活かせず、作業効率が下がったり、不便さが目立ったりする可能性があります。
過去の情報を検索しにくい
Teamsでは過去のファイルやメッセージを遡って確認するのがやや複雑で、必要な情報に素早くアクセスしにくい点があります。検索機能はあるものの、入力項目が多くて見にくいため、目的の情報を探すのに時間がかかることもあるでしょう。
スピード重視の企業や、すべての記録を迅速に確認する必要がある企業には不向きです。
ナレッジ共有・蓄積を簡単に行うなら「NotePM」がおすすめ
ナレッジ共有・蓄積には専用ツールの利用がおすすめです。中でもナレッジマネジメントツール「NotePM」がおすすめであり、その理由は以下の3つです。
- ナレッジの共有・蓄積がスムーズにできる
- 検索機能が優れている
- アクセス権限の設定が柔軟にできる
また、NotePMの評判は以下の記事でまとめています。メリット・デメリットなどが気になる方は、あわせてご覧ください。
>関連記事:NotePMの評判まとめ|メリット・デメリットや料金など網羅的に解説
ナレッジの共有・蓄積がスムーズにできる
Teamsはチャット中心のコミュニケーションに優れる一方、ナレッジを整理して蓄積するには不向きです。情報がチャットに散らばり、後から検索するのが大変になってしまうデメリットがありました。
一方、NotePMはマニュアルや議事録、日報などを一元管理でき、社内のナレッジを体系的に蓄積可能です。整理された情報は誰でもアクセスしやすく、共有・蓄積がスムーズになります。
検索機能が優れている
Teamsではチャット履歴や添付ファイルの検索が限られ、必要な情報を探すのに時間がかかることがあります。
NotePMであれば、ドキュメント本文やWord・Excel・PDFも全文検索でき、必要な情報を瞬時に見つけられます。導入企業では検索時間を約4割削減した事例もあり、業務効率の向上に直結する点がTeamsに比べた大きなメリットです。
アクセス権限の設定が柔軟にできる
NotePMでは、社内文書のアクセス権限を柔軟に設定できる点も大きな特徴です。部署単位や役職ごとに閲覧・編集権限を細かく管理できるため、機密情報や管理資料の保護も安心です。
権限設定により、必要な人だけがアクセスできる環境を構築でき、情報の安全性と効率的な共有の両立が可能になります。
「NotePM」導入によって成功した2つの事例
「NotePM」導入によって成功した事例を2つ紹介します。
- 株式会社不動産SHOPナカジツ
- 歯科タケダクリニック
株式会社不動産SHOPナカジツ

株式会社不動産SHOPナカジツは、愛知を中心に不動産仲介や新築住宅、リフォーム事業など多角的に展開する企業です。100店舗体制の実現に向け、複数ツールに分散していたナレッジを集約し、属人化を解消する必要がありました。
導入ツールを比較した結果、ページ作成の簡単さ・正確な検索機能・コメントや外部共有機能に魅力を感じ、NotePMを採用しました。新人教育の効率化や情報共有の漏れ防止など、業務改善に大きな効果をもたらしています。
株式会社不動産SHOPナカジツの事例は、以下の記事でまとめています。さらに詳しく見たい方は、ぜひあわせてご覧ください。
>関連記事:【導入事例】 ナレッジを集約し社内の問い合わせ対応を効率化 – 株式会社不動産SHOPナカジツ
歯科タケダクリニック

歯科タケダクリニックは埼玉・東京で12医院を展開する歯科医業のグループで、歯科医師・衛生士・受付助手など約100名が在籍しています。地域密着型で、患者が安心して通える医院づくりを重視しており、全員がNotePMを活用しています。
これまでは紙のマニュアルで新入職員向けの情報を管理していましたが、検索性が悪く即時対応が難しい課題がありました。NotePMはPC・スマホ・タブレット対応で検索性に優れ、必要な情報をすぐに探せるため、業務効率が格段に向上しています。
歯科タケダクリニックの成功事例について、導入の背景や効果を詳しく確認したい方は、ぜひ以下の記事もあわせてご覧ください。
>関連記事:【導入事例】歯科医師・衛生士・受付助手・医療事務を繋ぐナレッジベースとして活用!専門ノウハウをすぐ探せるようになった – 歯科タケダクリニック
最適なナレッジ共有ツールを使って効率的に社内情報を整理できるようにしよう
Teamsは日常的に使うコラボレーションツールとして便利ですが、ナレッジを長期的に蓄積・整理するには課題も残ります。情報が分散したり検索しにくかったりすると、本来の効率化が実現できません。
そのため、ナレッジ共有専用のツールを活用するのがおすすめです。中でも「NotePM」は、検索性・権限管理・情報の一元化に優れており、マニュアルやノウハウをスムーズに整理できます。ナレッジ活用を加速させたい企業の方は、ぜひNotePMの導入を検討してみてください。



