ヒューマンエラーの原因や対策方法は?取り組みの具体例も紹介

2024年02月27日(火) マニュアル作成

こんにちは。マニュアル作成・ナレッジ共有ツール「NotePM」ブログ編集局です。

ヒューマンエラーとは、人的原因によるミスや事故のことです。軽微なヒューマンエラーを認識して再発を防止することで、重大な災害を防ぐ効果があると言われています。ヒューマンエラーの原因としてよく「確認不足」が挙げられますが、ほかにもさまざまな要因があります。オフィスワークや工場、倉庫、福祉の現場など、さまざまな業界で発生するため、それぞれで原因を究明して適切な対策に取り組むことが重要です。

この記事では、ヒューマンエラーの概要を解説したうえで、幅広い業界で共通するヒューマンエラーの主な原因を6つ、対策方法を8つ紹介します。さらに、グループ全体のリスク対策に取り組む会社でのヒューマンエラー対策方法についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

 

このような方におすすめです

• 業務引き継ぎを円滑にしたい
• 引き継ぎ漏れを無くしたい
• 組織変更に向けて準備を始めたい


ヒューマンエラーとは?

ヒューマンエラーは、従業員の人的ミスが原因となって引き起こされた事故や災害のことです。たとえば、次のような過失がヒューマンエラーとして挙げられます。

·メールの宛先設定を間違えて、社外の人に機密情報を送ってしまった
·倉庫で荷物を無理やり積んだ結果、崩れてしまった

ヒューマンエラーの種類

ニューマンエラーは原因によって、「うっかりタイプ」と「自己判断タイプ」の2種類に分けられます。それぞれの特徴や具体例を紹介していきます。

うっかりタイプ

マニュアル通り業務に取り組んでいたものの、意図せずミスしてしまったケースが「うっかりタイプ」です。たとえばメールの宛先に関するヒューマンエラーでは、Bccで送るべき相手にうっかりCcで送ってしまった場合がこのタイプに当てはまります。

自己判断タイプ

自己判断によりルールを無視したやり方で業務に取り組んだ結果、過失が発生したケースが「自己判断タイプ」です。メールの宛先に関するヒューマンエラーでは、送信前にアドレスを確認するように社内ルールで決められているにもかかわらず、チェックを怠ったことでミスを見逃してしまった場合がこのタイプに分類されます。また、社内ルールでアドレスの手入力が禁止されているにもかかわらず、手打ちで間違ったアドレスを入力してしまった場合も自己判断タイプにあたります。


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ヒューマンエラーを減らすには?

ヒューマンエラーを防止するには、次の3つのステップで取り組んでいきましょう。

【STEP1】原因を見つける

【STEP2】対策チーム(タスクフォース)を組織する

【STEP3】改善に取り組む

ヒューマンエラーの主な原因6選

ヒューマンエラー防止に取り組むためにも、まず原因を特定していきましょう。ヒューマンエラーの主な原因は次の6つです。

確認不足

チェックを怠ったことや、「いつも大丈夫だから問題ないだろう」と危険を軽視したことなどが原因となって、ヒューマンエラーが起こります。慣れによる思い込みが引き金となるケースが多いので、独り立ちして仕事に少し馴染んできた新人や、ベテランに多く見られる原因です。

経験不足

危険かどうか判断するために必要な知識が身についていないことが原因で、ヒューマンエラーに繋がるケースもあります。経験不足によるヒューマンエラーは、新入社員が知らずにうっかり引き起こしてしまうことが多くなっています。

イレギュラーの発生

イレギュラーが発生して自己判断できず、ヒューマンエラーを引き起こしてしまうケースです。たとえば自然災害時の避難のように経験年数を問わず判断が難しい場合もあるため、新人からベテランまで幅広く注意が必要です。

ナレッジの分散

業務中に判断に迷ったものの、詳しい情報がどのマニュアルや資料に載っているのか分からず、対応できる部署やポジションも見当がつかないことで、一人で抱えた結果判断を誤ってしまうケースがあります。これはナレッジの管理が行き届かず、情報が分散していることが原因です。ナレッジが分散していると、異動・退職時の引き継ぎに時間がかかるリスクもあります。

疲れによる注意力低下

部署内の人手不足や、業務負担のバラつきなどが原因となって長時間労働をした結果、うっかりヒューマンエラーを引き起こしてしまうケースもあります。披露が蓄積すると、事故だけでなく本人の健康障害も引き起こすリスクがあります。

職場のコミュニケーション不足

自己判断に自信がないときも上司や同僚へ気軽に相談できず、ミスに繋がるケースがあります。また、上司が連絡を怠ったことにより、部下が意図せず誤った判断をしてしまうこともあるため、どのポジションにいる人もヒューマンエラーの原因になりえます。

ヒューマンエラーの対策方法8選

ヒューマンエラーの原因はさまざまにある中で、発生を防ぐにはどんな対策に取り組んだらいいのでしょうか。代表的な方法を8つ紹介します。

過去のヒューマンエラーを共有して注意喚起する

重大な災害から、あと一歩で事故に繋がる可能性があった「ヒヤリ・ハット」まで、過去に起きたヒューマンエラーをまとめて共有し、注意喚起しましょう。安全衛生の分野で有名な「ハインリッヒの法則」では、1件の重大な事故の陰には、29件の軽微な事故と300件のヒヤリ・ハットが隠れているとされています。軽微なミスを共有して再発防止に取り組むことで、重大な事故を防ぎやすくなるでしょう。

マニュアルを作成・改善する

安全のために守るべきルールを明文化して、マニュアルとしてまとめましょう。マニュアル作成後も、随時改善することが大切です。ヒューマンエラーの事例をもとに再発しないようマニュアルを変更したり、業務内容をわかりやすくしたりなど、ブラッシュアップしていきましょう。

マニュアルを共有してもミスが多い場合は、マニュアルが現場の状況に適していない可能性も考えられます。現場目線でマニュアルを作れるよう、マニュアル作成者と現場との間で積極的にコミュニケーションを取って認識を合わせることも大切です。

従業員のリスク・リテラシーを向上させる

リスク・リテラシーとは、安全を優先することの重要性や、事故に繋がりそうなサインをすばやく察知するスキルを指す言葉です。リスク・リテラシーを高めることでマニュアルを守る必要性を理解してもらえるので、自己判断タイプのヒューマンエラーを減らせるでしょう。

社員研修プログラムを提供する会社を利用すると、外部講師を招いてリスク・リテラシーに関する集合研修を実施できます。また、社内で「正式なやり方を無視することで、どんな危険性があるか」をまとめて共有するのも、リスク・リテラシー向上に効果的です。

異常に気づきやすくする

異常が起きたときに、従業員自身がすぐ気づけるように業務の仕組みを変える方法も効果的です。たとえばExcelやスプレッドシートの入力ミスを減らすために、テンプレートに入力規則を設定する方法があります。条件に合わない数値を入力したときにエラーメッセージが出るので、入力ミスをしてもその場で気づきやすくなります。

業務の一部を自動化・仕組み化する

人間の判断がする部分を限定することで、ヒューマンエラーの可能性を抑えることも可能です。たとえば売上計上や書類の承認といったルーティン業務は、ツールや機械を導入して自動化できます。自動化が難しい業務に関しては、ミスしてもすぐに気付けるようチェックリストを作成したりするのも効果的です。

ゆとりをもったシフトを組む

疲れによるミスが減らせるよう、休憩時間をしっかり設けて、過度な残業が減らせるように人員配置や1人あたりの業務量を調整しましょう。勤務時間を減らすのが難しい場合は、自動化や仕組み化によって業務効率を高めるのも効果的です。

重要事項の伝達はテキストで行う

情報共有を口頭で行うと、覚え間違えたり、忘れてしまったりするリスクがあります。重要な連絡はメールやビジネスチャットなどのようなテキストコミュニケーションで行うことで、後から振り返るときに正確な情報を確認できます。メールもビジネスチャットも情報が流れてしまいやすいので、重要事項はポータルサイトや社内wikiにまとめることで、さらに高い効果を期待できます。

手軽にコミュニケーションを取れる仕組みづくり

部下が自己判断に迷った時にすぐ上司を頼れるように、風通しの良い環境を整えることも大切です。ビジネスチャットや社内SNSなどのコミュニケーションツールを導入すると、スピーディーに相談しやすくなるでしょう。また、1on1ミーティングで仕事に限らず部下が普段考えていることを聞くことで、相談することへの心理的なハードルを下げる効果もあります。

ヒューマンエラーへの取り組みの具体例

小田急グループの経理・給与計算を請け負う「小田急フィナンシャルセンター」での、リスク・コンプラプロジェクトチームの取り組みを紹介します。リスク・コンプラプロジェクトでMTGを重ねるなかで、従業員の給与や税金、経費精算手続きなどに関するナレッジや知識にバラつきがあることが課題として浮上しました。その理由を探ったところ、次の4つが原因だと特定できました。

1. 知識共有の場がないこと

2. 欲しい情報をすぐに探せないこと

3. バージョン管理が不十分で、変更箇所が分からないこと

  1. ドキュメントの形式が統一されていないこと

この原因を解消するために、情報共有の場として、誰でも簡単に利用できてSNS感覚で投稿できる社内wiki「NotePM」を導入しました。NotePMに大量のマニュアルや事故発生報告書、顧客情報などを集約し、「分からないことがあったらNotePMで検索したら見つかる」という仕組みへと改善しました。それにより、情報共有に手間がかからなくなったうえ、情報を探す工数も8割ほど減ったため、ヒューマンエラー削減に繋がっています。

関連記事:【導入事例】NotePMで実現するDX時代のマニュアル管理。数秒で欲しい情報にアクセス – 株式会社小田急フィナンシャルセンター


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まとめ

ヒューマンエラーの原因は、確認不足だけでなく、経験不足やコミュニケーション不足、情報が探しづらいことなどさまざまです。重大な事故やミスの発生を未然に防ぐためにも、ちょっとしたヒューマンエラーが起きた時点で、共有して注意喚起することが重要です。さらに、業務やコミュニケーションの仕組みを改善するのも効果的です。そのためにも、簡単で使いやすい情報共有ツールを活用して、ヒューマンエラー対策に取り組みましょう。

 

こんな方におすすめ

• 分かりやすいマニュアルを作成したい
• 情報が散らばっており、欲しいマニュアルにたどり着けない
• マニュアル活用を社内に浸透させるコツを知りたい


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