こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。
ビジネスの世界では、あらゆる場面で明確なコミュニケーションが成功のカギとなります。そのようなビジネスコミュニケーションの基本となるドキュメントの1つが、依頼文書です。依頼文書はビジネスマナーに添って作成することで、正確に情報伝達し、信頼関係を構築する効果があります。
この記事では、依頼文書の基本知識から、テンプレートとしても使える文例、さらにはテンプレート作成のポイントまで、幅広く解説します。
目次
依頼文書の基礎知識
テンプレートについて解説する前に、そもそも「依頼文書」とはどのようなドキュメントを指すのでしょうか。その定義と構成を、ビジネスコミュニケーションに不可欠な理由を交えながら紹介します。
依頼文書とは
「依頼文書」とはその名の通り、業務やタスクを行なってもらうように、他の人へ依頼・指示するための文書のことです。「取引やサービスの提供」を依頼する契約書はもちろん、顧客として問い合わせに対する「返答」を求める依頼文書、さらに社内で交わされるメールやメッセージの多くも「業務指示」の依頼文書に含まれると言えるでしょう。つまり依頼文書とはビジネスコミュニケーションの「土台」となるため、依頼文書の作り方やポイントを理解することでスムーズな業務進行や関係構築に役立つのです。
依頼文書の構成要素
依頼文書では、「どのような依頼を」「誰に要求しているか」をわかりやすく伝えることが重要となります。そのためには最低限、下記の要素を依頼文書のなかに盛り込んでおくべきでしょう。
· 件名:依頼の目的を簡潔に示す
· 宛名:依頼を受ける相手の名前や肩書を記載する
· 前文:ビジネスマナーに則った挨拶、依頼の背景や目的を説明する
· 依頼の詳細:具体的な要求事項、条件などを詳細に記述する
· 期限:依頼の完了や返答をいつまでとするか、期限を設定する
· 末文:依頼相手への敬意を示し、返答を求める言葉で文書を締める
· 署名:依頼者の名前や役職、返答する際の連絡先を明確にする
テンプレートとしても使える!依頼文書の文例
イメージしやすいように、よく使われるような依頼文書の文例をいくつか紹介します。自社に合わせて文面を多少カスタマイズすれば、テンプレートとしてもご利用いただけますので、ぜひ参考にしてください。
文例① 見積書の送付依頼
契約や物品購入を行なう場合、社内での稟議と承認のために事前の見積が必要です。メールを通じて見積書の送付を依頼するという場面は、ビジネス上で数多く遭遇するものとなるでしょう。また下記の文例は、「要件」部分を編集すればベーシックな依頼文書として他の用途にも応用できます。
【件名】
社用PC購入に関する見積書送付のお願い
【本文】
株式会社▲▲
▲▲様
平素より大変お世話になっております。
■■株式会社の■■です。
平素は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
先日貴社ご提案いただきました社用PCにつきまして、購入の検討を社内で進めております。
つきましては、下記の要件をもとにお見積書をお送りいただけますでしょうか。
・見積作成要件
品名:Windows PC「××××(機種名)」
数量:12台
納期:○月○日まで
お忙しいところ恐縮ですが、上記の要件にて
□月□日までにお見積書をメールにてご送付いただけますと幸いです。
また、送付先は■■部 ■■としていただけますでしょうか。
何卒、よろしくお願い申し上げます。
――――――――――
■■株式会社
■■部 ■■
Mail:■■
Tel:■■
オフィス所在地:■■
文例② RFP(提案依頼)
RFPとは、「Request for Proposal」の略です。主に、システムベンダーへ発注したいシステムの要件などを提示するために作成する文書を指します。候補となっている複数のベンダーへ同じRFPを送り、提案内容を比較して発注先を決定するといった活用のされ方もします。
【タイトル】
販売管理システム刷新に関するプロジェクトの提案依頼
【本文】
■背景・現状の課題
現在稼働している販売管理システムは2010年に開発されたものであり、サーバーOSの保守が2025年に切れてしまいます。また、機能面でも不足が見えており、これを機に刷新を考えています。
■新システム導入の目的
・保守期限が切れる販売管理システムの刷新
・現在サポートされていない一括納入形式の売買をサポート
・締め処理の高速化(現在8時間程度かかっているので、1時間程度で終わらせたい)
■予算
4,000万円(サーバー/OS購入費用含む)。クライアントPCは現状のものを流用予定。
■スケジュール
2024年末までに稼働開始(現行システムとの並行運用)。2025年3月までに現行システムを停止。
■提案要件
・機能要求
現行の販売フロー網羅(別紙参照)
締め処理の高速化
Webブラウザを使ったシステム
・テスト要件
単体テストから結合テストまでのテスト仕様書およびその結果を提出お願いします。
・移行要件
現行システムにあるデータを新規システムへ移行してください。データ量は約10万件です(販売テーブル)。
・運用保守
サーバーのセキュリティレベルでの保守をお願いします。サーバー自体の保守はハードウェアベンダーで問題ありません。
・教育や研修
運用メンバー(3人の予定)、営業メンバー(10人の予定)への運用教育をお願いします。
関連記事:RFP(提案依頼書)テンプレート(書き方とサンプル例)
文例③ 取引条件変更依頼
契約条件や取引条件の変更を申し出る依頼文書です。変更する条件について、契約書に記載された文面を引用する形で「変更前」と「変更後」を併記することが望ましいでしょう。また、証憑とするために「届け出を行なった日付」「条件変更が行なわれる日付」についても記載しておきます。
【タイトル】
駐車場契約条件の変更願い
【本文】
変更申込日 ○○年○月○日
契約者:○○株式会社 ○○
××年××月××日付の××駐車場 ブースNo.××の契約について、下記の通り契約条件の変更をお願いいたします。
■変更前:毎月の駐車料は、前月25日までに銀行振込にて支払う。
■変更後:毎月の駐車料は、前月末日に下記の銀行口座から自動引き落としにて支払う。
・引落口座情報
△△銀行 △△支店
口座番号 △△△△△△
口座名義 △△△△
条件変更日 ○○年○月○日
依頼文書のテンプレートを作成するためのポイント
依頼文書を、社内でテンプレート化するためのポイントを紹介します。また、社内wikiツール「NotePM」を活用した依頼文書テンプレートの運用方法についても解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
既存のテンプレートをカスタマイズする
インターネット上には、さまざまな依頼文書のテンプレートが公開されています。自社用のテンプレートがない場合には、まずこうしたドキュメントをもとにカスタマイズして作成すると、手軽に用意できるため便利です。
またNotePMには、ドキュメントを作成するための多彩なテンプレートがあらかじめ用意されています。多くのナレッジやノウハウを盛り込んで作成されたテンプレートのため、さまざまな企業で使いやすいドキュメントとなっており、手軽に一貫した依頼文書を利用できるようになるでしょう。
送付した依頼文書を蓄積・活用する
ビジネスシーンでは、多種多様な依頼文書が作成・送付されています。テンプレートを整備しきれていない場合には、自社で実際に送付した依頼文書を蓄積していくことで、テンプレート化するために必要な文面や情報を把握しやすくなるでしょう。
NotePMは、こうした情報の蓄積にも活用できます。運用方法としては、業務報告書や日報に、取引先とのやり取りや業務指示の履歴という形で添付しておくだけ。「見積書送付」「提案依頼」といったキーワードで検索すれば、過去の文書を抽出して活用できるようになります。
言葉づかいやフォーマットを統一する
ビジネスコミュニケーションのなかでは、言葉づかいやマナーが会社そのものの信頼性やイメージに直結します。取引先や関係者に送付される文書は、一貫したフォーマットとなっていることが望ましいでしょう。
NotePMで従業員同士のコメントを送り合うコラボレーション機能などを活用すれば、送付する前の文書について他のメンバーから容易にレビューしてもらえる環境が整います。言葉づかいに問題があったり、依頼内容に抜け漏れがあったりする場合には、その場でレビューしたメンバーが修正することも可能となるでしょう。これにより、一貫したビジネスコミュニケーションを実現できます。
まとめ
依頼文書を適切に作成できれば、明確なコミュニケーションによりスムーズに業務が進んでいくことにつながります。それと同時に、依頼先への敬意を示し、信頼関係を築くためのツールとなっていくでしょう。
依頼文書のテンプレートを作成・活用することで、こうしたコミュニケーションの質を大いに向上させることができます。豊富なテンプレートを備えているとともに、社内でのドキュメント共有を容易にしてくれるNotePMの活用も、ぜひ検討してみてください。
NotePM(ノートピーエム) は、Webで簡単にマニュアル作成できて、強力な検索機能でほしい情報をすぐに見つけられるサービスです。さまざまな業界業種に導入されている人気サービスで、大手IT製品レビューサイトでは、とくに『使いやすいさ・導入しやすさ』を高く評価されています。
NotePMの特徴
- マニュアル作成、バージョン管理、社外メンバー共有
- 強力な検索機能。PDFやExcelの中身も全文検索
- 社内FAQ・質問箱・社内ポータルとしても活用できる
- 銀行、大学も導入している高度なセキュリティ。安全に情報共有できる
URL: https://notepm.jp/