Windows PCを使用するなら、必需品となるアプリケーションが「エクスプローラー」です。普段からあたりまえのように使用しているという方も多いと思いますが、実はWindows 11では、Windows 10以前のバージョンからエクスプローラーも進化していることをご存知でしょうか。
この記事では、Windos11のエクスプローラーの操作方法や機能、特長について、詳しく解説していきます。Windos11のエクスプローラーを使いこなすためのヒントやコツも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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目次
Windows 11エクスプローラーとは
「エクスプローラー」とは、どんなアプリケーションなのでしょうか。その役割や起動方法・基本操作方法といった前提知識について、まずは改めてご説明しておきます。
Windows 11エクスプローラーの概要
Windows 11エクスプローラーは、PCのOSであるWindows 11に標準で搭載されているファイル・フォルダ管理アプリケーションのことです。ファイルやフォルダーの検索、保存場所の移動、共有設定などを行なうもので、Windowsを使う上では欠かせないアプリケーションとなっています。
日常的に使用しながらも、実は「エクスプローラー」というアプリケーションの名前までは意識していない方も多いかもしれません。その理由は、初めてWindowsを起動したときには、すでにデスクトップへ「ドキュメント」「ピクチャー」などのよく使うフォルダーへのショートカットメニューとして最初から配置されているためです。逆に言えば、それだけWindowsと密接につながったアプリケーションということでもあります。
Windows 11エクスプローラーを起動するには
エクスプローラーは基本的に、デスクトップやタスクバーにあるフォルダー型のアイコンをクリックすることで起動できます。アイコンについている名称が「エクスプローラー」になっていなくても、フォルダーやファイルの一覧が表示されるウィンドウを開ける場合は、ほぼこの「エクスプローラー」を利用していると考えて問題ありません。このほか、キーボードから「Windowsキー」と「Eキー」を同時に押す操作や、スタートメニューの「すべてのアプリ」で表示されるなかの「エクスプローラー」のクリックでも起動できます。
Windows 11エクスプローラーのメイン画面
エクスプローラーの画面では、右側のメインウィンドウにフォルダー内のファイル一覧が表示されます。左側のサイドバーはPC内のフォルダー階層や、同一ネットワーク内のPCなどが示されており、クリックすることでそれぞれのフォルダーへ移動できます。
Windows 11エクスプローラーで表示するフォルダーの移動
サイドバーとメインウィンドウにまたがる上部には、メインウィンドウに表示されているフォルダーの場所を示す「アドレスバー」が表示されます。アドレスバーではフォルダー名が「>」記号で区切られて表示されており、左から右へ進むごとに深い階層のフォルダーを示しています。アドレスバーにフォルダーのパス(例:C:\Users\ドキュメント ※フォルダーの区切りは「\」で表現する)を入力することで、指定のフォルダーを直接表示させることも可能です。
アドレスバーの左側にある矢印アイコンは、表示フォルダーを現在位置として別のフォルダーへと移動するためのボタン。左向きの「←」が戻る、右向きの「→」が進む、V字型が最近表示した場所のメニュー表示、「↑」がひとつ上の階層へ移動、という操作にそれぞれ対応しています。さらにアドレスバーの右側には虫眼鏡アイコンのついた検索ボックスがあり、ファイルやフォルダーのキーワード検索が可能となっています。
Windows 11エクスプローラーでのファイル操作方法
メインウィンドウに表示されているファイルやフォルダーは、基本的にダブルクリックで開けます。またドラッグ&ドロップでは、ファイルをフォルダーへ移動可能です。上部のメニューには、「新しいフォルダーの作成」や「コピー」「切り取り」「貼り付け」「削除」といったファイルやフォルダーの管理用操作を行なうためのアイコンが並んでいます。「並べ替え」メニューでは表示されているファイルやフォルダーを名前順や更新日時順でソートでき、ファイルアイコンの表示切り替え(大・中・小・詳細 等)なども可能となっています。さらにこれらの基本的な操作は、右クリックで開かれるメニューからも実行可能です。
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Windows 10からWindows 11でのエクスプローラーの変更点
Windows 11エクスプローラーの特徴として、Windows 10版からの変更点を中心に紹介します。なお、Windows 11の大型アップデート「22H2」で大きな変更がいくつも追加されたため、これ以降のバージョンを前提として解説します。
タブ機能の追加
Windows 11エクスプローラーでは、新しいウィンドウを開かずとも、タブで複数のフォルダーを表示できるようになりました。これにより、Windows 10までのようにその都度エクスプローラーを起動させてウィンドウが増えてしまうといった煩わしさがなくなっています。新しいタブを開く場合には、「+」ボタンをクリックするか、「Ctrl」キーと「T」キーの同時押し操作で実行できます。各タブにはフォルダー名が表示されており、フォルダー名表示の右側にある「×」ボタンでタブごとに閉じることができます。
「ホーム」機能
Windows 11のエクスプローラーを新たに起動(フォルダーへのショートカットを使用しない)した場合や、新しいタブを開いた際のメインウィンドウには、「ホーム」が表示されます。この「ホーム」画面は、使用頻度の高いフォルダーやファイルへ素早くアクセスするためのものです。よく使用するフォルダーを任意で設定できる「クイックアクセス」や、ファイルの「お気に入り」、直近で使用したファイル一覧を自動で表示する「最近使用した項目」などのメニューが並んでいます。なお、フォルダー階層を表示するサイドバーの一番上にも「ホーム」表示があり、ここをクリックすれば「ホーム」画面を表示可能です。
ローカルフォルダーとクラウドフォルダーの区別
Windows 11のエクスプローラーで、Microsoftのクラウドストレージと連携する「One Drive」のフォルダーを表示している場合、アドレスバーに青い雲型のアイコンが表示されます。これにより、クラウドフォルダーを一目で判別できるようになりました。また、表示しているOne Driveフォルダーがクラウドストレージ側とバックアップ(同期)できていない場合には、バックアップを促すメッセージも表示されます。
「ギャラリー」機能
「ギャラリー」機能は、Windows 11のエクスプローラー上で写真・画像ファイルを一覧表示できる機能です。ただしこの機能は、まだ開発者向けに提供されているプレビュー版で公開されたもので、正式にはリリースされていません。ギャラリーの初期設定では、デバイス内の「ピクチャー」フォルダーに保存されている画像ファイルのサムネイルが表示されます。また、右側には画像が保存された年月日で素早く探し出せるスクロールメニューも表示されています。ギャラリー機能で表示するフォルダーは任意に設定でき、ローカルフォルダーとOneDriveフォルダーに加えて、「Googleドライブ」などの外部クラウドストレージサービスにも対応しています。
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Windows 11エクスプローラーの便利な使い方
Windowsエクスプローラーの基本機能や特徴に続いて、より便利に使いこなす方法も紹介します。
タブをショートカットキーで操作
Windows 11のエクスプローラーでもっとも大きな変更点は、タブ機能に対応したこと。そのタブ機能を、キーボードショートカット操作でさらに便利に使いこなしてみましょう。
■ 「Ctrl」と「Tab」の同時押し
表示しているタブの右隣のタブへと切り替えるショートカットキーです。同じ操作を繰り返せば、順番にひとつひとつ右へと表示が移動していきます。
■ 「Ctrl」と数字キーの同時押し
任意のタブへ、表示を移動できます。数字キーは、タブを左から順番に1、2、3……と数えた番号に対応しています。
■ 「Ctrl」と「T」の同時押し
新しいタブを開くショートカットです。初期設定では「ホーム」画面が表示されるため、よく使うフォルダーなどへアクセスする際に便利です。
■ 「Ctrl」と「W」の同時押し
表示されているタブをすぐに閉じることができます。
「クイックアクセス」「お気に入り」のカスタマイズ
ホーム画面やサイドバーに表示される「クイックアクセス」「お気に入り」は、よく使用するフォルダーやファイルへ素早くアクセスするのに便利な機能です。任意のフォルダーを「クイックアクセス」に追加するには、メインウィンドウでフォルダーを右クリックして「クイックアクセスにピン留めする」を選択します。また、エクスプローラーで頻繁にアクセスしているフォルダーを自動で表示させる機能もあります。
「クイックアクセス」に設定されたフォルダーは、エクスプローラーの「ホーム」画面のほか、ウィンドウの左側にあるサイドバーにも表示されます。クイックアクセスから削除したい場合は、このサイドバーに表示されたフォルダーの右側に表示されるピンアイコンをクリックするか、右クリックメニューで「クイックアクセスからピン留めを外す」を選択してください。
「お気に入り」は、階層フォルダーを開いていく手間を省き、特定のファイルへ直接アクセスできる機能です。「お気に入り」の追加や削除はクイックアクセスの場合と同様に、ファイルの右クリックメニューから「お気に入りに追加する」「お気に入りから削除する」を選択すれば実行できます。
「ホーム」のカスタマイズ
「使いやすくクイックアクセスを設定したのに、必要のないフォルダーが表示されてしまう」「ホーム画面にはお気に入りだけ表示しておきたい」といった場合には、「ホーム」画面の設定をカスタマイズすることもできます。具体的な設定方法は、Windows 11エクスプローラーの上部メニュー内にある「…」をクリックし、開かれたメニューから「オプション」をクリック、起動した「フォルダーオプション」にある「全般」タブ内の「プライバシー」メニューから、ホーム画面に表示する内容を変更できます。
このメニューでは、「最近使用したファイルを表示する」のチェックボックスが文字通り「最近使用したファイル」の表示有無、「頻繁に使用されるフォルダーを表示する」が「クイックアクセス」に対応しています。必要のないもののチェックを外せば、ホーム画面には表示されなくなります。
このほか、Microsoftのクラウドアカウントを管理する「Azure Active Directory」でOSにサインインしている場合には、「ホーム」画面にお勧めのファイルがスライドのように並ぶカルーセルで提示される機能もあります。
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まとめ
エクスプローラーは、Windows PCを扱ううえでは欠かせないアプリケーションです。Windows 11ではタブ機能などの追加により、これまでのバージョンよりも格段に利便性が向上しました。さらに今後追加が予定されている「ギャラリー」機能をはじめ、ますます使用する機会が増えていくことになるかもしれません。意識して操作やカスタマイズに慣れていくことで、PCをさらに便利に使いこなせるはずです。