「メモ帳」といえば、Windows OSに昔から搭載されているテキストエディタアプリ。日常的に使っている方もいれば、「.txt」ファイルを開くとやたらシンプルな文字だけのアプリケーションが出てくるという認識の方もいるのではないでしょうか。
この記事ではWindows 11のメモ帳について、旧バージョンからの変更点や新たに追加された機能などを詳しく解説します。意外に便利な使い方が見つかるかもしれませんので、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
Windows 11メモ帳の概要
まずは、Windowsに付属している「メモ帳」とはどんなアプリなのか、おさらいしておきましょう。基本的な情報や操作方法などを紹介します。
Windows 11のメモ帳とは
「メモ帳」は、Windows OSに搭載されたテキストエディタアプリケーションのこと。英語での名称「Notepad」で表示されている場合もあります。拡張子が「.txt」のテキストファイルを開く標準アプリケーションとして設定されており、機能は文章を書くための比較的シンプルなものに絞られていることが特徴です。
文字データのみで構成された「.txt」ファイルは、Word文書などと異なりレイアウトを工夫するといったことはできないものの、デバイスやOS、言語などを問わず開ける高い互換性をもっています。また、データ容量が圧倒的に軽く、メモ帳アプリの起動も高速なため、ちょっとしたアイデアなどを書き留めたり、ドキュメントを編集する際のクリップボードにしたりと、さまざまな機会に活用しているという方も多いでしょう。
Windows 11メモ帳の基本操作
1.起動
メモ帳は、スタートメニューの右上に表示された「すべてのアプリ」を開き、スクロールメニュー内の「ま」の項目にある「メモ帳」をクリックすると起動できます。また標準設定であれば、拡張子「.txt」のテキストファイルを開くことでも起動します。
2.テキストファイルを開く
メモ帳を起動した後、既存のテキストファイルを開く場合は、メニューバーの「ファイル」から「開く」を選択し、開きたいテキストファイルを選択します。また新しいテキストファイルを作成する場合は、「ファイル」メニューの「新規」を選択するか、キーボードの「Ctrl」と「N」を同時に押すショートカット操作で実行できます。
3.テキストファイルを保存する
作成・編集したテキストファイルを保存する場合は、「ファイル」メニューのなかから「名前を付けて保存」を選択し、ファイル名を付けて保存します。その際、テキストファイル以外のデータ形式で保存する場合は、保存ダイアログの「ファイルの種類」を「すべてのファイル」に変更し、ファイル名の拡張子(「.txt」)を任意のものに変更することで形式を変更できます。既存のファイルと置き換える場合は、「ファイル」メニューの「上書き保存」を選択するか、キーボードの「Ctrl」と「S」を同時に押すショートカット操作で行なえます。
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Windows 10とWindows 11でのメモ帳の変更点
Windows 11メモ帳の特徴を、Windows 10までのバージョンから変更されたポイントを中心に紹介します。
【Windows 11での変更点①】タブ表示に対応
Windows 11のメモ帳では、ひとつのウィンドウで複数のファイルを切り替えながら編集できる「タブ」機能が追加されました。新規作成や既存ファイルを開く操作を行なった場合も、標準設定ではタブで開かれるようになっています。またこのタブは、ドラッグ&ドロップすることで並べ替えやウィンドウの分離・結合を行なうことも可能です。
【Windows 11での変更点②】複数回のアンドゥが可能に
Windows 11のメモ帳では、キーボードショートカットの「Ctrl」と「Z」の同時押しや、「編集」メニューにある「元に戻す」の選択で行なうアンドゥ操作を、複数回行なえるようになりました。これまでのメモ帳ではアンドゥが1段階しかできず、再度アンドゥ操作を行なってもリドゥ(アンドゥ操作の取り消し)となってしまっていました。Windows 11では何段階でも戻せるので、従来のメモ帳を使い慣れていた人にとっては待望の機能といえるポイントかもしれません。もちろん、「Ctrl」と「Y」のショートカット操作でのリドゥも複数回の実行に対応しています。
【Windows 11での変更点③】UIデザインの変更
Windows 10までのメモ帳といえば真っ白でシンプルなUIデザインでしたが、Windows 11ではインタラクティブ性の高い「Fluent Design System」に準拠したデザインに変更されています。「Fluent Design System」はWindows OSのインターフェースでも採用されているため、より統一感が高まったと言えるでしょう。また、従来は絵文字を入力するとモノクロになっていましたが、カラーの絵文字も利用できるようになっています。
【Windows 11での変更点④】自動復元機能の追加
Windows 11のメモ帳を起動すると、タブや編集状態が前回閉じた時の段階で復元されるようになっています。これまでのバージョンでは、スタートメニューやアイコンなどから起動すると、常に新規作成状態からスタートしていました。今回の機能追加により、誤ってメモ帳アプリを閉じてしまった場合やエラーで異常終了された場合でも、編集内容が失われず、すぐに復旧できるようになっています。
Windows 11のメモ帳をもっと便利に使いこなす方法
メモ帳アプリの特徴は機能のシンプルさにありますが、操作方法や設定によってさらに便利に使いこなすこともできます。その具体例を紹介します。
【便利機能その①】キーボードだけで操作する
メモ帳アプリは、マウスに持ち替えなくてもキーボードショートカットでさまざまな操作を行なえるようになっています。例えばメニューバーに並んでいる操作を行なうなら、「Alt」キーを押しながら「F」キーでファイルメニュー、「E」キーで編集メニュー、「V」キーで表示メニュー、「S」キーで設定メニューを、それぞれ開けます。メニューが表示されたら、矢印キーでカーソルを上下に移動、エンターキーの決定で選択します。なお、「Alt」キーを押すとそれぞれのメニューに対応した文字がメニューバーの下に表示されるので、すべてのショートカットを覚えていなくても簡単に操作可能です。
【便利機能その②】文字の拡大・縮小
メモ帳でテキストの表示を拡大・縮小したい場合は、メニューバーの「表示」メニューから、「拡大」「縮小」を行なえます。「Ctrl」と「+」キーで拡大、「Ctrl」と「―」キーで縮小のショートカット操作も可能。また、「既定の倍率に戻す」を選択すれば、拡大・縮小した表示がデフォルト状態へ戻ります。ただし、メモ帳の拡大・縮小はあくまで現在の画面表示における設定であり、一部の文字を拡大させて強調したり、特定のフォントサイズでファイルを保存したりすることはできません。
【便利機能その③】文字の表示をウィンドウ内に収める
メモ帳の初期設定では、テキストファイルを開くと改行されていない文章がウィンドウの表示範囲外にはみ出してしまう場合があります。スクロールバーでいちいち表示範囲を動かすのは、かなりの手間になりますよね。こうした場合は、メニューバーの「表示」メニューにある「右端での折り返し」にチェックを入れておきましょう。ウィンドウサイズに合わせた右端で折り返され、文章がすべて表示されるようになります。
【便利機能その④】文字の置換
テキストファイル内の指定した文字列を、別の文字列に置き換えられる機能もあります。メニューバーの「編集」メニュー内にある「置換」を選択するか、「Ctrl」キーと「H」キーを同時に押すと、「置換」メニューボックスが表示されます。
メニューボックスでは、上側の入力欄に指定したい文字列、下側に置き換え後の文字列を入力しましょう。入力欄の右にある矢印は、指定したものと同じ文字列のうち、上向きの矢印なら前、下の矢印なら次へ、選択カーソルを移動できます。「置換」ボタンを押すと、選択されている文字列が置き換え後の文字列に変更可能です。また、「すべて置換」ボタンを押せば、開いているテキストファイル内にある指定文字列がすべて置き換えられます。なお、Windows 11では一致する文字列がハイライトで強調されるようになり、従来のバージョンよりもわかりやすくなりました。
【便利機能その⑤】Windows 10の使い勝手に戻す
Windows 11になって追加された「タブ」や「自動復元」機能ですが、以前からメモ帳アプリを使用してきた人には「使いにくい」と思えるかもしれません。例えばWindows 10バージョンのように、テキストファイルを開いた際にタブではなく新しいウィンドウで開くようにしたいという場合。それならば、メニューバーの右側にある歯車アイコンをクリックして設定画面を開き、「ファイルを開いています」メニューにあるプルダウンリストの「新しいウィンドウで開く」を選択することで、以前と同じ感覚で操作できるように変更できます。
また、「メモ帳を新しく起動した場合には新規作成状態からスタートしたい」という場合は、同じように設定画面を開き、「メモ帳の起動時」メニューで「前のセッションからコンテンツを開く」ではなく「新しいウィンドウを開く」のチェックに変更しましょう。これにより、前回終了時の状態が復元される機能をオフにできます。
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まとめ
Windows OSの標準アプリとして長年親しまれているメモ帳ですが、実はWindows 11でも時代にあわせた進化を続けています。ごくごくシンプルなテキストエディタですが、圧倒的な動作の軽快さに加えて、意外と便利な機能もそろっているツールです。ぜひ、この機会に活用してみてください。
また、メモやアイデアの管理に役立つツールについて知りたい方は、以下の記事もぜひご覧ください。
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