Windowsファイル共有の設定方法とアクセス権限の管理【10/11対応】

2025年12月22日(月) Windows10

社内でファイルを共有したいと依頼されたものの、Windowsのファイル共有設定がよくわからない、設定したはずなのに他のPCから共有フォルダが見えない、アクセス権限をどう設定すればいいのか迷っている――こうした悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

Windowsには標準でファイル共有機能が備わっており、追加のソフトウェアやコストをかけずに、同じネットワーク内のPCとファイルを共有できます。ただし、ネットワーク設定やアクセス権限の設定を正しく行わないと、共有フォルダにアクセスできなかったり、意図しないファイルまで公開してしまうリスクがあります。

この記事では、Windows 10とWindows 11それぞれの具体的な設定手順から、共有フォルダへのアクセス方法、アクセス権限とセキュリティ設定、トラブルシューティング、さらにクラウドストレージとの比較まで、Windowsファイル共有に関する情報を網羅的に解説します。

設定手順は画面の説明とともに丁寧に紹介しますので、PC操作に不慣れな方でも安心して進められます。また、情報が散在しがちなファイル共有の課題を解決するために、より効率的な情報共有を実現するツールについても触れていきます。

Windowsファイル共有とは

Windowsファイル共有とは、同じネットワーク内にある複数のWindows PCの間で、フォルダやファイルを相互に閲覧・編集できるようにする仕組みです。この機能を使えば、USBメモリでファイルを持ち運んだり、メールに添付して送ったりする手間を省き、効率的にデータをやり取りできます。

この仕組みの土台となっているのが、SMB(Server Message Block)またはCIFS(Common Internet File System)と呼ばれる通信プロトコルです。プロトコルとは、コンピューター同士が情報をやり取りするための約束事のようなもので、SMB/CIFSはWindowsが標準で採用しているファイル共有の方式です。

Windowsファイル共有を利用すると、作業効率の向上、データの一元管理、コスト削減といったメリットが得られます。たとえば、複数人で同じExcelファイルを編集する際に、最新版がどれかわからなくなる問題を防げますし、サーバー1台に重要なファイルをまとめて保管することで、各PCのストレージ容量を節約することもできます。

ただし、ファイル共有を設定する際には、誰がどのファイルにアクセスできるのかを適切に管理する必要があります。設定を誤ると、機密情報が意図せず公開されてしまうリスクもあるため、後ほど解説するアクセス権限とセキュリティ設定をしっかり理解しておくことが大切です。

ファイル共有の仕組み

Windowsのファイル共有は、クライアント・サーバー型のモデルで動作します。これは、ファイルを提供する側(サーバー役のPC)と、ファイルを利用する側(クライアント役のPC)に分かれる仕組みです。

サーバー役のPCでフォルダを「共有」に設定すると、そのフォルダはネットワーク上で公開され、他のPCからアクセスできるようになります。クライアント役のPCは、ネットワーク経由でサーバー役のPCに接続し、共有フォルダ内のファイルを閲覧したり編集したりできます。

この通信にはSMB/CIFSプロトコルが使われており、Windowsが自動的に処理してくれるため、利用者が意識する必要はほとんどありません。ただし、ネットワーク探索や共有の設定が無効になっていると、他のPCから共有フォルダが見えなくなるため、後述する設定手順に従って正しく有効化する必要があります。

ファイル共有のメリット

Windowsファイル共有を活用すると、日常業務でさまざまなメリットが得られます。ここでは代表的な3つのメリットを紹介します。

■複数人での同時作業が可能

共有フォルダに保存されたファイルは、権限を持つメンバー全員がアクセスできるため、チームでの共同作業がスムーズになります。たとえば、プロジェクトの資料を共有フォルダに置いておけば、メンバー全員が最新版を参照でき、「どのファイルが最新版かわからない」という混乱を防げます。

■メール添付の手間削減

大容量のファイルをメールで送ろうとすると、サイズ制限に引っかかったり、送受信に時間がかかったりします。共有フォルダを使えば、ファイルを置いておくだけで相手に届けられるため、メール添付の手間が省けます。また、ファイルを更新した際も、共有フォルダ内のファイルを上書きするだけで、全員が最新版にアクセスできます。

■ストレージコストの最適化

各PCに同じファイルを保存するのではなく、サーバー役のPC1台に集約することで、ストレージ容量を節約できます。特に、動画や画像といった大容量ファイルを扱う場合、各PCの容量を圧迫せずに済むため、コスト面でもメリットがあります。

【コラム】ファイル共有とクラウドストレージの使い分け

社内ネットワークでの作業が中心なら、Windowsファイル共有で十分です。一方、リモートワークや外出先からのアクセスが必要な場合は、クラウドストレージの導入も検討しましょう。最近では、両方を併用して、用途に応じて使い分ける企業も増えています。

Windowsファイル共有の設定手順

Windowsでファイル共有を行うには、ネットワーク設定と共有オプションを正しく有効化し、共有したいフォルダにアクセス権限を設定する必要があります。ここでは、Windows 11とWindows 10それぞれの具体的な設定手順を、画面の説明とともに詳しく解説します。

設定の流れは、大きく分けて次の3ステップです。まず、ネットワーク設定を確認してコンピューター名とワークグループを揃えます。次に、ネットワーク探索とファイル共有を有効にします。最後に、共有したいフォルダを選んでアクセス権限を設定します。

Windows 11とWindows 10では設定画面の場所や名称が一部異なりますが、基本的な考え方は同じです。以下の手順に従って進めれば、PC操作に不慣れな方でも安心して設定できます。

Windows 11での設定手順

Windows 11では、設定アプリから直感的に操作できるよう画面が整理されています。ここでは、ネットワーク設定の確認から共有フォルダの作成まで、順を追って説明します。

1. ネットワーク設定の確認

まず、ファイル共有を行うすべてのPCが同じワークグループに所属しているかを確認します。ワークグループとは、ネットワーク上でPCをグループ分けする仕組みで、同じワークグループに属していないとファイル共有ができません。

設定アプリを開くには、スタートメニューから「設定」(歯車アイコン)をクリックします。設定画面が開いたら、左側のメニューから「システム」を選び、右側の一覧から「バージョン情報」をクリックします。

「バージョン情報」画面の下部に「関連設定」という項目があり、その中に「ドメインまたはワークグループ」という項目が表示されています。ここに表示されているワークグループ名を確認してください。通常は「WORKGROUP」という名前が設定されています。

もしワークグループ名が他のPCと異なる場合は、「ドメインまたはワークグループ」の右側にある「変更」ボタンをクリックして、統一する必要があります。変更後はPCの再起動が必要です。

2. 共有オプションの有効化

次に、ネットワーク探索とファイル共有を有効にします。これらの設定が無効になっていると、他のPCから共有フォルダが見えません。

設定アプリの左側メニューから「ネットワークとインターネット」を選び、右側の一覧から「ネットワークの詳細設定」をクリックします。次に「共有の詳細設定」をクリックすると、ネットワークプロファイルごとの共有設定画面が開きます。

ここでは「プライベート」プロファイルの設定を行います。プライベートとは、自宅や社内など信頼できるネットワークのことです。「プライベート」の項目を展開し、以下の設定を有効にします。

  • ネットワーク探索を有効にする
  • ファイルとプリンターの共有を有効にする

さらに、画面下部の「すべてのネットワーク」の項目を展開し、「パスワード保護共有を有効にする」にチェックを入れます。これにより、共有フォルダにアクセスする際にユーザー名とパスワードの入力が求められるようになり、セキュリティが向上します。

設定が完了したら、画面下部の「変更の保存」ボタンをクリックします。

3. 共有フォルダの作成

最後に、共有したいフォルダを選んでアクセス権限を設定します。ここでは、エクスプローラーを使った設定方法を説明します。

エクスプローラーを開き、共有したいフォルダを右クリックして「プロパティ」を選びます。プロパティ画面が開いたら、「共有」タブをクリックし、「共有」ボタンをクリックします。

「ネットワークアクセス」画面が表示されるので、共有したい相手のユーザー名を入力して「追加」ボタンをクリックします。ユーザー名がわからない場合は、「Everyone」を選ぶとネットワーク上のすべてのユーザーがアクセスできるようになりますが、セキュリティ上のリスクがあるため、特定のユーザーのみに限定することをおすすめします。

追加したユーザーの「アクセス許可のレベル」を設定します。「読み取り」を選ぶとファイルの閲覧のみが可能になり、「読み取り/書き込み」を選ぶとファイルの編集や削除も可能になります。設定が完了したら「共有」ボタンをクリックします。

共有が完了すると、フォルダのネットワークパス(例:\\PC名\フォルダ名)が表示されます。このパスを他のPCから入力することで、共有フォルダにアクセスできます。

Windows 10での設定手順

Windows 10では、設定画面の構成がWindows 11と一部異なりますが、基本的な流れは同じです。ここでは、コントロールパネルを経由した設定方法を中心に説明します。

1. 共有の詳細設定

Windows 10では、共有設定をコントロールパネルから行います。スタートメニューの検索ボックスに「コントロールパネル」と入力して開きます。

コントロールパネルが開いたら、「ネットワークとインターネット」→「ネットワークと共有センター」の順にクリックします。左側のメニューから「共有の詳細設定の変更」を選ぶと、ネットワークプロファイルごとの設定画面が表示されます。

Windows 10では、ネットワークプロファイルが「プライベート」「ゲストまたはパブリック」「すべてのネットワーク」の3種類に分かれています。プライベートは自宅や社内など信頼できるネットワーク、ゲストまたはパブリックはカフェや空港など不特定多数が利用するネットワークです。

ファイル共有を行う場合は、「プライベート」プロファイルで以下の設定を有効にします。

  • ネットワーク探索を有効にする
  • ファイルとプリンターの共有を有効にする

さらに、「すべてのネットワーク」の項目で「パスワード保護共有を有効にする」を選び、セキュリティを確保します。設定が完了したら「変更の保存」をクリックします。

2. フォルダの共有設定

Windows 10でも、エクスプローラーから共有フォルダを作成できます。共有したいフォルダを右クリックして「プロパティ」を選び、「共有」タブから「共有」ボタンをクリックします。

表示される「ネットワークアクセス」画面で、共有したい相手のユーザー名を追加し、アクセス許可のレベル(読み取り、または読み取り/書き込み)を設定します。特定のユーザーのみに共有する場合は、ユーザー名を正確に入力してください。

設定が完了したら「共有」ボタンをクリックし、表示されるネットワークパスをメモしておきます。このパスを他のPCから入力することで、共有フォルダにアクセスできます。

【コラム】Windows 10とWindows 11の設定画面の違い

Windows 11では「設定」アプリに機能が集約されつつありますが、Windows 10ではコントロールパネルからの操作が必要な項目が多く残っています。Windows 11でも、一部の詳細設定はコントロールパネルからアクセスする必要があるため、両方の場所を覚えておくと便利です。

共有フォルダへのアクセス方法

共有フォルダの設定が完了したら、次は他のPCからその共有フォルダにアクセスする方法を確認しましょう。Windowsでは、エクスプローラーから直接アクセスする方法と、ネットワークドライブとして割り当てる方法の2つがあります。

エクスプローラーから直接アクセスする方法は、一時的にファイルを参照したい場合に便利です。一方、ネットワークドライブとして割り当てる方法は、頻繁にアクセスする共有フォルダをローカルドライブのように扱えるため、日常的に利用する場合に適しています。

ここでは、それぞれの方法を具体的に解説します。

エクスプローラーからのアクセス

エクスプローラーを開き、左側のナビゲーションペインから「ネットワーク」をクリックすると、同じネットワーク上にあるPCの一覧が表示されます。この中から、共有フォルダを設定したPCの名前を探してダブルクリックします。

PC内の共有フォルダ一覧が表示されるので、アクセスしたいフォルダをダブルクリックします。パスワード保護共有を有効にしている場合は、ユーザー名とパスワードの入力を求められるので、正しい情報を入力してください。

もし「ネットワーク」に目的のPCが表示されない場合は、UNCパス(Universal Naming Convention)を使って直接アクセスできます。UNCパスとは、ネットワーク上のリソースを指定するための形式で、「\\コンピューター名\共有フォルダ名」という書き方をします。

エクスプローラーのアドレスバーに「\\PC名\共有フォルダ名」と入力してEnterキーを押すと、直接共有フォルダにアクセスできます。たとえば、PC名が「Office-PC01」で共有フォルダ名が「SharedFiles」の場合、「\\Office-PC01\SharedFiles」と入力します。

ネットワークドライブの割り当て

頻繁にアクセスする共有フォルダは、ネットワークドライブとして割り当てることで、ローカルドライブと同じように扱えるようになります。これにより、エクスプローラーの「PC」や「マイコンピュータ」に共有フォルダが表示され、毎回UNCパスを入力する手間が省けます。

1. 割り当ての手順

エクスプローラーを開き、左側のナビゲーションペインで「PC」または「マイコンピュータ」を右クリックして、「ネットワークドライブの割り当て」を選びます。

「ネットワークドライブの割り当て」画面が表示されるので、まず「ドライブ」のドロップダウンリストから、割り当てたいドライブ文字(Z:、Y:など)を選びます。次に「フォルダー」の欄に、共有フォルダのUNCパス(\\PC名\共有フォルダ名)を入力します。

「サインイン時に再接続する」にチェックを入れると、PCを再起動しても自動的にネットワークドライブが接続されるため、便利です。設定が完了したら「完了」ボタンをクリックします。

パスワード保護共有を有効にしている場合は、ユーザー名とパスワードの入力を求められます。「資格情報を記憶する」にチェックを入れると、次回以降は自動的にログインされます。

2. 資格情報の管理

ネットワークドライブに接続する際、毎回ユーザー名とパスワードを入力するのは手間がかかります。Windows資格情報マネージャーを使えば、接続情報を保存して自動的にログインできるようになります。

資格情報マネージャーを開くには、スタートメニューの検索ボックスに「資格情報マネージャー」と入力して選びます。「Windows資格情報」タブを選び、「Windows資格情報の追加」をクリックします。

「インターネットまたはネットワークのアドレス」に共有フォルダのUNCパス(\\PC名)を入力し、「ユーザー名」と「パスワード」を入力して「OK」をクリックします。これにより、次回以降は自動的にログインされます。

アクセス権限とセキュリティ設定

ファイル共有を安全に運用するには、適切なアクセス権限の設定が欠かせません。Windowsには「共有アクセス許可」と「NTFSアクセス許可」という2種類の権限設定があり、それぞれ異なる役割を持っています。

これらの権限を正しく理解して設定しないと、意図しないユーザーが機密情報にアクセスできてしまったり、逆に必要なユーザーがファイルを開けなかったりする問題が発生します。ここでは、アクセス権限の種類と設定方法、セキュリティ対策のポイントを詳しく解説します。

アクセス権限の種類と設定

Windowsのファイル共有には、共有アクセス許可とNTFSアクセス許可という2つの権限設定があります。それぞれの違いを理解して、適切に設定することが重要です。

1. 共有アクセス許可

共有アクセス許可は、ネットワーク経由で共有フォルダにアクセスする際に適用される権限です。フォルダのプロパティから「共有」タブを開き、「詳細な共有」ボタンをクリックすると設定できます。

共有アクセス許可には、「読み取り」「変更」「フルコントロール」の3つのレベルがあります。読み取りはファイルの閲覧のみが可能で、変更はファイルの編集や削除も可能になります。フルコントロールは、権限の変更を含むすべての操作が可能になります。

通常は、一般ユーザーには「読み取り」または「変更」を設定し、「フルコントロール」は管理者のみに限定することをおすすめします。これにより、誤操作や意図しない権限変更を防げます。

2. NTFSアクセス許可

NTFSアクセス許可は、ファイルシステムレベルで設定される権限で、ネットワーク経由だけでなく、ローカルでのアクセスにも適用されます。フォルダのプロパティから「セキュリティ」タブを開くと設定できます。

NTFSアクセス許可は、共有アクセス許可よりも詳細な権限設定が可能です。たとえば、「読み取りと実行」「書き込み」「変更」「フルコントロール」など、複数の権限を組み合わせて設定できます。

NTFSアクセス許可には「継承」という仕組みがあり、親フォルダの権限が子フォルダやファイルに自動的に引き継がれます。特定のフォルダだけ異なる権限を設定したい場合は、継承を無効にして明示的に権限を設定する必要があります。

共有アクセス許可とNTFSアクセス許可の両方が設定されている場合、より制限の厳しい方が優先されます。たとえば、共有アクセス許可で「変更」を許可していても、NTFSアクセス許可で「読み取り」のみに設定されていれば、結果として「読み取り」のみが可能になります。

セキュリティ対策のポイント

ファイル共有を安全に運用するには、アクセス権限の設定だけでなく、日常的なセキュリティ対策も重要です。ここでは、情報漏洩を防ぐための具体的な対策を紹介します。

1. パスワード保護の設定

パスワード保護共有を有効にすると、共有フォルダにアクセスする際に必ずユーザー名とパスワードの入力が求められます。これにより、権限のないユーザーが勝手にファイルを閲覧することを防げます。

パスワード保護共有を有効にするには、コントロールパネルの「ネットワークと共有センター」から「共有の詳細設定の変更」を開き、「すべてのネットワーク」の項目で「パスワード保護共有を有効にする」を選びます。

また、共有フォルダにアクセスするユーザーアカウントには、推測されにくい強固なパスワードを設定することが重要です。簡単なパスワードを使っていると、不正アクセスのリスクが高まります。

2. 権限管理の運用ルール

アクセス権限を設定する際は、「最小権限の原則」を守ることが重要です。これは、各ユーザーに必要最低限の権限のみを付与するという考え方で、セキュリティの基本原則の1つです。

たとえば、ファイルを閲覧するだけで十分なユーザーには「読み取り」のみを付与し、編集が必要なユーザーにのみ「変更」を付与します。全員に「フルコントロール」を付与すると、誤操作や意図しない権限変更のリスクが高まります。

また、定期的に権限の棚卸しを行い、不要になったユーザーのアクセス権限を削除することも大切です。退職者や異動者のアカウントが残っていると、不正アクセスの原因になる可能性があります。

Windowsファイル共有は便利ですが、権限管理が煩雑になりがちです。特に、複数のプロジェクトやチームで共有フォルダを使い分ける場合、誰がどのフォルダにアクセスできるのかを把握するのが難しくなります。

こうした課題を解決する選択肢として、より柔軟で管理しやすいツールの導入も検討する価値があります。たとえば、ナレッジ管理ツールのNotePMでは、プロジェクト単位や組織単位で共有範囲を設定でき、ゲスト権限も柔軟に付与できます。さらに、未読管理や閲覧履歴機能により、誰がどの情報にアクセスしたかを把握しやすくなっています。

Windowsファイル共有で権限管理の複雑さに悩んでいる場合は、こうしたツールも選択肢の1つとして検討してみてください。

トラブルシューティング

Windowsファイル共有を設定したにもかかわらず、共有フォルダにアクセスできなかったり、エラーメッセージが表示されたりすることがあります。こうしたトラブルの多くは、ネットワーク設定や権限設定の不備が原因です。

ここでは、よくあるトラブルとその対処法を具体的に解説します。また、問題を悪化させる可能性のある「やってはいけない対処法」についても触れますので、慌てずに正しい手順で対応しましょう。

アクセスできない場合の対処法

共有フォルダにアクセスできない場合、原因は多岐にわたります。ここでは、代表的なエラーとその解決方法を順に確認していきます。

1. ネットワーク設定の確認

まず、ファイル共有を行うすべてのPCが同じワークグループに所属しているかを確認します。ワークグループ名が異なると、ネットワーク上で他のPCを認識できません。

ワークグループ名は、Windowsの設定アプリ(またはコントロールパネル)から「システム」→「バージョン情報」→「ドメインまたはワークグループ」で確認できます。すべてのPCで同じワークグループ名(通常は「WORKGROUP」)になっているかを確認してください。

次に、ネットワーク探索とファイル共有が有効になっているかを確認します。コントロールパネルの「ネットワークと共有センター」から「共有の詳細設定の変更」を開き、「プライベート」プロファイルで「ネットワーク探索を有効にする」と「ファイルとプリンターの共有を有効にする」が選択されているかを確認してください。

また、IPアドレスとネットワーク接続も確認しましょう。コマンドプロンプトを開いて「ipconfig」と入力すると、現在のIPアドレスが表示されます。共有フォルダを提供するPCと、アクセスするPCが同じネットワーク(同じサブネット)に属しているかを確認してください。

2. 資格情報エラーの解決

共有フォルダにアクセスしようとすると「ユーザー名またはパスワードが正しくありません」というエラーが表示されることがあります。これは、入力した資格情報が間違っているか、古い資格情報がキャッシュに残っている場合に発生します。

まず、入力しているユーザー名とパスワードが正しいかを確認してください。共有フォルダを提供するPCに登録されているユーザーアカウントの情報を使う必要があります。

古い資格情報がキャッシュに残っている場合は、Windows資格情報マネージャーから削除します。スタートメニューの検索ボックスに「資格情報マネージャー」と入力して開き、「Windows資格情報」タブから該当するエントリを削除してください。その後、再度共有フォルダにアクセスして、正しいユーザー名とパスワードを入力します。

また、パスワード保護共有の設定も確認しましょう。コントロールパネルの「ネットワークと共有センター」から「共有の詳細設定の変更」を開き、「すべてのネットワーク」の項目で「パスワード保護共有を有効にする」が選択されているかを確認してください。

3. ファイアウォール設定の確認

Windowsファイアウォールやセキュリティソフトが、ファイル共有の通信をブロックしている可能性があります。特に、新しいPCをネットワークに追加した直後や、セキュリティソフトを更新した後にアクセスできなくなった場合は、ファイアウォール設定を確認してください。

Windowsファイアウォールでファイル共有を許可するには、コントロールパネルから「システムとセキュリティ」→「Windows Defender ファイアウォール」→「Windows Defender ファイアウォールを介したアプリまたは機能を許可」を開きます。

一覧の中から「ファイルとプリンターの共有」を探し、「プライベート」にチェックが入っているかを確認してください。チェックが入っていない場合は、チェックを入れて「OK」をクリックします。

セキュリティソフトを使用している場合は、そのソフトの設定画面からファイル共有を許可する必要があります。具体的な設定方法はソフトによって異なるため、マニュアルやサポートページを参照してください。

やってはいけない対処法

トラブルが発生した際、焦って誤った対処をすると、問題が悪化したり、データを失ったりする危険があります。ここでは、絶対に避けるべき対処法を紹介します。

■電源の入/切や再起動の繰り返し

共有フォルダにアクセスできないからといって、PCの電源を何度も入れ直したり、再起動を繰り返したりするのは避けてください。電源の強制終了は、ハードディスクやSSDに負担をかけ、データ破損のリスクを高めます。再起動が必要な場合は、正しい手順でシャットダウンしてから行いましょう。

■HDDの取り出しや交換

ファイル共有の問題は、ほとんどの場合ソフトウェアの設定が原因です。ハードディスクを取り出したり交換したりしても問題は解決しませんし、物理的な破損やデータ消失のリスクが高まります。ハードウェアに触れる前に、まずはネットワーク設定や権限設定を見直してください。

■復旧ソフトの無闇な利用

ファイルが見えないからといって、データ復旧ソフトを使うのは避けてください。ファイル共有の問題は、データが消えたわけではなく、アクセス権限やネットワーク設定の問題であることがほとんどです。復旧ソフトを使うと、既存のデータを上書きしてしまい、本当にデータを失う可能性があります。

クラウドストレージとの比較

Windowsファイル共有は、社内ネットワークで手軽にファイルを共有できる便利な機能ですが、リモートワークや外出先からのアクセスには対応していません。また、ファイルの中身を検索する機能が弱く、必要な情報を探すのに時間がかかることもあります。

こうした課題を解決する選択肢として、クラウドストレージサービスの利用が広がっています。クラウドストレージは、インターネット経由でファイルを保管・共有できるサービスで、場所を問わずアクセスできる点が大きなメリットです。

ここでは、Windowsファイル共有とクラウドストレージの違いを整理した上で、主要なクラウドストレージサービスの特徴を比較します。

Windowsファイル共有とクラウドの違い

Windowsファイル共有とクラウドストレージは、どちらもファイルを共有するための仕組みですが、設置場所や運用方法が根本的に異なります。

Windowsファイル共有は、オンプレミス型と呼ばれる方式で、社内のサーバーやPCにファイルを保管します。社内ネットワーク内でのみアクセスできるため、外部からの不正アクセスのリスクは低いですが、リモートワークや外出先からのアクセスには向いていません。また、サーバーの管理やバックアップは自社で行う必要があります。

一方、クラウドストレージは、インターネット上のサーバーにファイルを保管します。インターネット接続があればどこからでもアクセスできるため、リモートワークや外出先での作業に適しています。サーバーの管理やバックアップはサービス提供会社が行うため、運用負荷が軽減されます。

コスト面では、Windowsファイル共有は初期費用(サーバーやストレージの購入費)がかかりますが、月額費用は発生しません。クラウドストレージは初期費用が不要ですが、利用するユーザー数や容量に応じて月額費用が発生します。

セキュリティ面では、Windowsファイル共有は社内ネットワークで完結するため、外部からの攻撃リスクは低いですが、社内での情報漏洩対策は自社で行う必要があります。クラウドストレージは、サービス提供会社が高度なセキュリティ対策を施していますが、インターネット経由でアクセスするため、アカウント情報の管理が重要になります。

主要クラウドストレージの比較

クラウドストレージサービスは数多くありますが、ここでは法人利用で人気の高い5つのサービスを比較します。それぞれ異なる強みを持っているため、自社の業務環境や既存ツールとの連携を考慮して選ぶことが重要です。

以下の表で、各サービスの料金と主な特徴を比較します。

サービス名 料金 主な特徴
OneDrive for Business 月額675円/ユーザー~ Microsoft 365との高度な連携、Windows OSとの統合
Google Drive 月額800円/ユーザー~ リアルタイム共同編集、強力な検索機能
Dropbox 月額1,500円/ユーザー~ 高速な同期技術、シンプルなUI
Box 月額1,881円/ユーザー~ 容量無制限プラン、高度なセキュリティ機能
NotePM 月額4,800円~(8ユーザー) ファイルの中まで全文検索、ナレッジ管理特化

それぞれのサービスの詳細を、以下で個別に紹介します。

1. OneDrive for Business

OneDrive for Businessは、Microsoftが提供する法人向けクラウドストレージサービスです。月額675円/ユーザー~(OneDrive for Business Plan 1)で利用でき、Microsoft 365アプリとの高度な連携とWindows OSとの統合による直感的な操作性が特徴です。

Windowsとの完全統合が最大の強みで、エクスプローラーから直接OneDriveのフォルダにアクセスできます。また、Word、Excel、PowerPointといったOfficeアプリとシームレスに連携し、ファイルをクラウド上で直接編集できます。

既にMicrosoft 365を利用している企業であれば、追加コストを抑えながらクラウドストレージを導入できるため、コストパフォーマンスに優れています。

2. Google Drive (Google Workspace)

Google Driveは、Googleが提供するクラウドストレージサービスで、Google Workspaceの一部として利用できます。月額800円/ユーザー~(Google Workspace Business Starter、30GB/ユーザー)で、複数人でのリアルタイム共同編集機能と強力な検索機能でファイル内のテキストも検索可能な点が特徴です。

Googleドキュメント、スプレッドシート、スライドといったオフィスアプリと連携し、複数人が同時に同じファイルを編集できます。編集内容はリアルタイムで反映されるため、チームでの共同作業がスムーズです。

また、Googleの検索技術を活かした強力な検索機能により、ファイル名だけでなくファイル内のテキストも検索できるため、必要な情報を素早く見つけられます。

3. Dropbox Business

Dropboxは、クラウドストレージの先駆けとして高い知名度を誇るサービスです。月額1,500円/ユーザー~(Standardプラン、5TB/チーム)で、高速で信頼性の高いファイル同期技術とシンプルで直感的に使えるインターフェース、大容量ファイルの転送機能(Dropbox Transfer)が強みです。

Dropboxの最大の特徴は、ファイル同期の速さと安定性です。ローカルフォルダとクラウドが自動的に同期されるため、オフライン環境でも作業を続けられます。インターネットに接続すると、変更内容が自動的にクラウドに反映されます。

また、Dropbox Transferという機能を使えば、最大100GBの大容量ファイルを、Dropboxアカウントを持っていない相手にも送信できます。クリエイティブ系の職種や、社外との大容量ファイル共有が多い企業に適しています。

4. Box

Boxは、法人利用に特化したクラウドストレージサービスで、セキュリティと管理機能が非常に強固です。月額1,881円/ユーザー~(Businessプラン)で、容量無制限のストレージプラン、7段階のアクセス権限設定など高度なセキュリティ機能、1,500以上の外部アプリとの連携機能を提供しています。

Boxの最大の特徴は、容量無制限のストレージプランです。Businessプラン以上では、ユーザー数に関係なく容量制限がないため、大量のファイルを保管する企業に適しています。

また、7段階のアクセス権限設定により、ファイルごとに細かく権限を管理できます。さらに、Salesforce、Slack、Microsoft Teamsなど1,500以上の外部アプリと連携できるため、既存の業務ツールとシームレスに統合できます。

5. NotePM

NotePMは、単なるファイル保管にとどまらず、社内Wikiやマニュアル作成など、ナレッジの蓄積・活用に強みを持つナレッジ管理ツールです。月額4,800円~(プラン8、8ユーザー/80GB)で、強力な全文検索機能(Word, Excel, PDFファイルの中身も検索可能)、豊富なテンプレートで日報や議事録、マニュアル作成が容易、編集履歴の自動保存と閲覧状況の可視化が特徴です。

NotePMの最大の特徴は、ファイルの中身まで検索できる強力な全文検索機能です。Word、Excel、PowerPoint、PDFといった添付ファイルの中身のテキストも検索対象になるため、「あのファイルに書いてあった情報」を素早く見つけられます。Windowsファイル共有では実現が難しい、高度な検索機能を備えています。

また、AI機能(要約・翻訳・校正)を搭載しており、長文の議事録を要約したり、英語の資料を日本語に翻訳したり、文章の誤字脱字をチェックしたりできます。高機能エディタと画像編集機能により、ファイルをアップロードするだけでなく、NotePM上で直接マニュアルや手順書を作成できます。

豊富なテンプレート(日報、議事録、マニュアルなど)が用意されているため、ゼロから文書を作る手間が省けます。編集履歴の自動保存機能により、誰がいつ編集したかを追跡でき、未読管理や閲覧履歴機能により、誰がどの情報にアクセスしたかを把握できます。

NotePMは、単なるファイル保管だけでなく、情報を活用して組織の知識として蓄積したい企業に適しています。ファイル共有の枠を超えて、ナレッジマネジメントまで実現できる点が、他のクラウドストレージサービスとの大きな違いです。

【コラム】クラウドストレージとナレッジ管理ツールの違い

一般的なクラウドストレージは「ファイルを保管・共有する」ことに特化していますが、ナレッジ管理ツールは「情報を整理・活用する」ことに重点を置いています。たとえば、NotePMではファイルの中身まで検索できるため、「どのファイルに何が書いてあったか」を素早く見つけられます。情報の蓄積と活用を重視する企業には、ナレッジ管理ツールの導入がおすすめです。

Windowsファイル共有を効率的に活用したいならNotePMがおすすめ

Windowsファイル共有は、社内ネットワークで手軽にファイルを共有できる便利な機能ですが、リモートワークへの対応や、ファイルの中身まで検索する機能、アクセス権限の柔軟な管理といった点で限界があります。

この記事では、Windows 10とWindows 11それぞれの設定手順、共有フォルダへのアクセス方法、アクセス権限とセキュリティ設定、トラブルシューティング、そしてクラウドストレージとの比較まで、Windowsファイル共有に関する情報を網羅的に解説しました。

設定手順に従って正しく設定すれば、社内での効率的なファイル共有が実現できます。ただし、情報が散在しがちで検索が弱い、リモートワークに対応していない、権限管理が煩雑といった課題を感じている場合は、クラウドストレージやナレッジ管理ツールの導入も検討する価値があります。

特に、ファイルの中身まで検索したい、マニュアルや議事録を一元管理したい、誰がどの情報にアクセスしたかを把握したいといったニーズがある場合は、ナレッジ管理ツールのNotePMがおすすめです。NotePMは、強力な全文検索機能、AI機能、豊富なテンプレート、柔軟なアクセス制限により、単なるファイル保管だけでなく、情報活用まで実現できます。

無料トライアルも用意されているため、まずは実際に試してみて、自社の業務に合うかを確認してみてください。