SharePointの主な機能と使い方|メリットや具体的な活用方法も解説

2025年05月21日(水) SharePoint

 

Microsoft社が提供するSharePointは、社内のファイル共有や情報共有に便利なポータルサイトを作成できる優れたツールです。SharePointを活用したポータルサイトの構築や、ナレッジマネジメントの浸透に取り組む企業も少なくありません。しかし、どのようにSharePointを使ったら良いかわからないという人もいるでしょう。

本記事では、SharePointの主な機能の使い方やメリットなどについて解説します。情報共有やナレッジマネジメントに課題を感じている人は、ぜひ本記事を参考に、SharePointの導入を検討してみてください。

SharePoint

目次

SharePointとは

SharePointは、マイクロソフトが提供するクラウドベースの情報共有・コラボレーションプラットフォームです。ファイル共有はもちろんのこと、チームサイトの作成や、情報の一元管理、ワークフローの自動化など、多岐にわたる機能を備えており、組織内の情報共有と業務効率化を強力に支援します。

SharePointの料金プラン

SharePointの料金プランは、以下のとおりです。

プラン名 SharePoint Plan 1 Microsoft 365 Business Standard
月額料金(税抜) 749円 / ユーザー 1,874円 / ユーザー
主な機能 ・基本的なファイル共有
・OneDrive連携
・SharePoint基本機能
・Teams
・Web版Office

※参照:Microsoft「SharePoint Online のオプションの比較

SharePointは単独でも利用できますが、Microsoft 365を契約していれば、追加料金なしで利用可能です。

>関連記事:SharePointの概要・機能・独自性・料金などを徹底解説

SharePointとOneDrive、Teamsの違い

SharePointと似ているサービスであるOneDriveとTeamsには、以下のような違いがあります。

SharePoint Online OneDrive for Business Microsoft Teams
主な目的 組織・チームでの情報共有・文書管理の基盤 個人の作業ファイル保管・下書き・簡単な共有 チーム内のコミュニケーション・共同作業ハブ
対象 部署、プロジェクトチーム、組織全体 個人 プロジェクトチーム、部署内の日常的なやり取り
データの場所 チームや組織で共有・管理されるクラウドストレージ 個人に紐づくクラウドストレージ チャットや会議が中心。ファイルは裏側でSharePoint/OneDriveに保存
得意なこと ・ポータルサイト構築
・複数人でのファイル共同編集
・バージョン管理・詳細なアクセス権設定
・ワークフロー自動化
・個人用ファイルの整理・同期
・PCローカルフォルダとの同期
・一時的な個人間ファイル共有
・チャット、Web会議
・チーム内でのリアルタイムな情報交換
・複数アプリの集約
使い分け例 ・部署の公式文書保管庫
・社内規定
・マニュアル公開
・プロジェクト資料の集約
・個人で作成中の資料
・自分専用のメモや下書き
・PCのバックアップ
・プロジェクトに関する日々の相談・連絡
・チーム定例会議
・関連ファイルやアプリへのショートカット
注意点 多機能ゆえに初期設定やルール決めが重要 組織的な管理には不向き ファイルの整理・検索性はSharePointに劣る場合がある

「個人で使うファイルはOneDrive」「チームで共有・管理する正式なファイルはSharePoint」「日々のコミュニケーションや会議はTeams」と考えると分かりやすいでしょう。

これらのツールは連携して動作するため、状況に応じて最適なツールを選択し、連携させることで、Microsoft 365全体の利便性が大きく向上します。

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SharePoint OnlineとSharePoint Serverの違い

種類 内容
SharePoint Server 自社内にサーバーを構築してオンプレミス環境で利用する
SharePoint Online ・クラウド上にデータが保管される
・インターネット環境のある場所でならいつでも、どこからでもアクセスできる

SharePoint Server(オンプレミス版)

SharePointには、自社サーバーにインストールして利用するオンプレミス版である「SharePoint Server」が存在します。

SharePoint Serverは、自社でサーバーの構築や運用を行う必要があるため、初期費用や管理コストがかかりますが、カスタマイズの自由度が高いです。また、セキュリティポリシーが厳格な組織では、オンプレミス版を選択する場合があります。

ただし、古いバージョンのSharePoint Serverは2026年7月14日にサポート終了予定であるため、注意が必要です。

SharePoint Online(クラウド版)

SharePoint Onlineは、Microsoftが提供するクラウドサービスであるMicrosoft 365の一部として提供されます。 サーバーの管理やメンテナンスはMicrosoftが行うため、ユーザーはインフラの管理から解放され、手軽にSharePointを利用できます。

常に最新の機能が利用可能であり、場所やデバイスを問わずアクセスできるというメリットがあります。 本記事では、より多くのユーザーにとって利便性の高いSharePoint Onlineを中心に解説していきます。

SharePointの主な機能一覧

SharePointの主な機能は、以下のとおりです。

  • ファイルのアップロード
  • OneDriveからの保存
  • OneDriveとの同期
  • ファイルの共有
  • ワークフローの作成
  • ポータルサイトの作成
  • ファイルの共同編集
  • 全ファイルからの情報検索

主な機能と使い方を知ることで、SharePointを効果的に活用できるようになるでしょう。

ファイルのアップロード

SharePointでは、ドラッグ&ドロップするだけでファイルアップロードが可能です。

SharePointにアクセスし、「ドキュメント」をクリックします。

「ファイルをここにドラッグします」に共有したいファイルをドラッグ&ドロップするとファイルの共有が開始されます。


OneDrive上のファイルをSharePointに移動・コピーする

個人用のOneDrive for Businessで作成・保存していたファイルを、チームで共有するためにSharePointのドキュメントライブラリに移動またはコピーしたい場面はよくあるでしょう。たとえば、個人で作成した企画書のドラフトが完成し、チームメンバーに共有してレビューしてもらう、といったケースです。

OneDriveからSharePointへのファイルの移動・コピーは以下の手順で行います。

手順 項目 詳細
1 OneDriveを開く WebブラウザまたはPCのOneDriveフォルダから、対象のファイルがある場所を開きます。
2 ファイルを選択 移動またはコピーしたいファイル(複数選択可)を選びます。
3 「移動」または「コピー」を選択 ファイルを選択した状態で、画面上部のメニューから「移動」または「コピー」をクリックします。
4 移動/コピー先を選択 画面右側(またはポップアップウィンドウ)に移動/コピー先の候補が表示されます。
「自分のファイル」(OneDrive内)の他に、アクセス可能なSharePointサイトが表示されます。
目的のSharePointサイト名をクリックし、さらに保存したいドキュメントライブラリやフォルダを選択。
5 実行 最後に「ここに移動」または「ここにコピー」ボタンをクリックします。ファイルの移動/コピーがバックグラウンドで実行されます。

処理が完了すると、指定したSharePointのドキュメントライブラリ内でファイルが利用可能になります。これにより、個人で作業していたファイルをスムーズにチームの共有スペースに移管できます。

OneDriveとの同期

SharePointのドキュメントライブラリにあるファイルを、まるで自分のPCのフォルダ内にあるかのように扱える便利な機能が「同期」です。同期を設定すると、PCのエクスプローラー(Windows)やFinder(Mac)にSharePointライブラリのフォルダが表示され、インターネット接続がないオフライン状態でもファイルの閲覧や編集が可能になります。

同期を設定する手順は以下の通りです。

手順 項目 詳細
1 OneDriveアプリの確認 同期機能は、PCにインストールされている「OneDrive」アプリを通じて行われます。
通常、Windows 10/11や最新のmacOSには標準でインストールされています。タスクバー(Windows)やメニューバー(Mac)に雲のアイコンが表示されているか確認しましょう。
2 SharePointライブラリを開く Webブラウザで、同期したいファイルが保存されているSharePointのドキュメントライブラリを開きます。
3 「同期」ボタンをクリック ライブラリのメニュー(通常は上部)にある「同期」ボタンをクリックします。
4 アクセス許可の確認 ブラウザによっては、「Microsoft OneDriveを開くことを許可しますか?」といった確認メッセージが表示される場合があります。「許可」または「開く」をクリックします。
5 同期開始 OneDriveアプリが起動し、同期が開始されます。初回はファイルのリストを取得するために少し時間がかかることがあります。
6 エクスプローラー/Finderで確認 同期が完了すると、エクスプローラー(Windowsの場合は通常、組織名のフォルダ内)またはFinder(Macの場合はサイドバーの「場所」セクション)に、同期したSharePointライブラリ名のフォルダが表示されます。これで、Webブラウザを開かなくても、PCから直接ファイルにアクセス・編集できるようになります。

ファイルやフォルダの共有

SharePointの大きな利点の一つは、ファイルやフォルダを特定のメンバーと安全かつ簡単に共有できることです。主に2つの共有方法があります。

【①共有リンクを取得して送る方法】

  1. 共有したいファイルまたはフォルダを選択します。
  2. メニューから「共有」ボタンをクリックします。
  3. 共有設定画面が表示されます。ここで「リンクを知っていれば誰でも編集(または表示)できます」などのリンクの種類を選択します。(※組織の設定により選択肢は異なります)
  4. 必要であれば、「編集を許可する」のチェックを外して閲覧のみにしたり、有効期限やパスワードを設定したりすることも可能です。
  5. 「リンクをコピー」ボタンをクリックし、生成されたリンクをコピーします。
  6. コピーしたリンクを、Teamsのチャットやメールなどで相手に送ります。

【②特定のユーザーを直接招待する方法】

  1. 共有したいファイルまたはフォルダを選択し、「共有」ボタンをクリックします。
  2. 共有設定画面の上部にある「名前、グループ、または電子メールを入力」欄に、共有したい相手の名前やメールアドレスを入力します。候補が表示されるので選択します。複数人指定も可能です。
  3. ペンマークのアイコンをクリックして、相手に与える権限(編集可能、表示可能など)を選択します。
  4. 必要であればメッセージを添えて、「送信」ボタンをクリックします。相手には共有通知メールが届きます。

>関連記事:SharePointで簡単にファイル共有をするための基礎知識と手順を紹介

ワークフローで業務を自動化する

SharePointは、単なるファイル置き場ではなく、日々の定型業務を自動化するための「ワークフロー」機能も備えています。たとえば、「休暇申請」「経費精算」「稟議書の承認」といった、従来は紙やメールで行っていた申請・承認プロセスを電子化し、自動で次の担当者に通知を送ったり、進捗状況を管理したりできます。

このワークフロー機能は、Microsoft 365に含まれる「Power Automate」という別のサービスと連携することで実現します。Power Automateは、様々なアプリやサービスを繋ぎ合わせて、自動化の「フロー」を作成できるツールです。

【SharePointリストを使った簡単な承認フローの作成例】

  1. 申請内容を管理する「リスト」を作成: まず、SharePointサイトに申請情報を入力・管理するための「リスト」を作成します。「+新規」メニューから「リスト」を選び、申請に必要な項目(例:申請者名、申請日、内容、承認状況など)を持つリストを定義します。
  2. Power Automateでフローを作成: 作成したリストのメニューから「統合」→「Power Automate」→「フローの作成」を選択します。
  3. テンプレートを選択または新規作成: 「承認を開始し、完了時にメールを送信する」といった、目的に合ったテンプレートが用意されている場合があります。テンプレートを選ぶか、「一から作成」で独自のフローを設計します。
  4. フローのトリガーとアクションを設定: フローの「トリガー」(例:リストに新しい項目が追加されたら)と、それに続く「アクション」(例:上司に承認依頼メールを送る、承認されたら申請者に通知する、リストの承認状況を更新する)を設定していきます。
  5. 保存とテスト: フローを保存し、実際にリストに項目を追加してみて、意図した通りに動作するかテストします。

Power Automateを使ったワークフロー作成は、最初は少し難しく感じるかもしれませんが、テンプレートを活用したり、簡単なものから試したりすることで、業務の大幅な効率化が期待できます。日常の繰り返し作業や、承認待ちによる遅延などを削減したい場合に、非常に強力な機能です。

ポータルサイトの作成

SharePointでは、チームやプロジェクトごとに専用のWebサイト(チームサイトやコミュニケーションサイト)を簡単に作成できます。

サイトの種類 詳細
チームサイト ・部署やプロジェクト内での情報共有用
・限定メンバーでの利用におすすめ
コミュニケーションサイト ・全社的な情報共有用
・掲示板的な使用が可能
・社外ユーザーへの情報発信もできる

コーディングの知識は不要で、用意されたテンプレートやWebパーツを組み合わせることで、直感的にデザイン性の高いサイトを構築できます。 たとえば、部署ごとのポータルサイトを作成し、必要な情報やツールを一箇所に集約することで、情報へのアクセスが容易になり、業務効率の向上に繋がります。

>関連記事:SharePointのサイトの作り方5ステップ!注意点やポイントについても解説

ファイルの共同編集

SharePointでは、複数人で同時に編集作業ができるので、常に最新データを反映させられます。また、ページ単位での分担作業も可能なため、大規模なドキュメント作成も効率的に進められるでしょう。

移動中や外出先でも作業に参加できることから、オンラインミーティング中の資料更新やリモートワークでの共同作業にもおすすめです。部署ごとに閲覧・編集権限を個別に設定できるので、セキュリティを確保しながら、作業環境を構築できます。

>関連記事:SharePointで簡単にファイル共有をするための基礎知識と手順を紹介

全ファイルからの情報検索

SharePoint内に蓄積されたファイルや情報が増えてくると、「あの資料どこにあったっけ?」と探すのに時間がかかることがあります。SharePointには、必要な情報を素早く見つけ出すための強力な検索機能が備わっています。

【SharePointの検索の特徴】

検索の特徴 詳細
サイト横断検索 自分がアクセス権を持つ複数のSharePointサイトやOneDrive上のファイルを横断して一括で検索できます。
全文検索 ファイル名だけでなく、Word、Excel、PowerPoint、PDFなどのファイル内部のテキストも検索対象になります。
資料の中の特定のキーワードを思い出せれば、ファイルを見つけやすくなります。
多様な検索条件 以下のような絞り込み検索が可能。

  • ファイル名
  • 内容に含まれるキーワード
  • 作成者
  • 更新者
  • 更新日時
  • ファイルの種類 など
わかりやすい検索結果 検索キーワードに応じて、関連性の高いファイルや、組織内でよく利用されているファイルなどが上位に表示されるようになっています。

【検索の基本的な使い方】

  1. 検索ボックスに入力: SharePointのサイト上部にある検索ボックスに、探したいファイルに関するキーワード(ファイル名の一部、内容のキーワード、作成者名など)を入力します。
  2. 検索実行: Enterキーを押すか、検索候補をクリックすると、検索結果ページが表示されます。
  3. 結果の絞り込み: 検索結果ページでは、左側のメニューなどを使って、ファイルの種類、更新日時などでさらに結果を絞り込むことができます。

この検索機能を活用することで、ファイルを探す手間と時間を大幅に削減し、業務の生産性を向上させることができます。ファイルを探すストレスから解放され、本来の業務に集中できるようになるでしょう。

SharePointの3つの使い方

SharePointの主な使い方は、以下の3つです。

  • マルチデバイスでの情報共有
  • 案件やチームごとの情報管理
  • Microsoft製品と連携した進捗管理

具体的な使い方を知ることで、導入後の活用方法をイメージしやすくなるでしょう。

マルチデバイスでの情報共有

SharePointはPCだけでなく、スマートフォンやタブレット端末にも対応しているため、デバイスを選ばずに作業が可能です。

また、クラウド上にファイルを保存することから、インターネット環境さえあれば、どこでも必要な情報にアクセスできます。そのため、外回りの多い仕事であっても、外出先で資料確認や提案書の修正ができるので、業務効率を向上させられるでしょう。

案件やチームごとの情報管理

部署やチームごとに独立したサイトを作成できるSharePointなら、用途に応じた情報管理ができます。グループ単位やユーザーごとにアクセス権限を細かく設定できるため、情報の混在や漏えいを防げるのが特徴です。

また、サイト内では、掲示板の設置やお知らせのトップページ表示・アンケートの作成などのさまざまな機能を活用できます。Microsoft Formsとの連携やExcel形式でのデータエクスポートにも対応しているため、効率良く情報管理を進められるでしょう。

>関連記事:SharePointOnlineのポータルサイトで掲示板機能を使いこなそう

Microsoft製品と連携した進捗管理

Microsoft製品と連携することで、以下のように効率良く進捗管理ができます。

WordやExcelファイルをSharePointから直接編集できる
Outlookのスケジュールと同期することでチーム全体の予定を一元管理できる
Teamsとの連携によってコミュニケーションとタスク管理を同時にできる

リアルタイムでの追記・修正もできるので、メンバー間での作業もスムーズに進められます。そのほかに、SNSやタスク管理サービス・動画共有サービスなど、外部サービスとの連携も可能です。

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SharePointを組織で活用する3つのメリット

SharePointを組織で活用するメリットは、以下の3つです。

  • コミュニケーションが活性化する
  • 業務効率が向上する
  • 強固なセキュリティ対策がされている

メリットを理解することによって、積極的な導入を進めやすくなるでしょう。

コミュニケーションが活性化する

SharePointには、いいね機能やコメント機能が搭載されており、SNSのような気軽なコミュニケーションが可能です。

また、公開範囲を柔軟に設定できるため、プロジェクトメンバーだけのクローズドな議論や部署全体でのオープンな意見交換など、状況に応じた使い分けもできます。

従業員同士のコミュニケーションが活性化されれば、業務の円滑化や新たなアイデアの創出にもつながるでしょう。

業務効率が向上する

SharePointでは、社員の業務知見やノウハウを一元管理できるため、組織全体の業務効率の向上が可能です。知見やノウハウが集約されることによって、利用頻度が高まれば、情報の蓄積も促進されるでしょう。

また、リアルタイムでの進捗確認ができるため、業務の停滞リスクを最小限に抑えられるのも特徴です。

強固なセキュリティ対策がされている

SharePointは、サイトごとに詳細なアクセス権限を設定できる柔軟なセキュリティ対策がされているのが特徴です。制限付きでの招待も可能なので、組織外部にも安全に情報共有できます。

そのほかのセキュリティ対策は、以下のとおりです。

  • データ転送時の暗号化
  • 多要素認証機能
  • マルウェア検知機能

多層的なセキュリティ対策が実装されていることから、安全なファイルの送受信と信頼性の高いデータ管理が可能です。

また、Microsoftによる不正アクセス対策やデータ漏洩対策・データセンターの物理的警備体制など、高度なセキュリティ対策も施されています。

SharePointを初めて使う際の3つのポイント|初心者向け

初心者が、SharePointを初めて使う際のポイントは、以下の3つです。

  • 活用する目的を明確にする
  • アクセス権限を設定する
  • 情報の取扱に関するマニュアルを用意する

ポイントを押さえることで、効率良く活用を進められるでしょう。

活用する目的を明確にする

SharePointを効果的に活用するには、導入の目的を明確にするのが重要です。

目的を明確にすることによって、継続的な利用と高い満足度につながります。現状の課題を特定し、SharePointでどのような問題を解決したいのかを洗い出しましょう。

ただし、すべての業務をSharePointに移行する必要はないので、必要性を見極めた上で導入を検討するのがおすすめです。

アクセス権限を設定する

SharePointの強力な機能の一つが、ファイルやサイトへのアクセス権限を細かく設定できることです。しかし、この設定を怠ったり、複雑にしすぎたりすると、情報漏洩のリスク 8 や、逆に必要な情報にアクセスできないといった問題が発生します。

活用を始める前に、チームや組織内でアクセス権限に関する基本的なルールを決めておくことが重要です。

【アクセス権限の基本的な考え方】

項目 詳細
必要最小限の原則 各メンバーには、業務に必要な最低限のアクセス権のみを付与します。
たとえば、資料を閲覧するだけでよいメンバーには「閲覧権限」、編集も必要なメンバーには「編集権限」といった具合です。
役割ベースでの設定 個々のユーザーに権限を設定するのではなく、「〇〇プロジェクトメンバー」「△△部メンバー」といったグループを作成し、グループに対して権限を設定すると管理が楽になります。役職や役割に応じてグループを設計しましょう。
サイトの種類による使い分け 【チームサイト】
通常、メンバー全員が編集権限を持つことが多いですが、特定のフォルダやファイルのみ閲覧専用にすることも可能です。【コミュニケーションサイト】
通常、少数の編集者(情報発信担当者)のみが編集権限を持ち、その他の多くのメンバーは閲覧権限のみを持ちます。
定期的な見直し メンバーの異動や役割変更があった場合には、アクセス権限も忘れずに見直しましょう。

情報の取扱に関するマニュアルを用意する

組織全体で安全にSharePointを活用するには、情報の取扱に関するマニュアルを用意する必要があります。社外持出可能な情報と不可の情報を明確に区分し、取扱方法を詳細に記載しておきましょう。

また、社員のITリテラシーにも個人差があるため、情報共有によって生じる可能性のあるリスクと対策について、わかりやすく記載するのが重要です。

適切なマニュアルが用意できれば、社員のセキュリティ意識が向上するので、情報漏洩のリスクを最小限に抑えられるでしょう。

>関連記事:【徹底比較】マニュアル作成ツールおすすめ20選|選び方と導入事例も紹介

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さらにSharePointを活用する方法【目的別ネクストアクション】

SharePointは多機能で柔軟なプラットフォームです。業務の目的やチームのニーズに応じて、使い方を最適化することで、その効果を最大限に引き出せます。

もし、どのステップから始めれば良いか迷う場合は、まずは「チームでのファイル共有」から試してみることをおすすめします。

チームでのファイル共有を始めたい場合

チーム内での情報共有の第一歩は、SharePoint上でのファイル共有からです。効率的にファイルを共有することで、メールでの添付ファイルのやりとりやバージョン管理の煩雑さを解消できます。

ステップ 項目 詳細
1 チームサイトを作成する まずは、プロジェクトや部署ごとにチームサイトを立ち上げましょう。これにより、ファイルや情報を一元管理できます。サイトテンプレートを活用すると、作業がスムーズです。
2 ドキュメントライブラリを作成し、ファイルをアップロードする 必要なフォルダ構成をあらかじめ設計し、用途別(例:会議資料、設計書、報告書など)に整理してアップロードすると、後の検索性が向上します。
3 チームメンバーをサイトに招待し、アクセス権限を設定する 権限レベル(閲覧のみ、編集可など)を明確にし、情報漏えいや編集ミスを防ぎましょう。
Power Automateなどで通知を自動化するのも有効です。

バージョン履歴機能を活用すれば、誰がいつどのようにファイルを変更したかが分かり、安心して共同編集ができます。

プロジェクトの進捗管理をしたい場合

タスクの見える化と管理の効率化は、プロジェクト成功の鍵です。SharePointを使えば、複数のメンバー間でタスクや進捗をリアルタイムに共有できます。

ステップ 項目 詳細
1 チームサイトまたは専用のサイトコレクションを作成する プロジェクトごとに独立したスペースを設けることで、情報の整理がしやすくなります。
2 タスク管理用のリストを作成し、必要な項目(担当者、期日、進捗状況など)を設定する カスタムリストを利用すれば、自社の業務フローに合わせた柔軟なタスク管理が可能です。カラーラベルやステータス分けも活用しましょう。
3 チームメンバーにタスクを割り当てる 割り当てと同時に通知を送ることで、タスク漏れを防げます。Microsoft Teamsと連携させて、作業指示と進捗報告を一元化するのもおすすめです。

ガントチャート表示やカレンダー表示に切り替えることで、プロジェクトの全体像を直感的に把握できます。

社内情報ポータルを構築したい場合

社内のナレッジ共有やお知らせの発信に役立つのが、SharePointによる情報ポータルサイトの構築です。誰でも必要な情報にすばやくアクセスできる環境を整えましょう。

ステップ 項目 詳細
1 コミュニケーションサイトまたはチームサイトを作成する 社内全体への情報発信には、ビジュアル性に優れた「コミュニケーションサイト」がおすすめです。デザインテンプレートを使うと、魅力的なページを簡単に作成できます。
2 お知らせやFAQなどのコンテンツを作成し、公開する 重要なお知らせや社内手順、マニュアルなどをカテゴリー別にまとめ、検索性を意識して掲載しましょう。定期的に更新することで、常に鮮度の高い情報を提供できます。
3 サイトのナビゲーションを整理し、ユーザーが情報を見つけやすくする グローバルナビやサイドバーを活用し、利用者が目的の情報に最短距離でアクセスできるよう設計します。検索機能の強化も検討しましょう。

アンケート機能やフィードバックフォームを追加することで、ユーザーの声を集めて改善につなげることができます。

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NotePMはSharePointの代わりに使えます

NotePM

SharePointの代わりとなるツールを探している方には、NotePMがおすすめです。

マニュアル作成や社内ナレッジを管理できるNotePMは、検索機能が強力なので、掲示板や社内ポータル・社内FAQとしても活用できます。

SharePoint NotePM
△ 自由度が高く複雑なため、社内浸透しない 〇 パソコンに詳しくない人でも直感的に使える
△ 検索しづらい。不要な情報もヒットする 〇 強力な検索機能
△ 動作やファイル表示が遅い 〇 動作が速い。サクサク動く
△ 権限管理が複雑で、IT部門が大変 〇 グループなど、権限管理しやすい
△ 社外共有しづらい 〇 社外共有用プラットフォームとしても使える
〇 Officeファイルを直接編集できる △ ファイル直接編集はできない

SharePointの使い方に関するよくある質問

Q. SharePoint Onlineを利用するには、どのようなライセンスが必要ですか?

A. SharePoint Onlineは、Microsoft 365のBusiness Basic、Business Standard、Business Premiumなどのプランに含まれています。また、SharePoint Online単体のプランも用意されていますので、自社のニーズに合わせて最適なプランを選択してください。

Q. SharePointとOneDrive for Businessの違いは何ですか?

A. SharePoint Onlineは、チームや組織全体での情報共有とコラボレーションを目的としたプラットフォームであり、ファイル共有に加えて、サイト作成やリスト管理など、より多機能なサービスです。

一方、OneDrive for Businessは、主に個人のファイルを保存・管理するためのクラウドストレージサービスです。

Q. SharePointのセキュリティは安全ですか?

A. SharePoint Onlineは、Microsoftの堅牢なセキュリティ基盤に基づいて提供されており、不正アクセスやサイバー攻撃から保護されています。 また、アクセス権限の詳細な設定や監査ログの記録など、組織内のセキュリティポリシーに合わせた管理が可能です。

SharePointを使って業務効率化を進めましょう

SharePointには、ファイルや情報の共有・ポータルサイトの作成・ワークフローの自動化など充実した機能が備えられています。そのため、効果的に活用することで、社内のワークフロー業務の効率化やコミュニケーションの活性化につながるでしょう。

一方で、Microsoft365を導入していない企業の場合は、「NotePM」を代わりに使用することも可能です。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」は、社員のナレッジを集め、共有できます。

検索性も高く、ほしい情報がすぐに手に入り、情報の更新も容易です。「社内のナレッジをスムーズに共有したい」「教育コストを削減したい」とお考えの方は、NotePMの無料トライアル をお試しになってください。

NotePM