Windows 11の標準メールアプリ、設定手順から活用方法まで詳しく解説

2023年12月31日(日) Windows11

こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。

Windows OSには、複数のメールアカウントを統合管理できる「メール」アプリが標準搭載されています。この標準メールアプリについて、初期設定の手順や機能を詳しく紹介します。

Windows 11メールアプリの概要

Windows 11に付属している「メール」アプリについて紹介します。また、あわせてMicrosoftのメールアプリを代表する「Outlook」についても、その概要を解説します。

Windows 11の標準メールアプリ

Windows 11のスタートメニューやタスクバーには、その名の通り「メール」というアプリケーションがあります(以下、「標準メール」)。インターフェースも機能もごくシンプルで、簡易的なメーラーという位置づけがされています。とはいえ、Microsoftアカウントに加えて、プロバイダーやWebメールから提供されるメールアドレスの受信・送信にも対応し、複数のアドレスを管理するといった用途にも対応できるため、基本的なメールアプリとしては必要十分な機能を備えていると言えるでしょう。

Outlook

Windows OSを以前から使い慣れていた人であれば、メール用アプリケーションといえば「Outlook」というイメージがあるかもしれません。以前は、Windows OSのメール用アプリとしてOutlookが標準搭載されていました。ですが現在は、OutlookがMicrosoft Officeに組み込まれており、メールのみならず予定表や連絡先、タスク管理などの個人情報総合管理サービスとして位置付けられています。


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2024年以降に標準メールアプリはOutlookに統合予定

実は2024年以降、標準メールアプリが再び「Outlook for Windows」へと切り替えられ、統一される予定となっています。ここでは、2024年からはじまる新しいOutlookについて紹介します。

新しいOutlookの利用方法

Outlook for Windowsの配信はすでにスタートしており、標準メールアプリの右上に表示されている「新しいOutlookを試してみる」のスライドボタンをクリックすると、標準メールアプリの設定をOutlookへ引き継いで切り替えることも可能です。切り替えると、以降は標準メールのアイコンやショートカットを開いた際に、Outlookが起動するようになります。

新しいOutlookの機能

新しいOutlookでは、インターフェースがWebメールサービスのOutlook.comと同様のデザインになっているほか、カレンダーや連絡先の機能が統合されています。また、メールの送信スケジュール機能や、10秒以内であればメールの送信を取り消す機能、受信メールのリマインダ機能、メニューボタンのカスタマイズ機能などを備えており、標準メールアプリに比べて高機能となっています。

Windows 11標準メールアプリの初期設定

Windows 11の標準メールアプリを実際に使用することを想定して、まずは初期設定のやり方を4つのステップに分けて解説します。

【STEP 1】メールアカウントの追加

Windows 11の標準メールアプリでメールを送受信するには、当然、アカウントの設定を行なう必要があります。まずは、標準メールアプリの画面左下にある歯車型のボタン(設定)をクリックし、画面右側に展開された設定メニューから「アカウントの管理」→「アカウントの追加」を選択しましょう。

【STEP 2】メールアカウントのサービス名を選択

「アカウントの追加」をクリックしてポップアップしたメッセージウィンドウで、メールアドレスが提供されたサービス名を選択します。Microsoftアカウントに紐づいたメールアドレスを使用する場合は「Outlook.com」を、Gmailのアドレスを使用するなら「Google」を、その他に独自ドメインで取得したメールアドレスやプロバイダーから提供されたメールアドレスを使用する場合は「その他のアカウント」をクリックしましょう。

【STEP 3】メールアドレスやパスワードを入力

サービスを選ぶとそれぞれに合わせたウィザードが表示されます。アカウントIDやメールアドレス、パスワードを、指示に従って入力していきましょう。メールプロトコルのPOP・IMAPの判別も自動で行なってくれるので、サーバー等の設定は基本的に不要です。使用するサービスによって多少手順が異なるため、簡単にまとめて紹介しておきます。

Gmailを利用する場合
▼「メールアドレスまたは電話番号」の欄には、Googleに登録しているアカウント名(メールアドレスの@以降を除いた部分)を入力します。 ▼「次へ」をクリックして表示された入力欄には、パスワードを入力します。 ▼さらに「次へ」をクリックすると、二段階認証プロセスへ進みます。 ※二段階認証を設定していないアカウントでは行なわれません。 ▼二段階認証では、スマートフォンやWebブラウザで表示されるメッセージに従って、随時権限の許可設定などを行なっていけば、設定は完了です。
Outlook.comを利用する場合
▼Windowsにサインインしているアカウント名が表示されます。 ※異なるメールアドレスを設定したい場合は、「別のアカウントを使用する」をクリックします。 ▼「続行」をクリックし、メールアドレスの下にある入力欄へパスワードを入力します。 ※「別のアカウントを使用する」を選択した場合は、まずメールアドレス入力欄が表示されます。@以降も含めたアドレスを入力し、「次へ」をクリックするとパスワード入力へ進めます。 ▼「サインイン」をクリックすれば、設定が完了します。
POP・IMAPで設定する場合
▼メールアドレス欄に、@以降も含めたアドレスを入力します。 ▼「この名前を使用してメッセージを送信」欄には、メール送信相手に表示させたい名前を入力します。 ▼パスワード入力欄に、プロバイダーなどが発行したパスワードを入力します。 ▼「サインイン」をクリックすれば、設定が完了します。

【STEP 4】受信箱を同期させる

Windows 11の標準メールアプリで表示されるメールは基本的にクラウド上で管理されており、既読・未読や削除の操作もクラウドサーバー側と同期できるようになります。

設定したメールアドレスが複数ある場合、2つ目以降のアカウントは追加設定だけではメールが表示されない場合があります。その場合はまず、「設定」→「アカウントの管理」を開き、表示されたアカウント名をクリックします。ポップアップしたウィンドウの「アカウントの設定」メニューで、「メールボックスの同期の設定を変更」を選択しましょう。

さらに表示された画面で「同期オプション」の項目にある「メール」のスライドボタンをクリックしてオンにし、「完了」ボタンをクリック。再び表示された「アカウントの設定」メニューで「保存」ボタンをクリックすると、標準メールアプリの画面左側にあるサイドバー、「アカウント」の項目にメールアカウントが表示されるようになります。

Windows 11の標準メールを使いこなすための機能や設定

次に、Windows 11の標準メールアプリの基本的な使い方はもちろん、より応用的な設定方法なども紹介します。

基本的な画面の見方

Windows 11の標準メールアプリの画面では、左側にサイドバーメニュー、中央に受信トレイのメール一覧、右側に開いたメールの内容が表示されます。左サイドバーは最上部の三本線マークのアイコンで展開・折り畳みを切り替えられ、「メールの新規作成」(「+」マークのアイコン)をクリックすれば、右画面はメールの作成画面に切り替わります。「アカウント」(人型マークのアイコン)の項目には、登録しているメールアカウントが表示されており、それぞれをクリックすることで使用するアカウントをすぐに切り替え可能です。ちなみに受信トレイの一覧画面では、表示順を送信時間・名前順で切り替え可能ですが、昇順・降順の並べ替えを変更することはできません。

デスクトップ通知の設定

Windows 11の標準メールアプリは、デスクトップの「通知センター」と連携できます。通知を表示させるには、「設定」ボタンをクリックし、表示されたメニューから「通知」を選択。「アクションセンターに通知を表示」のスライドスイッチをオンにします。

さらにオプションとして、「通知のバナーを表示」では受信するごとにポップアップする表示を、「音を鳴らす」ではメールの着信音を、「スタート画面にピン留めされたフォルダーの通知を表示」ではスタートメニュー内のタイルに通知を表示するかどうかを、それぞれチェックボックスのオン・オフで設定できます。

また、通知設定はメールアカウントごとに変更することもできます。通知設定メニュー上部の「アカウントの選択」で設定するアカウントを切り替えられるほか、「すべてのアカウントに適用する」のチェックを入れることで登録されているアカウントすべての通知設定を統一させることも可能です。

フォルダーの管理方法

左側サイドバーに表示されている「フォルダー」では、受信トレイのメールを振り分けるためのフォルダーを設定できます。「フォルダー」の項目名部分か「その他」をクリックすると、選択されているメールアカウントに紐づいたフォルダーの一覧が「すべてのフォルダー」メニューとして表示されます。ここに表示されたフォルダーを右クリックして、「お気に入りに追加」を選択すればサイドバーの「フォルダー」欄に表示されるようになります。

メールをフォルダーに追加するには、受信トレイの一覧画面で追加したいメールを右クリック、「移動」を選択し、移動先のフォルダーを選択します。また、フォルダーを右クリックして「スタート画面にピン留め」を選択すると、スタートメニュー内に任意のフォルダーへすぐアクセスできるタイルを作成することもできます。

Gmailを利用していてブラウザで「タグ」を設定している場合は、それぞれのタグが自動でフォルダーとしてインポートされます。ただし標準メールアプリでは、メールの送受信相手などに応じたフォルダーの自動振り分け機能などは搭載されていません。

自動応答機能

Windows 11の標準メールアプリには、メールを受信すると定型文を返信できる簡易的な自動応答機能も搭載されています。この機能は、「設定」→「自動応答」を選択し、表示されたメニュー内で「自動応答を送信する」のスライドスイッチをオンにすることで利用できます。ただし、この自動応答機能はPCが起動している間しか作動しない、という点には注意が必要でしょう。

また、「自分の所属組織内」「組織外の送信者に応答を送信」でそれぞれ返信内容を変更できたり、「個人用の連絡先にのみ応答を送信」といった設定を追加できたりといったオプションもあるのですが、この「組織内」「組織外」「個人用」といった設定はActive Directoryで制御されています。標準メールアプリ単体では、各連絡先の設定を変更できない仕様となっています。

Windows 11の標準メールに関わるアプリ

Windows 11の標準メールアプリには、関連アプリを起動するボタンが搭載されています。初期設定を完了するとこれらのアプリも同期されるので、簡単に利用できます。

カレンダー

Windows 11標準メールアプリのサイドバーに表示されているカレンダー型のアイコンをクリックすると、カレンダーアプリが起動します。カレンダー上には予定を登録でき、標準メールアプリで登録したアカウント(GmailやOutlook.com)のカレンダーとも自動で同期されます。

連絡先

Windows 11標準メールアプリのサイドバーに表示されている人のシルエットが並んだアイコンは、連絡先アプリを起動するボタンです。連絡先アプリでは、知人や仕事相手の名前とメールアドレスはもちろん、電話番号や住所、プロフィール、関連する日付(誕生日や記念日)など、細かな情報を管理できます。こちらも、メールアカウントに紐づいて自動でデータが同期されます。


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まとめ

Windows 11に搭載されている標準メールアプリについて、基本的な使い方やWindows 10からの変更点などをまとめて紹介しました。シンプルな分、迷わず使用できるという点は標準メールアプリの大きなメリットといえるでしょう。また、Outlookへの切り替えが進むと、似た感覚で使用しながらもさらに便利な機能が使用できるようになります。これまでメールアプリを使用していなかった方も、今のうちにメールアカウントの設定を済ませておくのはいかがでしょうか。

また、Outlookをさらに活用する方法について解説している、こちらの記事もあわせて参考にしてみてください。

関連記事:タスク管理にはOutlookが便利!メリットや登録・管理方法を紹介

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